【JUNG KOOK】グクが語る「ファンとの関係」【DAZEDインタビュー】
グク「複雑な関係じゃない」
ソロシングル『Seven』活動期のグクが、「DAZED」に答えたインタビューです。彼の考え方がよく表れている内容で、よく読み返しました。
元々は「つぶやき」で取り上げていたので140文字に入るだけの分しか引用していなかったのですが、noteの仕様変更で全部長文記事形式に移行しちゃったこともあり、この機会に和訳しました。
是非たくさんの方に読んでいただければと思います。
元記事
注意書き
申し訳ないですが、素人仕事なので品質保証はしかねます💦
引用する時は、この記事へのリンクを貼っていただければと思います。
※リンクと改行を挿入しています。画像は元記事から。
ジョングク、自分だけの道を突き進む
「DAZED」September 12, 2023
この夏、ジョングクがノートパソコンの前で居眠りをしたとき、600万人のファンがそれを見ていた。 東洋のポップアーティストの道を切り開いた彼は、今、驚きに満ちた新たなソロ時代で私たちを不思議の国へ誘う。
世界最大のK-POPアイドルの一人であり、同時に世界最大のポップスターの一人であるジョングクが、自身の「直感」が実際にどのような感覚なのかを説明しようとしている。
「何というか……」と言葉を濁しながら、彼は唇の右側にあるダブルピアスをいじった。純白のTシャツが、右腕一面に彫られたタトゥーをより一層濃く際立たせている。
「上手く言い表せない」と彼は笑い、自身の額を軽く叩いた。
「鳥肌が立つとかそういうことではなくて、ただ、これは上手くいく、これだ、という感覚があるんです」
彼の推測によれば、米国のラッパー、Latto(ラトー)をフィーチャーしたUKガラージ(訳注:ダンスミュージックのジャンル)の影響下にあるソロデビューシングル『Seven』を初めて聴き、瞬時に恋に落ちたのは3月のことだった。
「すぐに(LAでの)レコーディングと、ビデオコンセプトの打ち合わせのスケジュールを組みました。すべてが驚くほど順風満帆でした」と彼は振り返る。
7月にリリースされたこの楽曲は、英米のシングルチャートで数週間にわたってランクインし(米国では1位を獲得)、Spotifyでは史上最速のわずか6日間で1億回再生に到達し、その王座を奪った。
YouTubeでは、韓国の女優ハン・ソヒが出演したMVが、たった一日で3900万回視聴された。
楽曲に対してこれほど揺るぎない直感を得たのは、BTSのスーパースターへの重要な足がかりとして広く認知され、絶賛された3枚目のミニアルバム「花様年華 Pt.1」のシングル『I Need U』(2015)以来だという。
ジョングクは、本能的で形のないものを高く評価している。
前者は現在の彼を導くものであり、後者は――少なくとも彼自身がアーティストとしてどうあるべきかという観点において――彼の未来を支えるものだ。しかし、その話は後ほど。
最近26歳になり、10年もの間、あまりにも有名な存在であり続けてきたジョングクは、今この瞬間の自分について考えている。
「僕は、自分の感情に正直なタイプだと思います。変化も早いです。今やりたいと思ったことは、今やらなければならないんです」
我々はZoomを通じて会話をしている。
ジョングクがいるのは、ソウルにあるHYBE本社ビル内の一室だ。
HYBEは2005年にBig Hit Entertainmentとして発足したマルチレーベル企業であり、BTS以前にはアイドルグループを育成・デビューさせた経験はなかった。
一週間前、彼はロンドンに、その前にはNYに滞在しており、ひどい鼻風邪と闘っていたが、TVの生放送での完璧なパフォーマンスの中では、それを微塵も感じさせなかった。
北ロンドンのスタジオで行われた今回の撮影において、ジョングクは忍耐強く協力的だったが、同時に非常に静かであり、周囲の慌ただしい動きをじっと見守っていた。
彼は根っからの内向型であり、現場には少なくとも40人ほどのスタッフがいた。その半分は彼自身の同行者で、2人のスーツ姿のボディガードも含まれている。全員の視線が常に彼に注がれ、その一挙手一投足、髪や服、表情のわずかな変化を追い続けている。
それは気の遠くなるような光景だが、チームの一人は微笑んで肩をすくめた。「彼は慣れていますから」


撮影の合間に、ジョングクが挨拶に来てくれた。
我々は2018年、BTSがアリーナからスタジアムを完売させる存在へと、まさに成層圏を突き抜ける勢いを見せていた時期に会っている。当時の彼も静かだったが、精神的にも肉体的にもどこか落ち着かない、そわそわとしたエネルギーを放っていた。
