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タイツとストッキング、正しく選べていますか?ー違いについてメーカー目線から語ってみるー【コーデ例たくさん】

こんにちは。
靴下工房Toréを運営しているアクルです。

これまで大手アパレルOEMの現場で、
数百万足の靴下・タイツを作ってきました。

今日はタイツとストッキングの話です。

ほんとにこれまでよく作ってきましたし、
たくさん企画もしました。

考える時間も長かったです。

春になり、何かと履く機会の増えるストッキング。

TPOやらなにやらうるさいし、
お店には色々売っててわけが分からない。

今日はそれぞれの違いと選び方をまとめてみました!



そもそも、何が違うのか?

基本的には、デニール数です。

30未満 → ストッキング
30以上 → タイツ
特に決まりはありませんが…

本質的には、デニールというより、
意図、目的のほうが大事かなと思います。

ストッキング=見た目を制御する製品→他者目線 
タイツ=体感を制御する製品→自分目線

この設計思想の違いが、
すべての構造に波及しています。

ストッキングは、とにかく「脚を均一に美しく見せる」ことが最優先です。

だから糸は極限まで細く、編みは均一にし、透明感を大事にします。

一方タイツは、 「足を保温する・動きをサポートする」ことが最優先です。

だから糸は太く、部位ごとに編み方を変えたり、着圧・補強・保温など様々な機能を持たせます。

ストッキングは寒くても美しさを、
タイツは見た目よりも暖かさを優先する。

そしてこの「見た目を優先する設計」が 実は弱さにもつながっています。

他者目線のところこわい そこまでではない

なぜストッキングはすぐ伝線するのか?

伝線問題です。

ストッキングが伝線しやすい理由は、
単純に「薄いから」、なのですが……

もう少し言うと、
「美しく見せる」という最優先目的のため、
均一性を極限まで追求しているからです。

ストッキングの製造現場では、
1本の糸の乱れが即不良になります。

編みのムラは廃棄。 
テンションのズレは廃棄。

「均一であること」がまず優先される製品です。

1本の乱れが編み目を伝って全体に広がる構造なので、
わずかな引っかかりでも一気に広がってしまいます。

タイツは違います。
糸が太い分、多少の乱れは吸収できます。

基本的な作り方はいっしょですけどね。

製造目線で言えば、
ストッキングのほうが「ミスを許されにくい製品」です。

慎重に 不良が出ないように

しかし時代は変わる

ストッキングの役割は少しずつ変わってきています。

製品の品質はむしろ進化し続けていますが、
取り扱い量は年々減少する一方です。

「こうでなくてはならない」という文化そのものが変わってきているからだと思います。

テレワークの普及で「見られる場面」が減りました。

「こうあるべき」という規範が少しずつ弱くなってきました。

冠婚葬祭でもタイツが許容されるようになってきているそうです。

冠婚葬祭は、最も社会的規範が強い場面です。

時代に合わせて価値観は変わっていくもので、「フォーマルスタイル」というのは本当に強くその影響を受けていると感じます。

男性のかっちりスーツもすっかり減ってきましたよね。

では、いろいろとコーデを見ていきましょう。


コーデ例たくさん

基本 黒×黒で足長 境目をあいまいにする
上の淡さを下で重く引き締める 重心は上から下へ
グレー統一で一体感 これも重心が上から下です
上の甘さを下で辛く
トーン合わせその2 色で重心をコントロール
トーン合わせその3 ワントーン
靴下とあわせる 逆に境目を強調
バレエコア
逆に靴の方をあわせる
ハイレベル
ハイレベルその2 ブーツのように見える
ハイレベルその3 素材すらもリンクさせる

整理します。

ストッキングは 「外側から見て、美しく見せるために履く」製品です。
肌を均一に見せ、見た目の印象を美しく整える。

タイツは 「内側から見て、自分をいたわるために履く」製品です。
色・柄・厚み・機能。

その日の気分や予定に合わせて、考えてみてください。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回はおおざっぱにタイツとストッキングの違いについてお話ししてみました。

長い歴史のある商品ですので、タイツの中でもどこまでも細かく、ストッキングもどこまでも細かくお話しすることはありますが、今日はこのあたりで。

でもやはり、時代の変化ですね。
紳士服もフォーマルスーツは減っておりますし。

正しい知識を持ちつつも、あまり形式的になることなく、
TPOに合わせて上手に使いこなすのが粋かと存じます。

靴下工房Toréでは 「派手ではないけれど 毎日履ける靴下」をテーマに こうした設計を大切にしています。

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