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「ちゃんと助けようとしたのに」なぜか気持ちがすれ違う時に見てみたいこと

「それなら、こうすればいいんじゃない?」

誰かから困っている話を聞いた時、私はすぐに解決策を考えることがある。

何が問題なのか。
どこを変えればいいのか。
どうすれば、少しでも早く状況を動かせるのか。

頭の中では、案が立ち上がっている。

相手を突き放したいわけではない。

むしろ、困っているなら力になりたい。
少しでも楽になる方法を渡したいと思っている。

それなのに、こちらが答えを返したあと、相手の表情がどこか曇ることがある。

「うん、そうなんだけど……」

そんな言葉が返ってくると、少し戸惑う。

役に立とうとしたはずなのに、なぜか届いていない。

もしかすると、答えが間違っていたのではなく、
答えを渡す順番が早すぎたのかもしれない。

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解決しようとすることも、ひとつの配慮

すぐに解決策を考える人は、相手のことを何も考えていないわけではないと思う。

放っておけない。
長く苦しんでほしくない。
自分にできることがあるなら、早く差し出したい。

その気持ちが、具体的な提案や行動として現れている。

特に、仕事や日常の中で「問題が起きたら対処する」ことを積み重ねてきた人ほど、困りごとを聞くと自然に解決モードへ入るのかもしれない。

誰かが「この作業、かなりきつい」と言えば、分担を変える方法を考える。

「最近うまくいかない」と言われれば、改善できそうなところを探す。

これは冷たさではない。

相手を助けようとして、自分なりに動いている。

だから、「すぐに答えを出してしまう私は、人の気持ちがわからない」とまで受け取らなくてもいいのだと思う。

置き去りになるのは、相手ではなく「途中」

ただ、解決に向かう動きが速いと、その途中にあったものを通り過ぎることがある。

「それはきつかったね」

「そんなことがあったら、腹も立つよね」

「今は、どうしたらいいか考える余裕もないかもしれないね」

そうした、相手が今いる場所を確かめる一言だ。

相手は、解決してほしくないわけではない。

提案が不要とも限らない。

ただ、自分の気持ちがまだその場に残っているうちに、話だけが先へ進んでしまうと、「早く片づけられた」と感じることがある。

こちらは相手を置き去りにしたつもりはない。

けれど、相手の気持ちと解決策の間に必要だった“途中”を省略してしまったのかもしれない。

そう考えると、これは「配慮があるか、ないか」という話ではなくなる。

何に配慮したのか。
そして、どの順番で差し出したのか。

その違いとして見えてくる。

役に立つことを急ぐほど、確認が抜けることがある

人の役に立ちたいと思う時、私たちは相手の困りごとを早く減らそうとする。

苦しさが十あるなら、八にしたい。
止まっているなら、少しでも動かしたい。

その気持ちが強いほど、「今、相手は何を求めているのか」を確かめる前に、自分ができることを始めてしまうことがある。

けれど、話を聞いてほしいのか。
一緒に考えてほしいのか。
具体的な意見がほしいのか。

必要なものは、その時々で違う。

こちらに善意があることと、
その善意が今の相手に合っていることも、同じではない。

善意が間違っているのではなく、
相手に渡す前の確認が一つ抜けているだけなのかもしれない。

答えの前に、一言を置いてみる

次に誰かから困りごとを聞いた時、解決策が浮かんでも、すぐに全部を話さなくていいのかもしれない。

たとえば、答えを出す前に、
「それは大変だったね」
と、一度その場に立ち止まることもできる。

そのあとで、
「何か一緒に考えた方がいい?」
「今は聞くだけの方がいいかな」
と確かめる道もある。

相手の気持ちを、すべて理解できるとは限らない。

長時間、感情に付き合い続けなければならないわけでもない。

ただ、こちらが進もうとしている方向と、
相手が今いる場所が同じかを、一度確かめる。

それだけで、解決する力は、相手を置いて先へ進む力ではなく、一緒に進むための力になっていくのだと思う。

ちゃんと助けようとしたのに、なぜか伝わらなかった時。

優しさが足りなかったと、自分を責める前に見てみたい。

差し出したものではなく、その前に省略した一言はなかっただろうか、と。

答えを出す力を手放さなくてもいい。

ただ、答えの前に相手の現在地へ触れる一言を置く。

それは解決を遅らせる遠回りではなく、届く形に整えるための、小さな間なのかもしれない。

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すぐに答えを出そうとする前に、「私は今、何をしようとしているんだろう」と見てみた時のことを書いています。相手のために動いているつもりでも、知らないうちに話を着地点へ運ぼうとしていることがあります。

相手の気持ちを受け取ろうとする時ほど、自分がどこにいるのかも見失わずにいたい。相手を見ながら言葉を選ぶことと、そのために自分を使い切ってしまうことを分けて見た記事です。

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