ゆるふわ思考のススメ ~困難に立ち向かうには、マイペースこそ最強の武器~
カタツムリの速度で進もう。
モタ先生の愛称で
親しまれている
精神科医・斉藤茂太さんの言葉です。
モタ先生こと斉藤茂太は、歌集「赤光」で知られる歌人・斎藤茂吉の長男です。「どくとるマンボウ」シリーズで知られる作家・北杜夫さんのお兄さんでもあります。家業である斎藤病院で医師として勤務しながら、「心の名医」として数多くのエッセイを執筆しました。医師としての活動と並行して、心の健康や生き方に関する著作を多数発表し、亡くなられた今も、多くの読者に支持されています。僕もモタ先生の言葉に救われた人間のひとりです。鼻から胃まで管を通して、毎日8時間かけて、栄養剤を点滴する経腸栄養の治療をしているときに10冊以上をよく読みました。日常生活に制限があり、やりたいことができなかった暗い気持ちの20代の時期に生きる希望をもらいました。
モタ先生はこう言います。
『い』の一番の考えより、
『り』の豊かな生き方をしよう。
「速い」「強い」「高い」の『い』の価値観だけでなく、「ゆっくり」「のんびり」「ゆったり」の『り』の価値観も大事にしよう。瀬の浅い川はせわしなく流れるが、深い川はどっしりと緩やかに流れる。人間の深みも同じじゃないかな?お酒と同じ。ワインが時間かけて熟成するように、人間も長い時間かけて、味わいが増していくもの。葡萄ジュースは、果実のフルーティな甘みがあって、フレッシュでみずみずしい。だけど、ワインほど、コクがあり複雑な味わいじゃない。熟成もしていないので、香りも浅い。酸味が強いので、渋みがまろやかに溶け込むということもない。人間の深さも長い時間の中で醸成されていく。
僕は、
柔軟に生きることを
斉藤茂太先生から学びました。
マイペースこそ
生きづらさに立ち向かう
最大の武器だ。
多少のトラブルに動じないことが、
病気と向き合う力になってきました。
2025年の12月中旬から2026年の1月にかけての年末年始。僕はコロナウィルスに感染しました。クローン病という難病の基礎疾患もあり、日頃から免疫調整剤を使っている影響があって、ダメージが大きく、回復まで1ヵ月以上かかりました。咳き込むと胸に激痛が走るんだよね。まだちょっと痛いけど、本当に辛かった。実は12月、ステロイドの副作用で白内障になったことで、目の近視が進み、眼圧が強くなって、網膜が破けました。そして、目をレーザーで焼く手術も行いました。その手術の治療費が5万円。高額療養費の限度額適用となったのだけれど、次は内科のコロナ治療薬で3万円。病院の受診する科が違うと医療費も合算されないので、それぞれ別の計算。出費が痛すぎて治療費が払えなかった。なので、コロナ治療薬は出さないでもらいました。そうしたら、お財布には優しいけど、身体のダメージが大きかった。普段の難病治療と目の手術、コロナ治療とトリプル医療費に悩まされました。今の高額療養費の限度額でも高いよね。さらに、値上げとなると病気の弱ってる患者にムチを打つことになるんじゃないかなと身を持って体感しました。難病患者は民間の医療保険で入れるものはないんだよね。医療費の負担がそのままのしかかる。まぁ、そんなこともあって、12月はお金もスケジュールも狂いまくりました。
しょーがない。
だけど、どんな災難があり、立ち止まっても、ゆっくり前に進んでいけばいいんじゃないかなと思います。3歩進んで2歩下がる。
カタツムリのように前へ。前へ。
時には、殻にこもっても。
ゆっくり進め。
困難、災難、障害があっても、
ゆるりと、ふわりと
受け流すことが必要です。
そこで、今回は。
困難があっても負けない
自分のペースを作るための考え方。
「ゆるふわ思考」のコツを3つ。
みんなと情報共有したいと思います。
メニューはこちら。
斉藤茂太先生も「ゆっくり生きることが人間の深みにつながる」と書いていました。僕が経験してきた自分なりにゆっくりと生きるための方法は、物事をゆるっとふわっと捉えることでした。難病で、日常生活を営めないこと、働けないこと、そんなことはたくさんありました。毎回、その苦痛を正面から受け止めていたら、心が壊れてしまいます。
病気と向き合うためには、
「ソフトスキル」が重要です。
外柔内剛であること。
いつも困りごとがあったとき、「しょーがないよね」と割り切れるマインドが必要でした。
ですから。
苦境の中で身につけた
僕の「ゆるふわ思考術」を
伝授したいと思います。
みんなの悩みが1つでも消えるように。
それじゃー。
Here We Go!

