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北緯68°、完全なる白夜体験〜ノルウェー🇳🇴 | 40女のヨーロッパ乗り鉄旅 | #26-4

【Day88→89:  ナルヴィク】
7時間の鉄路の先にたどり着いたナルヴィク。不凍港の街で過ごす夏の一夜は、興奮と不安で眠れない


🚊96日間の旅エッセイ。前回のお話はこちら↓

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##最果ての駅に降り立つ人々

フィヨルドの壮大な車窓に目を奪われているうちに、7時間の鉄道旅が終わりを告げる。

欧州最北の鉄道駅ナルヴィクは、二階建ての小さく素朴な建物で、たぬきに似た見たことのない動物の剥製なんかが飾られている。

このフサフサの子はナニモノ?牙が怖い


この駅からは、もと来た鉄路をスウェーデンに向かって戻ることしかできない。
ノルウェー国内を南下しようとすると、ここから300キロほど南にあるノルウェー鉄道最北の駅にバスか何かで行く必要があるというのだから、意味が分からない。

計画倒れになったのか、もともと作る予定がなかったのか定かではないが、ノルウェーの他の鉄路とは完全に分断されているのだ。

ナルヴィクは北極圏にも関わらず、冬も凍らない不凍港とのことで、キルナの鉄鉱石を船で運ぶための鉄路として造られたため、スウェーデンとしか繋がっていない不思議な駅なのだ。

私たちを乗せてきた列車もスウェーデン車両
小さな最果ての駅ナルヴィク

満員近い乗客が小さな駅に降り立ち、一斉に団体を迎えるバスやら車に乗って散り散りバラバラになっていく中で、街までとぼとぼ歩く少数派の中に、始発駅から一緒だったアフリカ系姉弟の3人が歩いているのを見つける。

