【つながる旅行記#431】有名絵画ラッシュに圧倒されつつ、『ことわざ大集合のカオスな絵』を楽しむ【大塚国際美術館】
前回は『受胎告知』のバリエーションの多さに衝撃を受けつつ、同じモチーフでも様々な描き方をされる面白さを知った。
では今回はルネサンス期の様々な名画を見ていくとしよう。
さっそく目の前に現れたのは……『アテネの学堂』である!!

ラファエッロによって描かれたこちらの作品は、バチカン宮殿の一室の壁に描かれているものだ。
歴史上の有名な哲学者たちを一堂に集めたというこの絵だが、中心で語り合うのは左がプラトンで右がアリストテレスだと言われている。

(プラトンはレオナルド・ダ・ヴィンチの顔を元ネタにしたとか)
なお、様々な哲学者を描いているとはいっても、それぞれを明確に説明する資料が存在しないため、なんとなく雰囲気で察するしかないようだ。


そしてこの絵の中にはラファエッロ自身の姿も描かれている。↓


いや、この言い方では「なんで有名哲学者の中に自分を紛れ込ませてるんだ!調子に乗るな!」みたいな批判を食らうんじゃないかと心配になるわけだが、これにはちゃんと理由がある。
ラファエッロが描いたのは、紀元前330年頃に活躍した画家のアペレスなのである。
アペレスは凄まじく褒められている画家なのだが、なにせ現存する絵が一つも存在しないので、その凄さを自分たちが認識することは出来ない。
そんな謎に包まれた伝説の画家を、自分をモデルにして描き込んだというわけだ。
うーん、批判対策もバッチリ!!(……なのか?)
まあでも、バチカン宮殿の絵を描けるような画家に文句をつける人なんていないよね!

こちらもラファエッロによる作品で、三層構造で描かれている。
最上層には神がいて、
第二層はキリスト、聖母、そしてヨハネ、
第三層は地上の有名人たち、という構成だ。



これも同じくラファエッロの『聖母戴冠』という作品で、聖母の死と天界での栄光が描かれている。
聖母の肉体は百合(純潔)と薔薇(愛)に変わっており、天でキリストから天の女王の冠を受け取っているのだ。

だがこの『天使のような何か』は一体なんだ……?
いや、ラファエッロは普通に人間みたいな体を持つ天使も描いている。
つまりこれは天使のバリエーションの一つということなのだろう。
(こんなのが大量に飛んできたら自分は泣く)


そしてこれまた有名な『ヴィーナスの誕生』を発見!
サイズは約1.7m×2.8mと、自分が想像していたよりもずっと大きな絵画だった。
やはりサイズ感は資料集じゃわからないなと実感する。

そしてなんだか急に肌色要素が増えまくったゾーンを抜けて……!

さて、自分が面白いなと思ったのが、こちらの『ネーデルラントの諺』という絵画である。
ピーテル・ブリューゲル(父)によるこの作品の中には、ネーデルラントに伝わることわざが100個ほど描かれているという。
それゆえに凄まじくカオスな様相を呈しているわけだが、それが面白いよね!


「歯にまで武装する」 :重武装している
「鎧を着けている」 :激怒している

「一方の足に靴、もう一方の足は裸足」:バランスが最も重要である

自分はこういうカオスな絵も好きなので、同じことを各国のことわざでやったら面白そうな気がしてならない。
この日本版を見てみたい……!
(なお、Wikipediaには80個くらいの解説が載っているようなので、気になった方はどうぞ)↓
ちなみにこの絵の作者であるピーテル・ブリューゲル(父)は、大量のあれこれを一枚に収めるのが好きなのか、『子どもの遊び』という作品でも『100人の子どもが広場で様々な遊びをしている作品』を描いている。



うーむ……良いねぇ!!(大半は何やってるのかよくわからんけど)
これは好きな画家が一人増えたな……!
さてさて、そんなこんなで1枚の絵をじっくり見すぎてしまったわけだが、次のフロアへと向かおう。
するとそこにあったのは……!

これはレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』じゃないか!
うーむ、ものすごい大きさ!!(4.2×9.1m)
なお、『最後の晩餐』は画法の問題で描かれた当初から劣化が始まっており、18世紀から繰り返しオリジナルの上に筆で描き加えられていたそうだ。
その上、1943年の空爆によって、更に無惨な状態になってしまったという。
だがしかし、この絵の反対側の壁を見てみると……!?

ま、また『最後の晩餐』が!?
いやちょっと待て……こっちのほうがちょっと綺麗!!
そう、こちらの『最後の晩餐』は、20年もの歳月をかけて汚れや描き加えの筆を除去したあとの姿なのである。
このフロアでは修復前と修復後の『最後の晩餐』が、どちらも原寸大で見られるという贅沢仕様なのだ……!
そしてここから、レオナルド・ダ・ヴィンチ作品ラッシュが始まる!







実際のルーヴル美術館では大混雑な上にこんなに近くで見られないという『モナ・リザ』だが、ここでは超至近距離で見られる。
レプリカの陶板画だからこそできる贅沢だ。
ありがたや……!

なお、解説文はレベルが高すぎて何を言っているのか全然わからない。
いやしかし、実物大のモナ・リザが存在する空間を自分は体感できたのだ。
なんだか人生におけるトロフィーをアンロックできた気がする……!(本物じゃないけど)
そんなわけで、誰もが知る有名絵画の世界を味わえる展示は、まだまだ全然終わらない。
今後の展示で自分が知らなかった思わぬ画家との出会いが訪れることに期待しつつ、
次回へ続く!!
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