「自分軸」を作ろう
自分軸とは、自分の価値観や直感を信じて行動する『心の姿勢』のこと。
周囲の期待や社会の評価ではなく、「自分はどうしたいか」を基準に判断ができる状態です。
マイペースに生きるというのは、単に『ゆっくり』という意味だけでなく、自分のリズム・判断基準で人生を進めることが重要です。そして、その土台になるのが「自分軸」です。
「自分軸」を持つことのメリットは、
主に、3つあります。
・他人の価値観に振り回されなくなる
他人軸で生きると、「どう見られるか」「相手がどう捉えるか」が判断基準になり、社会的評価を気にするようになります。そのことがストレス原因になり、心の疲労の蓄積につながります。自分の軸を持つことで、他人の価値観と適切な距離を置き、自分らしく生きられます。
・人生の選択に一貫性が生まれる
自分軸は「自分の価値観と行動が一致している状態」でもあります。心理学でも『心理的コントロール感』と呼ばれるものです。自分の人生が、自分の思ったとおりに進んでいると考えられると、自己肯定感が高まります。自分の人生は自分で選択していると捉えられると、生きる充実感になっていきます。
・自分の本音に気づきやすくなる
自分軸が弱いと、本音が埋もれやすくなります。価値判断基準が他人にあると、どうしても言いたいことが言い出せません。「自分の心」を感覚の基準にすることは、自己理解を深めることになります。信頼できる友人や家族との会話で、自分の気持ちに気付くことはありませんか?新たな気付きを与えてくれます。
それでは。
メリットを理解したら。
どうすれば、
『自分軸』を持てるのでしょうか?
プロセスは簡単です。
1. すぐに「判断をしない」
2. 自分の価値観を「言語化」する
3. 選択を「自動化」する
この順番でやっていきましょう。
まずは、「すぐに判断をしない」。
僕は、常日頃から物事の「善悪の判断をしない」ように心がけています。善悪の判断をすると、悪事に対して、心が義憤を持つ。怒りの強い感情は冷静な思考力を奪います。衝動的な行動にも走りやすく、他人の感情や社会の同調に振り回されることになる。事象をフラットに捉えるためには、心を落ち着かせることが必要です。そのために、「正義感を持たない」ということを大事にしています。僕は、TVのニュース、ワイドショーは一切見ないようにしています。TVは刺激がないと視聴率はとれないものだから、恣意的に視聴者の感情を煽る文言が含まれています。そういった情報はシャットアウトして、他人がどう見てるか、社会がどう評価するか、ではなくて、自分がどう論理的に考えるのかをトレーニングしています。人はみんな、すぐにどっちが悪い、どっちが正しいという判断をしたがります。物事に白黒つけることは、周りが自分の思い通りになったみたいで気持ちいい。長引く厄介事からも解放される。判断することで、快感や安心感を得やすいんですよね。そこをグッと堪えて、物事を「ムダに判断しない」ようにしています。例えば、「世の中では○○が起きてるんだな」と物事をそのままにして理解するだけで、良い悪いの判断はしない。そうすることで、平常心の自分基軸ができあがっていきます。そして、そのことが自分も相手も否定しないことにつながり、自己肯定感を高めてくれます。
次に、
「自分の価値観を言語化する」。
「伝える」と「伝わる」は違います。自分の言いたいことを言って、それが相手にきちんと伝わっているかというと、必ずしも伝わっているとは言い切れません。「自分の伝えたい言葉」が「相手に伝わる言葉であるか」ということは、別問題であるからです。どれだけ丁寧に言葉を選んでも、相手に伝わるとは限らない。だから、価値観を言語化する意味があるのです。僕は価値観を言語化させるトレーニングとして、感情が大きく揺さぶられたエピソード(体験談)は、言語化するようにしています。起こった出来事に対して、「事実+感情」は、必ず言葉にするようにしています。なぜそれが嬉しかった(辛かった)のか、そこにどんな大切さがあったのか、エピソードを掘り下げて、感情を言語化していくことを積み重ねていくことが、価値観の言語化にもつながります。価値観を言語化することは、「伝わる力」を育てることであります。価値観が明確だと、話す内容や選ぶ言葉にブレがなくなります。一貫性のある言葉は、相手に伝わりやすいです。自分の意図が誤解されなくなります。コミュニケーションの齟齬を少なくすることで、生き方がラクになる。そして、価値観が言葉になっていると、自分の選択の基準が明確になります。迷いもなくなっていきます。
