悩む前に動くための処方箋「エンボディメント」 #27
先行きが見えない時代。
それでも成果を求められる経営者やマネジャーは、常にプレッシャーと隣り合わせにいます。
気づけば、頭の中は課題や不安でいっぱいになる。
そしてその状態が続くと、メンタルだけでなく、身体にも影響が出てくる——いわゆる「病は気から」です。
では、このストレスとどう向き合えば良いのかです。

「笑う」ことで脳をだます
以前、脳科学者の茂木健一郎さんの講演で、こんな言葉が印象に残りました。
「苦しいときこそ、あえて笑う」
たとえ気分が乗らなくても、意識して口角を上げる。
それだけで、人は少しポジティブな状態に近づくのだそうです。
これは、身体が精神をコントロールするという逆転の発想です。
一流アスリートがやっていること
この考え方は、トップアスリートの世界でもよく見られます。
試合前に毎回同じ動作を繰り返す「ルーティーン」。
あれは単なる習慣ではなく、プレッシャーの中で精神を安定させるための行動です。
つまり彼らは、
身体の動きによって、心の状態を整えているのです。

エンボディメントという考え方
人の心と身体は、切り離されたものではありません。
茂木さんはこれを「エンボディメント(身体性)」と呼んでいました。
精神を整えるには、頭の中だけで何とかしようとするのではなく、
身体を通じて働きかけることが有効だという考え方です。
なぜ今、経営者は筋トレをするのか
最近、身体を鍛える経営者が増えていると言われています。
筋トレ本がビジネス書として売れているのも、その象徴でしょう。
筋トレの面白いところは、とてもシンプルです。
やればやるだけ、成果が出る。
ビジネスの世界では、努力が必ずしも結果に結びつくとは限りません。
だからこそ、「確実に報われる行為」は、精神的に大きな支えになります。
さらに、筋トレには脳機能の改善や認知能力の向上に関する研究もあります。
そして何より——
ハードなトレーニング中に、仕事の悩みを考える余裕はありません。
結果的にそれは、
強制的に思考を止める時間=マインドフルネスにもなります。

「考えすぎる人」ほど動いたほうがいい
悩み続けて、なかなか行動に移せない。
そんな人は少なくありません。
もちろん、そこには責任や不安、葛藤があります。
しかし、答えが出ないまま考え続けること自体が、
実は最もストレスを増幅させる行為でもあります。
だったらどうするか。
シンプルです。
まず動く。
完璧な答えを出してからではなく、
小さくでもいいから行動してみる。
すると、不思議なことに、
心の重さがスッと軽くなることがあります。
笑顔は「未来を変える行動」
ストレスをなくす方法を探すよりも、
ストレスに強い状態をつくるほうが現実的です。
そのためにできることは、意外とシンプルです。
・口角を上げる
・身体を動かす
・まず一歩踏み出す
すべては、「身体から心を変える」アプローチです。
最後にひとつ。
笑顔とは、未来のためにできる最善の行動です。
笑顔とは未来のためにできる最善の行動です。

