旧統一教会解散命令、高裁の決定書が民主国家にはあり得ないほど酷い!
1,東京高裁決定のメチャクチャな内容が明らかに
旧統一教会に解散を命じた東京高裁決定は、どうやら「結論ありき」だったようです。
(1)前置き
過去40年、旧統一教会の信者で詐欺罪、恐喝罪、脅迫罪で逮捕・起訴された者は1人もいません。
過去に「霊感商法」で大勢の逮捕者を出したなんて事実はどこにもないのです。
同様に、民法では詐欺、強迫があれば、(契約の)意思を取り消せますが、過去40年、旧統一教会がらみで意思が取り消された例は1件もありません。
「人をだましてカネをむしり取った」だの「高額献金を強要して人生を破壊した」だのと、マスコミや霊感弁連(霊感商法対策弁護士連落会)のデマ、印象操作を鵜呑みにした人たちは言いたい放題ですが、事実は上に書いた通り。
よく「信者はマインド・コントロールされている」と言われますが、コントロールされているのはどっちなんだと言いたいですね。
一部行き過ぎがあったことは確かにせよ、多くは①「信仰やめた。カネ返せ!」か、②違法な「拉致・監禁による棄教の強要」で脱会した元信者が、監禁中に教団への憎しみを植え付けられ、教団を提訴した結果、なぜか彼らの主張が通った末の民事敗訴です。
一例を挙げれば、札幌「青春を返せ裁判」。
審理は1987年3月に始まり、2001年に札幌地裁判決が出て、最高裁で教団側敗訴が確定したのが2003年10月。
この民事裁判の原告21名のうち、約75%が監禁(軟禁を含む)されて「脱会説得」を受けたと法廷で証言しました。(魚谷俊輔「『青春を返せ』裁判と日本における強制改宗の関係」)
事案自体は40年近く前に起きたものですが、驚くべきことに、岸田内閣はかくも古い事案の教団敗訴判決を、解散命令請求の根拠リストに含めました。
しかも、教団敗訴とはいえ、教団が負った不法行為責任は「使用者責任」のみ。
すなわち、被告信者らの損害賠償責任を肩代わりしただけで、宗教法人たる旧統一教会の関与は認定されていないのです。
これがなぜ、宗教法人の解散事由になるのでしょうか?
③監禁中に教団との返金交渉を強要され、和解・示談という結果が出て、ようやく監禁が手薄になったり、解放された人も大勢います。
これらの凄惨な実態は、教団や信者が繰り返し訴えてきましたし、監禁被害者たちも「全国拉致監禁・強制改宗被害者の会」を組織して訴えてきました。
しかし、いかんせん、マスコミが取り上げないので、正しい情報がなかなか広がりません。
②の例を解説した動画がこちら。その下は「被害者の会」のウェブサイトで、奇跡的に監禁を逃れた信者の証言が数多くアップされています。③はこれら監禁被害者たちの証言に出てくる話です。
以下に紹介するのは、違法な「拉致・監禁による棄教の強要」により、TBS「報道特集」への出演を強要されたばかりか、勤務先の統一教会系病院を提訴するよう強要された現役医師(実名)の証言動画です。
ちなみに、この(強要された)提訴の代理人は紀藤正樹弁護士でした。
つまり、紀藤正樹弁護士は、違法な「拉致・監禁による棄教の強要」を見て見ぬフリをしたのです。
上は被害体験記の朗読、下はノンフィクション作家・福田ますみ氏によるインタビュー。
(2)本題
長い前置きはこのくらいにして、ここからが本題です。
上述した「反統一教会勢力にとっての不都合な真実」が国民に周知されない状態で、東京高裁が解散命令を出しました。
決定書の全文は入手できていませんが、詳しい要旨を朝日新聞が公開しています。一読してその酷さに愕然としました。
メチャクチャな論理と断じてよいと思います。
「決定要旨」をもとに本当は自分の言葉でまとめたいのですが、何かと忙しく、そんな時間も余裕もないので、目に付いた動画、ブログ、noteなどを記録するにとどめます。
いずれ紙媒体でも、いろんな論評が発表されるでしょう。
2,ふだん最高裁判決さえこっぴどく批判する朝日新聞が、手放しの称賛
宗教を理解せず、初めから「統一教会は悪」と決めてかかっているマスコミは、東京高裁の決定書を批判的に読み解く意志がなく、「司法は正しい」という前提で報じています。