最後に、選択を「自動化」する
私たちは毎日、数千の小さな選択をしています。その積み重ねが心のエネルギーを奪い、自分らしく生きるペースを乱す原因となります。だからこそ、「考えなくても決められる仕組み」をつくることが、マイペースを守る鍵になるのです。例えば、僕は「他人にできる親切はすぐにできるものだけ」と決めています。落としたものを拾う、ティッシュを差し出すなど、ちょっとした親切はすぐにするようにしています。ですが、お金を貸してほしいとか、保証人になってほしいとか、すぐにできないものは全て断ることに決めています。選択を自動化すると、毎回ゼロから考える必要がなくなるため、迷う時間が大幅に減ります。心が軽くなる。そして、大事なことに集中できるようになるため、自分軸が育ちやすくなります。そのためにも、前述の「判断をしない」「価値観を言語化する」ということが重要になってきます。選択の自動化は、マイペースを守るための「心の節約術」です。ストレスを減らし、心の余裕をつくることで、焦りや不安に飲み込まれなくなります。
マイペースに生きるためには、
自分軸を持つことが欠かせません。
自分軸とは、他人の価値観ではなく「自分の心地よさ」を選択の基準にできる力のこと。これがあると、他人に振り回されず、迷いが減り、ストレスも軽くなります。自分軸は、暗がりの人生を自分のペースで歩むための『心の灯り』となるものです。

スルースキルを身につけよう
嫌なことに、
いちいち反応しない。
マイペースに生きるために必要なことです。
ゆるふわ思考とは、
「スルースキル」を育てること。
嫌なことに心が反応しなければ、
次のようなメリットがあります。
・マイナス感情にふり回されなくなる
・自己肯定感が高くなる
・悩みの本質が見えやすくなる
私たちは悩みが生まれると、つい「早く消したい」「なかったことにしたい」と思ってしまいます。でも実は、悩みを無理に消そうとするほど、心は疲れ、ペースが乱れていきます。
悩みをゆるっと、ふわっと、そのまま受け止めることが必要です。
具体的に、
どういうことかというと。
「悩みを理解する」ことが必要です。
人間の悩みというのは、
大きく分けて3つあります。
・お金
・人間関係
・健康
人間の悩みの王道と言える3つです。占い師が相手の心を読み取っているように見せる技法で「コールドリーディング」と呼ばれるものがあります。お金、人間関係、健康。人間の悩みは必ずこの3パターンに当てはまります。相手のファッション、持ち物、表情などから一瞬でそれらを読み取り、占いや予言で当てているかのように見せる。特別な超能力ではありません。3分の1の確率で当たります。それだけのことです。
人間の悩みは複雑そうに見えて、
意外とシンプル。
お金、人間関係、健康。この3つの悩みには共通点があります。どれも自分だけでは完全にコントロールできないということです。お金は、景気・会社の方針・社会情勢などの外側の要因に大きく左右されます。人間関係は、自分と他者がいて成り立つもの。相手がどう感じるか、相手がどう受け取るか、どれも自分ではコントロールできません。関係を完璧にしようとするほど苦しくなります。健康は、努力だけではどうにもならない部分があります。体質、加齢、遺伝子。自分の意思では変えようがありません。お金、人間関係、健康の悩みは、どれも消し去りようがありません。まずそのことを理解してください。
コントロールできないものは、
追いかけない。
まず重要なのは、
悩みを「解決」することよりも、
悩みを「理解」することです。
そのためには、
悩みの原因を考えてみてください。
仕事がうまくいかない。
嫌いな人がいる。
病気が治らない。
解決する必要はありません。
原因を見つけてください。
それができたら。
自分の感情も理解してください。
悔しい。悲しい。苦しい。
自分の気持ちが「あー、悲しかったんだな」「あー苦しかったんだな」と理解ができれば完了です。
「原因+感情」を突き止める。
それが、
「悩みを理解する」ことです。
悩みを理解したら、
開き直りましょう。
だって、
どうしようもないものは、
どうしようもないのだから。
世間の評価に一喜一憂しているようでは、
スルースキルは身につきません。
開き直ってこそ力強く生きられる。
しょーがないと思えることが大切です。

「ゆとり」を持とう
僕は、自分らしく生きるために、
「ゆとり」は、
必要なものだと思っています。
「余白」「ムダ」は、
人生に彩りを添える。
旅行、スポーツ、推し活。
生きる力になってませんか?
