技術士R07対策版|R04~R06【17応用理学部門】必須問題Ⅰ『解答論文例:8題』-解答骨子例付き-
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🔽 以下、本記事の主内容
📅R04年度
R04_I-1「過去問題」
我が国は2020年10月に2050年までにカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言した。これを受け、経済産業省が中心となり「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」が策定されるなどカーボンニュートラル実現に向けて様々な取組が本格化してきた。この「グリーン成長戦略」では、産業政策・エネルギー政策の両面から成長が期待される産業群として以下を挙げ、実行計画を策定している。
エネルギー関連産業
輸送・製造関連産業
家庭・オフィス関連産業
あなたは専門分野の関連技術を活用して、上記の産業群に関連したカーボンニトラル実現に向けたプロジェクトに取り組むこととなった。上記のような状況を踏まえて、以下の問いに答えよ。
(1)始めにプロジェクトを設定し、そのプロジェクトにより期待されるカーボンニュートラルへの貢献を述べたうえで、プロジェクトを実施する際の課題を、技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明記して、その課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理及び社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。
R04_I-1 <解答骨子例>
1.プロジェクトの設定と課題の抽出
〇プロジェクトの設定
・再生可能エネルギー導入と効率化によるカーボンニュートラル達成
・太陽光・風力発電の普及と関連技術の開発
〇観点1:技術的課題
・安定供給に向けたエネルギー貯蔵技術の不足
・現行バッテリー技術におけるエネルギー密度と寿命の限界
〇観点2:経済的課題
・導入・構築に伴う莫大な初期投資
・コスト効率の高い技術開発と価格競争力の維持
〇観点3:社会的課題
・景観や騒音問題に対する地域住民の理解と合意形成
・再生可能エネルギー導入による雇用創出や地域活性化
2.最も重要な課題とその解決策
〇最重要課題
・技術的課題
〇解決策
・次世代バッテリー開発
・エネルギー貯蔵システムの多様化
・スマートグリッド導入
3.新たに生じうるリスクと対策
1.次世代バッテリー技術の開発リスク
・開発における時間・コスト増大と成果の不確実性
・産学官連携と複数プロジェクト並行実施によるリスク分散
2.エネルギー貯蔵システムの運用リスク
・システム多様化による運用の複雑化
・AI・IoT技術を活用した自動化システムの導入
3.スマートグリッド導入に伴うサイバーセキュリティリスク
・サイバー攻撃リスクの増大
・堅牢なセキュリティ対策と迅速な脅威対応体制の整備
4.業務遂行における必要要件
1.透明性と説明責任
・プロジェクトの進捗・成果に関する透明性の確保
・ステークホルダーに対する説明責任の実践
2.環境保護と持続可能性
・導入に伴う環境影響の最小化
・環境影響評価の徹底とエコデザインの導入
3.社会的受容性の確保
・地域社会との対話と住民意見の尊重
・社会的支持の獲得によるプロジェクトの長期的成功
R04_I-2「過去問題」
コロナ禍によって社会情勢の変化が加速し、国土強靱化に係る科学技術イノベーションを活用した総合的な取組の重要性が増している。Society 5.0の実現に向け、いつでもどこでも誰でも安心してデータやAIを活用できるようにすることは、喫緊の課題の1つとされている。このような状況を踏まえて、資料1、資料2を参考に、以下の問いに答えよ。
(1)あなたは、応用理学分野に関連し、ビッグデータやICT、AI等の先端技術に立脚するあるプロジェクトを担当することとなった。プロジェクトの内容を述べ、それを達成するための課題を、技術者の立場で多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考えられる課題を1つ挙げ、その課題に関する複数の解決策を、専門技術用語を交えて示せ。
(3)すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。
(資料1)
Society5.0の実現に向け、サイバー空間とフィジカル空間を融合し、新たな価値を創出することが可能となるよう、質の高い多種多様なデータによるデジタルツインをサイバ-空間に構築し、それを基にAIを積極的に用いながらフィジカル空間を変化させ、その結果をサイバー空間へ再現するという、常に変化し続けるダイナミックな好循環を生み出す社会へと改革することを目指す。