彼の中には今も、完全には解消しきれない内なる衝動があるようだが、それは以前には欠けていた新しい大胆さと自信によって和らげられている。これらは長くステージ上で体現してきた特質だが、日常生活にまでは持ち込めていなかったものだ。
「ステージに上がると、さまよっていた思考や感情が静まるんです」と彼は言う。常にパフォーマンスをし続けてきたため、二つの世界はとても近しいもののようだ。
パンデミックにより2020年の「Map of the Soul」ツアーが中止を余儀なくされるまで、ジョングクは2014年から毎年グループと共にツアーに出ていた。
2021年と2022年にはソウル、LA、ラスベガスで長期公演を行い、2022年10月、メンバーそれぞれのソロプロジェクトと、韓国の全男性に義務付けられている18ヶ月の兵役のために、グループの一時的な活動休止を発表した。
この休止期間は、彼にとって自身を振り返る機会となり、ジョングクは内なる葛藤のいくつかに取り組み始めた。
その一つが、自身で「怠惰」と表現する性格だ。放っておけば、それは野心や競争心を押しつぶしてしまう。「以前は自分のそういうところが嫌いでした。そのせいで自尊心も低かったんだと思います」とジョングクは語る。
解決策はそれを排除することではなく、別の角度から自分を眺めることだった。
「視点を変えてから、自分の中に肯定的な部分を見つけられるようになりました。逃した機会に執着したり、怠惰な自分を責めて『能力があるのに、なぜできなかったんだ?』と考える代わりに、ありのままの自分を受け入れ、自分にできることに集中するようにしたんです。自分のペースで物事を進めることで得られるものの方が多いです。もし一日中ベッドにいたい、TVを見ていたいと思うなら、そんな日があってもいいじゃないですか」
それは、彼が自分の行動の仕方や理由を理解する上でドミノのように連鎖的な理解を生み出した。
「僕は有名で人気のある歌手になりたかった。そのためには、ファンとの交流が必要です。愛を与え、受け入れなければならないけど、僕はARMYに『何故これほどの愛をくれるの? どうして僕を愛してくれるの?』と訊きたいんです。僕は愛を受け取るために一生懸命努力してきたし、そのすべての愛を当然のこととは思っていません」とジョングクは語る。
「僕はそれにとてもとても感謝していますが、今は謙虚に受け入れるべきだと思っています。時間が経ったからかもしれませんが、今は逆になりました。ファンからたくさんの愛とサポートをもらっているからこそ、僕を通じてみんながもっと自信を持ち、自己肯定感を持てるようになってほしい。それが、僕が最善を尽くそうとする理由です」
ARMYの間で長く語り継がれているフレーズがある。
「BTS paved the way(BTSが道を切り拓いた)」
特に米国において、かつて東アジア人アーティストにはほぼ開かれていなかった扉を、彼らは蹴破って進んできた。
その上昇があまりに強烈で速く、予想外だったため、不意を突かれたアメリカのエンターテインメント業界は、かつての「ビートルマニア」の記憶を呼び起こし、それを「BTSマニア」と呼ぶことしかできなかった。
グループの成功は記録破りの勝利の連続であり、5度のグラミー賞ノミネートを誇り、全世界でのアルバム売上推定枚数は1億500万枚を超えている。
ジョングクは長年にわたり多くのARMYと対話してきたため、言語や年齢、性別、人種を問わず、なぜ自分たちが人々の共感を得るのかを正確に理解している。
「僕たちの楽曲に込められたメッセージやパフォーマンスが、人々に慰めを与えたのだと思います」と彼は言う。
「人々が聴く音楽の幅を広げる助けになったと思いますし、文化的な視点で見れば多様性は重要です」
しかし、彼はその壁を打ち破れたのはファン自身が音楽を広めようと努力したことや、「映画、テレビ、ファッションの世界など、世界の舞台で活躍する多くの韓国人アーティスト」のおかげでもあると考えている。
「僕たちだけの力ではありません」
スーパースターとしての絶大な影響力――Calvin Kleinのようなメガブランドの広告塔、柔軟剤からコンブチャまで彼が使っただけで完売してしまう現象、そして『Euphoria』のようなソロ曲からインスピレーションを得てタトゥーを入れるファンたち――を持ちながらも、ジョングクの佇まいは地に足がついており、謙虚だ。
彼は15歳でデビューした。ポップカルチャーは一般的にチャイルドスターに厳しいものだが、彼は必要に応じて正してくれるメンバーたちの見守る中で成長した。配慮が行き届き、常に礼儀正しく、好奇心旺盛で、悪戯っぽいユーモアを持っている。
プロデューサーのAndrew Watt(アンドリュー・ワット)やCirkut(サーカット)と共に『Seven』をレコーディングした際、彼は初めて挑戦するジャンルで良い結果を出そうと意気込み、マイクの前では緊張を見せていたが、彼らが賞賛の言葉をかけると目に見えて嬉しそうにしていた。

