見出し画像

足のにおい、完全対策マニュアル。-原因を全部潰す-

こんにちは。
靴下工房Toréを運営しているアクルです。

これまで大手アパレルOEMの現場で、
数百万足の靴下を作ってきました。

このnoteでは、その経験をもとに、
普段あまり意識されない靴下の仕組みをできるだけ分かりやすく書いています。

今日は靴下を考えるうえで絶対に外せない、
あの問題の話です。



靴を脱いだ瞬間

自分の足のにおいにぎょっとしたことはありませんか。

靴下を替えても靴を替えてもなぜか臭い。

実は足のにおいには、
はっきりした原因があります。
しかもほとんどは一つずつ潰せます。

今日は靴下メーカーの視点から、
足のにおいの原因を全部並べて、
それぞれの対策を整理していきます!


においの正体

まず前提として、においの構造を整理します。

足のにおいの正体は、
汗そのものではありません。

汗は、実はほぼ無臭です。
問題は常在菌です。

足に棲む常在菌が 汗・角質・皮脂を分解するときににおいが生まれます。

つまり足のにおいの構造はこうです。

汗 × 菌 × エサ(角質・皮脂) × 湿度

この4つが揃うと、においが生まれる。

裏を返せば、どれかひとつでも減らせばにおいは抑えられます。
ちなみに人の足は、
一日にコップ一杯ほどの汗をかくとも言われています。

靴の中という密閉環境で、
これだけの汗が出ている。
においが生まれやすいのは構造上、
当然とも言えます。

ひとつずつはしかたない、つながりを断つ!

犯人① 足そのもの

まず疑うべきは、足自体です。

原因
足は人体の中で、
最も汗腺の密度が高い部位です。
そして足の指の間は湿度が非常に高くなる場所。

菌にとってこれ以上ない環境です。

さらに見落とされがちなのが爪の汚れです。
爪の内側には角質・皮脂・菌が溜まりやすい。
ここを放置するとにおいの温床になります。

対策

  • 指の間まで丁寧に洗う

  • 爪を短く、清潔に保つ

  • かかと・指の付け根の角質を定期的にケアする

足を洗うとき「なんとなく石鹸をつける」ではなく、
指の間・爪の周りまで意識するだけで変わります。

まずは足そのものから

犯人② 靴下

私はこれまで数百万足の靴下を作ってきました。

その経験から言うと、
足のにおいの原因のかなりの部分は靴下にあります。

理由はシンプルです。
靴下は、汗を最初に受け止める場所だからです。
ここの設計と状態が、
足の環境を大きく左右します。

原因
まず素材の問題です。

綿100%の靴下は 吸湿性が高く肌触りがいい。
ただし乾きにくい。

汗を吸う力は強いが、
外に逃がす力は弱い素材です。
湿った状態が続くと、
菌が繁殖しやすくなります。

次に加工の問題。
靴下の抗菌防臭加工には、
大きく2種類あります。

スプレー加工 → 繊維の表面に加工を施す方法です。
効果はありますが、
洗濯を繰り返すと落ちていきます。

練り込み加工 → 繊維自体に抗菌素材を混ぜる方法です。
洗濯しても効果が長持ちします。

ただ、パッケージに「抗菌防臭」と書いてあっても、
どちらの加工かはほとんど書いていないんですよね…

安価な靴下では、
スプレー加工が使われていることが多いです。

そして古い靴下の問題。
繊維は使い続けると内部に菌が定着していきます。

いくら洗っても、
繊維の奥に残った菌は取れない。
においが取れない靴下は、
替え時のサインかもしれません。

対策

  • 素材を見直す(ウール・速乾素材は乾きやすく菌が繁殖しにくい)

  • 抗菌加工の種類を意識して選ぶ

  • 古くなった靴下は定期的に替える

  • 裏返してしっかり洗う

  • 足に合ったサイズを選ぶ

  • 同じ靴下を連続で履かない

裏返しは地味に大事かも

犯人③ 靴

靴下を替えてもにおいが消えない場合。
犯人は靴かもしれません。

原因
革靴やブーツは通気性が低い。
靴の中の湿度が上がり、
菌が繁殖しやすくなります。

しかし通気性があるはずの、
スニーカーも臭くなることがある。

これは靴自体に菌が定着しているからです。

靴のインソールや内側の生地に菌が定着すると、
靴下を替えてもにおいが戻ってきます。

靴は一度湿ると、
完全に乾くまで24時間以上かかることも。

毎日同じ靴を履き続けると、
乾く前にまた履くことになる。
これがにおいの原因になります。

対策

  • 靴は2足以上を交互に履く

  • 脱いだあとは十分に乾燥させる

  • インソールを定期的に替える・洗う

  • 靴の内側を除菌スプレーでケアする

  • スニーカーは定期的に洗う

インソール見落としがちかも

犯人④ 生活習慣

最後は日常の習慣です。
小さなことですが積み重なると大きく変わります。

風呂上がりに足を拭かずに靴下を履く
湿った足にそのまま靴下を履くと、
靴下の中の湿度がすぐ上がります。
風呂上がりは指の間までしっかり拭いてから履く。

靴を履く時間が長い
長時間履き続けると、
どんな靴下でも蒸れます。
長時間履く日は素材を意識して選ぶ。
ウールや速乾素材が向いています。

角質ケアをしていない
かかと・指の付け根の角質は菌のエサになります。
定期的にケアするだけでにおいの原因を減らせます。


足のにおいの本当の原因

足のにおいの原因は「足」だけではありません。

足 靴下 靴

この三つが作る、小さな環境の問題です。
そしてその真ん中にあるのが靴下です。

汗を吸い、湿度を調整し、菌の繁殖を抑える。

靴下は、足と靴のあいだにある小さな装置です。
この装置がきちんと機能すると、
足元の環境は驚くほど変わります。

においのない足元は、
足だけで作るものでも、
靴だけで作るものでもない。

足・靴下・靴の三つがちゃんと機能して
初めて生まれるものだと思います。

余談なんですが、
水虫も白癬菌という菌が繁殖して起こります。
水虫自体がにおいのもとになるわけではなく、
今日ずっと書いてきたことがにおいの原因です。

つまり水虫の予防にもなるので、
健康のためにもなるわけですね。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回はざっくりとまとめてみました。

このトピックはかなり深いものですので、
今後掘り下げていこうと思ってます。

靴下工房Toréでは 「派手ではないけれど 毎日履ける靴下」をテーマに こうした設計を大切にしています。

Toréの靴下はこちら ↓↓

他にもこんなnoteを書いてます:


いいなと思ったら応援しよう!