大地のパワーみなぎるフィヨルド車窓〜ノルウェー🇳🇴 | 40女のヨーロッパ乗り鉄旅 | #26-5
【Day89: ナルヴィク→ボーデ】
ノルウェー北の街から300㎞南下するバス旅。フィヨルド絶景の連続に息を呑む
🚊96日間の旅エッセイ。前回のお話はこちら↓
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##目当てのバスに無事に乗れるのか
夜中になっても昼間のような明るさの完全なる白夜、明るいまま時間だけが過ぎて朝を迎える。
すっかり寝不足のまま、早朝ホテルをチェックアウトし、向かうは昨日入念な下見を行ったバスターミナル。
このバスに無事に乗れるかどうかが、期日内に鉄路でロンドンに着くための重大な鍵となる。
終日明るい街にとっても早朝はなんだか爽やかな空気に満ちていて、よく晴れた街はとんでもなく澄んだ空気に満ちていた。

7月初旬でも雪を戴く山々たち
バスターミナルはまだ朝の6時台だというのに人が居る!
2つの停車場にそれぞれ人が居るのでどっち!?
と思っていたら、早くも先にバスが来て乗客が乗っていく。
慌てて運転手に、ボーデ?と尋ねると、「あっち」と指差すのでちょっと安心。
続いてもうひとつの停車場で待つ若い女の子に聞くと、Yesがもらえたのでひと安心。
時刻通りにバスがやってきて運転手に行き先を尋ねると、流暢な英語で答えてくれた上、約6,000円のバス代金をカード決済できてめちゃくちゃ助かった!
まさにこの情報が知りたかったのだ。
6時間半300キロものバス旅は一体いくらくらいなのかも分からないし、手持ちのクローネで払えるのかヒヤヒヤしていたのだから。
北欧はクレジット決済が進んでいるとは言え、バスの中で決済できるとは流石だ。

ノルウェー鉄道最北の駅があるボーデまで300㎞
##美しい景色の連続に大興奮
朝早くから数人の乗客を乗せてバスは走り出す。バスが走り出してすぐ、ナルヴィク港を見渡す美しい景色が目の前に現れる。
小さな湾を囲むように青々とした牧草地のような山が広がり、その奥にたっぷり雪を残した岩山が聳えている。

なんという景色!昨日はどんより曇り空だったが、今日は晴天なので景色も一層美しく見えるのだろう。
それからはもう、言葉では言い尽くせないほどの絶景の連続だった。

次から次へと雪が残る山の連なりと、バスの車窓から見ても分かるほど透明な湖が現れるので、車窓にへばりつき時折カメラを構えてこの絶景に圧倒されていた。

バスの窓越しに撮った写真でコレなのだ
##思いがけずフィヨルドクルーズ
1時間半ほど経ち、バスが初めて信号で停車したかと思うと、道が途切れた先に小さな港と船が見えている。
ん?もしかして?
と思っているとバスがそのまま船に乗り込み、乗客が船内に降りていく。

これは!フィヨルドクルーズじゃないかー。
ノルウェーの人気アクティビティと言えばフィヨルドクルーズ。
私にはそんな時間は無いなぁと残念に思っていたのに、図らずしてミニクルーズが体験できてめちゃくちゃ嬉しい。

流石に凍えそうな寒さなのでみんな船内でゆっくりしているが、私はホットコーヒーを買って甲板に出て、自分の目で直接見える景色を堪能した。

##地球の力強さに圧倒される
その後も絶景は続き、水辺から離れると今度は切り立った断崖が道路の真横に聳え立つ景色が続く。


恐らく雪解け水なのだろう、断崖のところどころから激しい勢いで水が滝のように流れ落ちており、日本の有名な滝なんて比較にならないほどの高低差の滝をあっちにもこっちにも、バスの車窓から間近で見ることができてもうビックリ。

代わりにものすごい地層を感じる岩盤が写る

地球ってすごい、自然の力ってなんて力強いんだ、とただただ圧倒されていると、バスは少しづつ民家が建つ町に近づいてきた。

(と言っても北緯67.2°の北の町なのだが)
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##帰国に向けた最大試練
ボーデ(Bodø)の町は結構広くて住宅街に停留所がたくさんあるので、1人また1人と乗客が降りて行き、ついに私ひとりになってしまった。
不安に思っていると、運転手さんが信号待ちで後ろを向いて、どこまで行くの?と尋ねてくる。
鉄道駅まで!と言うと分かってくれて、終点まできちんと送り届けてくれた。
7時間ほどの長旅であったが、素晴らしい車窓の連続だったので全然疲れていない。
そもそも、疲れてなんかいられないほどの大仕事がこちらでも待ち受けているのだ。
なんと今夜の夜行列車の予約がまだできていないのだ。
ネットで見る限り寝台が数日先まで全てFullになっているのだが、そんなことあるー?と半信半疑で、座席でも何でも何とか乗れる方法は無いのか窓口で相談したいと思っていたのだ。

簡素な駅はシーンとしていて人はおらず、列車の本数は極めて少ないように見える。
まさか無人駅!?
私の不安は的中してしまい、カフェ店員に聞くと
「チケットのことは電話で聞くか券売機で操作するかどちらかよ」
と冷たくあしらわれてしまう。
券売機で操作を試みるが、ユーレイルパスの場合は電話で、と番号が表示されるのみ。

GoogleMapの投稿に当時の駅写真があったので拝借。
右手に一台だけあるのが券売機だ。
電話か…。
果たして私の英語力で、この困り事を伝えることができるのだろうか。
対面では身振り手振りにスマホ画面を見せたりで何とかなるだろうが、電話では伝えるのも難しければ聞き取るにも不安がある。
もう泣きそうな事態だが、なんとかするしか日本に帰る方法は無いので、勇気を出して電話してみる。
まず私はボーデの券売機前に居ること、ユーレイルパスを持っていて券売機で予約ができないこと、
今夜の夜行列車に乗ってその先2本の列車を乗り継ぎ明日中にオスロに行きたいこと、を事前に頭を整理したとおりに話すと、電話先の女性はあっさりと理解してくれて、
「寝台はあいにく満席だけど、座席を予約しますね!」
と言ってテキパキと乗りたい列車の時間を確認し、
「券売機で予約券を発行するので、言う通り操作してみて」
と言うので、訳がわからないまま言われた番号を押すと、券売機から小さな紙片がハラリと出てきた。
そこに三本の列車の予約情報と”Price: 0.00”の文字が!
え?無料?
と聞くと「ユーレイルパスだからね」と返って来て良い旅を!で終了。

しかも無料とは。ノルウェー鉄道、神!
さっきまでの、お先真っ暗絶望的な気持ちから一転、完璧にやり遂げた達成感。
そして、ここ数日の不安が解消されて、予定通りに日本に帰れそうな安堵感でヘナヘナと座り込み、ひとり誰も居ない待合室で声を出して泣いてしまった。
🚊白夜の中を走る夜行列車で首都オスロへ向かう。が、ノルウェーは広すぎた。
📘この投稿は「40女のヨーロッパ乗り鉄旅」の一編です。全編はこちら↓