数年前、この歌手は自分が書いたもののほとんどを削除していた。その頃を思い出し、彼はピアスに光を反射させながらニヤリと笑う。
「実は、作っては捨てるという習慣から抜け出そうとしているんですが、過去に取り組んだ曲を聴くと、今の僕にはあまり満足できないんです。完璧だと感じられないものは一切リリースしたくありませんでしたし、当時の曲にはそういう雰囲気もありませんでした。だから全部消してしまったんです」
BTSが再集結する時が来るまでにジョングクが超えたいと思っている境界線は、完全に彼自身のものだ。
昨年9月、彼はアンソロジーアルバム「Proof (Collector's Edition)」に寄せた手紙の中で、こう書いている。
「『自分の人生の主人公は自分以外にいない』と考えながら生きています。どんな環境に置かれても、周りに誰がいても、流されずに自分を守り、自分をコントロールできるという心構えを持つこと。それを忘れないように生きています」
(余談だが、今回のDazedの表紙撮影で、ジョングクが上半身裸で撮影するという明確な合意はなかった。衣装もそれを想定したものではない。しかし、彼が控室から出てきたとき、黒のレザージャケットの下は素肌だった。これが彼の決めたスタイルだったのだ。彼は無言でヴィンテージのメルセデス・ベンツの運転席に滑り込み、腹筋を波打たせながら、カメラのレンズを情熱的に見つめた)

BTSの最年少メンバーであるジョングクは、グループの末っ子という、元々のウサギのようなイメージが今もなお根強く残っていることを自覚している。
「皆、僕のそういうところが本当に好きだよね」と、彼は最近頻繁に行っているロンドンからのライブ配信でファンに語りかけた。
「皆がそれを好きだっていうことにして、僕はそれに従うだけ。でも、僕が変えられるものは何だろう? それは自分自身、僕の人生だ。僕は変わらなきゃいけない。僕を愛してくれる人たちに『僕はこういう人間だ』と言わなきゃいけない。誰かに強要しているわけじゃない。僕は常に新しいものを探しているし、それを楽しみたい。そして同時に、ARMYに受け入れてももらいたいんだ」
彼はまた、『Seven』に「explicit(過激な)」バージョンが必要だった理由を問う声にも答えた。そのバージョンでは、「I’ll be fuckin' you right」という歌詞が「I’ll be fuckin' you right」となっている。
「もしあなたがそう感じたのなら、僕にできることは何もないよ。でも、考えてみて。僕は今、何歳?」
近年、彼はボクシングを始め、眉と唇にピアスを開け、耳にも装飾を増やした。髪を伸ばし、多くのタトゥーを入れた。
「過激なものが好きなんです」と彼は笑いながら言う。
「みんな僕のことを丸くて柔らかいイメージだと言われるけど、僕は鋭くて力強いイメージが欲しいんです」
ソロデビューシングルについて、ジョングクは自分のイメージから脱却しようとしたわけではないと言う。
彼の目には、進化はすでに起きており、『Seven』は今の自分を直接的に反映したものに過ぎない。だからこそ、あの重要なライブ配信でも彼は毅然として率直だった。
「安全地帯に留まったり、慣れ親しんだものに甘んじるのではなく、新しい挑戦を通じてソロアーティストとしてどれだけ成長したかを見せることが重要だったんです。それをファンにしっかり伝えたかったんです」とジョングクは説明する。
こうした透明性と誠実さへの欲求は、ARMYと築いている深い感情に根差した関係から生まれている。ARMYの話になると、ジョングクの瞳は輝く。
「ARMYのことを考えたり、恋しくなったりすると、ライブ配信をつけて一緒に過ごします」と彼は言う。
今年だけでもWeverseで24回もライブ配信を行っており、その多くは自室やリビングから、時には深夜に、真面目な内容から面白いコメントまで何時間もかけて返答している。カラオケをしたり、料理をしたり、お酒を飲んだり、洗濯物を畳んだりすることもある。6月には配信中に寝落ちしてしまい、チームの一人が気づいて切るまでの45分間、600万人がその眠りを見守った。
ARMYから「もう寝て」「お酒を飲みすぎないで」と言われれば、彼は優しくそれを拒むが、「それは僕に関心があって、僕を好きだから言ってくれること。だから全く気にしません」と言う。ファンがジムに現れたり、自宅に食べ物を送ってきたりした時はきっぱりと、しかし礼儀正しく「やめてほしい」と伝える。
「複雑な関係じゃありません。僕は自由に話すし、皆も自由に話します。それを聞くか聞かないかは僕の選択です。不適切なことを言われたとしても、それを受け入れるか無視するかも僕の選択であり、自由なんです」

