【Hey!英★エッセイ】トイレの話③エピソード1& 2
トイレにまつわるエピソードに事欠かさない英国生活。
きっとみなさんにも、一度はトイレにまつわる心に残る話はあるんじゃないかと思うのです。私の残量の少ない脳の容量を解放してあげるためにも、長期記憶装置から放出します。
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1. 電車のトイレでほっこり編
かれこれ20年前の話。当時は留学生として北イングランドのある都市に滞在していました。あまり何もないところだったので、電車に揺られて近隣の大きな町や観光地に出かけていました。
その頃の電車はディーゼルエンジンで動いていて、大きな音を立てて走行していました。今思えば懐かしいのですが、乗車口の扉は外開きで、暗黙の了解として、中から出る人が扉の窓(手動)を下げ、その隙間から外のハンドルを停車時に回して開けるシステムでした。私は大きくない上に、手が短い。必死で背伸びしてハンドルに手をかけようとしても届かないので、たいてい後ろの人か、プラットフォームの人が手を貸してくれました。
前置きが長くなりましたが、トイレについて!
トイレは数車両に1つついている感じ。当時から英国は車いす利用者が電車を不自由なく利用できるという環境が整っており、障碍者の方のためのお手洗いはもちろん設置されていました。扉は手動ではなく、開閉ボタンが付いていて、それを押します。すると自動ドアとしてゆっくり開いていき、中に車いすのまま入っていけます。
ほとんど壊れている電車のトイレ
ここで問題なのは、英国では電車のトイレが壊れいている、または詰まっている確率が非常に高いことです。残念ながらここ10年はあまり電車に乗ることがないので割合を想像でも算出できませんが、当時は8割のトイレに問題があったと記憶しています(土地柄もあったかもしれません)。こうなると、壊れていないトイレへの利用が集中し、長い距離を行く場合は列ができるのです。
空いていますよ
忘れもしません。当時は二十歳そこら。私の目の前にグレイヘアの雰囲気のよいおばあさん2人が並んでいました。談笑してそれは楽しそうでした。しばらく並んで気が付いたのです。
「あ、施錠されてないから、空いてる」
その電車は例外にもれず、トイレがほぼ壊れていたので、障碍者の方も使える大きな自動扉のついた、壊れていないトイレが混んでいたのです。
「すみません。ロックが点灯してないから空いてますよ」
あまりなかった英語力を駆使して伝えると、「あらほんとね!」と笑ってすぐに「開」ボタンを押したのです。
すると、おばあさんズは「あら!ふふふふふ」と笑っているではありませんか。「sorry」だけが聞こえ、またゆっくりとドアが閉まっていきます。
かわいいおばあちゃんズ
私からは死角でしたが、どうやら中に若い男性がいたのでした。出てきた男性は10代後半くらいでしょうか。顔を真っ赤にして「sorry」とまた言っていました。おばあちゃんズ2人は「いいのよ!いいもの見れちゃった!」と大笑いしていました。
「こんなアクシデントで、こんなにほっこりできるなんて、イギリスすごい!」というのが私の率直な感想であり、ある意味カルチャーショックでした。男の子の反応も、そしておばあちゃんズの切り返しも。
自動ドアのシステムのカギは、開閉ボタンが中にありますが、そのさらに下にもうひとつ「ロック(鍵マーク)」があり、それを押さないと鍵が閉まらないのです。
よく忘れいている人を見かけますので、みなさんも注意されてくださいね。
この小さいアクシデントは、トイレにまつわる私の思い出に残るエピソードとなりました。(字に起こすとくだらない感が満載ですね~)
2. 学生寮のトイレでパニック編
これは、私の人生でも最強に入るエピソードです。
留学生として寮に住んでいました。その寮はコの字のような形をしていて、1階につき12~15人x3つの建物(つまり36~45人くらい?)はいたと思います。
