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この顔にピン!ときたらポンポコポン|タヌキじゃないタヌキに御用心

突然ですが、質問です。

どうも、タヌキ警察  かちかち山駐在所 の方からから来ましたウラケンと申します。すみませんが、少々お時間よろしいでしょうか。お手間は取らせません。

ちょっとこちらの画像を見ていただいても宜しいでしょうか。

これ、何に見えます?

…タヌキ?

え?

いま、タヌキとおっしゃいましたか?

そうですね…タヌキ。ちまたで「タヌキ」と言えばこういうキャラクターですよね…。では、次にこちらの画像をご覧ください。

出典:野生タヌキが住み着いた動物園! 多摩動物公園の驚くべき実態とは?

こちらの動物。何かわかりますか?これは…

タヌキです。

そうです。これがタヌキなんです。ぶんぶく茶釜や、かちかち山に登場するタヌキの実際の姿です。では、もう一度先ほどのキャラクターをご覧ください。

どうでしょう。これ、タヌキですか?これ、タヌキなんでしょうか。すみませんが、敢えて言わせてください。

どこが、タヌキやねん!!

タヌキのようで、実はタヌキではない謎生物

たぬきマ◯オ、あ◯森、ポ◯タカード、巷に溢れているタヌキキャラは、大体が上のタヌキの系譜にいます。その大きな特徴が次の二つです。

《タヌキのようでタヌキじゃない謎生物の特徴》
・目の周りがアイマスク状になっている
・尻尾に縞模様がある

この二つの特徴は、実物のタヌキにはありません。しかし、かなりそれに近い生き物がいます。それが、こちらの動物です。

出典:アライグマの効果的な対策とは?ご自分でできる対策・撃退法をご紹介

アライグマです。

どうでしょう。眉間に黒い筋があるアイマスク状の目、縞々の尻尾、先ほど提示したキャラクターにそっくりですね。しかし、絵本、アニメ、ゲームのキャラクター、コンビニ商品に添えられているイラストなど、

タヌキと名のつく商品キャラのほとんどは、このアライグマ的デザインの延長線上にあります。

こういうタヌキがあらゆる媒体で、ポンポコポンポコ言ってます。つまり、我々はタヌキでも、アライグマでもない、得体の知れない謎のキャラクターをタヌキだと刷り込まれているのです。便宜上、この謎生物を、

タヌキでも、アライグマでもない「何か」…“ナニカ”とします。


その特徴は以下の通りです。

《よくタヌキとして描かれるアライグマ的な特徴を持つ謎生物ナニカ》
・耳が丸い
・目と目の間がアライグマのような、アイマスク状になっている
・へそがあったりなかったり
・尻尾にアライグマのようなシマシマがある

タヌキじゃないタヌキが多過ぎる!

何故、私がここまでうるさく言うのか。正直これは、絵を描く職業イラストレーターであるからというのが大きいです。

これまで何冊かのイラスト系生き物本を担当させていただきました。子供が読む本に、間違った絵を描いてはいけないと、図鑑やネットで調べて、生き物を描いてきました。

そうです。絵を描くには資料を見ないといけない。しかし、巷にはタヌキじゃないタヌキが溢れている。これが気になる。気になってしょうがないのです。

資料を探すのに時間も手間もかかる時代ならいざ知らず、ちょっとググればやたらと画像が出てくるこの時代に、何故こんなタヌキを描いてしまうのか。

まぁ何年か前まで、ググったらタヌキとしてアライグマの画像が出てくることも間々ありましたが、それにしてもです。

仮説:定着してしまった概念の刷り込み

これは仮説ですが、タヌキの実物とは似ても似つかないほぼほぼアライグマなタヌキが誕生して定着したのは、ネットがまだ普及していなかった時代に、タヌキとして絵本やゲームに登場したキャラクターが、アライグマの写真資料などをベースに作成されたからではないでしょうか。

実物のタヌキを見たことがない描き手に「これがタヌキです。」と、アライグマの画像を渡したら、尻尾に縞模様を描くでしょう。目の周りもアイマスクにするでしょう。私なら描きます。何故なら、それがタヌキだと思っているから。

それが出版物や、ゲームキャラとして巷に広まり、繰り返し読んだり、プレイする絵本やゲームで、何度もタヌキとして刷り込まれ、タヌキといえばこういうものという実物とかけ離れた概念だけが定着したのです。(※全部仮説です)

試しにアライグマを、先ほどのナニカのタッチで参考画像をもとに描くとこうなります。


特徴は以下の通りです。

《よくタヌキを間違われるアライグマの特徴》
・耳の縁が白い
・目と目の間に黒い筋があり、アイマスク状になっている
・四肢が黒くない
・尻尾にシマシマがある

だいぶアライグマの印象に引っ張られていますが、それは私がこれをアライグマだと既に認知しているからかもしれません。

タヌキキャラのガイドライン

では、本来のタヌキをナニカではなく、実物に則したタヌキとしてキャラクターにするには何に気をつければいいのか。間違ったイメージの刷り込みを上書きするために、タヌキのキャラとしての特徴を整理したガイドラインとなるタヌキキャラが必要です。

作成しました。

これが令和以降のタヌキキャラです。必要な特徴は以下の通りです。

《本来のタヌキの特徴》
・耳の縁の色が濃い
・目と目の間は黒くなく、アイマスク状にはなっていない
・四肢の色が濃い
尻尾にシマシマはない

とにかくアイマスクと、尻尾のシマシマはNG。眉間を黒く塗ってはいけません。イメージに引っ張られそうになったら、動物園にでも行って実物のタヌキを見ましょう。ナニカのような生き物は描けないはずです。

絵を描くなら資料を見よう。

イメージだけでも描ける人はいますが、アートならともかくとして、仕事で描いてる絵本や図鑑、商品イラストに関しては禁物です。

生き物のディフォルメは写真資料か実物を見た上で考えましょう。昔、絵本や、アニメ、映画で見たイメージのまま生き物を描くと、ナニカのような事案が発生します。

私が自分のnoteのサムネイルや、記事ラストのいいねとフォローのお願いにやたらとタヌキキャラを使っているのは、ナニカのイメージをタヌキのイメージで塗り替えたいからというのが一つの理由です。

最後に、せっかくタヌキ、アライグマ、ナニカのイラストを描いたので、SUZURIに登録しました。Tシャツ、アクスタ、エコバッグなどなど、もし、気にいってくださったらポチッとしていただけると光栄です。

それでは、読んでいただきありがとうございました。素敵なタヌキライフをお過ごしください。


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