質問188:イメージトレーニングについて教えて(コンプラ違反のタレントは、なぜ私たちを動揺させたか?)
こんにちは、※※です
前回の回答、ありがとうございました。
つまり集中するトレーニングをしていれば段階が上がるスピードも増すので、試合の合間に何か特別なことをする必要はないということですね。
今回はイメージトレーニングについて
上達メモか回答例か忘れましたが、「イメージトレーニングは非常に有効」とありました。
ですが、イメージトレーニングの詳しいやり方を知らないので教えてください。
脳を騙すのが下手みたいで、打った時のボールの重みのイメージもなければ、現在テニスコートに立ってるイメージも出てきません。
辛うじてボールが飛んでくるイメージは浮かぶのですが、これも二次元的(つまり片目で見たような感じ)です。
なのでそこら辺を特に詳しく教えていただけるとありがたいです。
よろしくお願いします
以上
回答
▶テニスをプレーするにあたって「最悪」なイメージとは?
私の言うイメトレは、一般的にイメージされているイメトレとは、かなり毛色が違います。
一般的には「窓を拭くイメージで右から左へワイパースイング」
「片手打ちバックハンドはフリスビーを投げるイメージで」
「両手打ちバックハンドはバケツで水を撒くイメージ」
などではないでしょうか?
あるいは「黄色い放物線の弾道をイメージして打つ」
「狙うコースをイメージする」など。
とはいえそれらをイメージしながらボールを打とうとするとき、回転や毛羽は見えなくなっていると思います。
従ってそれらはイメージとは言うものの、実体は「思考」。
何か考えながらプレーすることになってしまいます。
それはテニスをプレーするにあたって「最悪」なのです。
▶なぜ、Noが言えないのか?
私がおもにお伝えしているイメージは、普段は意識に上らない領域で、私たちの言動を司るものです。
日常生活ではほとんど意識しない「自己肯定感」みたいなもの。
「自己肯定イメージ」であり、それは生きるうえで私たちの「ありとあらゆる言動」に影響を及ぼします。
なぜ、人に合わせてしまうのでしょうか?
なぜ、Noが言えないのでしょうか?
なぜ 「ハイ、ハイ」と答えてしまうのでしょうか。
「しまう」という表現を忘れないでください。
これがイメージの力です。
▶イメージどおりのプレーができるようになるには?
私が最も推すイメトレは「現実に対するズレの解消」。
解消されれば、(もちろん閾値を越えなければという前提はあるにせよ)イメージどおりのプレーができます。
つまりストレートを狙いたければ狙えるし、強く打とうと思えば打てるし、逆にボールの勢いを殺そうと思えば殺せます。
換言すれば、イメージがズレていたら、それらが現実とはなりません。
「イメージがすべて」だからです(関連記事「イメージにより広がる『格差』」)。
▶「そこへ」打つのに「どこへ」行く?
ところがイメージは目に見えませんから、多くの人が「自分にはズレなんてない!」と思い込んでいます(※1・目に見えないイメージ、見える人には「丸見え」)。
ですが、思い込みとは自分が「思い込んでいる」とすら気づけないのがその本質なのでしたね(関連記事「『あの苦しみは何だったのか?』」)。
ですから多くのプレーヤーが、「なぜ?」「どうして?」「分からない?」と悩むのです。
大きな網の目のついたラケットで、目の前に広がる手近な相手コートへ打ち返すだけの競技です。
「そこへ」打てばいいだけなのにイメージがズレていると、「どこへ」行くか分かりません(いやはや)。
▶イメージと違う? コンプラ違反のタレント
先日あるタレントが(真偽は定かではないけれど)、複数のコンプライアンス違反を理由に番組を降板しましたね。
その内容は明かされませんでしたが、事実上の芸能界引退なのかもしれません。
「そんな人だと思わなかった!」という声が、街のあちこちから聞かれました。
とはいえ彼が、私たちを騙そうと意図したわけではありませんでしたよね。
私たちが(勝手に)彼に抱いたイメージが、ズレていたのです。
そのせいで、「まさか!」という驚きとともに、動揺するのです。
▶ミスは外からではなく内からやってくる
テニスのプレーに言い換えれば、上手くいかない原因は、相手(が打つボールの速さや強さ)にあるのではない。
それが証拠に、遅くても弱くても失敗する根拠を後述。
相手ではなく、自分が保有する内的な「イメージのズレ」に、上手くいかない原因があるのです。
ですから、「私の敵は私」なのであり、上手くいかないとすれば、それは「自滅」です(関連記事「フェデラーだってナダルだってジョコだって!」)。
▶ボールを打つのが「おっかなびっくり」になる理由
改めまして私が推すイメトレは、「現実に対するズレの解消」です。
これさえ叶えば先の司会者ではないけれど、「動揺」もしません。
タレントのコンプラ違反とテニスのプレー、何の関係もないと思われるかもしれませんけれども、大アリです。
「イメージがすべて」だからです。
私たちがびっくりするのは、イメージがズレていたから。
イメージどおりであれば、コンプラ違反も、相手の速いボールも、すべて想定範囲内です(※2・だからといって罪を許容するわけではない)。
動揺せず、平常心のままに対応可能。
逆に言えばボールを打つのがおっかなびっくりになるとすれば、それはイメージがズレているからです。
▶イメージが現実どおりだと、メンタルはブレない
こちらでも述べましたが、メンタルが強いわけではないのです。
イメージが現実どおりであれば、平常心でいられるのです。
ですから、試合になると実力を出せないからといって、メンタルトレーニングでどうにかしようとするのは、まったくの悪手。
緊張しないように練習と同じ気持ちで望もうが、勝ちたい気持ちを高めようとも、逆に失うものはない挑戦者のつもりで挑んだとて、徒労です。
現実に対するズレをなくす「イメトレ」が、真のメンタルタフネスを導く。
何しろ「緊張しないようにしよう」と意識すればするほど緊張するのが「努力逆転の法則」なのですから(関連記事「※注1『努力逆転の法則』はお金、愛、幸せ、健康、テニスの上達に通じる」)。
水を飲んではいけないと思えば思うほど、飲みたくなるでしょう?