このため、デジタル社会を実現する司令塔と国家戦略の下、必要な規制の見直しを図りつつ、この新たな社会システム基盤を構築、徹底的に活用し、グローバルな課題と国内のシステム改革に挑むことで、国民の安全と安心を確保する持続可能で強靭な社会を実現する。また、戦略からインフラや人材に至る全体的なアーキテクチャに基づく合理的なサイバー空間の構築と、その活用を前提としたフィジカル空間における業務改革や産業構造の不断の変革が必要である。
このような社会を支えるのは、人材と社会インフラである。「数理・データサイエンス・AI」に関する素養を備え、社会のあらゆる分野で活躍する人材を大量に育成する。また、全国津々浦々まで次世代のインフラが整備された環境において、データやAIを活用する技術を実装する。これらを通じて、いつでも、どこでも、誰でも、データやAIを活用し、これまで実現できなかったようなサービスを次々と創出できる基盤を構築する。
また、行政機関が「データホルダー・プラットフォーム」としての役割を担い、ベース・レジストリの整備や、行政サービスに関連したデータの標準化と民間への開放を進めるとともに、教育、医療、防災等の分野に関しては、国が整備する安全・安心で信頼できるデータプラットフォームを官民が一体となって活用することで、あらゆるモノやサービスに関する多種多様なデータを基にしたデジタルツインをサイバー空間に構築する。
さらに、信頼性のあるデータ流通環境の整備、セキュリティやプライバシーの確保、公正なルール等の整備を図ることで、企業によるデータの相互提供・活用、様々な分野で開発・提供される国民の利便性と安全な暮らしを支える利便性の高いサービスを活性化するとともに、データやAIの社会実装に伴う負の面や倫理的課題等にも対応し、多様な人々の社会参画が促され、国内外の社会の発展が加速する。
(「科学技術・イノベーション基本計画(令和3年3月閣議決定)」より抜粋)
(資料2)

R04_I-2 <解答骨子例>
1.プロジェクトの内容と課題抽出
〇プロジェクトの内容
・デ都市インフラ監視・保全システムの構築
・リアルタイムデータ活用による保全計画の最適化
1.データの品質と統合性(技術的観点)
・多様なセンサーデータの品質確保と一貫性のある統合
・データ欠損やノイズ、フォーマット差異への対応
2.セキュリティとプライバシー(セキュリティ観点)
・セキュリティとプライバシー保護の重要性
・インフラ関連データの不正アクセスや漏洩リスクへの対策
3.コストとリソースの最適化(経済的観点)
・システム構築・維持における多大なコストの発生
・限られたリソースでの費用対効果の最適化
2.最重要課題と解決策の提示
〇最重要課題
・データの品質と統合性
〇解決策
・データクリーニング技術導入によるデータ精度の向上
・データ統合プラットフォーム構築
・データガバナンスの強化
3.新たに生じうるリスクと対策
1.データ処理遅延
・大量データ処理によるリアルタイム性の損失リスク
・クラウド活用とエッジコンピューティング導入による処理の分散化
2.依存度の高まり
・特定技術やプロバイダーへの依存度増大リスク
・ベンダーロックインの回避
4.業務遂行に必要な要件・留意点
〇技術者としての倫理
・プライバシー保護を最優先としたデータの倫理的利用の徹底
・意思決定の透明性確保と社会への説明責任
〇社会の持続可能性
・プロジェクト全体の環境負荷低減と社会インフラの強靭化
・デジタル技術を活用できる次世代人材の育成支援
📅R05年度
R05_I-1「過去問題」
第6期科学技術・イノベーション基本計画(令和3年)では、我が国が目指すべき未来社会像を、「持続可能性と強靭性を備え、国民の安全と安心を確保するとともに、人ひとりが多様な幸せを実現できる社会」と表現している。その実現には、『「総合知による社会変革」と「知・人への投資」の好循環』が必要である。高度な科学技術を担う人材育成に関して、古くは1996年度から5年計画として実施されたポストドクター等1万人支援計画、いわゆる「ポスドク1万人計画」が知られるが、結果として正規雇用されない大量の博士人材が生み出された。これにより、日本社会に博士課程進学のリスクが広まり、学位取得者の減少を招くこととなった(資料1)。このことが、科学技術分野における日本の存在感の急速な低下をもたらした一因であるとの見方もある。こうした閉塞状況を打破するためには、何らかの策を講じる必要がある。

