【異文化最前線】グローバルファンダムの中のイルアミ【特殊能力】
ARMYという巨大ファンダムの面白さ
私は、バンタン(BTS)のファンですが、ARMY(BTSのファン)も好きです。自分もARMYなのに不思議!
本人たちが兵役に行っている間もファンを増やし、公式YouTubeチャンネルの登録者がついに8000万人を突破したBTS。
そのファンダムは巨大で、様々な国籍の人がいます。これだけの人と同じ対象を愛する経験は、なかなかできません。文化や言語の壁を貫通する推しの破壊力には、心から感嘆させられます。
色んな公演映像を観ては各国のARMYの様子を観察し、国が違えば応援文化も違うなと感じたり、やっぱ推しを前にした時の感情って世界共通なんだなと感心したりしていた私。感心しすぎて、記事も色々書きましたw
「関連記事」に貼っておきますので、もし良かったら読んでやってください!
生バンタン&生ARMYと会うチャンス!!
そんな私に、最近絶好のチャンスが巡ってきました。
そう、ホビ(J-HOPE)のソロツアー「Hope on the Stage」です!
初めてのK-POP公演、初めてのバンタンツアーだったので、これは先輩から色々学ばねばと気合を入れていたのですが、途中からARMY観察に夢中になってきましたw
世界各国に存在するARMY。気合の入ったホビペンさんはワルツ(ワールドツアー)を追いかけて世界を回りますし、チケットを求めて当然日本にも来ます。
日本には独自ルールが多いので情報交換が始まったり、各国ARMYの比較が発生したり、「SUGAの時はこうじゃった」と思い出話が始まったりして、めちゃめちゃ面白かったです。
リアルタイムの文化人類学@ARMY編フィールドワークが目の前で繰り広げられてるとか、何という私得!!
その中で1つ思ったのですが……イルアミ(日本のBTSファン)ってわりと特殊ですね?
いや違うんです。待ってください! 着火しないで! 焼くならARSONのライターで!!
ここはひとつ、私が何を見てそう思ったのかを是非お聞きください。よろしくお願いします。
多文化ファンダムの中の日本人
世界から見たイルアミ
私は普段ブラウザ拡張機能で全部翻訳して読んでるので、フォローしてるアカウントも国籍がかなり混ざってます。TLで、イルアミに関する発言がある度、興味深く読んでいました。
ブクマにあったポストから、かいつまんでご紹介しますね。
「イルアミは、応援が本当に上手にできていました!」
「イルアミは静かだという認識がありますが、実際には応援も上手く、舞台を観る際の礼節もとても良いです」
「イルアミの応援はすごく整然としていて美しい! ペンライトも完璧に同期していて、声もすごくよく合っている。横浜のコンサートには感動した!」
「イルアミは他の国に比べて静かですが、歓声を上げるととても迫力があります。出演者をリスペクトし、スマホだけでなく目でコンサートを楽しんでいる姿が大好きです」
「イルアミのアンチョコはまるで教科書! 統率力がすごい」
「もっと多くのイルアミが、私たちと一緒に大声で歌ったり踊ったりしてくれることを願っています!」
「イルアミはとても礼儀正しく、組織的です。スマホで撮影するだけでなく、目でライブを楽しむ姿勢が素敵です」
「横浜のコンサートでは、日本のARMYがアミボムのシンクロでみんなを驚かせました」
横浜のコンサートというのは、SUGAの「D-DAY」ツアーでの事だと思われます。
全体的に、イルアミは「静かで組織的」な印象のようです。こちらの兄弟記事もご参照下さい。
・声やアミボムが非常に揃っており、パフォーマーへの配慮を優先したタイミング調整が素晴らしい
・行儀がいいのでアーティストが傍へ行け、握手会やトロッコ演出を行えるのが羨ましい
・シャイだがノリが悪いわけではない(D-DAYツアーの感想に「OMG!イルアミがxxxxって叫んでるわ!」ってポストがあって笑ったw)
・スマホ撮影せず肉眼で楽しむ姿勢(オンリー眼球👁️👁️)がすごい
あ、ちなみに海外からの意見の中には、「イルアミは特別扱いだよね~」というものもありました。日本語曲があるし、公演回数や接触イベントも多いし、FCも日本はJPなのに韓国はグローバルだし……。
そんな有難い評価をいただいているなんて……!
