【Wi-Fi入門 第3回】IPアドレスってなに?ネットワークの「住所」を知る
Wi-Fiまるわかりシリーズ 3 / 10
「NASにアクセスしたい」「プリンターを固定IPにしてほしい」——こんな依頼を受けたとき、「IPアドレスって何だっけ?」と思ったことはないでしょうか。設定画面を開くと「192.168.1.XX」のような数字が並んでいて、何を変えればいいのかわからない。
IPアドレスは「ネットワーク上の住所」です。仕組みさえわかれば、NASやプリンターの設定画面が急に読めるようになります。第3回では、第5回(NAS)・第6回(プリンター)に向けた前提知識として、IPアドレスの基本を押さえます。
▼前回の記事はこちら
この記事でわかること
IPアドレスとは何か(なぜ必要か)
プライベートIPとグローバルIPの違い
「192.168.1.XX」という数字の意味
固定IPと自動割り当て(DHCP)の使い分け
IPアドレスは「ネットワーク上の住所」
ネットワークに接続されている機器(パソコン・スマホ・プリンター・NASなど)には、それぞれIPアドレスという番号が割り当てられています。「このデータをどの機器に届けるか」を識別するための住所です。
住所がなければ郵便が届かないように、IPアドレスがなければデータは届き先を特定できません。
現在広く使われているIPアドレスはIPv4(アイピーブイフォー)という形式で、192.168.1.10 のように0〜255の数字4つをドットでつなぎます。
用語メモ:
IPアドレス:ネットワーク上の機器を識別する番号。Internet Protocol Addressの略
IPv4:現在主流のIPアドレス形式。32ビットで約43億個のアドレスを持つ
IPv6:IPv4の枯渇問題に対応した新形式。2001:db8::1のような長い形式。徐々に普及中(本シリーズでは主にIPv4を扱う)
プライベートIPとグローバルIP——2種類の住所
IPアドレスには、グローバルIPとプライベートIPの2種類があります。
グローバルIPは、インターネット上で世界に1つだけの住所です。ルーターがインターネットと通信するときに使います。各家庭・会社のルーターには1つのグローバルIPが割り当てられています(プロバイダーが管理)。
プライベートIPは、建物の中だけで使う住所です。192.168.1.XX や 10.0.0.XX という番号がこれに当たります。同じ会社内にパソコンが10台あれば、それぞれに 192.168.1.1〜192.168.1.10 のようなプライベートIPが割り当てられます。
会社の内線番号と外線番号の違いに似ています。 社内では「内線201」で呼べる。でも外部から直接「201」には電話できない。ルーターがインターネットとのやりとりを仲介しています。
用語メモ:
グローバルIP:インターネット上で一意の住所。プロバイダーから割り当てられる
プライベートIP:社内・家庭内LAN内でのみ使う住所。192.168.x.x・10.x.x.x・172.16.x.xが該当

「192.168.1.XX」の意味
社内のネットワーク設定でよく見る 192.168.1.XX という番号を分解してみましょう。
192.168.1 の部分はネットワークアドレスと呼ばれ、「どのネットワークに属するか」を示します。同じルーター配下の機器はここが共通になります。
.XX の部分はホストアドレスと呼ばれ、「そのネットワーク内の何番の機器か」を示します。ここが機器ごとに異なる番号です。
自分のパソコンのIPアドレスは、WindowsではコマンドプロンプトやPowerShellで ipconfig と入力すると確認できます。Macでは「システム設定」→「ネットワーク」で確認可能です。
用語メモ:
ネットワークアドレス:IPアドレスのうち「どのネットワークか」を示す部分
ホストアドレス:IPアドレスのうち「そのネットワーク内の何番か」を示す部分
ipconfig:Windowsのコマンド。ネットワーク設定(IPアドレス・サブネット等)を表示する
固定IPとDHCP——どちらを使うか
ネットワーク機器へのIPアドレスの割り当て方には2種類あります。
DHCP(ディーエイチシーピー)は、ルーターが自動でIPアドレスを割り当てる仕組みです。パソコンやスマホはこれで問題ありません。繋いだ機器に順番に番号を振ってくれるので、手動設定が不要です。
固定IPは、特定の機器に常に同じIPアドレスを割り当てる設定です。NASやネットワークプリンターに使います。理由は、IPアドレスが変わると「\192.168.1.20の共有フォルダ」や「192.168.1.30のプリンター」といった設定が全員のパソコンで使えなくなるからです。
サーバー・NAS・プリンターは固定IP、それ以外はDHCP——これが基本の考え方です。

用語メモ:
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol):ルーターが自動でIPアドレスを配布する仕組み
固定IP(スタティックIP):手動で設定した変わらないIPアドレス。サーバー・NAS・プリンター向け
まとめ:第3回のポイント
IPアドレス=ネットワーク上の住所。機器を識別するための番号
プライベートIPは社内用(192.168.x.xなど)、グローバルIPはインターネット用
192.168.1.XXの前3桁がネットワーク、最後がその機器の番号
NAS・プリンターは固定IPで運用する。変わると接続設定が全員に影響する
次回(第4回)は「ルーター・スイッチ・アクセスポイントを見分ける」です。オフィスの機器棚にある黒い箱の正体がわかります。
Wi-Fiの設定や社内ネットワークでお困りのことがあれば、みよし屋までお気軽にご相談ください。「何から聞けばいいかわからない」という段階でも大歓迎です。
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