コの字の各直線部分(わかりにくいですが)に台所は別についていて、角にあたる部分には1段くらいの段差があり、隣の建物に移動できます。トイレとシャワーは共同でした。トイレは4つ、シャワーは3つ。それが、コの字の、真ん中の建物にありました。そのシャワー・トイレ室の前には部屋が3つくらいあって、仲良しインド人が2人(常に部屋の入口のドアは解放で、お互いを行きあい、常にインドの音楽が流れていて、とても異空間でしたが、よい人たちでした)いたことも覚えています。
ルーチン
この寮ですが、前述したとおりであれば、結構な割合で「混むんじゃない」などと思われそうですが、それが夜に混むことはありませんでした。
というのも、大学生(undergraduate)=英国人や欧州人が多かったこともあり、夜にシャワーを浴びるより、朝方の混み方がひどかったのです。
夜に行くと、たいていインド人2人が一緒に隣り合って入っていること(なぜかお手洗いも同時だったな…笑)や、中国人や日本人が入っているだけで、1つは空きが必ずあったほどです。この夜型にシャワーを浴びるルーチンは、留学先の所によってはいいこともあるのです。
ある夜のできごと
ある日、まだ夜9時ごろでした。扉をひどく開け放つ音と、数人の女子&男子の笑い転げる声。とにかく狭い廊下に響き、その人たちが台所で何やら大騒ぎをしているのもわかりました。男の子が何か英語で叫びながら部屋をノックして回っていました。私は怖くて無視を決め込みました。そして再び静かになりました。
夜中、私は目を覚ましました。珍しくトイレに行きたくなり、大事に使っていた「COMME ÇA DU MODE(コムサデモード)」の黒のサンダルを履いてトイレに向かいました。廊下は常に明かりが点いていました。
入口のドアを押し開けて入る。左側のトイレに入る。用を足す。そしてまた出る。そのときでした。
ウン〇の神様
やわらかいものを踏んだ、確かな感触がありました。眠気まなこで、ひとまずサンダルを取って、裏側を見ました。
「うん…茶色いな…」
本当に信じられませんが、静かに観察しました。まだ温かい。やわらかい。何より臭い。
そして「あぁ、犬が入り込んでいるな」と思い、息をひそめてみました。何も音がしません。そもそも英国に野良犬はほとんどいないし、寮内にいたら大問題。そして野良犬に遭遇してももっと怖い。
そして、どんどん思考がクリアになってきました。
まずは、いつ誰がしたのか、そしてなぜ入るときに気が付かなかったのか。これは、何かしらウン〇の神さまがいて、私の歩幅とタイミングを完全に合わせて、うまく用を足させてくれたとしか考えられない。信じられないほどの黄金律。きっと、私が用を足している間にあったことではなく、その前からあった。おまけに、そんなに前のことじゃない!!
私はそこで初めて「はははは」と、角ばった笑い声を出して笑っていました。人はあまりにも信じられないことが起こると、恐ろしく冷静に、面白くなるんだと思います。私は汚いサンダルを手に、トイレに戻り、ひとまずある程度底を拭き取って、その場を後にしました。「いつかネタにしてやる」と思いながら…
推察
きっと、飲んだくれた寮の子、もしくはその連れがやったことだと思うのです。「見つかるリスク」を楽しんでわざわざ入口にやったと思っています。
もちろん、「トイレと思ってそこにやった説」も考えましたが、それだと「拭く」「流す」あたりの行動で何かしら気が付くか、自分を汚して廊下のカーペットが汚れているかな…と。そのウン様は、そこにきれいにたたずんでいたので、おそらく計画的なことだろうという見立てです。
まとめ
今回の2つのエピソードは、両方とも大学時代のものです。コロナ禍を通じて、もしかしたら大学生の寮の衛星面や学生自身の行動も向上されている(と期待したい)と思いたいですが、大学寮に入ると(事前に話し合いがなければ)ランダムに誰かと一緒にされます。衛生面や生活の基準が合わない人と暮らすことになると、生活は結構大変なものになります。
お子さんが留学される方などは、場所によっては事前にフラットメイトを探したり、一人暮らしも検討したりもよいかもしれません。
※これを書いていて、流れないブツに「恥」を感じすぎて飛んでもない悲劇の結末を迎えた留学生の子の話を思い出したので、またエピソードに追加したいと思います。(私の長期記憶装置はrubbishでいっぱいみたいです…)