— 音色 (@thracia776_bts) February 14, 2025
って思ったけど、乙女ゲー的に言うと、イルアミわりとこのポジションなのである。
・家がお隣(地理的に)
・わりとお金持ち(市場的に)
・幼なじみ(文化的に)
・特別扱い(日本語曲的に)
ごめんね、国際アミ(´- `*)✨ https://t.co/ZSKf9VHZQi
私から見たイルアミ
「Hope on the Stage」を追いかけて来た中で、私が感じたイルアミの特徴を述べてみます。
イルアミはアミボム装着率が高い
他のグループのライトとか絶対に持っていけない空気がある。
持ち物リストを共有するポストがとても多く、事前に調べて準備する姿勢が強い。ラテン人にはない気質だと思った。
韓国公演も装着率が高いが、これにはK-POP本拠地としての教育水準の高さと、聖地巡礼で公演に参加する海外アミの熱量を感じる。
イルアミは真面目で、部活体質
チャント(掛け声)練習を毎週やったり、アンチョコをプリントサービスで配布したりしてるのには驚愕した。推しに会うのにチャント間違えるなんて死んでもダメ、変更点も押さえて!の気合を感じる。
クラフトアミも死ぬ気でアイテム作ったり、ソンムル用意したり、作品やデコシールを共有したりと、マメな人の割合がとても高い。宝塚とかでは経験したことがない一体感というか、文化祭っぽい。
イルアミは空気を読む
アーティストが喋ろうとした途端、声や拍手が止まり静聴モードになる。
無意識に調整してるから、ホビコールとBTSコールが混ざることもないし、和を乱してアーティストの発言中や歌唱中に叫ぶこともない。そんなことしたら、冷たい眼差しが刺さりすぎて物理的に死にそう。
イルアミはめちゃめちゃ拍手する
喜怒哀楽を拍手で表す上、異常に統制が取れている。これは国民的特殊スキルと言っていい。
呼びかけられれば揃って返事するが、ホビや通訳さんの言葉には一区切りごとに熱い拍手を送る、阿吽の呼吸が凄い。どうやって声と拍手を使い分けてるのか、本人達にもわからない。集団としての神経脳があるのを感じる。
これらはけしてイルアミだけの特徴ではないかもしれませんが、総合的に高い水準で兼ね備えているのは、イルアミだけだと思います。
「Hope on the Stage FINAL」を観ていて、ホビコールとBTSコールがブロックのようにズレた場所で発生していたのは印象的でした。これは私の勝手な想像ですが、日本人だとどっちかに揃えようとするように思います。
ちなみにアミボム持ってない人が多い公演では、スマホのライトで遊んでたりとバンタン側も工夫しており、そういう対応を観るのも公演映像の楽しさです( *´艸`)
この時期、既にアミボムはVer.UPして演出と連動できるようになってますが、ブラジルではそこまで普及してないので(普通のライトスティックもたくさん見える)、代わりにスマホのフラッシュでウェーブを作って遊んでます。臨機応変でいいですね!
現時点での感想総括
学校教育は思った以上に根強い
振り返ってみて、しみじみ学校教育って人格を形成するんだなって思いました!
