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ミスショットの中に、ちゃんと上達はある

朝イチのティーに立つ、あの静けさの中で

朝露に濡れた芝生が、光を受けてきらきらしている。
空気はひんやりしていて、まだ一日の音が始まる前のように静かです。

その静けさの中で、ティーグラウンドに立つ。
練習場ではあんなに気持ちよく打てていたのに、
コースに来ると急にクラブが重く感じることがあります。

「今日はいい感じかもしれない」
そんな小さな期待をのせて振った朝イチのティーショット。

でも、打ち出したボールは無情にも右へ大きく曲がっていく。
青空に向かって伸びたあと、
そのまま林のほうへ消えていく白い軌道を見ながら、
胸の奥がすっと冷たくなる。

「あぁ……またか」

カサッ、という力ない音。
残されたのは、真っ白になった頭と、行き場のない手の震えだけ。


自分を責めたくなる気持ちは、自然なこと

「今までの練習は何だったんだろう」
そんなふうに、自分にがっかりしてしまうことがあります。

うまくいかないと、
積み重ねてきた時間まで否定されたような気持ちになるんですよね。

でも、その悔しさは、悪いものじゃないと思うんです。
悔しいのは、ちゃんと今日の一打に気持ちを込めていたからです。

どうでもいいなら、あそこまで落ち込みません。
心が揺れるのは、それだけゴルフを大事に思っている証拠です。

だからまずは、落ち込む自分を責めすぎなくていい。

悔しい気持ちも、情けない気持ちも、
ゴルフを好きな人なら誰でも通る、自然な感情だと思っています。


プロの試合で見た、ミスの中の技術

30年以上ゴルフをしてきた私も、
ミスの連続で落ち込む日は、今でも普通にあります。

でも、ミスショットのすべてが悪いわけではない。
そう思うようになったきっかけの一つが、
昔、試合観戦で見た場面でした。

研修生時代に仲良くしていた女子プロが、
シード権を取って試合に出ていたので、応援に行ったことがあります。

その日は、友人の組だけでなく、いろんな組を見て回っていました。
しばらく同じ場所で観戦していると、
何人もの選手が深いラフにつかまる場面があったんです。

見ていて、正直思いました。
「このラフ、女子選手の力でまともに打てるのかな」と。

結果として、多くの選手が思うようには打てませんでした。
でも、そこで印象に残ったのは
「打てなかったこと」ではなく、そのあとでした。

選手たちは、
最初から最悪の結果まで計算に入れていたように見えたんです。

無理に完璧を狙わず、次でしのげる場所へ運ぶ。
そして実際に、そこから崩さずにパーでしのいでいく。

トップレベルの選手でも、
「打てないものは打てない」と
受け入れたうえで、スコアを作っている。

その姿を見たとき、
ミスをしないことより、ミスのあとをどう組み立てるかのほうが、
ずっと大事なんだと感じました。


リカバリーの一打が、実はあなたを強くしている

右へ曲がったボールの先には、
つま先上がりの傾斜が待っていることもあります。

木の枝が前にあって、低く出すしかない場面かもしれない。

そんなとき、私たちは必死に考えます。
クラブを短く持つか。
強く振らずに出すか。
まずは安全に戻すか。

その一打は、練習場のまっすぐなマットの上では手に入らない経験です。

スコアカードには、ただ「5」や「6」と記されるだけかもしれません。
でも、その数字の裏側には、迷いながらも考え、踏ん張って打った時間がちゃんとあります。

私はそこに、上達の種があると思っています。

もちろん、本当はそういう悪い場所へ行かせないことも技術です。
でもゴルフは、想定外が起こるスポーツでもあります。

だからこそ、こういう苦しい経験も、
あとになってあなたのゴルフを支えてくれる大事な材料になるのだと思います。


今日の言葉

『何一つ無用な仕事はない』

この言葉は、ゴルフにとてもよく似合うと思っています。

朝イチで大きく右へ曲がったティーショットも。
斜面からなんとか出した一打も。
バンカーで思うように出せず、何度も砂を叩いた時間も。

そのどれもが、無駄ではない。

うまくいかなかった経験があるから、
次にフェアウェイの真ん中へ飛んだ一球が、あんなにも嬉しいんです。

ミスショットは、ただの失敗ではなく、
「次の自分を作る材料」なのかもしれません。

そう思えるだけで、ゴルフは少しだけやさしいものになります。

思い通りにいかないことさえ、
このスポーツを長く好きでいられる理由の一つなのかもしれません。


次のラウンドでできる、3秒のこと

次にミスショットをしたら、たった3秒だけ、空を見上げてみてください。

そして心の中で、
「この一打も、あとで役に立つ」とつぶやいてみる。

それだけで十分です。

無理に切り替えようとしなくていい。
前向きになろうと頑張らなくてもいい。

ただ、視線を少し上げて、
胸の中にたまった悔しさを一度ゆるめてあげる。

それだけで、次の一打に向かう手の力が、少しだけやわらかくなります。


完璧じゃないから、またゴルフに行きたくなる

ゴルフは、100点を取り続けるためのものではないのかもしれません。

思い通りにいかない日がある。
ミスを引きずる日もある。
それでも、たまに出るたった一球の気持ちいいショットに、また心が動く。

だからやめられないんですよね。

全部が完璧な一日より、
少し悩んで、少し踏ん張って、それでも最後に笑えた日のほうが、あとから深く残る気がします。

今日のミスも、きっと未来につながっています。
そう思いながら、また次のラウンドへ向かえたら、それはもう十分すてきな上達です。

また、あの朝の光の中で。
少し不器用なまま、クラブを握りましょう。

あなたがまたゴルフに行きたくなりますように。⛳


【最後に、あなたに聞かせてください】

あなたが今までで一番「やってしまった!」と
頭を抱えたミスショットは、どんな場面でしたか?
今だから笑える、あなたの「無駄じゃなかった一打」の
エピソードをぜひ教えてください。


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トモティー|大人から始める、やさしいゴルフ⛳️ 応援ありがとうございます😊