6万6000歩を歩いて、つながる魅力のかけらたち。2026年、皆さんと巡りたい釜山のこと|Vol.2 企画者の視点から。海雲台での食事とお茶の時間
こんにちは。
韓国プレミアムギフトセレクション「梅と木もれ日」です。
2026年、当店では韓国・釜山にて、憧れのハン・ジヒ先生に学ぶチョガッポのワークショップを企画しています。その舞台を自らの目で確かめ、最高のプログラムをお届けするために、3泊4日の下見旅行へ行ってきました。
自分の足で歩き、街の空気を感じる中で刻んだ歩数は、6万6000歩。
Vol.1では海雲台(ヘウンデ)の「空と海」の景色をお届けしました。続くVol.2では、プログラムを企画・運営する立場から、海雲台での食事とお茶の時間についての気づきを紐解きます。
プログラムの日程をあれこれ思い描くなかで、大切な「食の時間」をどう過ごすかは、今回の下見において最も重要な課題のひとつでした。
参加者の皆さまをご案内するからには、「私自身が実際に目で確かめ、自信を持っておすすめできる場所でなければならない」。その信念で準備した候補店リストと、その中から実際に足を運んで得た、企画者としての気づきを綴ります。
※本記事内に記載のメニューや価格は、2026年3月に視察時の情報です。
前回の記事もあわせてお楽しみください。
¦半日コースに組み込む食事とお茶の場所選び
プログラムで海雲台を訪れるとするならば、他エリアとの兼ね合いから約半日の滞在を想定しています。限られた時間で釜山の食文化に親しんでいただくには、食事処とカフェの選定において「立地と体験の質」の両立が不可欠な条件となりました。
「ブルーラインパークの後に、砂浜を歩いて、マジックアワーの美しい景色を見ながら夕食へ向かう夕方の行程が良いか・・・」
「それとも午前中に訪れ、青沙浦(チョンサポ)までスカイカプセルで移動しランチを済ませるのがスムーズか・・・」
海雲台の街を歩きながら、常に頭の中では当日の動線をシミュレーションしていました。参加者の皆さまにとっての「最適解」を見出すのは、想像以上に緻密な作業です。
¦ 何を食べるか?
釜山ならではの「郷土料理」「海の幸」、そして日本人の嗜好も考慮し「辛すぎないもの」をキーワードに、以下の候補をリストアップしました。
・テジクッパ | 郷土料理 (オムヨンベク、スビョンチェゴ)
・貝焼き | 海鮮炭火焼 (スミニネ)
・ふぐのビビンバ | 隠れた名物(ハルメチブ、クムスポックク)
ーー 訪れた場所: 「オムヨンベク」海雲台店
美食家の間でも評判のテジクッパ専門店。海雲台駅やビーチからも徒歩圏内で、店内は木材の温もりに包まれた清潔感のある空間です。旅の緊張をほぐしてくれるような安らぎがありました。

ー お料理の感想
「テジクッパ」は、豚肉を煮込んだスープにご飯が入った釜山の郷土料理です。ギトギト感や臭みは一切ありません。意外にもあっさりして滋味深く、日本人の口にも馴染む味わいでした。

本来、テジクッパはタデギ(唐辛子調味料)でスープを赤く染めていただくのが一般的ですが、ここではタデギが供されません。化学調味料の入ったタデギに頼らず、素材本来の味を届けるというのがポリシーのようで、テーブルにセッティングされた天然塩とアミの塩辛でお好みの味に整えます。韓国料理の基本でもある「辛さ」で誤魔化さない、味への確固たる自信を感じました。
ー 企画者としての検討課題
立地も味も申し分ありませんが、企画者として気になったことが一つだけありました。「席の配置」です。4人掛けテーブルが中心で、人数によっては席が分かれてしまう懸念があります。お店の方に相談したところ、テーブルの再配置は難しいとのことでした。参加人数が確定次第、再検討が必要だと感じました。
ーー 過去に訪れた、もうひとつの候補 「スミニネ」
青沙浦(チョンサポ)駅の目と鼻の先。目の前で海の幸を焼いていただく、ライブ感あふれる貝焼きのお店です。3年前にハン・ジヒ先生が連れてきてくださった思い出の場所。今回は再訪が叶いませんでしたが、釜山の味覚を愉しめるお店として記録を残しておきます。
ー お料理の感想
ハン・ジヒ先生が選んでくださったのは、看板メニューの「貝焼きの盛り合わせ」でした。目の前の炭火でパチパチ、ジュウジュウと焼けていくホタテやアワビは、海の街ならではの特別なごちそう。
海側の壁が取り払われた開放感のある席で、潮風を感じながら過ごすひととき。釜山の味覚を五感で愉しめるとあって、ハン・ジヒ先生も、海外からの大切なお客様が訪ねていらした際によく利用されているようです。