このブログを読んでくれている人なら、気付いてくれていると思いますが、僕のブログ記事もあえて行間を多く入れて、余白を感じられるようにしています。僕のメッセージだけでなく、言葉と言葉の間に、みんなのメッセージを入れてほしいから。僕のアイデアをみんなのアイデアに昇華してほしい。そして、みんなが日常で生きやすくなるためのオリジナルの知恵にしていってほしいと願いを込めています。
「お金のゆとり」
と
「時間のゆとり」。
他人の評価に振り回されないために、必要なものです。この2つが「心のゆとり」につながります。しかし、全てが手に入る人はいません。お金に余裕がある人は、時間がない。時間に余裕がある人はお金がない。二律背反であることが多い。不労所得で幸せな生活を、なんて言っているものは十中八九が詐欺です。
「お金のゆとり」を作ることは、僕が社会保険労務士として命題としています。治療と仕事の両立支援、就労支援、スタートアップ支援です。個人個人で違うし、一筋縄にはいかない。
しかし、「時間のゆとり」を作ることは、誰にでもできて、比較的簡単です。
そこで。
僕の実践している
時間術のテクニックを
紹介しましょう。
それは。
休日に遊びの予定から
先に入れること。
楽しいスケジュールから先に埋めましょう。忙しくても。
例えば、土日に「楽しみ」があると、平日に嫌なことがあっても、今日を乗り越えれば、週末は楽しめると心躍るじゃないですか?週末までがんばっていこうという「小さな目標」になります。僕も、障害者雇用のサラリーマン時代には、土日に買い物の予定を入れたり、ネットゲームのオフ会に行ってみたり、1日中家でポケモンをやってみたり。小さな楽しみのために、嫌なこともがんばって乗り越えていました。
楽しみがない、楽しいことが見つからないという人は、「新しいこと」にチャレンジする日にしよう。「初めて」を意識してなにかを取り組んでみると、日常に新鮮な刺激や潤いが出てきますよ。心理学的にも、自己効力感や成長マインドが育ちます。僕の場合、好奇心が病気と向き合う力を育ててくれました。ジジィになった今でも、若い子のファッションとか、流行ものとか、面白そうだなって思うと、ついつい自分もやってみたくなっちゃう。年甲斐なくて、すいません。でも、それが若さの秘訣かな。毎日、笑っていられる。
心にゆとりがあると、
他人の評価に振り回されない。
ゆとりを持つためには、
気持ちを
リフレッシュすることも必要。
仏教では、人の苦しみは「貪欲・怒り・妄想」にあるなんて言います。足るを知り、心を落ち着け、嫌なことを忘れる。執着が捨てられたら、本当に素晴らしい。僕みたいに除夜の鐘で108回頭を叩いても煩悩が消えない人間には、夢のまた夢かな。そうありたいと努力はしてるんだけど。
物事に対して。それ以上でも、それ以下でもない。ニュートラルな気持ちの受け止めができるようになることが、「ゆるふわ思考」の1歩です。
僕は人生60点でいいと思うんだよね。
40点の余白は、のびしろになる。

雨の中を歩く知恵
難病患者・障害者の人生は、雨の中を歩くような人生だなと思うことがあります。
その中で、気を付けたいのが。
「気温」と「体温」。
気温は、外の空気の温度。
体温は、体の中の温度。
外の世界の気温は、
天候によって変わる。
晴れの日、雨の日、雪の日。
暑い日には、半袖に。
寒い日には、防寒着を。
自分の体温を守ることが必要です。
マイペースに生きることは、
心の「体温」に気を配ること。
自分の心の感じ方に気付いて、
労ることが必要です。
そのツールに、自分軸、スルースキル、ゆとりを役立ててください。
雨に濡れて
「かわいそうだね」と
心配してくれる人はいる。
でも。
「傘に入りませんか?」と
誘ってくれる人はいない。
他人事だと優しくなれるけど、
自分事には絶対にしたくない。
それが「世間」だから。
みんな、
「いい人」に見られたいだけなんだ。
自分の身は、
自分で守らなくちゃいけない。
僕は2025年12月に患医ねっとさんの「くすりと生活」で患者体験を話す機会をいただきました。田辺三菱製薬に伺い、貴重な体験をさせていただきました。本当にありがとうございます。
この話、昨年(2025年)の夏に頂いた話でした。日頃からお世話になっている患者団体の理事さんからのご推薦で、信頼できる方からの依頼だったので引き受けました。