いつもなら最高裁の判決でも、けちょんけちょんにけなしてはばからない朝日新聞が、こと統一教会問題となると、司法の判断を諸手を上げて歓迎するから不思議です。
例えば夫婦別氏(別姓)問題。
最高裁が夫婦同氏(姓)は合憲であり、女性差別ではないと何度判示しても、朝日新聞はこれを批判し、「夫婦同氏(姓)は女性差別であるから、選択的夫婦別氏(姓)制を導入せよ」と主張してきました。
しかし、東京地裁・高裁の解散命令は、いずれも手放しで称賛していますね。
3,捏造された証拠は除外したが、他にも捏造が多数ある可能性には頬被り
教団側は「もしかしたら解散を回避できるのでは?」と期待していたようですが、結果論ながらこれは甘い見立てでした。
東京高裁(三木素子裁判長)が1枚も2枚も上手だったのです。
(1)主の羊クリスチャン教会・中川晴久牧師
東京高裁が教団側の主張にも耳を傾け、文科省による陳述書捏造疑惑について異例の証人尋問を実施したのは、「おたくらの話も聞いたよ」というポーズ、あるいはアリバイづくりでした。
文科省の陳述書捏造の件は、教団発表と、参考までにJIMBOさんのnote「統一ラーメン」をどうぞ。もう知れ渡っているとは思いますが……。
アリバイづくりのことは、主の羊クリスチャン教会の中川晴久牧師が指摘しています。
つまり、普通、重要な証拠の一部が捏造と判明したら、他にも捏造が隠れている可能性を疑い、証拠全体を精査し直すものです。
ところが、東京高裁は数件の捏造された証拠(自称被害者の陳述書)を除外しただけで幕引きを図りました。証拠を捏造した文科省をとがめることもしていません。
刑事事件なら、重要な証拠の一部が違法な手段で収集されたと判明した場合、たとえその証拠が事実であっても、容疑者は無罪となることさえあります。
まして公権力サイドによる証拠捏造となったら、一大スキャンダルですよね。
民事訴訟の場合、そこまで厳密な手続きは求められませんし、東京高裁の審理は公開裁判ではないから、手続きの厳密性は関係ないという見方もあるでしょう。
しかし、いかに非訟事件とはいえ、宗教法人の死刑宣告にも等しい解散命令請求の審理において、証拠捏造問題をスルーするのは理不尽すぎる。
極めて限定的な証人尋問で判明した捏造証拠だけ排除して終わり。「そんなバカな!」と思わない方がどうかしてます。
以下、中川牧師の動画の7分44秒から。高裁決定の批判は4分50秒から始まります。
4,東京高裁決定への批判で目についたもの
他に、東京高裁決定を批判したもので目に付いたものを挙げます。
(1)福本修也弁護士
福本修也(のぶや)弁護士の批判は、「信者の人権を守る二世の会」の動画で分かりやすく解説されています。
この内容をJIMBOさんが簡潔にまとめてくれたので、時間のない方は、まずこちらに目を通してください。
(2)「日本の家庭を守る会」小笠原裕氏
東京高裁の決定書全文を読んで批判したのが、昨年の参院選に千葉選挙区から立候補した、政治団体「日本の家庭を守る会」の小笠原裕氏です。
小笠原氏は、文科省の陳述書捏造に関して、当事者とともに東京地方検察庁に刑事告訴・告発を行いました。2025年9月5日。
その後の状況はまだ不明です。
(3)中山達樹・国際弁護士
中山達樹・国際弁護士が最重要ポイントに絞った批判を公開しています。
中山弁護士が掲げた表を、引用させていただきました。

宗教法人法の法解釈変更後の解散要件は「民法上の不法行為も含む」でした。
ところが、2009年3月25日の「コンプライアンス(法令遵守)宣言」後は、「民法上の不法行為」が成立したのは人数にして4人、金額は1868万円強にとどまります。(民事判決としては2件のみ)
残りの2人が「不法行為の可能性が高い」、138人は「可能性を否定できない」です。金額計は9億4000万円程度。
おかしいじゃないですか。「不法行為の可能性が高い」も「可能性を否定できない」も、いずれも「民法上の不法行為」と確定していないわけです。
はっきり言えば、不法行為ではないのです。そう断定できないのですから。これがなぜ解散命令の根拠になるんでしょうか?