「貝焼き盛り合わせ(大)」₩55,000と「ラーメン」₩3,000を単品追加で、スカートがきつくなるほどの満腹に。
(価格参考:韓国語サイト「ダイニングコード」)
ー 企画者としての検討課題
店選びの3つのキーワードを満たす有力候補ですが、貝類が苦手な方への配慮も欠かせません。参加者の皆さまの嗜好を確認した上で、判断したいと考えています。
¦どこでお茶をするか?
釜山ならではの「海の眺望」「アクセスの良さ」、そして「ここにしかない個性」をキーワードに、以下の候補をリストアップしました。
・ON THE HILL ROASTERY CAFE | 自家焙煎カフェ
・非非非堂 | 先生と訪れたことのある伝統茶カフェ
・水月鏡花 | 韓屋カフェ
・Orb Coffee Salon | 本格派のスイーツ
・Who’s Who MUMU BAKERY | ベーカリーカフェ
・The bay 101 カフェSIDE | 夜景の名所
ーー 訪れた場所: 「ON THE HILL ROASTERY CAFE」
釜山のモンマルトルとも呼ばれる「タルマジキル」(月見通り)沿いに昨年オープンしたばかりの自家焙煎カフェ。白を基調とした開放的な空間は、家族連れから地元のオフィスワーカーまで、幅広い人々に愛される憩いの場となっていました。
ー 海と向き合う時間
海側は全面ガラス。ほとんどの席が海を向いており、どこに座っても目の前に広がる景色と一対一で向き合えるような、贅沢な造りでした。

ー 椿の名を冠した「海雲台トンベッコミルクティ」
自家焙煎のコーヒーも非常に魅力的でしたが、紅茶派の私が惹かれたのは、「海雲台トンベッコ(冬柏花=椿) ミルクティ」でした。釜山の市の花である椿の名がついた一杯は、華やかな香りが鼻を抜け、すっきりとした後味で喉の渇きが潤いました。コーヒー文化が深く浸透する韓国ですが、ここは紅茶派の方にも満足いただけるお店です。

ー 企画者としての検討課題
「皆さまをご案内したい!」と直感した素敵な場所ですが、唯一の懸念点は「急勾配の道のり」でした。店名(ON THE HILL)が示す通り、月見ヶ丘を10分ほど上がった場所にあります。実際に歩いてみましたが、お店に到着した時にはじんわりと汗が滲むほど。ご案内する際はタクシー利用を前提とした、無理のない行程を組むべきだと気づきました。

階段を上った先にはテラス席もある。
¦旅の醍醐味、ストリートフード体験
韓国の食の楽しみのひとつに、ストリートフードがあります。屋台や市場のテイクアウト店で売られているのは、韓国ならではの食べ物ばかり。食堂でじっくりいただく食事以外にも、歩きながら、ふと目にとまったものをその場で味わうという楽しみ方もあります。
ーー 釜山名物 「シアホットク」
韓国の定番おやつとして日本でもお馴染みの「ホットク」ですが、「シアホットク」は、ひまわりの種やカボチャの種、ナッツ類がギッシリ詰まった釜山独自のスタイルです。昼食を食べそびれるほど歩き続けてきた私にとって、それはささやかなご褒美おやつでした。


注文を受けてから目の前で作ってくれる。
ー ビーチまでの最適ルート
100年の歴史を誇る「海雲台伝統市場」は、地元市民の生活の匂いが感じられる場所。駅からビーチまで最短距離で行くよりも、市場文化を肌で感じ、土地の味をつまみながらそぞろ歩く。このルートこそ、皆さまとご一緒したい行程だと思いました。そんな「余白のある時間」こそが、今年のプログラムでお届けしたい価値のひとつでもあります。
ーー もうひとつの、とっておきのおやつ 「ジャヨンド ソグムパン」
韓国のトレンドに敏感な方なら、塩パン専門店「ジャヨンド ソグムパン」をご存知でしょう。仁川の本店と、ソウル市内に複数店舗を展開していますが、数年前にここ釜山にも初上陸しました。

海岸列車「ブルーラインパーク」の尾浦(ミポ)駅へと続く
遊歩道入口の、道を挟んだ向かい側にある
実は私自身、まだソウルで食べたことがなく、今回この釜山店で初めて買ってみました。程よい塩味と染み入るバター。ストリートフードというわけではありませんが、次の目的地へと向かう道すがら、併設のイートインスペースにちょっと腰を下ろして、焼きたてのパンをひと口頬張る。そんな何気ない贅沢を、皆さまと分かち合いたいと思いました。
