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かける時間と想いの種明かし

珍しく快晴の週末なので、早朝は庭の草取りを進めました。私は庭仕事が大好きというタイプではないのですが、土の匂いを喫いつつデジタルデトックスし、背中に滲む汗を感じた頃さっぱりした一区画を見渡すと、おおいに達成感を得られるのです。


先日書いた上司との思い出についてのnoteが多くの方に読んでいただいたようです。読んでくださった皆様、改めてありがとうございました。

私はふだん原稿料をいただいて文章を書いているので、noteをはじめ原稿料が発生しない文章を書く行為は、正直言うとけっこう面倒です。もしも文章と縁のない仕事を選んでいれば、もうすこし純粋な気持ちで趣味として書くことを楽しめたのかもしれませんが、そもそも書く行為が趣味と言えるほど好きかと問われると、ちょっと答えるのが難しい……というのが正直なところです。

書くのって、すごく時間がかかるんです。単にキーボードを打つのに時間がかかるという意味ではなくて、自分の想いや経験を言葉として並べていくまでの準備……熟成や整理の時間が、ものすごくかかります。

あの上司についてのnote、キーボードを叩く時間は40分くらいしかかかっていません。でも上司に対する想いをああいうふうに描けたのは、約9年間あの上司を頭の片隅で意識し続けていて、その想いの変化を内省しながら現在に至ったからです。

もしも離職直後の私があの上司のことをnote(当時はなかったけど)に綴ったら、たぶん「このクソ上司が!今に見てろ!活躍してギャフンと言わせてやる!」みたいなことしか書けなかったでしょう。そうしたら、あんなに多くの方に文章が届くことはなかったような気がします。


仕事として、つまり報酬をいただいて書く文章というものは、何かしら市場価値があります。例えば読者にとって欲しい情報があるとか、感情を揺り動かすとか、あるいは企業が伝えたい何かを宣伝しているとか。一方で、報酬をいただかない文章というものは、市場価値があってもなくてもどっちでもよくて、あれば多くの人に届き、なければ誰にも読まれない、ただそれだけです。

私は多くの人になんでもかんでも自分の文章を読んでほしいという欲求はあまりなくて、市場価値のない文章ならNotionに書くだけで十分、べつに外で公開しなくていいやと思っています。

だから私が日ごろ感じていること、パッと思いついたこと、経験したことの多くは、だいたいNotionに適当に書かれて雑に分類されて誰にも読まれることはありません。

でも、このNotionを振り返ってみると、あの上司について触れたものがいくつか見つかって。私は仕事で失敗すると、何かにつけてあの上司のことを思い出して、自己分析や反省を繰り返していたようです。こういうふうに、心に何度も触れてくる存在や経験が折り重なって、やがて市場価値のある気付きや想いへと昇華されていくのかもしれません。

そして、熟成を経て外に出してみた文章が多くの方に届いたときは、やっぱり心底嬉しいです。書くこと自体が好きかと言われれば微妙だけど、時間をかけてようやく花開いた想いを表す手段として「文章」を操れる自分のスキルを、いまはすこしだけ誇りに思います。


ところで、note創作大賞の要綱が発表されましたね!これを読んでいる方のなかにはチャレンジされる方がどれくらいいらっしゃるのでしょうか……もしいらっしゃれば、良きものを出せるようお互い頑張りましょう……!

私は数年前、創作ジャンルの文章でnoteで開催されたコンペの特別賞をいただいたことがありました。下記はそのときの文章です(いま読み直すと書き直したくなるなあ……)。

この作品が多くの方に届いたことをきかっけに、私は定期的に創作と呼ばれるジャンルのものも書くようになりました。note以外の公募にチャレンジしたこともあります。自分の想いや考えをフィクションにするという新たな楽しみを得られたこと、それを通じて公募に挑戦するという意欲が芽生えたこと。消極的で自分のスキルに自信のない私にとっては、どちらも大きな変化でした。そのきっかけをくれたnoteという場に感謝しています。

だから今回、このnote創作大賞にチャレンジするとともに、先ほど話したNotionにしたためているもの、熟成している想いを丁寧に選びながら、創作の体裁でまとめられればと思っています。これまでの作品もそうですが、私は自分の経験をベースに昇華した気付きや想いを、いちばん伝えたいこと、見たいシーンに結びつけて編集してフィクションにするのが好きです。

今回も多くの方に読まれたらいいなと思っているし、そのためにできる限り良いものを書きます。あと、余力があれば今回のnoteみたいに、note創作大賞にエントリーするnote以外の文章も出したいです。余力がなかったら……沈黙すると思います……(笑)。

私は読者の方、フォロワーの方に直接メッセージやお願いを書くことの少ない投稿者なのですが、今回だけは、ちょっとお願いをします。おそらくnote創作大賞にエントリーする作品については、とてつもなく長い文章を投稿することになると思うのですが、もし時間と気力が許すのであれば、公開された際は最初の一文だけでも読んでいただけると嬉しいです。そこから先もついついスクロールしてしまうような作品にできるよう、自分が想像し得る限り、全力で読者の方に「何か」を届けられる内容に仕上げます。楽しみにしていただければ幸いです。


冒頭に草取りの話を書きましたが、私はこの間もずーっと「どんなお話にしようかな」「このシーンをどう入れようかな」と考えていました。草の根をカマで断ち切る手応えを感じつつ、わくわくしながら想像を膨らませていたんです。書き終わる頃には庭もずいぶん綺麗になっているんじゃないかと想像しつつ、日々創作に向き合いたいと思います。

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