渡部陽一さんの近著『晴れ、そしてミサイル』を読んで──戦争と平和を自分ごとに
8月28日(木)に「KATARI」でご一緒する渡部陽一さんの近著『晴れ、そしてミサイル』を読みました。
テレビで見る穏やかな語り口のイメージとは少し違う、戦場の生々しい体験談、戦争と平和に向き合う真剣なまなざし。そして書籍に付されたいくつかのQRコードからは、実際の戦場での動画レポートを見ることができます。
ページをめくりながら現場の映像に触れる体験は、強烈なリアリティを伴って迫ってきました。
極端に煽るでもなく、かといって楽観的に流すでもなく。 ただ「そこにある現実」を伝え、そのうえで日本にいる私たちにできる現実的なアクションを示す。そんな渡部さんにしか書けない重みが、この一冊にはありました。
Ⅰ. 本書の構成と伝えようとしていること
書籍は6章立てで整理されています。
1章 戦場は日常の中にある
2章 なぜ戦争が起きるのか
3章 平和とは選べること
4章 平和のためにできること① 世界を知る
5章 平和のためにできること② 世界とつながる
6章 日本の現在地点を知る
戦争の背景から、平和を実現するために私たちができる一歩までを、段階的に描き出していました。
Ⅱ. 読みながら心に残ったキーワード
私が特に強く引かれたのは、次の言葉です。
「戦争やテロの根っこにあるものは貧困」
「平和とはやりたいことを自由にやれること。選択肢があること」
「さあ、旅に出よう」
「白黒をつけるのではなく、柔らかく多様性を受け入れていく」
「優しい日々を大切にすること。家族を愛すること」
戦争やテロを「遠い出来事」と切り離すのではなく、その根っこには経済や貧困があると指摘されている点に強い説得力を感じました。また「平和=選択肢の存在」という視点は、日常の自由さにこそ平和の意味があることを気づかせてくれます。
そして「優しい日々を大切にする」ことや「家族を愛すること」が、戦争と平和の議論の中で提示されている点に胸を打たれました。壮大な理念ではなく、一番身近な日常の在り方が平和を形づくるのだと。
Ⅲ. 写真と文章が響き合う
本書には戦場の写真も多数収録されています。カメラマンとしての渡部さんが切り取った現場の一瞬は、文章だけでは届かない「現実の重さ」を運んできます。
銃撃されたウクライナ市民の家や、イラク戦争の戦場で生まれてた子供の写真等。
「平和は当たり前ではない」
その事実を、写真は無言で語りかけてきます。
Ⅳ. 今を生きる私たちにできること
渡部さんは「世界を知る」「世界とつながる」ことを平和への具体的なステップとして挙げています。
たとえば、ニュースをただ受け流すのではなく、現場を知る人から直接話を聞くこと。旅を通じて異文化と交わること。小さな行動でも、世界を自分ごととして捉える契機になります。
私自身も、KATARIの場で渡部さんから直接話を聞けることを楽しみにしています。リアルな言葉をリアルに受け取ることこそ、次の行動につながるはずだからです。
Ⅴ. 結び──「優しい日々」を守るために
『晴れ、そしてミサイル』は、戦争と平和を「特別なテーマ」ではなく「私たちの日常の延長線」に引き寄せて考える力を与えてくれる本でした。
私たちにできることは、大きな行動だけではありません。身近な人を大切にし、優しい日々を守り続けることもまた、平和を育む具体的なアクションです。
8月28日のKATARIでは、渡部さんの言葉を直接受け取りながら、改めて「平和とは何か」を考えたい。そしてその学びを、また次の誰かへと伝えていきたいと思います。
※まだ空きはございますので、ご興味ある方は是非お申込みいただけると幸いです。
参考記事
マイプロフィール:土橋昇平 (㈱ペルソン エバンジェリスト)
