【閑古鳥雑貨店のプク】冬の朝、カップのふちに宿った“3色の潤い”と、それを見つける猫|クリスマスの贈り物
箱を開けた瞬間、プクがぴたりと動きを止めました。
中には、小さな“もうひとりの猫”。
そこから起きたことを、今日はすこしだけ。
【クリスマス特集】前作はこちらです

冬の朝は、店の空気がひんやりしています。
ページをめくれば紙がぱりりと鳴り、
木の棚は、冷えた空気を吸いこんで少しだけ縮こまるよう。
そんな空気のなか、小さな箱をひとつ開けたら――
ふわっと笑ってしまいました。
ちょこん。
カップの縁につかまるように座った三毛猫。
自然気化式の “潤いマスコット・ひっかけねこ”。
陶器の白に、三毛の模様がぽつんと乗っていて、
なんとも言えない“とぼけ顔”です。
この冬に迎えるには、ちょうどよい相棒でした。

その時、気配もなくプクが現れて、
箱の影から顔だけをのぞかせました。
“……にゃ?”
目だけがまん丸くなり、
ひっかけねこと見つめ合った瞬間、
プクの尻尾がふわっと太くなりました。
「プク、この子はね、仲間じゃないけど、いい子なんだよ」
そう声をかけても、プクは聞いていません。
そろり、そろりと近づいて、
鼻先でそっとひっかけねこをくんくん。
気に入ったときだけ出る、小さな “にゃ” が漏れました。
デスクに置いた小さなカップに水を注ぐと、
陶器が静かに吸い込み、
時間をかけて店の空気をしっとりと変えていきます。

ミストのような派手さはないけれど、
確かにそこに“潤い”が生まれる優しい道具。
その変化に、プクは一番早く気づきました。
ひげが揺れ、耳がぴくりと動く。
ミストも音もないのに、
その前でじっと座る姿はまるで――
“私はこの子を見守ります” とでも言っているみたい。

本物の猫と、陶器の猫。
ふたりがならんで棚の上に座る光景が、
あまりにも平和で、あまりにもかわいくて。
店の空気そのものが、ふっとやわらかくなりました。
「プク、冬は乾くからね。
こういう小さな潤いが、案外いちばん効くのよ」

そう話しかけると、プクは目を細め、
ひっかけねこの横に体を寄せました。
まるで、寒い季節が来ることを、
ふたりで受け止めるかのように。
その柔らかな背中を見ていると、
冬の朝の冷たい空気ですら、どこかあたたかく思えてきます。
あなたの冬を乾燥から守る “潤いの相棒” は、どんな子でしょうか?
よかったら、コメントでそのお話も聞かせてくださいね。
次回は、クリスマスギフトにピッタリ、あのキラキラ装飾のお話を。
お気に入りのカップにそっと掛ければ、
お水にちゃぽんと浸かりながら潤いを届けます。
器に水道水を半分ほど、あとはこの子にお任せ。
ゆっくり染み込み、そばに置くだけで心がほどけます。
陶製ならではの手ざわりが、冬の朝にやさしく寄り添い、
プクも不思議そうに眺める加湿アイテムです。
☆ プクと店主の、小さな絵本のような日々 ☆
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