(1)応用理学分野の研究・開発・産業を支える技術者・研究者の源として博士人材の育成は急務である。このことについて、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示した解決策に関連して新たに浮かび上がってくる将来的な懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)を通して、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から留意点を述べよ。
R05_I-1 <解答骨子例>
1.技術者の立場から見た博士人材育成の3つの課題
・観点1: 経済的インセンティブ
・博士課程進学者に対する経済的魅力の低さ
・収入機会の喪失や費用負担による進学の阻害
・観点2:キャリアパスの不透明性
・博士号取得後における限定的な就職先
・キャリアビジョンの描きにくさ
・任期付き雇用の多さと長期的な活躍の場の不足
・観点3:研究環境の質の向上
・国内研究機関における研究設備や人的資源の不足
・優秀な若手研究者を惹きつける魅力的な研究環境の欠如
2.最重要課題とその解決策
〇最重要課題
・キャリアパスの不透明性
〇解決策
・産業界との連携強化による多様な就職先の開拓
・任期付き雇用の正規雇用化とベンチャー創業支援の推進
3.解決策に関する将来的懸念と対策
・懸念1:優秀な研究者の産業界への一過度の人材流出
・大学・研究機関における魅力的な研究環境の創出
・産学連携や制度活用による人材流動性の向上
・懸念2:経済的インセンティブに走り、質の低下した研究の蔓延
・厳格な研究者評価制度の確立と優れた研究実績への報奨
・企業に対する質の高い研究への投資の啓発
4.技術者の倫理観と社会の持続性からの留意点
〇技術者としての倫理観と社会的責任
・研究が社会に与える影響の意識と持続可能な社会への貢献
・知的財産権や生命倫理など法的・倫理的側面の遵守
〇科学技術と社会の調和
・国民の安全・安心と幸福に資する技術開発の推進
・技術の暴走防止と人間中心の技術活用の実現
R05_I-2「過去問題」
1800年代以降の人間活動により引き起こされた気候変動及びその影響が、近年の平均気温の上昇や大雨の頻度の増加などとして世界各地で現れている。我が国においても気候変動の影響がもたらす異常気象の激甚化・頻発化が指摘され、将来的にも自然災害等のリスクが高まっていくことが懸念されている。このような状況の中で、気候変動対策の両輪(緩和策・適応策)のうち、既に起こりつつある気候変動影響への防止・軽減のための備えとなる適応策に関する「気候変動適応法」が平成30年に施行された。同法を踏まえ、令和2年に「気候変動影響評価報告書」が公表され、令和3年に閣議決定された「気候変動適応計画」では具体的な適応策が提示されている。
(1)気候変動の影響による自然災害とそれへの適応において、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、応用理学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示した解決策に関連して新たに浮かび上がってくる将来的な懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)を通して、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から留意点を述べよ。
R05_I-2 <解答骨子例>
1.自然災害対応における3つの課題
〇観点1:予測技術の高度化
・災害リスクを適切に予測する技術の向上
・高精度な気象モデルやAIを活用した技術開発
〇観点2:インフラ整備と維持管理
・インフラの気候変動適応力の強化
・老朽化対策と適切な維持管理体制の構築
〇観点3:IT活用と情報共有
・IT技術を活用した災害情報の収集・共有システムの構築
・災害履歴の蓄積・分析によるリスク評価の高度化
2.最重要課題とそれへの解決策
〇最重要課題
・災害リスクの適切な予測
〇解決策
・気象モデル高度化やAI応用による高精度な気象予測の実現
・災害発生予測技術の向上による発生場所・規模・時期の的確な特定
3.新たな懸念事項と対策
〇インフラ整備における新たな課題と対策
・気候変動を考慮した適応設計と施設の大規模改修
・老朽化対策としてのメンテナンス技術の向上
〇防災計画における新たな課題と対策
・災害リスク予測に基づく避難・水防計画の継続的な見直し
・複合災害への対応力強化
4.技術者倫理と社会の持続可能性
〇技術者倫理の観点
・科学的根拠に基づく公正な情報提供
・市民の安全確保の最優先
〇社会の持続可能性の観点
・災害に強い社会資本の整備と環境負荷を抑えた復興
・世代を超えた継続的な取組の実施
📅R06年度
