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技術士R07対策版|R04~R06【19環境部門】必須問題Ⅰ『解答論文例:8題』-解答骨子例付き-





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🔽 以下、本記事の主内容

📅R04年度

R04_I-1「過去問題」

 環境分野に係る技術、制度等を我が国から発展途上国に展開することにより、その国の環境と経済の両立を実現し持続可能な社会の構築を支援することが求められている。地方公共団体は、住民や企業と直接対応する機会によって培われたノウハウを有しているため、国際環境協力において果たし得る役割が大きいと期待されている。一方、地方公共団体の予算、人的資源等を発展途上国の環境問題に活用するに当たっては、国等から適切な支援を得て負担を軽減しつつ、住民や企業に対して、理解を得ていくこととともに還元
していくことが必要である。
 このような背景の中で、国内の地方公共団体Aは、発展途上国に位置する地方公共団体Bからの依頼を受け、Bにおける環境問題に協力して対策していくこととなり、担当技術者として業務を実施することとなった。
 このような状況を想定して、以下の問いに答えよ。なお、前記の担当技術者については、地方公共団体Aの職員、地方公共団体Aから業務委託等を受けたコンサルタント企業の社員、関係する環境分野に係る技術を保有する企業の社員、地方公共団体Aを支援する国・法人の職員等、いずれの立場も想定できるものとする。
(1)担当技術者としての立場で、支援に当たって多面的な観点から取り組むべき課題を3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。なお、解答に当たって、支援が求められている環境分野を限定しないこと。
(2)抽出した課題のうち、困難性があり最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する解決策を、専門技術の観点から複数示せ。
(3)前問(2)で示した解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。


R04_I-1 <解答骨子例>

1.持続可能な国際環境協力の課題
 1. 技術移転の効率性(技術的観点)
  ・発展途上国の技術受容能力やインフラへの依存
  ・効果的な移転実現のための現地人材育成
 2. 資金と人的資源の確保(経済的観点)
  ・地方公共団体の限られた予算と人的資源
  ・持続的支援のための長期的な資金確保
 3. 文化的および社会的受容性(社会的観点)
  ・現地の文化、価値観、生活習慣への理解と尊重
  ・文化や社会慣習に適応した対策の導入
2.最重要課題と解決策
 〇最重要課題:技術移転の効率性
  ・現地における技術の受容能力とインフラの課題
  ・持続可能な環境改善に向けた現地人材育成の重要性
 〇解決策1:技術研修と現地スタッフの育成
  ・専門技術者による定期的な技術研修の実施
  ・基礎から高度技術までの段階的な育成計画
 〇解決策2:技術アセスメントと適用
  ・現地の現状に適した技術の選定と調整
  ・現地のニーズと資源を考慮した技術の導入
 〇解決策3:技術支援プログラムの長期計画
  ・長期的な視点に基づく支援計画の立案
  ・定期的なモニタリングとフィードバックによる継続的改善
3.解決策実行時の新たなリスクと対策
 〇リスク:現地の技術者の技術習得不足や適応の困難
  ・現地技術者のスキル習得の遅延
  ・導入技術に対する適応の難航
 〇対策1:継続的な技術サポート
  ・オンラインや遠隔支援システムの活用
  ・現地技術者が直面する問題への迅速なサポート提供
 〇対策2:フィードバックループの構築
  ・現地技術者からの定期的なフィードバック収集
  ・収集情報に基づく技術・支援プログラムの調整
 〇対策3:ローカルパートナーシップの強化
  ・地元の大学や技術機関との連携強化
  ・教育および技術サポートの現地ネットワーク構築
4.業務遂行に必要な要件・留意点
 1. 倫理的な責任
  ・現地の文化や社会の尊重と誠実な行動
  ・現地住民や企業との協力的な関係構築
 2. 持続可能性の確保
  ・長期的な持続可能性を視野に入れた技術移転
  ・環境負荷の最小化と社会経済的発展との調和
 3. 透明性と説明責任
  ・支援プロセスと成果に関する透明性の確保と適切な報告
  ・信頼関係構築のための説明責任の遂行
 4. コミュニティの参加と教育
  ・支援計画・実施への現地コミュニティの参加促進
  ・教育プログラムを通じた環境意識の向上


