サロン楽屋話019:“ええかげん”でええ。料理研究家・土井善晴先生に学ぶ「自由を感じるテニス」の極意
▶料理とテニス、“ええかげん”だと上手くいく!
7月8日放送のNHK『クローズアップ現代』は、「“ええかげん”でいい 土井善晴 自由を感じる家庭料理の提案」がテーマでした。
「料理に正解はない」と土井先生は言う。
なぜなら「いつも違う」から。
まさに、「この一球は絶対無二の一球」であるテニスに、通じるところがあるのではないでしょうか(関連記事「『たまに無二の一球』ではなくて!?」)。
机上のペーパーテストではありません。
「いつも同じ打ち方で打てる」と思うのはおとぎ話。
「テニスに正解はない。いつも違う」のです。
▶“毎回ちがう”を、“毎回おなじ”で処理しようとする愚
「レシピはいらない」と土井先生。
テニスでいえば打ち方、フォームといった「マニュアルはいらない」。
むしろプレーの“邪魔”になるのです。
だって私たちが応じるのは、速さも高さもコースも回転量も、いつも違う「絶対無二の一球」なのですから。
飛んでくるボールが「いつも違う」のに、いつも同じ打ち方・同じフォームを当てはめようとするから、かえって上手くいかないのです。
また飛んでくるボールがゆっくりだからといって、再現性が高まるわけでもない。
むしろ「間」があると打てなくなる事があるのです(関連記事「フォアハンドストロークだけは、なぜなんだろう」)。
型にハメると、一見するとキレイに整いそう。
だけど(だから)、「型にハメると罠にハマる」のです(関連記事「書評第3段『レシピを見ないで作れるようになりましょう』」)。
▶「常識や評価より自分の感性を大切にする」
「常識や評価より自分の感性を大切にする」と言う土井先生も、ここにたどり着くまでには、長い道のりがあったと言います。
「食材を均一に切り、形を整えることがいちばんだった」と、若き修業時代の日々を振り返りました。
今は理想や完璧ではなく、自分の 「心地いい」を大切にしているそうです。
それが番組タイトル「自由を感じる」という意味なのでしょう。
▶「ええかげんvs.テキトー」いい塩梅が導く成功
そういえば、「テキトーに打ってればコートに入る(一同・笑)」と言ったこちらの方の話に、ぴったり符号するのではないでしょうか?
道を極めた2人が、その場しのぎでふざけたことでも言っているのでしょうか?
もしかすると、こっちが本質なのではないかと、穿ってみるのもいいかもしれません。
それこそ「常識や評価より自分の感性を大切に」して。
なのに世間は「ええかげんにやってください」「テキトーに打ってください」などというと、「デタラメなことを言うな!」と怒る。
ええ、テニスゼロも怒られました(関連記事「苦情が来たことは?(副題:もったいない人生から脱出するたったひとつの方法) 」)。
このひっくり返るあべこべ現象を、専門用語で「顛倒」というのでしたね。
意に反して「ええかげん」「テキトー」にやれば、楽に上手くいく。
土井先生指導のもと、でき上った桑子真帆アナウンサーの作ったみそ汁は、いかにも自由で美味しそうでした。
「真面目に」「ちゃんと」やろうとするから、苦しいのです。
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero
