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「脱会説得のための監禁は違法」①~1991年京都地裁。全国弁連は判決を無視、いまだに「保護・説得」「救出」と強弁

12年5か月監禁された旧統一教会信者の民事判決は、「保護・説得」を認めず「拉致・監禁」を認定

1991年の民事判決(京都地裁)を紹介する前に、前の投稿で触れた、12年5か月監禁された後藤徹氏裁判のおさらいをしておきます。

旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)に反対する人たちは、信者を拉致・監禁して脱会を強制する行為を「保護・説得」とか「救出」と言って正当化しています。

しかし、「保護・説得」や「救出」は、真実を隠蔽する、卑劣な言葉の言い換えであり、デマだと言っていいでしょう。


(1)有田芳生氏の「“拉致監禁もある”という言い方はやめるべき」「統一教会のキャンペーン」という暴言

「統一教会は犯罪者集団だから、だまされている信者を救出しなければならない。いったん教団から引き離した上で説得を行い、信者のマインド・コントロールを解く」

これが彼らの言う「保護・説得」「救出」です。

旧統一教会がこれに抗議して、「そんなのは説得ではない。その実態は拉致・監禁による棄教の強要、あるいは強制改宗だ」と訴えてきましたが、マスコミも世論も全く聴く耳を持ちません。

例えば、芸能人の太田光氏が22年秋、「拉致監禁」という言葉をTV番組で使ったとき、反統一教会陣営やそれに同調する人たちが寄ってたかって攻撃して、大騒ぎになりました。

有田芳生氏の当時の発言動画がXに残されているので、以下にリンクします。

「拉致監禁」は旧統一教会のキャンペーン用語だそうです。

実に白々しい発言で、よくまあ、ここまで恥知らずなことが言えたものだと思います。

(2)有田芳生氏のウソを明るみに出した民事判決

その後、「拉致・監禁による脱会強要(拉致監禁・強制棄教)」を厳しく批判した民事判決の存在が知られるようになり、有田発言のウソが明らかになりました。

拉致監禁はキャンペーンなどではなく、事実だったのです。まだ数は少ないものの、「拉致監禁は本当だったんだ」と気付く人が増えてきたと感じます。
自分を12年5か月も監禁した親兄弟3名とその協力者を訴えたのは後藤徹氏(1963年生まれ)です。刑事では警察の厚い偏見の壁に阻まれて不起訴になりましたが、後藤氏はめげずに民事提訴。ついに「拉致・監禁による脱会強要」の違法性が認められ、損害賠償請求を勝ち取りました。

  • 脱会請負人・宮村峻(たかし)氏

  • 日本同盟基督教団新津福音キリスト教会・松永堡智(やすとも)牧師

この2人は実行者の家族3名を教唆(きょうさ)ないし幇助(ほうじょ)して、後藤氏を実に12年5か月も監禁し、脱会を強要しました。

民事訴訟は1審、2審ともに勝訴。2014年11月の東京高裁判決は翌年9月に最高裁で追認され、勝訴が確定しました。

ちなみに、この民事裁判で被告側の代理人を務めたのは、言わずと知れた全国弁連(全国霊感商法対策弁護士連絡会。霊感弁連)の大御所、山口広弁護士

山口貴士弁護士も同様に全国弁連の所属です(直接的には紀藤正樹弁護士のリンク総合法律事務所所属)。いちいち書きませんが、他数名。

原告の代理人は、現在、統一教会の解散をめぐる裁判で奮闘中の福本修也(のぶや)弁護士。

さて、監禁場所を脱出した後藤氏は、刑事・民事での提訴を決めた頃、「全国拉致監禁・強制改宗被害者の会」を結成して代表となり、裁判の途中経過などもウェブサイトで報告していました。
今、そのウェブサイトは一新されています。「拉致・監禁による脱会強要」に関するさまざまな事実、証言、動画、資料などが掲載され、非常に充実したものになっています。

また、後藤徹氏を応援する信者・元信者が、長く続いた裁判を逐一傍聴し、貴重な裁判傍聴記を残してくれました。

ここには、陳述書の類いや被告側証人として法廷に立った多田文明氏(現ジャーナリスト)の主尋問、反対尋問の記録も公開されています。

同ブログで多田文明氏はOB氏と表記されています。ブログ上で実名は記載されていませんが、OB氏に関する書籍や彼が書いた書籍が証拠採用されたたため、そのタイトルから「OB=多田文明」と分かるのです。

多田文明氏はプロのジャーナリストですから、公開資料から読み取れる情報を書いたところで、何の問題もないはず。ですよね、多田文明さん。

(3)「拉致・監禁による脱会強要」の被害者、後藤徹氏が『死闘~監禁4536日からの生還』を刊行

後藤氏は25年2月に体験記も刊行しました。

私はまだ読んでいませんが、アマゾンのレビューは絶賛の嵐。「こんなことが許されてよいのか」という声であふれています。

(4)松永堡智牧師、脱会請負人・宮村峻氏は、家族の違法行為を幇助し、棄教を強要した!

以下に確定判決の要旨を、「拉致監禁・強制改宗被害者の会」の以前のウェブサイトから引用します(手元のメモより)。


松永氏については、後藤代表の家族の違法行為を「黙認」「鼓舞」したばかりか、「(後藤代表の)自由を制約して脱会の説得をすることを幇助していた」と判断。

また、宮村氏についても「(後藤代表の)拘束について、これを理解した上で幇助していた」とし、さらに松永、宮村両氏は後藤代表に対して統一教会の信仰を棄てることを強要していたとして、「共同不法行為責任を負うべきである」と断じました。

「拉致監禁・強制改宗被害者の会」旧ウェブサイトより


松永堡智牧師は、家族による違法行為を黙認、鼓舞したうえ、「自由を制約しての脱会説得」を幇助。さらに棄教を強要したと認定。

 宮村峻氏(拉致・監禁を最初に始めた荻窪栄光教会の森山諭牧師の弟子筋に当たるらしい)は、原告の拘束を理解した上で幇助。さらに棄教を強要したと認定。

詳しくは後述の判決文のところで述べます。

損害賠償額は、実行者の家族3名と松永牧師、宮村氏合わせて2200万円でした。

12年という監禁期間の長さを考えれば、桁が1つ違うと言いたくなりますが、1審判決は483万円でしたから、よしとすべきなのでしょう。

ちなみに、幇助(ほうじょ)の意味は次の通り。判決の主文には「(宮村峻は)教唆(きょうさ)ないし幇助したといわれても仕方のない行動をとった」という表現もあるため、教唆(きょうさ)も挙げておきます。

  • 幇助:正犯(犯罪を実行した人)の犯罪行為を手助けして、その実行を容易にすること。

  • 教唆:人を唆(そそのか)して、犯罪行為を行う決意を生じさせること。

幇助は刑法第62条1項に「正犯を幇助した者は、従犯とする」とあるように、立派な刑法犯罪です。

後藤氏の家族の行った行為は「行動の自由の違法な制約」であり「監禁」であると判決は何度も書いており、これがもし刑事事件として立件されていたら、刑法220条の逮捕・監禁罪に問われたことは間違いありません。

その場合、松永牧師と宮村氏は刑法62条1項に基づく幇助犯となり、刑事犯罪を犯したとして前科が付きます。

後藤氏が刑事告訴したのは、2人をこのような罪に問うことでした。ただ、非常に残念というか悔しいことに、2人は不起訴処分となってしまいました。

(5)鈴木エイト氏が12年5か月監禁された信者を「引きこもり」と中傷

12年5か月拉致・監禁事件が広く知られるようになったのは、自称ジャーナリストの鈴木エイト氏が、当事者の後藤氏を

  • 「12年間に及ぶ引きこもり生活の末、裁判で2,000万円をGETした後藤徹」

  • 「統一教会による拉致監禁キャンペーンの旗頭である後藤氏」

  • 「ニート化してただの”引きこもり”となった男性信者」

  • ……

などと誹謗・中傷したことに後藤氏が憤り、23年10月に名誉棄損で提訴したからです。

提訴にあたって原告を応援するブログが、12年5か月の拉致・監禁と脱会強要を違法認定した東京高裁判決を公開したため、「拉致・監禁は統一教会のキャンペーン。信者家族のやむにやまれぬ愛情に発した保護・説得だ」という主張のウソが露見したのです。

このウェブサイトの「拉致監禁の実態」のページに2014年11月の東京高裁判決の全文(甲13‐2 後藤裁判控訴審判決文〈個人名伏せ字版〉)が掲載されています。

ダウンロードもできて便利です。

判決は、いくつも重要な指摘をしました。これを読めば、有田芳生氏が太田光氏に向けて語った言葉が、いかに欺瞞に満ちたものだったか一目瞭然です。

へ続く