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質問207:「集中!」と言い聞かせるが、なかなか…(。-_-。)

「頑張る」のはイージー。だが、集中するのは別物。ボールに心を奪われる――それが本当の上達の入り口です。

質問
質問に答えていただきありがとうございます!
アドバイスのような考え方で毎日の練習を取り組むようになってから、だんだんとボールだけに集中することができ、自信がつくようになってきました( ´ ▽ ` )
でも、イップス期間が長かった分、ふとした時に怖くなる時があります(。-_-。)


そういう時、ボールだけに集中!と自分のなかで言い聞かせているのですが、なかなか…(。-_-。)

そうなった時、どうしたら良いか焦ります(。-_-。)
すぐには治らないことら分かっていますが、試合も近いので早く治したいです…。
多分、上の人など見られたくない人に見られている時ほど怖くなってます!
なにか良いアドバイスがあれば、よろしくお願いします!

回答


▶努力するのはイージー


「ボールだけに集中!」と言い聞かせた時点で、アウトです。

それは、本当の集中ではありません。

意思の力で集中しようと「努力」しているにすぎません。

「頑張っている」にすぎないのです。

努力したり頑張ったりするのは、とてもイージーです。

人は結果を出したいとき、とりあえず努力したり頑張ったりするものです。

▶思考は脇へ置いておく


常々申し上げているとおり、プレー中に意思の力は、脇へ置いておきます。

この微妙な違いを感じ取っていただければ、イップス期間が長かったり、これから改善に向かうまでの時間だったりは、関係なくなります。

つながってはいますが、それらは本質的に過去や未来の話ですからね。

大事なのは、「今」

この微妙な感覚の差異を、感じられるか否かです。

集中しようとするのか、集中するのか――。

▶自分の中に「2人」いる


言い聞かせているうちは、自分の中に「2人」います。

ジキルとハイドと、セルフ1とセルフ2と

声をかけている自分と、プレーしている自分。

頭の中で会話が始まってしまうと、動きも目のピントもブレます。

セルフトークになっているのです。

▶心を奪われて


「上の人など見られたくない人に見られている時ほど怖くなる」と仰せなのは、そのとおりだと思います。

ダブルバインドです(関連記事「『認められたい』が、集中を壊す」)。

だからこそ、いっそのこと、ボールに心を奪われてしまうのです。

そうすれば、誰が見ていようと、そちらを気にできなくなります。

たとえば、いいか悪いかは別にして、子どもがテレビ番組に夢中のとき、親に「勉強しなさい!」と大声で言われても、耳に入らないようなものです(笑)。

あれは、親を無視するとか、聞いていないフリをしているのではなく、本当に「聞こえていない」のです。

そしてその子ども自身、「テレビに集中!」と言い聞かせる意思があったかといえば、 ありません。

そこに努力や頑張りは、ないのです。

▶人はお金や地位よりも――


そのときパフォーマンスは上がり、たとえば子どもはテレビ番組の内容を、すっかり記憶してしまいます。

しかも楽しみながらです。

私も映画『カリオストロの城』を繰り返し見るうちに、ほとんど覚えてしまった時期がありました(関連記事のセリフ「ウォンまであるぜ」)。

この集中のメカニズムをいち早く知り、勉強に活かせていたらと、悔やまれます。

とはいえ過去を悔やんでも仕方ありません。

今まさに、活かすようにしています。

心理学者ミハイ・チクセントミハイは言いました。

「人はお金や地位よりも、フロー状態を味わうことに幸せを感じる」と――。

集中こそ、幸せを司ります(関連記事「集中こそが、幸福そのもの」)。

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テニスゼロ代表
吉田無型(よしだ・むけい)

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