R06_I-1「過去問題」
四面を海に囲まれた我が国にとって、経済社会の存立・成長の基盤として海を活かしていくこと、存続基盤として海を次世代に継承していくことが強く求められている。SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」の達成などのため、2021年から「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年」が開始され、我が国ではそれをてことして、持続可能な海洋の構築を大きな柱の一つとする第4期海洋基本計画が令和5年4月に閣議決定された。これらの取組を海洋産業の成長につなげるとともに、我が国の海洋環境の保全・再生・維持と、海洋の持続的な利用・開発を図っていく必要がある。
(1)このような持続可能な海洋の構築について、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、応用理学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理や社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。
R06_I-1 <解答骨子例>
1.持続可能な海洋構築の課題
〇観点1:海洋環境モニタリング
・海洋汚染物質の広域長期観測技術
・同位体地球化学的手法による影響評価
〇観点2:海洋資源の持続可能な利用
・先端探査技術と環境影響評価の融合
・海洋物理学的手法を用いた開発影響の最小化
〇観点3:気候変動に対する海洋の応答
・海水温上昇、海洋酸性化の観測技術
・海洋生態系変化予測のためのモデリング技術
2.最重要課題およびその解決策
▼最重要課題
・海洋汚染の正確な評価と予測
・生態系と人間健康への直接的影響
▽解決策1:高感度分析システム構築
・先端分析法の統合による検出精度向上
・AIを活用した汚染パターン識別と予測
▽解決策2:環境DNA活用技術
・非侵襲的な海洋生物多様性調査
・生物濃縮過程の同位体分析による追跡
▽解決策3:統合観測網の構築
・衛星技術による広域リアルタイム監視
・GISを用いた時空間的汚染分布マッピング
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
◇リスク及び対策1:情報漏洩問題
・機密情報の意図せぬ収集
・データ匿名化技術による情報保護
◇リスク及び対策2:観測機器の環境影響
・局所的環境攪乱と生物への悪影響
・生分解性材料による環境負荷最小化
◇リスク及び対策3:データ誤解釈問題
・複雑データからの不適切な政策決定
・高度解析システムによる精度向上
4.業務遂行に必要な要件
☆技術者としての倫理の観点
・科学的客観性と中立性の維持
・情報公開の透明性と個人情報保護の両立
☆社会の持続可能性の観点
・環境保全と経済活動の長期的両立
・次世代技術者育成による知識、技術の継承
R06_I-2「過去問題」
アポロ計画以来、約半世紀ぶりに月面に人類を送るアルテミス計画が米国主導で行われており、日本人宇宙飛行士が月面での活動に参加することとなっている。この計画では2025年以降の月面着陸を目指し、その後、月面の開発を進め、将来的には火星への有人探査を目指している。我が国の宇宙基本計画では、宇宙活動の自立性を支える産業・科学技術基盤の強化が進められ、自立した宇宙利用大国となることを目指し、宇宙産業を日本経済における成長産業にしようとしている。このような背景の下、宇宙基本計画では技術者の関わるものとして以下の目標(カッコ内は宇宙産業の例)を掲げている。
A)国土強靱化・地球規模課題への対応とイノベーションの実現
(次世代通信サービス、リモートセンシング、
準天頂衛星システムの高精度測位など)
B)宇宙科学・探査における新たな知と産業の創造
(月面・火星基地建設、
宇宙空間における人類の活動領域の拡大施設の建設など)
C)宇宙活動を支える総合的基盤の強化
(宇宙輸送システムの高度化、スペースデブリ対策技術など)
上記の目標を踏まえたうえで以下の問いに答えよ。
(1)はじめに上記の目標A)~C)のうち1つに基づいたプロジェクトを設定し、そのプロジェクトにより成長や実現が期待される宇宙産業について述べよ。次にプロジェクトを実施する際の課題を技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明記して、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、応用理学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理や社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。