R04_I-2「過去問題」

 地球温暖化・気候変動により、国内外で深刻な気象災害が多発している。国会においても2020年11月に気候非常事態宣言決議を行った。また、2022年2月のIPCC作業部会報告においても「人間の活動が引き起こす気候変動により、異常気象の頻度と強度が増し、自然と人々に広範な悪影響を及ぼしている」と強調されている。温室効果ガスの削減(気候変動緩和策)とともに、気候変動への備え(気候変動適応策)も重要な課題である。日本では、2021年10月に「気候変動適応計画」が閣議決定されている。その中では、農業・林業・水産業、水環境・水資源、自然生態系、自然災害・沿岸域、健康、産業・経済活動、国民生活・都市生活の7つの分野について、気候変動の影響を認識し、それへの基本的な施策が示されている。
 このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)気候変動適応について、技術者としての立場から多面的な観点で気候変動適応計画に挙げられた分野の中から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)そのうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示した解決策を実行したうえで生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
(4)前問(1)〜(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。


R04_I-2 <解答骨子例>

1.気候変動適応における課題
 〇観点1:自然生態系
  ・生態系変化による生物多様性の喪失
  ・生態系サービスの損失リスク
 〇観点2:水環境・水資源
  ・降水パターン変化による水資源の枯渇
  ・過剰降雨による洪水リスクの増大
 〇観点3:健康
  ・極端な気温変動や自然災害による健康被害の拡大
  ・熱中症リスク増加や感染症の蔓延
2.最重要課題への解決策
 〇最重要課題
  ・水環境・水資源
 〇解決策1:流域管理と雨水貯留
  ・総合的な流域水管理の強化
  ・ダムや地下水バンクによる雨水の効率的な貯留・利用
 〇解決策2:高度な水再利用技術の導入
  ・下水や産業排水を浄化する高度な水処理技術の導入
  ・逆浸透膜技術などを活用した再利用システムの確立
 〇解決策3:自然浸透の促進
  ・グリーンインフラ整備による自然浸透の促進
  ・地下水補充と洪水リスク低減の両立
3.解決策の波及効果と懸念事項への対応
 〇波及効果
  ・安定した水供給の実現と洪水リスクの低減
  ・自然浸透による地下水補充と生態系の保全
 〇懸念事項への対応策
  ・技術導入コストや社会的受容性の課題への対応
  ・専門知識を要するシステムの維持管理体制の整備
4.業務遂行に必要な要件・留意点
 〇技術者倫理
  ・科学的根拠に基づく正確な情報提供
  ・利害関係者に対する公正性の保持
 〇社会の持続可能性
  ・グリーンインフラ推進等による自然環境の保全
  ・全ての社会階層を対象とした社会的包摂への配慮


📅R05年度

R05_I-1「過去問題」

 令和4年版の環境白書によれば、現在、「気候危機」とも言われている状況にあり、また、大量生産・大量消費・大量廃棄のライフスタイルは、大量の廃棄物や排出ガス、排水等を発生させるとともに、生物多様性の損失を招き、地球環境に限界をもたらしつつある。これらの危機に対処するためには、持続可能性を実現するための「脱炭素」、「循環経済」、「分散・自然共生」という多角的かつ相関している3つの切り口からのアプローチが必要である。以上を踏まえ、持続可能で強靭な社会経済を実現するためのアプローチについて、以下の問いに答えよ。
(1)上記の切り口を踏まえ、技術者としての立場で3つ以上の観点から課題をそれぞれ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、国際的目標達成の困難性が高い課題であって最も重要と考えるものを1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、環境部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要な要件を題意に即して述べよ。


