【漫画】『呪術廻戦≡』考察
こんにちはうみです🐬✨
少年漫画の編集者を目指す大学生です!
今日は5月1日に最終巻の発売された『呪術廻戦』のスピンオフ作品、『呪術廻戦≡』についてのお話をしようと思います!
『呪術廻戦≡』めちゃめちゃ面白いですよね…!うみも「呪術廻戦のスピンオフか…とりあえず読んでみよ。」と読み始めたら、虎杖たちの物語から未来に時間が進んでいて、『呪術廻戦』を基軸にしながらも新・主人公である憂花や真剣がキャラとして立っていて、一つの作品として新鮮に読み進めることができました。
今日はそんな『呪術廻戦≡』の3巻を読んだときに難しかった部分を海鳴りに解釈していこうと思います!
作品概要
この作品は集英社の週刊少年ジャンプで2025年9月から短期集中連載された作品です。『呪術廻戦』の死滅回遊から68年後の世界線が舞台となっており、主人公である憂花・真剣は『呪術廻戦』のキャラクターである乙骨憂太と禪院真希の孫にあたります。そして『呪術廻戦』と最も異なる点としてはスケールが地球から宇宙に広がったことが挙げられます。この作品では「シムリア星人」と呼ばれる宇宙で難民となった宇宙人が物語構成に大きく関わってきており、彼らも呪力と同様の「ロロルカ」と呼ばれる力を有しています。
安全な環境を求めて地球にやってきたシムリア星人と共生・対立をめぐって悩むキャラクターたちで展開される物語はSFバトル漫画らしさもありながら、「居場所のない存在」の居場所の作り方、多数派の意見と少数派の意見の均衡、といった現代の国際社会における課題にも通づるメッセージ性を感じました。
うみ的考察
■マルの術式「調和」とは?
マルの術式は1巻の時点で「調和」が術式に関係してくることが明かされます。そもそも「調和」とは「物事につり合いがとれていること、ある事象とある事象がお互いに和合していること」と定義されています。このままだとあまりに抽象的すぎるので、マルが術式を使ってできることをリストアップしてみました!
<閉眼時>
・術式対象の世界を調和し、つり合いの取れる人間を見つける
<開眼時>
・錯乱状態の誘発
・この世の理の攪拌
(例)・反重力 ・時空系 ・力学系 ・電波系
・エネルギー系(プールの温度上昇、凍結)
・魂の色(形)の成形
マルたち「ルメル」と呼ばれる民族のシムリア星人は「カリヤン」と呼ばれる神聖生物をめぐって「デスクンテ」という民族と対立し、住んでいた場所を追われてしまい、安住の地を探して地球に辿り着きます。この時に使ったのがナウナクスという乗り物で、地球で言う呪力のような力であるロロルカを有する鉱石、「ムル」によって作られました。
物語終盤でマルはカリヤンと呪霊の違い、なぜルメルのみカリヤンと共生できるのかという課題に対して「魂の色」という観点からこの3つの魂の色が偶然にも同じであったことから共生することができており、カリヤンと呪霊を同じものとして認識されていると気付きました。そしてすべての魂の通り道である空間(これもマルの術式?)を魂の成形装置につくり変えることによって魂の色を分散させ、呪力をなるべく取り除くことによって呪霊の生まれない世界を目指そうとします。
なのでこのマルの術式である「調和」とはすべての対象のバランスを取って最もつり合いのとれている状態を促進するものであると考えられます。この時に対象とするのは呪力から魂そのものまで多岐に渡り、その釣り合いを応用することによって攪拌を起こし、攻撃に利用していたのではないでしょうか。
気になった点
しかしここで気になってくるのは「つり合いの取れた状態」とは誰の目線から見とて、どのような基準で定められるものでしょうか。最終章で呪霊を含んだロロルカを調和し消滅させることで東京にいる呪霊を払いますが、原因となるカリヤンに関しては襲われるリスクが出てなおも「共生」というたちばであろうとしています。
また、うみが大学の講義でよく話題にされるところなので気になったのですが、「共生」という言葉は具体的にどのような社会を表しているのでしょうか。作中でも「安住の地を求めるシムリア人」と「シムリア人に迷惑を掛けられたくない=共生というスタンスの地球人」という対立構造が描かれており、どちらが悪いというわけではないのに、互いの意見の対立が不可避である状況に陥ってしまっています。現に1巻でクロスが憂花に対して「対岸」という地球人とシムリア人の線引きが当事者間にある単語を用いています。
更に、ルムルの人々がシムリア星を追われたのは複雑な要因が絡んでいたからであり、地球の人々が急に宇宙から来た人を優先して社会を変えていくにも反発が出ることも当然で、物語終盤ではともにキャッチボールをしていましたが、そのあとの対立によって呪力等が生まれてしまったりしないのかな、と勝手に思ってしまったりしました。(だからこそマルの術式で呪力が生まれないように魂を成形するのかもしれないですが。)
あとは何といってもすべての「魂の通る道空間」とは何だろうと思いました。『呪術廻戦』の方では魂は一つの彫刻のように個体で存在していましたが、それは移動するんですかね…?そしてカリマンや真人が人形のようなホルムで存在していたのもマルの術式でしょうか。(『文豪ストレイドッグス』のアンの部屋のようなものでしょうか?)
まとめ
いろいろと言ったことはありますが、作品自体はとても面白くて、『呪術廻船』のキャラクターの未来の姿も出てきてうみ的には大満足な作品でした!最後の3巻も1回読んだときは難しかったのですが、1,2巻から読み返すことによってもう一度設定から考え直せて、「調和の儀」って何だろうと考えるのは楽しかったです。
最後にマルが
もっと教えてくれ
地球のことも皆のことも
と言ってるんですけど、これって国際協力において一番大事なスタンスなんですよ。モジュロという作品自体は地球とシムリア星という関係性を描いていますが、このような歩み寄りが求められる地域は地球上にも数えきれないほどあるなと再確認させられました。
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