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2026年ドイツ🇩🇪の旅⑩~ポツダムの華麗な建築群

前回はこちら。

 プロイセンの王宮が集まるサンスーシ公園の広さは289ヘクタールにも及び、サンスーシ宮殿以外にも宮殿やその他の建築が残っている。


気骨ある粉ひき職人の伝説

 サンスーシ宮殿のすぐ西隣にある「歴史的風車」。サンスーシ宮殿が着工したのは1745年だが、その前にはすでに風車が建っていた。

 この風車は、次のような伝説で知られている。風車の騒音に耐えられなくなったフリードリヒ大王は、風車の撤去を命じた。しかし、持ち主の製粉業者が抵抗し、訴訟を起こそうとしたため、大王は風車の撤去を断念したという。

 風車はフリードリヒ・ヴィルヘルム2世(大王の甥で後継者)の代に建て替えられ、さらに第二次世界大戦末期に焼失した。それでも1993年に再建され、現在も粉ひき風車として羽が回転している。

風車でひいた粉を使ったパンやクッキーが買える

珠玉の絵画コレクション

 サンスーシ宮殿の東隣には、フリードリヒ大王が1764年に建てた絵画館がある。膨大な量の絵画コレクションが贅沢に並べられており、美術ファンには必見の場所である。

 ルーベンス「聖ヒエロニムスの隠遁」、カラヴァッジョ「聖トマスの不信」などの作品が有名である。

「聖ヒエロニムスの隠遁」
「聖トマスの不信」

 キリストの弟子トマスは、処刑されたキリストの復活を当初は信じなかった。しかし、傷に触れたことで納得したという逸話に基づく。

新宮殿への散策路

 これまでのスポットで午前中はつぶれるが、広大なサンスーシ公園の東の端の方を散策したに過ぎない。

噴水からサンスーシ宮殿を望む

 サンスーシ宮殿から、中央並木通り(ハウプトアレー)を20分ほど歩くと新宮殿に至る。

 公園内には、他にもオランジェリー宮殿やシャルロッテンホーフ宮殿などの建築があるが、一日ではとても見学できない。

 新宮殿に行く途中には「中国茶館」という東屋がある。フリードリヒ大王が建てさせた小建築で、当時ヨーロッパで流行していた中国趣味(シノワズリ)を反映している。

中国茶館の天井画

絢爛豪華な新宮殿

 サンスーシ公園の西を占有する建築が「新宮殿」である。1756年から1763年、プロイセンはフランス・オーストリア・ロシアなどと七年戦争を戦った。フリードリヒ大王は苦戦を強いられながらも勝利。戦後、この地に新宮殿を建設したのである。

外壁は修理中

 こぢんまりとしたサンスーシー宮殿とは対照的に、新宮殿はベルサイユ宮殿を模範とした壮麗な宮殿である。内装も贅を尽くしており、大国化したプロイセンの充実をうかがわせる。

 部屋数は200以上を数えるが、特に個性的なのは、壁に貝殻や珍しい鉱石を飾った「洞窟の間」である。

大理石の広間

 第二次世界大戦後、宮殿がソ連の赤軍に占領された際に書かれた落書きも残っている。

 サンスーシ宮殿と比べると知名度は劣るが、見ごたえのあるスポットである。

 今回は、ポツダム中央駅からバスでサンスーシ宮殿に向かい、公園内を徒歩で新宮殿まで歩いた。新宮殿から公園を出てバスでポツダム中央駅に戻ると観光がしやすい。プロイセン・ドイツの王侯の栄華をしのぶことのできる、見所の尽きない観光地である。

(続きはこちら)


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