トイレに行ってはいけないと思えば思うほど、尿意が強まるでしょう?
美空ひばりさんが歌った『柔』、「勝つと思うな思えば負けよ」の歌詞は本当だったのです(※3長島茂雄さんの「勝つ勝つ勝つ」は「喝喝喝」?)
▶遅くて弱いボールがウイナーになるとき
こちらがミスするのは、相手のボールが速いからでも強いからでもなく、自分の内的イメージのズレによる。
そう先述しました。
ドロップショットが効くのは、強く打たれるとイメージしていたところへ、めちゃくちゃ弱く打たれるからです。
とはいえ「強く打たれる!」などと、頭で考えるわけではありません。
考える隙も与えず私たちを衝き動かすのが、イメージの力です。
相手のボールが速くも強くもないのに、むしろ遅くて弱いにも関わらず、イメージがズレるとウイナーを取られてしまうのです。
いえ、ドロップショットのような極端な例だけではありません。
浅くて遅いボールを、フォアハンドでふかすエラーは枚挙にいとまがありません。
なぜ、チャンスボールをミスる!?
イメージがズレるからです(関連記事「フォアハンドストロークだけは、なぜなんだろう」)。
▶プレーがとても安定する秘訣
ミスする原因は、現実に対するイメージがズレていることに由来する打球タイミングの取り損ないです。
それが唯一と分かっているので、たとえミスしたとしても『ベースメソッド』が伝えるとおり、ほかの原因をいちいち考えたりせずに済むから「さっさとボールに集中し直せる」。
これこそ、皆さんが喉から手が出るほど欲っしている「プレーがとても安定する秘訣」です。
動じないメンタルタフネスです。
▶思考が止まらない「さまよえるジプシー」に捧ぐ
ミスした原因を探して精神的に引きずるようなロスがありません(打ち方やフォームに原因を求める限り、探しても一生見つかりません)。
換言すれば、上手くいかない本当の原因が分からないと、「テイクバックが遅かったからだ」「横を向いていなかったからだ」「体が開きすぎたからだ」などと、ありとあらゆる可能性へ思いを馳せるさまよえるジプシーになる(関連記事「フォームを意識した時点で、壊滅的に『ダメ』」)。
いかがですか?
図星ではないでしょうか?
これが、「思考が止まらない」原因です。
▶『夢の中へ』行ってみたいと思いませんか?
探し物はなんですか?
見つけにくいものですか?
プロの動画も、テニス雑誌も、探したけれど見つからないのに。
まだまだ探す気ですか?
「足を動かして」「腰を回して」「インサイドアウトで振り出して」「最後まで振り切って」……。
はいつくばって、はいつくばって、一体何を探しているのか?
「探すのをやめたとき、見つかる事もよくある話で」と歌は続きます。
探しものは、ビシバシ打ちながら、相手コートへことごとく突き刺さる夢幻プレー?
雁行陣の打ち合いから、ストレートを射抜く神コントロール?
『夢の中へ』、行ってみたいと思いませんか?
ご所望のイメトレであり、すぐに改善できる実践はこちらです。
https://www.uta-net.com/movie/4693/
追伸
「休む事も許されず、笑う事は止められて、はいつくばって、はいつくばって……」というフレーズに、中学高校時代の部活がリアルに思い出されます(いやはや)。
▶おまけ※1・「目に見えないイメージ、見える人には『丸見え』」について
ここから先は
スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero
