【北アルプス】雲ノ平〜高天原〜赤牛岳70km縦走|“日本一奥深い場所”を3日で歩く
静かな稜線を歩き続けた3日間でした。
新穂高から入り、雲ノ平へ。
さらに高天原へ下り、温泉に入り、
そこから沢を登り返して赤牛岳へ。
距離70km、累積5,000m超。
楽ではないはずなのに、
「また来たい」と思ってしまうのが、
北アルプスの奥地でした。
▶ 写真で見る奥地の景色はこちら
→【北アルプス絶景】雲ノ平〜高天原〜赤牛岳|“日本一奥深い場所”のパノラマ
今回の山行では、
北アルプス最深部にある秘湯「高天原温泉」にも立ち寄っています。
▶ 高天原温泉の詳細・行き方はこちら
はじめに
今回歩いたのは、北アルプスの中心部に広がる縦走ルートです。
北アルプスの中でも、
・雲ノ平
・高天原
・赤牛岳
このあたりは「いつか行きたい」と思いながら、
なかなか踏み出せないエリアだと思います。
距離が長い
アクセスが悪い
情報が少ない
だからこそ、実際に歩いたときの密度は濃い。
この記事では
・70km縦走のリアルな行程
・温泉沢コースの難易度
・ルート判断のポイント
を、できるだけ具体的にまとめました。
これから歩く方の判断材料になればと思います。
山行概要
山名: 双六岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳・赤牛岳・水晶岳・ワリモ岳・祖父岳・弓折岳ほか
山域: 北アルプス(黒部源流域・雲ノ平周辺)
日付: 2024年8月2日(金)〜4日(日)
天候: 3日間とも晴れ(3日目は午後から雷雨予報)
コース:
1日目
新穂高 → 小池新道 → 鏡平 → 双六岳 → 三俣蓮華岳 → 黒部川源流 → 雲ノ平(泊)
2日目
雲ノ平 → 祖父岳 → 高天原 → 高天原温泉 → 温泉沢 → 赤牛岳 → 水晶岳 → 鷲羽岳 → 三俣山荘(泊)
3日目
三俣山荘 → 双六小屋 → 鏡平 → 新穂高
距離: 70.4km
累積標高: 登り5,488m・下り5,486m
行動時間: 約30時間18分(3日合計)
体力度: ★★★★★(長距離テント泊縦走の経験がある方向け)
標準CTとの比較:標準37:22に対し30:18(約81%)
コース全体図

新穂高スタート、小池新道から双六・雲ノ平、高天原温泉を経て赤牛岳・水晶岳・鷲羽岳を周回し新穂高へ。
北アルプス奥地をぐるりと回る大周回ルート。
このルートを選んだ理由
もともと第一候補は南アルプスでした。
ただ天気が微妙で見送り。
北アルプスもいくつか候補を考えましたが、
「3日間すべて晴れる保証はない」
そこで、
・途中で調整できる
・エスケープや変更が効く
この条件でルートを組みました。
結果的に、
雲ノ平 → 高天原 → 赤牛岳
という“やりたかったこと全部入り”のルートに。
この「途中で変えられる余白」が、
今回の山行を一番面白くしてくれた気がします。
今回は「途中で調整できるルート」を選びましたが、
がっつり周回するなら読売新道ルートもおすすめです。
▶ 奥地縦走のもう一つの選択肢|読売新道を含む北アルプス大周回はこちら
コースの様子と感想
■ 1日目:新穂高〜雲ノ平
小池新道は歩きやすい道ですが、
標高を上げるにつれてじわじわ効いてきます。
ただ、振り返るたびに見える景色が強い。
焼岳、乗鞍、そして稜線。

鏡平では思わず足が止まり、
双六岳の“広さ”に気持ちが抜ける感覚。

三俣蓮華岳から一度下り、
黒部川源流へ。
そして最後の登り返し。
雲ノ平が見えた瞬間、
「あぁ、ここまで来たな」と実感しました。

▶ このとき見えていた景色を写真でまとめています
→ 雲ノ平〜奥地の絶景まとめはこちら
■ 2日目:雲ノ平〜高天原〜赤牛岳〜鷲羽岳
朝は少し高山病気味。
ただ、祖父岳に上がった瞬間に景色が開けて、
一気に回復しました。
本来はそのまま赤牛岳の予定。
でも、気分で変更。
高天原へ下り、
念願の高天原温泉へ。
開放感のある露天風呂は、
ここまで歩いてきた疲れを一気に抜いてくれる時間でした。
▶ 高天原温泉の詳細・実際の様子はこちらにまとめています
この判断が、今回いちばん記憶に残っています。
温泉に入り、
そこから温泉沢を登る。
正直、想像以上でした。
・渡渉が多い
・沢を歩く
・巻くと藪
「楽ではないルート」です。
ただ、それも含めて面白い。

赤牛岳の稜線に出たときの静けさは、
他ではなかなか味わえない感覚でした。

■ 3日目:三俣山荘〜新穂高
最終日は雷雨予報。
三俣蓮華岳・双六岳は巻いて下山。
「行けるかもしれない」より、
「安全に終える」を優先しました。
結果的に、
下山中に周囲は雲の中へ。
この判断は正解だったと思います。

コース状況・注意点
●温泉沢コース
・沢靴レベルの装備推奨
・渡渉複数回(増水時は危険)
・巻きは藪で非推奨区間あり
●温泉沢ノ頭〜赤牛岳
・岩のピーク巻きがやや不明瞭
●水晶岳周辺
・軽い岩場あり(滑落注意)
●高山病
・雲ノ平で軽い症状あり(朝に回復)
●テント場
・雲ノ平 / 三俣山荘ともに水は豊富
・携帯電波は基本的に不通でした
※2024年8月時点
振り返り
距離も標高差も、確かに大きい山行でした。
でも印象に残っているのは、
数字ではなく「判断の連続」です。
・下るか
・進むか
・変えるか
その積み重ねで、
ルートが“自分のもの”になっていく感覚。
北アルプスの奥地は、
やっぱり特別でした。
▶ この山行で出会った景色をまとめています
→ 雲ノ平〜高天原〜赤牛岳|絶景記録はこちら
▶ 同じく奥地を歩いた読売新道の縦走記録はこちら
今回のルートは、私が実際に歩いて良かった北アルプス5コースのひとつです。
絶景縦走から岩稜ルート、北アルプス最深部の山旅まで、実体験をもとに紹介しています。
▶ 私が北アルプスで歩いて良かった5コース|絶景・岩稜・最深部まで実体験で紹介
おわりに
静岡の山を中心に、
毎週末、稜線を歩いています。
派手な山よりも、
静かな山・深い山・条件を読む山行が好きです。
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