こんな北の果ての街に働きに来ているのだろうか、冬には真っ白で陽さえ差さなくなるほどの北の街までやってきた彼らの境遇を思うと胸が痛かった。

##ATMでびっくり

大通りに面した大きなホテルにチェックインすると、休憩する間もなく急いで動き出す。

そもそも初ノルウェーなので、現金クローネの準備をしないとごはんも食べられないかもしれない。

ホテルからすぐ見えるのはスキー場らしき山
リフトはこの季節24時間運行しているらしい


そしてもう一つ重要なミッションは、明日のバスが果たして本当にあるのか確認することだ。

ナルヴィクからノルウェー鉄道最北の駅ボーデまでの公共交通は朝7時のバス一本のみ

これをミスしたりなんかすると、ロンドン到着が遅れて、本当に日本に帰れなくなってしまう恐れがある。

一応プランBとしてどこかの街からロンドンまでフライトがないか等、いろいろ検索しまくりだが、良い策が無くて綱渡りには変わりない。

7時の便はネットで情報が出てくるものの、料金や具体的な乗り場の情報が無く不安なので、事前に場所を確認しておこうとバスターミナル方面に向かった。

北極圏の街ながら美しい街並みで、この季節は花壇に美しく花が植えられている。

ルーレアといい、花壇が豪華なのは冬が長い街の夏への渇望の現れなのだろうか。

花壇の写真、撮ってたのこれだけだったけど
あちこち綺麗でした
街の花屋さんも目を楽しませてくれる


まずはATMでお金を下ろしたのだが、出て来たお札にビックリ!
通常は歴史上の偉人が描かれる場所に、シャケがドドンと描かれているのだ。

さすがノルウェー、ある意味サーモンが国の最大の功労者なのかもしれない。

リアルなサーモンが描かれたノルウェーの高額紙幣
サーモンさまさま、ってことだろうか

後で分かったのだが小額紙幣にはちゃんと偉人の肖像が描かれていたので、シャケの地位が相当高いのは間違いないらしい。

##何の情報もないバスターミナル

次に、バスターミナルを目指し港のほうへ歩いていくと、立派なショッピングモールへ向かう陸橋の下に2本の線路が伸びていてまさに海に続いているようだ。

港に向かう線路


おぉー、あれが不凍港への積出線ってやつね!
事情を知ると途端に貨物線路も趣深く見えてくる。

バスターミナルは広々したエリアで、乗降場所らしき屋根付きのエリアがいくつかあるのだが、どこにも時刻表やら行き先やらの看板も貼り紙もないのだ。

なんて不安なバスターミナルなんだ!
どこかにバス事務所が無いか見回すが何もない。

焦って手当たり次第周囲を捜索し、何か分からない建物の扉を開けると、男性が2人居て向こうもビックリしてる。

歩いてる人も皆無な中で藁をも掴む気分で、その工事だか整備だかの男性にエクスキューズミーと言って、バスの情報を見せ、乗り場はココであってるのか?と尋ねると、若い男性は流暢な英語でココだよ、と答えてくれた。

「でもどこにも情報が無くて!
どの乗り場か、いくらなのかも分からない」

と訴えかけると、

「その時間に来たやつに乗ればいいんだよ。
あとは運転手に聞けば大丈夫!」

と優しくウィンクしてくれるのだが、なんの確証情報でも無くて不安は解消されない。

こんなところにもデザインマンホール!

御礼を言ってトボトボ帰り道を歩いていると、今度は立派な公共施設の一階に、観光案内所の文字を発見したので、何か情報が得られるはず!とカウンターのお姉さんに同じ質問。

パソコンを検索して出てきた情報を見て、

「ええ、そのバスは明日の7時にこのバスターミナルから出ますよ」

と自信満々に答えてくれるのだが、その情報、私の検索結果と同じだし!
しばらく押し問答したが、金額や乗り場、混雑状況などは分からないようで、まぁまぁ大丈夫よ、と宥められて終了。

誰も私の切羽詰まった状況なんて分からないだろうし仕方ないよね…

悲しい気持ちで、何食べようかしばらく悩み、禁断のご当地無関係食、ピザに手を出してしまった。

薄味の普通のビールが軽く1,000円以上はした

こんな街では食べたいものなんて見つからないので仕方ない。
やはりビールが超高額だったが、ピザにはビールでしょう、ということでノルウェービールにトライできたのは良い思い出。

##完全なる白夜

部屋に戻ってあれこれ調べ物をしたりしていても、一向に暗くならない。

夜22時過ぎ。
曇ってるからちょっと暗いが冬の午後のような雰囲気


昨日滞在したスウェーデンのルーレアでもだいぶ白夜感があったのだが、ここナルヴィクではどんなことになるのだろう。

真昼のような明るさのなか、一体私はどこまで北に来たのだろう、と調べてみて驚いた。

昨日の街ルーレア: 北緯65.5°
本日のナルヴィク: 北緯68.4°

相当北に来ている。

ちなみに、日本の最北端、稚内が北緯45.4°

あの北の街からしても、とんでもなく北なのだ。
そりゃ日本人には想像つかない世界が広がっているはずだ。

0時前、ようやく日の入り?のような太陽の動きが見られるがこの明るさのまま暗くならない


0時前に日の入りかな?という太陽の動きを見たのだが、その明るさのまま、1時頃には早朝のような爽やかな太陽のもと、お散歩してる人々を見かけるので、こちらの感覚も狂ってしまう。

窓の外を見ると、談笑しながら歩く人の姿。
夜中の1時なんだけどな。

こんな状態なので、布団に入ってもなかなか寝付けない。

一晩中明るいと眠くても眠れないなんて、私の身体はなんと単純なんだ!と思えてくる。

明るいというだけでなく、白夜初体験による気持ちの昂ぶりで眠れないのだろう。
明るいと外を見たくなってしまうのも、眠りを妨げる要因なのだ。

とはいえ、翌朝は早朝出発のため、なんとか目をつむり体を休めることに集中した。

🚊次回、バスでノルウェーを南下。フィヨルドの絶景が続く車窓に地球の力強さを感じる


📘この投稿は「40女のヨーロッパ乗り鉄旅」の一編です。全編はこちら↓

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