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テニス上達メモ157.ダイレクトに集中せよ!


▶「集中しよう」は逆効果

 
『フリーズする脳』(NHK出版刊)の著者である、脳神経外科専門医の築山節医学博士は、集中力は、「それ自体を上げようと思っても上げられない」と述べています。
 
私もまったくそのとおりだと同意します。
 
「集中しよう!」「集中力を上げよう!」と、どんなに私たちが意思の力で頑張って努力したところで、集中できないし、集中力を上げられるわけではない。
 
むしろ(これから)「集中しよう!」「集中力を上げよう!」という心理状態は、(未来志向のため)焦りを生み、かえって集中するのに逆効果となってしまいかねません(関連記事「未来と不安は『共犯関係』」)。

▶「あいたいね大作戦」がいい

 
意思の力で頑張って努力しようとすると、「集中しなきゃ」という強制や、「集中力を上げるべき」という義務になってしまうのです。
 
しかし本来、集中とは「楽しい」もの(関連記事「テニス上達ワクワク・エンジョイ大作戦!」)。
 
強制や義務とは真逆と言えます。
 
集中力を上げようと努力すると、逆効果になる。
 
これも「努力逆転の法則」。
 
箱根駅伝総合優勝を飾った青山学院大学陸上競技部・原晋監督による『あいたいね大作戦』みたいに、「have to」ではなく「want to」が集中力を高めます(関連記事「“have to”か“want to”か? 『今の人生』の横に走っている『別の人生』がある(諦める力)」)

▶思考をわざわざ経由しないで!

 
さて「集中しよう」「集中力を上げよう」としても、築山節医学博士が言うように、それができないのであれば、どうすればよいでしょうか?
 
そのような「集中しよう」「集中力を上げよう」などといって思考をわざわざ経由せずに、ダイレクトに集中すればいいのです。
 
つまりテニスでいえば「集中しよう」と考えるのではなくて、ボールの回転を見るのが「直接的な集中」です。
 
あるいは「耳を澄ませば」でも述べたように、「集中力を上げよう」などと意識せずに、バウンド音やインパクト音の清濁・高低・大小を聴くのも「直接的な集中」です。

▶意識は「猿心」だから


「集中しよう」と意識せずに、「ただ見る」「ただ聴く」のが集中。
 
ただし、「ただ見る・ただ聴く」というのが、案外「できない」のですね。
 
なぜならそれらが、「刺激的ではない」からです。
 
見る・聴くよりも、考える「思考」のほうが、よっぽど刺激的です。
 
ゆえに刺激中毒の心は、「刺激的であれば何でもいい!」とばかりに、木から木へ引っ切りなしに飛び移る落ち着きがない猿にたとえられます(関連記事「意識は『猿心』。猿のごとく落ち着きがない」)。
 

▶「逸れては戻す」


そこで集中の手習いとしてご提案しているのが、「逸れては戻す」単純作業の繰り返し。
 
視覚や聴覚から、思考に意識が逸れたのに気づいたら(念力)、「マズイ!」「ダメだ!」などと「考える」隙を与えず、すかさず視覚や聴覚へ認識を戻します
 
この「逸れては戻す」「逸れては戻す」「逸れては戻す」「逸れては戻す」「逸れては戻す」の繰り返しにより、集中しようと頑張らなくても直接的に集中する感覚が身につきます(関連記事「思考と感覚の『反復横跳び』」)。

▶臨場感が高まり、世界が変わる!

 
最後にタイトル回収。
 
「集中しよう」などとわざわざ思考を経由せずに、五感を通じてダイレクトに集中せよ!
 
その臨場感の高まりが集中です
 
日常生活音が、楽しいのではありません。
 
ASMRは、集中するから、日常生活音も楽しくなるのです。
 
逆に言えば、世界的に有名なクラシック音楽も、片手間に聴いていたら感動も何もありません。
 
集中して聴けば、「雨音はショパンの調べ」(関連記事「集中すれば、世界がガラリと変わります!」)。
 
そしてそれが、集中。
 
「集中しよう」などとわざわざ思考を経由せずに、五感を通じてダイレクトに集中せよ!

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