【Wi-Fi入門 第7回】PC入れ替え時のネットワーク初期設定——新しいPCをすぐ使えるようにする
Wi-Fiまるわかりシリーズ 7 / 10
「新しいPCにしたら、なぜかネットにつながらない」
「プリンターが消えた」
「共有フォルダが見えない」
——PC入れ替えのたびに同じトラブルが起きて、IT担当者に電話していませんか?実は、新しいPCをオフィスのネットワークで使えるようにするための手順は決まっています。
この記事では接続確認・IPアドレスのチェック・共有フォルダとプリンターの再登録まで、一連の初期設定を順番に解説します。
▼前回の記事はこちら
この記事でわかること
有線LAN・Wi-Fiそれぞれのつなぎ方
ネットワーク設定の確認ポイント(IPアドレス・DNS)
共有フォルダ・プリンターを再登録する手順の流れ
旧PCから引き継ぐべき設定のチェックリスト
まずは「どのLANにつながるか」を確認する
新しいPCを会社で使い始めるとき、最初にやることはケーブルを差すかWi-Fiを選ぶことです。どちらを使うかはオフィスの環境によって異なりますが、安定性・速度を優先するなら有線LAN(LANケーブルを使った接続)、座席が固定されていない場合はWi-Fiが現実的です。
用語メモ
有線LAN:LANケーブルを使ってルーターやスイッチに直接つなぐ方法
Wi-Fi:電波を使った無線のネットワーク接続
スイッチングハブ:複数のLANケーブルをまとめて管理する箱型の機器
有線LANとWi-Fiを同時に有効にすると、PCがどちらの経路を使うか迷って通信が不安定になることがあります。日常的に使う方だけを有効にしておくのがおすすめです。
有線LANでつなぐ場合(Windows 11)
LANケーブルをPCのLANポートとスイッチングハブに差し込む
Windowsが自動でドライバー(機器を動かすためのソフト)を認識する
タスクバー右下のネットワークアイコンが「有線接続」の形に変わればOK
Wi-Fiでつなぐ場合(Windows 11)
タスクバー右下のWi-Fiアイコンをクリック
会社のSSID(ネットワーク名)を選んで「接続」
パスワードを入力して「次へ」
SSIDとパスワードがわからない場合の確認方法
以下の順番で探してみましょう。
ルーター本体を見る:ルーターの側面や底面にシールが貼られており、「SSID」「Network Name」「Wi-Fi Key」「Password」などの表記でSSIDとパスワードが印字されていることがほとんどです
すでにつながっている別のPCから調べる:接続済みのWindowsPCがあれば、タスクバーのWi-Fiアイコンを右クリック →「ネットワークとインターネットの設定を開く」→「Wi-Fi」→「既知のネットワークの管理」→対象のSSIDを選んで「プロパティ」→「セキュリティ」タブの「パスワードの文字を表示する」にチェックを入れるとパスワードが確認できます
スマートフォンから共有する:すでにそのWi-Fiにつながっているスマートフォン(Android・iPhone)があれば、設定アプリのWi-Fi画面からQRコードや「パスワードを共有」機能でパスワードを取り出せます

IPアドレスの割り当てを確認する
ネットワークにつないだ後、PCにIPアドレス(ネットワーク上の住所)が正しく割り当てられているかを確認します。IPアドレスについての詳細は第3回で解説しましたが、ここでは確認方法だけ押さえましょう。
確認手順(Windows 11)
スタートメニューを右クリック →「Windows PowerShell(またはターミナル)」を選択
ipconfig と入力してEnterキーを押す
表示された内容を確認する
用語メモ
DHCP(ディーエイチシーピー):ルーターがIPアドレスを自動で配る仕組み
デフォルトゲートウェイ:インターネットへの「出口」にあたるルーターのIPアドレス
DNS(ディーエヌエス):ドメイン名(例:google.com)をIPアドレスに変換する仕組み
チェックするポイントは3つです。
① IPv4アドレス
192.168.x.x や 10.x.x.x の形式であればOK。169.254.x.x の場合はDHCPが失敗しており、ネットワークに正しく接続できていない状態です(APIPAアドレスと呼ばれる自動割り当ての予備IPで、インターネットには出られません)。
② デフォルトゲートウェイ
通常は 192.168.1.1 や 192.168.0.1 など。空欄や 0.0.0.0 の場合はルーターと通信できていません。
③ DNSサーバー