驚嘆すべきは「可能性を否定できない」138人、9億1545万円です。
刑事事件なら、「疑わしきは被告人の利益に」ということで推定無罪の原則が働くところ。
三木素子裁判長は、全く逆の解釈をして、「可能性を否定できない」事例が多いから「著しく公共の利益を害したことが明らかに認められる」と決め付けたのです。
「可能性を否定できない」は、「不法行為の可能性はあるが、そうでない可能性もある」という意味ですよね。
よく調べたら不法行為ではなかったとか、もっと言えば、そういうケースばかりだったということもあり得るのです。
そんな根拠薄弱な事例が「著しく公共の福祉を害したことが明らかに認められる」に該当するというのは、著しい論理の飛躍です。
中山弁護士の的確な批判は、胸にストンと落ちるものがありました。
以下は、中山達樹弁護士による分析&批判の続報です。
(4)福田ますみ氏、杉原誠四郎氏
世界日報デジタル3月5日は、『でっちあげ~福岡「殺人教師」事件の真相』『国家の生贄』の作者でノンフィクション作家・福田ますみ氏、国際歴史論戦研究所会長で「政教分離問題」の専門家、杉原誠四郎氏の批判を掲載しました。
(5)国際人権弁護士・パトリシア・デュバル氏
同じく世界日報デジタル3月6日は、フランスの国際人権弁護士・パトリシア・デュバル氏の批判記事を載せました。
デュバル氏のこの批判記事については、中川晴久牧師が3月8日の動画で分かりやすい解説を加えています。
中川牧師、東京高裁の決定書を入手し、全文を読んだそうです。デュバル氏とも会食して話を聞いたことがあるとか。頼もしい! 大活躍ですね。
以下、デュバル氏の記事の解説は2分40秒あたりから。なお、この動画は、中山達樹弁護士が発表した上記noteと併せて見ると、更によく分かると思います。
(6)風来坊さん~【必読】仏教寺院の住職が痛烈な批判!
山陰地方でお寺の住職をされている風来坊さんが「宗教の抹殺だ!」と強烈な批判を発表されました。
宗教者からの抗議声明として注目されます。
一部、引用させていただきます。
世俗的な裁判官の理解できない「熱心な信仰による献身(献金や奉仕)」は、精神異常とみなされるらしい。
献金を巡って係争が生じた時、相手側の状況も考慮して返金に応じる優しい宗教法人は、金儲けに熱心な弁護士たちのカモにされる。
さらに、そのように宗教法人が返金に応じた民事訴訟や示談までも「罪や違法性」を認めたものと解釈されて、解散命令の根拠にされる。
家庭連合が解散命令を受けてしまったという事態を見て、宗教団体としては、一体どうやってこれに対処すべきだろうか?
返金に応じることは絶対にしない。裁判になったら徹底的に闘い、あらゆる手段を使って絶対に勝ち、返金には応じない。示談による返金などにも絶対に応じない。
これによって弁護士のカモにされないように、そして解散命令の根拠を作らないようにする。
つまり、離教者にも最大限優しく対応する良心的な宗教は存在できなくなるから、責められたら徹底的に戦って相手を叩き潰す宗教だけが生き残る、という殺伐とした世の中が来るのか?( 実際、これまでも返金に応じた宗教団体は多くないかもしれないが...)
