サロン楽屋話048:「再現性より必然性」──大谷翔平が証明する“見え方”の合理主義
二刀流でも体力的な負担を言い訳にせず、打撃を“知覚”で整える大谷翔平。スランプを抜けた試合後の会見で、「今日は見え方が良かった」と語りました。「再現性」よりも「必然性」。それは野球にも、テニスにも、人生にも通じる合理的な上達の鍵。
▶「言い訳」を拒む合理主義者・大谷翔平
今朝の「羽鳥慎一モーニングショー」。
二刀流とスランプとを関連付ける質問が記者からあった折、「(二刀流を)やらないより、やってる方が体力的にもちろんきついっていうのは、シーズン中も同じことではある」と前置きしつつも、(スランプの原因は)「体感的にはそうではない」と、“言い訳”しない大谷翔平(関連記事「テニスは『言い訳』するほど不利になる」)
普通なら「人のやらない二刀流なんだから、たまには打てなくても仕方ないだろ!」などと、特に自分が不調のときには怒って言いたくなる人も、珍しくないでしょう(関連記事「大谷翔平は怒らない──怪我やデッドボールさえ進化の糧にする『見方』の話」)。
▶フォームではなく、「見え方」を整える
話題はバッティング練習。
ゲージでは分からないことを屋外打撃練習で確認したところ、スランプを脱して1試合3本塁打を放った大谷は「今日は“見え方”が良かった」と、語ったのでした(関連記事「NHK『偉人の年収』川上哲治(前編)ボールが止まって見えたのは『打ちにいかない』からだった」)。
「テイクバックをコンパクトにして、振り遅れくないようにした」とか、「フォロースルーを大きくとって、振り切るようにした」とかの、打ち方やフォームに関する話ではないのです(関連記事「リスペクトがあるから、呼び捨てできる」)。
▶「半分(背面)銀色のツートンバット」で、スイング軌道を確認なの?
半分(背面)が銀色のバットを使った練習はコーチによると、「スイング軌道を視覚的に確認するため」なのだそうですが、それも私は首を傾げます。
だってそちらに意識が逸れたら、ボールの“見え方”は、必ず粗くなるからです。
そこでブラックバードこと羽鳥慎一さんが「(銀色のバットスイングは)見えるものなんですか?」と問えば、解説の元メジャーリーガー五十嵐亮太さんが「目には入る」とのこと。
う、うーん、そうなのかなぁ。
ボールに集中していたら、ラケットだってほとんど「見えない」はず。
自分のラケットはもちろん、相手がインパクトする瞬間のラケットだって、見えませんよ。
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero
