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イラストレーター40・50代の壁は有るのか無いのか問題

イラストレーター40・50代の壁

『イラストレーターが40、50超えてクライアントワークだけで食べていくのは難しい』

今週(2025年3月上旬)、Threadsや、Xで、『イラストレーター40代の壁』という、イラスト業なら嫌でも敏感に反応してしまうフレーズに、わかる!とか、いやそんなことはない!とか、さまざまな意見が飛び交いました。

『40代の壁』…かいつまんで言えば、『40代に入ったら諸々の理由で新規の案件(クライアントワーク)が入ってこなくなり、収入が減って、イラスト業では食っていけなくなる。』

という意見に、40手前や40入りたて、そして実際稼げてない層は、恐れ慄き、40以降で稼げてる層は、そんなことはない!と否定するという、自分という物差しでしか語りようがない真剣40代しゃべり場がSNS上で開催されたわけです。

真剣40代しゃべり場 などという、クソださパロディフレーズにピンときてしまったらもうその世代なので、覚悟してついてきて下さい。

40・50代の壁は有る

理由はいくつか有るでしょう。SNS上で挙げられている理由はいくつかありましたが、大まかにまとめると以下の通りです。

《40・50代に壁があると言われる理由候補》
A:タッチがトレンド・時流に合わなくなる
B:若手の台頭
C:単価が高くなって敬遠されがち
D:気力体力の衰え
E:年齢が上がり依頼する側が頼みづらくなる
F:懇意にしていた担当者の移動・出世・転職

しかし、40代からイラスト業始めて成功してる人もいるし、顔写真や年齢を公開していない限り、発注者には相手が40代なのか、はたまた60代なのか分かりようがありません。

つまり、仕事が来なくなるのを年齢基準で話すのは、ナンセンス極まりないのです。ただ、個人的印象で言わせていただくと、40代の壁が有るか無いかと言われれば、無くもないです。

40・50代の壁は無い

私は、20代30代をCMのコンテライターに主軸を置いてきたイラストレーターですが、40手前くらいから、コンテライターのお仕事がだんだん減ってきたように感じます。

理由は明白です。

30代に入ってから、来る仕事をひたすら消化するばかりで、営業をほっとんどやっていなかったのです。

20代の頃は、その場描きに呼ばれた代理店や制作会社で、名刺やサンプル配ったり、請求書出すついでに挨拶に行ったり、今思うと結構営業してたと思うのですが、30代は、福岡に引っ越したり、リモートでの作業が増えたり、請求書送るのもメールになったりで、営業をかなり怠っていました。

制作会社の中でも、弁当や車両手配のレベルでもトレンドがあったりします。存在感をアピールしないと忘れられていくのは道理です。

また、制作会社や代理店のスタッフも転職したり、出世したり、異動したりで、コンテ発注する人間が変わっていきます。

去年、コンテサンプルを更新し、お仕事をいただいていた方々のリストを作って、営業メールを送りましたが、かなりの人数のメールアドレスがなくなっていました。

ヤギワタルさんのイラストがそのものズバリのイメージです。

私は典型的な『分かれ道』という壁に入りこんでいたのです。

切り取られた上の句

そもそもこの議論の発端は、ある刺繍作家さんがThreadsと、Xに以下の投稿をしたことが震源です。彼の投稿の全文はこうです。

『イラストレーターが40、50超えてクライアントワークだけで食べていけるのはごく限られた人だけです。予算は限られているのでギャラは上がりません。スタイルを確立し生き残ってるベテランだけがこうすれば良いとSNSで発信し、辞めた人は何も言いません。請負仕事だけをしていては危ないです。』

いかがでしょうか。私がこの文章から読み取った本意は、

40、50超えてイラストレーターがクライアントワークで食べていきたければ、スタイルを確立しろ!尚且つ、請負仕事以外の食い扶持を増やせ!

です。しかしSNS上では『イラストレーターが40、50超えてクライアントワークだけで食べていけるのはごく限られた人だけです。』というショッキングな上の句だけが切り取られ、一人歩きし、結果『40代の壁』という、原文には書いていないフレーズに結びつきました。

SNSのあるある現象と言って良いでしょう。しかし、スタイルを完全に確立した60代以上のイラストレーターまでが、「40の壁とかない」と言い出しているのを目撃すると、このオッサンSNSに慣れてないな…という印象を持たざるを得ません。

SNSでひとつのテーマが盛り上がったら、その震源の投稿を確かめるまでは、迂闊な発言や拡散は禁物です。

そもそも最初から壁だらけ

最後に、営業メール送りまくったら、どうなったのかの話ですが。

いま、メッチャクチャ忙しいです。

去年の今頃のあの暇さは何だったのか。営業メール送って割とすぐに新規のお仕事を何件かいただきました。それに、コンテライターの登録サイトに登録したら、そこから見つけていただいた方からもお仕事をいただきました。40代の壁とは何だったのか。

驚いたことに、コンテではなくイラスト仕事のご依頼が今年になってガンっと増えました。コンテ仕事を上回るペースです。イラストの方は特に営業していないので、最近ようやく定まってきたタッチを元に、SNSでの露出を増やしたことが大きいかと思います。

この結果わかったのは、攻めの姿勢を怠ると勝手に壁が迫り上がってくるということです。壁は自分が作っているとも言えます。フリーランスのイラストレーターは安泰などとは対極にある職業なので、攻めの姿勢を忘れたら沈んでいくのは道理です。

フリーランス・イラストレーター。そもそも最初から壁だらけです。今更壁がありますと言われて、ビビってたら話になりません。死ぬまで攻めの姿勢で突き進むしかありません。頑張りましょう。

ちなみに、CMコンテライターは、究極のクライアントワークですが、70代や80代の現役がまだゴロゴロいます。


それでは、読んでいただきありがとうございました。


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