R06_I-2 <解答骨子例:目標A>
1.宇宙産業成長の課題
〇設定するプロジェクト
・目標Aに基づく次世代通信網の整備
・国土強靱化と革新技術の融合
〇成長や実現が期待される宇宙産業
・1兆ドル規模の市場拡大予測
・高度通信サービスの需要増加
〇観点1:電磁気計測
・衛星間電磁波干渉の増加問題
・高周波数帯における品質低下リスク
〇観点2:材料物性評価
・宇宙環境下の材料劣化加速
・耐久性確保と新材料開発の必要性
〇観点3:光学計測
・高精度レーザー光通信の実現課題
・大気揺らぎ影響の評価必要性
2.最重要課題およびその解決策
▼最重要課題
・電磁波干渉問題の優先的解決
・通信品質と周波数資源の効率化
▽解決策1:高精度干渉予測技術
・ハイブリッド解析による精密モデル構築
・モーメント法を用いた相互干渉予測
▽解決策2:知的ビーム制御方式
・フェーズドアレイ技術の応用展開
・デジタルビームフォーミングの活用
▽解決策3:動的周波数最適化
・コグニティブ無線技術の宇宙応用
・高度変調方式による効率向上
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
◇電力効率低下問題
・システム高度化による消費電力増大
・熱電変換と低消費電力技術の融合
◇信頼性確保課題
・複雑化に伴う故障リスク上昇
・先端検査技術による品質管理強化
◇安全通信の脅威
・サイバー攻撃脆弱性の増大懸念
・量子暗号技術の実装と耐性評価
4.業務遂行に必要な要件
☆技術者としての倫理の観点
・安全性と信頼性の最優先姿勢
・国際協調と情報セキュリティの確保
☆社会の持続可能性の観点
・宇宙環境保全と地上応用の両立
・技術革新と社会貢献の相乗効果
R06_I-2 <解答骨子例:目標B>
1.宇宙産業の成長と課題
〇設定するプロジェクト
・目標B:月面における持続可能な有人拠点建設プロジェクト
〇成長や実現が期待される宇宙産業
・月面資源利用技術
・宇宙居住システム技術
〇観点1:地質学的観点(月面地質構造の把握)
・安定地盤の選定
・リスク評価の必要性
〇観点2:物理探査的観点(資源探査と環境評価)
・資源量と分布評価
・月面環境影響評価
〇観点3:環境地質学的観点(月面環境への影響)
・建設材料影響評価
・機器故障リスク評価
2.最重要課題およびその解決策
▼最重要課題:月面の地質構造と建設適地の特定
▽解決策1:総合的な物理探査の実施
・多角的データ取得
・3次元地質モデル構築
▽解決策2:リモートセンシング技術の活用
・広域的情報収集
・表層地質分布把握
▽解決策3:現地調査と室内試験の実施
・直接的特性評価
・地盤特性評価
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
◇リスク及び対策1:探査データの誤解釈リスク
・解釈手法の適用性
・物理探査シミュレーション
◇リスク及び対策2:予期せぬ地盤変動リスク
・地盤条件の変化
・地盤モニタリング
◇リスク及び対策3:探査機器故障のリスク
・レゴリスの付着
・静電気防止コーティング
4.業務遂行に必要な要件
☆技術者としての倫理の観点
・月面環境保護
・科学的客観性
☆社会の持続可能性の観点
・地球上への応用
・長期的視点
R06_I-2 <解答骨子例:目標C>
1.宇宙産業の成長と課題
〇設定するプロジェクト
・再使用型宇宙輸送システム開発
〇成長や実現が期待される宇宙産業
・多様な宇宙産業成長
〇観点1:材料物性評価
・過酷な条件下での性能維持
〇観点2:熱物理学
・熱防護システム設計
〇観点3:非破壊検査
・構造健全性評価
2.最重要課題およびその解決策
▼最重要課題
・極限環境下での材料性能評価
▽解決策1:多階層シミュレーション
・多階層解析手法開発
▽解決策2:複合環境試験技術
・複合環境試験装置開発
▽解決策3:先端その場観察法
・in-situ計測技術確立
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
◇リスク及び対策1:予測精度の限界
・シミュレーション結果との乖離
◇リスク及び対策2:試験環境の不確実性
・予期せぬ材料変質
◇リスク及び対策3:計測データの信頼性
・測定誤差や不確実性増大
4.業務遂行に必要な要件
☆技術者としての倫理の観点
・安全性最優先とリスク評価・管理
・研究データの正確性と再現性確保
☆社会の持続可能性の観点
・材料技術の地上応用推進
・宇宙デブリ発生の最小限抑制
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