本来民事訴訟は善悪や罪の有無を裁くものではなく、相反する利害を調停するためのものではないのか? だから、民事で敗訴して返金に応じたことが、後に責められる道理はないはずだ。
従来、宗教法人の解散は刑法犯罪がなければできないとされていたそうだが、それはこういう民事訴訟の性格が考慮されていたからではないか?(会社法では刑罰法令と明記されている)
風来坊さんのブログより
まともな宗教家なら、今回の東京高裁決定を受けて、このような感想を抱くのは当然だと思います。
さらに風来坊和尚は、不当寄附勧誘防止法が(旧統一教会に限らず)宗教への帰依を「だまされた状態」と見ていると指摘し、遠からず返金裁判が宗教界で多発するだろうと鋭く指摘しました。
以下も引用です。
一方で「不当寄付勧誘防止法」という法律ができてしまっている。
これは、その解釈をよく見れば、宗教を信じて熱心に献金する人は、「合理的に実証困難」な宗教的言説によって「困惑」させられた状態にあって、その困惑から脱した時点から3年間は献金の返金を請求できることになっている。
つまり、信仰をもつ人を騙されたような状態と決めつけてその尊厳と責任を貶め、実質上時効なしで、気が変わって信仰が嫌になったらいつでも献金を取り戻せるということにしている。
もはや、宗教団体は返金裁判に勝つ(返金を拒む)ことさえできない。
風来坊さんのブログより
(7)石埼学・龍谷大学法学部教授(憲法学)
石埼学・龍谷大学法学部教授(憲法学)は、Xで「とりあえず、以下のように考える①~④」を発表。
これをもとに本格的な論考を発表していただきたいですね。
【家庭連合(旧統一教会)に対する3・4東京高裁決定について、とりあえず、以下のように考える①】…
— 石埼学(新アカウント) (@ishizakinyaoon) March 4, 2026
【家庭連合(旧統一教会)に対する3・4東京高裁決定について、とりあえず、以下のように考える②】…
— 石埼学(新アカウント) (@ishizakinyaoon) March 4, 2026
【家庭連合(旧統一教会)に対する3・4東京高裁決定について、とりあえず、以下のように考える③】…
— 石埼学(新アカウント) (@ishizakinyaoon) March 4, 2026
【家庭連合(旧統一教会)に対する3・4東京高裁決定について、とりあえず、以下のように考える④】…
— 石埼学(新アカウント) (@ishizakinyaoon) March 4, 2026
以下は、日弁連の異常な声明を批判した石崎教授のX。
日弁連が、家庭連合の解散に伴って、その残余財産が関連団体に引き渡されないようにするための「例外規定を設ける等の法的措置を行うことが不可欠」との声明を発出。…
— 石埼学(新アカウント) (@ishizakinyaoon) March 7, 2026
この日弁連声明批判は、Xでかなり話題になっている模様。3月8日の拙noteで取り上げました。
◆◆◆
なお、以前、東京高裁に意見書を提出したのが小林節・慶應義塾大学名誉教授(憲法学)です。今回の高裁決定を受け、批判論考の発表が待たれます。
ほかにもいろいろな方が批判意見を述べていますが、時間切れのため本日はこの辺で。
※ヘッダーは中山達樹弁護士noteより
【追記1】本間奈々・元春日井市副市長、元自治大学校教授、衆参両院選元候補者
「マスコミ報道に流され、旧統一教会問題についてきちんと語らない政治家や言論人は真の保守とは言えない」と勇気ある論陣を張っています。
プロフィールはこちら。
濱田聡・元参院議員や福田ますみ氏を高く評価。文科省による陳述書捏造も取り上げています。
youtubeの「本間奈々チャンネル」は半年ほど前、新規更新ができなくなった模様(詳細は不明です)。
以下はyoutube「誠論チャンネル」で公開された「2026.3.5 家庭連合解散に関して」と題する切り抜き動画。
こちらは本家の元祖本間奈々チャンネルです。