私達、お出かけする時は遠足のしおりを作って、持ち物を揃えましたよね。式典の時は体育館で揃って拍手して、騒いでたら先生に睨まれて「皆が静かになるまで3分かかりました」って怒られましたよね。「演奏は静聴するものだ」という文化で育ちましたよね。
そういう過去の風景が、走馬灯のように蘇ります。死にかけか。
私たちは学校で過ごした子供時代の中で、勉強以外にも日本人としての生き方を叩きこまれてきたのだなあと感じます。
それはいい悪いではなく、私たちが人生のあらゆるところで無意識に日本人らしい行動を取ることには、ちゃんと理由があるということなのです。
スマホ禁止ルールが生む独自文化
イルアミは真面目で、準備が念入りだと感じます。毎週チャントの練習のスペース(ボイスチャット)がいくつも開かれる熱心さは、まるで文化祭か部活のようです。
ちゃんとやりたい、やらなければならない、という気真面目さは、当日開演直前までアンチョコを読み込む姿にも感じられ、さすがA型大国だなと思いました。
これに関しては、ワールドツアーの中で日本だけがスマホ禁止、という点も大きく影響しているように思います。
・チケットが早い者勝ちではなく完全抽選
・スマホ禁止、当然録画も禁止(他国公演はFanCamがバンバン出る)
・その他、胸より手を上げないなど
会場でスマホ見られないから、間違えずやりたいなら暗記するかカンペを持ち込むしかないんですよね。プリントサービスまで駆使して、アンチョコを共有してる発想と行動力には、感嘆しました。
ちなみにプリントする時はPDFにして、小冊子印刷設定で印刷すると楽ですよ!(コピー誌世代のTMI)
日本人のパッシブスキル:空気読み
パッシブスキル
ゲーム用語。「使う」と指定しなくても勝手に発動する、所持スキルのこと。
自分が実際に公演で拍手したり歓声を上げたりコールをした経験と、ホビソロツアー映像で各国のARMYを見た経験から、日本人の同調圧力の高度さには感嘆しました。
ただ単に圧迫されるとかリーダーに従うというのではなく、各人が無意識に周囲に合わせて調整している結果としての統制を感じます。
コールや掛け声もかかるのですが、ホビが話そうとした瞬間黙りますし、アミボムの動きやコールも無意識に周りを把握して整えてます。予習をしている人が多いので、歌も邪魔しません。
自分だけ突出したりズレたりしないよう全員が注意していることが、ホビに対して巨大な1つの塊のように動ける理由であり、海外からよく言われる「揃っている」「アーティストを尊重している」という印象を生むのではないでしょうか。
これは日本人の特殊スキルだと思いました。訓練の成果を感じます。
バンタンの転役の際、現場に行っちゃったファンの叫び声でコメントが聴こえず、皆めっちゃ怒ってましたね。
その中に、「何でバンタンが喋ろうとしてるのに黙れないのか」という意見があり、心から同感しましたが、しかしそれができて当然だと思えるところはイルアミらしいなとも感じてしまいましたw
誰かが一言話す度に絶命の悲鳴みたいなのが挟まって、在米アミの興奮が伝わってきますwww
『Save Me』の頭でファンコール(名前を順に呼ぶやつ)が入りましたね。チャント(掛け声)もバッチリ。頑張ってる……!と、何故かこちらの胸が熱くなります。
ホビの「ARMY!」に対する様々な悲鳴を聞いていると、本国アミの「네 / ネー(はい)!」の揃いぶりを改めて思い知らされますね。教育LVが高いw
また特殊スキルで言うと、拍手をする時、私たちは無意識に拍手の種類を使い分けているという点も挙げられます。
小さく指先を羽ばたかせるような、ウキウキした気持ちを伝えるもの。手のひらを浅く使い、感動を表す小刻みなもの。嵐のように大きく打ち鳴らし、激しい思いを伝えるもの。コールのように相手に呼びかけようとする、リズムのあるもの……。
ここには、海外のARMYにはない拍手文化の成熟を感じます。
昔甲子園で阪神巨人戦を見た時、喜怒哀楽の全てを応援歌「六甲おろし」で表現していく虎勢(タイガースファン)に感動したものですが、それと同じ感慨を覚えました!
まだまだ観察は続く
そして、バンタンの中にある「異国」に気づくということは、同時に、自分の中にある「日本」に気づくということでもあります。
日本人は島国育ちなので、わりと「自分が日本人である」ということに無自覚な面があるように思います。
ただ、この巨大なファンダムでは、外からも「イルアミ」とくくられるので、自分たちがイルアミだという自覚を持っている人が多く、特に日本人ファンが不祥事を起こした際は非常に強い反応が見られました。
私はホビのツアーを通して、自分を含めたイルアミを観察し、改めて自分が意識していない部分でも非常に日本人的な行動を取っていることや、どうも根っこが子供時代=学校生活から来ているようだということに気づきました。教育って重要ですね!
そういう文化圏で育った結果、今の自分がいるのだと自覚することは、非常に興味深い経験です。
こうして多文化ファンダムの中で日本人としての特色に気づけるのも、BTSという存在が国境を飛び越えてくれたおかげ。バンタンを楽しんでいると、様々な方面へ世界が広がっていくのが感じられます。素敵!
次は、ジン君のタルソクツアーを通して世界のARMYと出会い、もっと様々な違いや共通点を見つける番ですね。
って目的は観察なのか。いやジン君です、ウリ長男ですとも!!
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