同時期に、見知らぬ女性社労士から連絡があり、「電子書籍を出版しないか?」との話がありました。また、「その代わり、年内に難病患者の労働組合を作って、私を中心メンバーにして欲しい」との依頼がありました。実務の実績がない社労士が本を書いたところで説得力がないし、自分のつまらない半生を書いたところで、そもそも読む人がいない。やんわりとお断りました。ですがその後も、四六時中、LINEをしてきて、迷惑極まりなかったのですが、まあ、歯の浮くような美辞麗句を並び立て、お世辞ばかりで、本当に気持ち悪かったです。ですから、患医ねっとさんからの依頼を優先させていました。そうしたら、業を煮やしたように、「労働組合を急いで作らないと、先を越される」「組合のメンバーはネットで集めればいい」「絶対に儲かるから、組合費はいくらにするんだ?」と言われて、もう呆れてしまって。口先では優しい言葉で難病患者に理解があるようなことを言っていても、化けの皮を一枚剥がせば、障害者や難病患者をただの金蔓としか思っていないのが病気の当事者でない社労士なんだなと認識したことがありました。その後は、取り合わなかったので、どこかに消え去って本当によかったです。
こういった怪しい話にひっかからなかったのも、マイペースに仕事をしていた「ゆるふわ思考」のおかげかなと思います。
また、患医ねっとのみなさんとは、これから信頼関係が築けそうで、お金に代えがたい出会いがありました。
ですが。
社労士の世界に入ってみて、感じることがあります。それは、勉強をして憧れていた頃に思い描いていた世界とは、違う世界であることです。社会保障を生業とする仕事だけあって、合理的配慮があって、障害者差別はない世界だと思っていました。
ですが、実際は、障害者は障害年金の報酬の「金蔓」としか扱われない。障害者が相談者としてではなく、社労士として現れれば、裏で悪口ばかり叩かれる。陰険さがあります。雨に濡れていても「ねぇ。どんな気持ち?」と訊きながら、傘には絶対に入れてもらえない世界です。
行政協力で年金事務所に勤めているとき、難病のクローン病を「ただサボりたいだけの詐病じゃないか?」と言われ、服薬のための昼休みもなく、トイレ休憩すら満足に与えられず、下血をして、半年間、休業することになりました。ですが、それも自己責任のようです。研修に行けば、多くの社労士は、逃げるように僕を避けるか、たまに話しかけてくれる人も過度に親切に接するかの両極端。完全に「腫れ物」です。普通に接してくれる人はほとんどいません。障害者・難病患者は仲間に入れない世界なんだとわかってきました。
懇親会1つをとっても、行楽行事にしても、障害者・難病患者が参加することを想定してないから、ユニバーサルデザインにはなっていません。2年間、がんばって健康な人に合わせて参加してみたけど、片方だけが歩み寄ってもムリだった。賀詞交換会にいたっては、1万5000円も払って、食べられるものは全くないし、悪口までコソコソ言われる。もっと勉強しなきゃいけないことはたくさんあるし、書籍代や研修費に回した方がマシで、お金を払うこともバカバカしくなる。
僕は今月、政治連盟を抜けました。政治連盟に入っていると、東京都社会保険労務士会の行政協力や相談協力事業に選考基準になっているため選ばれやすいというメリットがあります。でも、それは、健康な社労士の話。同じ金額を払っても、障害者・難病患者は、障害・難病があるという理由で選ばれない。選ばれても、合理的配慮がなかったり、労働条件を守らないブラック企業みたいな行政協力しか回ってこない。一見、平等に見えて、障害者に対して間接差別のようなものがあるんだと思います。
まあ、でも、しょーがないよね。
社会保険労務士の世界に期待しすぎていた自分もバカだったのだと思います。
東京都社会保険労務士会は信用に値すべき組織じゃなかった。
患者団体やライフサイエンス企業、アカデミア、医療関係者の人たちとは、良好な関係が築けています。だけど、社労士とだけはうまくいかない。
だから。
これからはマイペースに。
難病患者にだけ向き合ってやっていきます。
実力がつくのも遅いだろうけど。
カタツムリのような速度で。
だけど。
カタツムリは、
土砂降りの雨の中でも生きていける。
僕は難病患者に傘を渡したいんだ。
雨の中に広げることのできる傘を。
誰かの傘に入れてもらうのでなく、
それぞれ自分だけの傘を。
売れない士業だから、
「傘張り武士」がお似合いかな。
ゆるっと、ふわっと、
これからも生きていきたい。
今回も
ブログを最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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