2021年の『Vogue Korea』のインタビューで、ジョングクは自分自身のことを、完璧になりたいと願う灰色(まだ何色でもない色)のひび割れた六角形だと表現し、「もっと上を目指したい」と語っていた。
しかし彼はそれを淡々と、どこか希望を持って語っていた。何故なら、それが彼にさらなる高みを目指すモチベーションを与えたからだ。
ジョングクにとっては、当時も今も「もっと」という言葉は「より優れた、よりカッコいい歌手になること」を意味していると、彼は真剣に語る。
「僕にとって、自分はまだ想像していたような歌手にはなれていません。自分の中に描いていた歌手像とは違う。だからこそ、より高いところを目指しているんです」
しかし、この「もっと」という言葉は、会話の上では難問だ。それは彼にとって、決まった目標というよりは「感覚(バイブス)」に近い、形のない未来の話だからだ。
そのため、ジョングクはその想像上のイメージが何であるかを具体的に語ることはできない。
「まだよく分からないんですが、何かがあるような気がするんです」
彼は人差し指で空を突き刺すように、上を指差す。
「すぐそこにあるのに、まだ手が届いていないだけなんです」
2023年のジョングクは、それについて完全に理解できていないことを気にしていない。彼は今を生き、物事をシンプルに保とうとしている。それが言うほど簡単ではないとしても。
「全く考えないなんて、不可能です」と彼はため息をつく。
「何かを考え始めたら、止まらなくなって、深い穴に落ちていくことってありますよね。それが良い結論につながることもありますが、僕の場合はネガティブな方向に行くこともありました。でも、今は自信がついたので、そういう不必要な考えを追い出すことができるようになったんです」
脳を落ち着かせる方法を学んだことで、彼は「まだ起きていないことを心配したり、『自分の期待に応えられなかったらどうしよう』と考えたりすることが少なくなりました」という。
しかし今となっては、ソロアルバムのリリースに向けてさらなる音楽制作に取り組んでいるジョングクは、自分がどれだけ遠くまで来たかを知っている。
「(デビューシングルで)直感を信じて、世界中の人々に受け入れられるのか試してみた結果、ある意味それを証明できたと思います」
あの曖昧な灰色の六角形である代わりに、今のジョングクは――顔全体で可能な限り大きな笑みを浮かべて――こう言った。
「僕は『白』です。そこに自分の好きな色を、何色だって塗ることができるんです」
※文中に出て来た2021年の『Vogue Korea』のインタビュー:
GQ:もし自画像を描くとしたら、あなたはどのように自分を描きますか?
JK:うーん……壊れて、ひびが入った六角形ですね。
GQ:あなたの言いたいことはなんとなくわかるのですが、ご自身の言葉で説明していただけますか?
JK:僕は常に完璧でありたいと願っていますし、常により高く登ろうとしています。自分には十分な才能があるとも思っていますが、同時に自分は怠惰だとも感じているんです。この二つの完全に矛盾した傾向が共存しています。もっと高く登りたい、でも同時に、登りたくない。六角形は最も完璧な形だと言われますよね。でも、僕の六角形にはひびが入っています。完璧ではないんです。完璧になりたいけれど、壊れ続けてしまうんです
GQ:もし色を塗ることができたら?
JK:灰色? 無彩色ですね。
GQ:何にでもなり得る色。
JK:その通りです。そして、それとは正反対の意味も持っています。まだ何色にもなっていない色。
GQ:それは斬新な見方ですね。だって、人々はBTSやあなたたちを見ると、頂点に達したと言うでしょう? でも、あなたの中に秘められた飽くなき渇望や欲求こそが、あなたを突き動かしているのかもしれないと思わせるんです。
JK:これからも登り続けたいけれど、それについて心配はしていません。人生はいつも思い通りにいくわけではありませんし、自分に多くの欠点があることも分かっていますが、自分自身を信じています。どういうわけか、『自分ならできる』という盲目的な自信があるんです。だから心配はしていません。
GQ:「さらに高みを目指す」という話ですが、具体的にどこまでを目指すのでしょうか?
JK:自分自身のことを、かっこいいと思える場所です。
GQ:ひび割れのない六角形?
JK:そうです。おそらく、ようやく自分自身に満足できたときが、頂点なのだと思います。仮に、今すべてに満足していたとしたら、何も望むことはなくなりますよね。もっと高く登りたいとも思わないでしょう。いつかそんな瞬間が来るとしたら、それはようやくトップにたどり着いたということなのかもしれません。
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