IPアドレスが正しく設定されていても、DNSが設定されていないとWebページを開けなくなります。
169.254.x.x が表示された場合の対処手順
まず次の順番で試してみましょう。これで大半のケースは解決します。
有線LANの場合:LANケーブルを一度抜いて、しっかり奥まで差し直す。ケーブルを替えて試してみるのも有効です
Wi-Fiの場合:タスクバーのWi-Fiアイコンから一度「切断」し、再度SSIDを選んで接続し直す
それでも変わらない場合:タスクバーのネットワークアイコンを右クリック →「ネットワークとインターネットの設定を開く」→「ネットワークのトラブルシューティング」を実行。Windowsが自動で原因を探して修復を試みてくれます
トラブルシューティングでも解決しない場合:スタートメニューを右クリック →「Windows PowerShell(またはターミナル)」を開き、以下を1行ずつ入力してEnterを押す
netsh winsock resetnetsh int ip resetipconfig /releaseipconfig /renew実行後にPCを再起動して、再度 ipconfig で確認してください。192.168.x.x に変わっていれば成功です。
共有フォルダ・NASへの接続を設定する
旧PCで使っていた共有フォルダ(NAS:ナス、社内のファイルサーバー)は、新しいPCでも設定し直す必要があります。
NASの詳細な設定については第5回で解説していますが、ここでは基本的な手順を確認します。
用語メモ
エクスプローラー:Windowsのファイル管理画面(タスクバーのフォルダアイコンをクリックするか、Windowsキー+Eで開く)
ネットワークドライブ:共有フォルダをドライブ文字(Z: など)に割り当てて、毎回自動接続できるようにする設定
エクスプローラーでNASにアクセスする
エクスプローラーを開く(Windowsキー+E)
左サイドバーの「ネットワーク」をクリック
NASのアイコンが表示されていれば、ダブルクリックしてアクセス
表示されない場合は、アドレスバーに \\NASのIPアドレス または \\NASの名前 を入力してEnter
「ネットワークドライブとして割り当て」で毎回自動接続する
エクスプローラーの「PC」を右クリック →「ネットワーク ドライブの割り当て」
ドライブ文字(Z: など)とフォルダーパスを設定
「サインイン時に再接続する」にチェックを入れてOK
NASのIPアドレスが変わっていると接続できません。第5回で解説したとおり、NASのIPアドレスは固定しておくのが理想です。旧PCで使っていたパスを控えておくか、IT担当者に確認しましょう。

プリンターを登録する
ネットワーク経由で使うプリンターも、新しいPCには再登録が必要です。
詳しい設定は第6回で解説しましたが、新しいPCでのポイントだけ確認します。
ネットワークプリンターの追加(Windows 11)
スタートメニュー →「設定」→「Bluetooth とデバイス」→「プリンターとスキャナー」
「デバイスの追加」をクリック
しばらく待って一覧にプリンターが表示されたら選択して「デバイスの追加」
表示されない場合:「手動で追加する」→「共有プリンターをホスト名または IP アドレスで検索する」を選んでIPアドレスを入力
用語メモ
ドライバー:プリンターとPCをつなぐためのソフトウェア。型番に合ったものをメーカーサイトからダウンロードする
ドライバーがインストールされていない場合は、プリンターのメーカーサイトから最新ドライバーをダウンロードしてインストールします。
型番を確認してからメーカーサイトにアクセスしましょう。
まとめ:第7回のポイント
有線LANとWi-Fiはどちらか一方だけ有効にすると通信が安定しやすい
ipconfig でIPアドレスを確認し、169.254.x.x が出たらLANケーブルの抜き差しまたはトラブルシューティングを試す
共有フォルダ・NAS・プリンターはすべて新PCに再登録が必要——旧PCのIPアドレスとパスを事前に控えておくと設定がスムーズ
次回(第8回)は「ゲストWi-Fi設定——私物スマホ・お客さん用ネットワークを切り分ける」です。社員とゲストのネットワークを分けることで、セキュリティリスクを減らす方法を解説します。
Wi-Fiの設定や社内ネットワークでお困りのことがあれば、みよし屋までお気軽にご相談ください。
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