R05_I-1 <解答骨子例>

1.持続可能な社会実現に向けた課題
 1. エネルギー転換の課題
  ・化石燃料への依存と大量の二酸化炭素排出
 2. 資源の効率的利用と廃棄物削減
  ・大量生産・消費による資源の無駄遣いと廃棄物の増加
 3. 都市化と自然環境の保全
  ・都市化進展による自然環境の破壊と生物多様性への脅威
2.最重要課題への解決策
 〇最重要課題
  ・エネルギー転換
 1. 再生可能エネルギーの普及
  ・複数技術によるエネルギー供給の多様化
  ・普及促進のための政策や助成金の提供
 2. エネルギー効率の向上
  ・産業や家庭におけるエネルギー使用効率改善のための技術革新
  ・IoTやAIを活用したエネルギー管理システムの導入
 3. 新技術の開発
  ・核融合や水素エネルギーなど新たなエネルギー源の研究開発
  ・実用化に向けた投資と国際協力
3.解決策実行時のリスクと対策
 1. エネルギー供給の不安定性
  ・蓄電技術の開発・普及による供給不安定性の軽減
  ・グリッド強化等による需要と供給のバランス確保
 2. 技術的な課題と安全性への懸念
  ・安全基準の厳格化と技術革新によるリスク低減
  ・国際的な規制と情報共有による課題対処
 3. 経済的負担と社会的影響
  ・助成金や税制優遇策による普及コストの軽減
  ・地域社会との協働による社会的影響の最小化
4.業務遂行に必要な倫理と持続可能性への要件
 1. 透明性と公正性の確保
  ・解決策の選定・実施における透明性と公正性の確保
  ・利害関係者の意見や影響への適切な考慮
 2. 長期的視野と責任
  ・長期的な視野に基づく社会と環境の持続可能性への配慮
  ・将来世代への責任の遂行
 3. 教育と啓発の推進
  ・技術者自身の継続的な教育と啓発の必要性
  ・継続的な学習を通じた倫理的行動と持続可能な開発への貢献


R05_I-2「過去問題」

 平成23年(2011年)3月に発生した東日本大震災と、それに伴い引き起こされた東京電力福島第一原子力発電所内原子炉群の損傷により、放射性物質に汚染された大量の冷却水等が発生した。この冷却水等については、トリチウム水以外の大部分の放射性物質をALPSという浄化装置を通して除去し、処理水として同敷地内に設置されたタンクに保管されてきた。その保管量はタンク容量の97%(令和5年(2023年)4月現在)になっており、対応が急がれている。政府は、福島県はじめ関係者に、同処理水について、トリチウムは国が定める濃度限度の40分の1の1、500Bq/L以下、トリチウム以外の核種も規制基準の100分の1以下の濃度に低減させたうえで海洋へ放出することの了解を得るべく説明を続けてきたが、このたび令和5年度(2023年度)中に同処理水の海洋放出を行うこととなった。以上のことから、本件事案にかかる技術的側面、環境への影響に関する知見、合意形成といった観点を踏まえつつ、以下の問いに答えよ。
(1)技術者としての立場で、処理水を海洋放出することに際して3つ以上の観点から課題をそれぞれ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題の中から最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、環境部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行したうえでなお生じうる課題と、それへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、様々なステークホルダー間でのコミュニケーションや合意形成の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。


R05_I-2 <解答骨子例>

1.課題抽出
 1. 放出水の放射性物質濃度の問題
  ・規制基準を超える放射性物質濃度のリスク
  ・トリチウムなど特定核種の除去に関する技術的課題
 2. 海洋生態系への影響
  ・放出水による海洋生物への潜在的影響
  ・海洋環境全体への悪影響に対する懸念
 3. 地域住民との信頼回復
  ・海洋放出の安全性に対する地域住民の根強い疑念
  ・失われた信頼を回復するための社会的合意形成の必要性
2.最も重要な課題とその解決策
 〇最重要課題
  ・放出水の放射性物質濃度の問題
 1. ALPS性能の向上
  ・ALPS装置の性能向上による放射性物質の効率的な除去
  ・放出水の放射性物質濃度の規制基準以下への抑制
 2. トリチウムの分離技術の開発
  ・効率的なトリチウム分離新技術の開発推進
  ・規制基準遵守のためのトリチウム濃度のさらなる低減
3.解決策実行後の課題と対策
 1. 新技術の実用化に伴う時間とコスト
  ・新技術開発・実用化における時間的制約とコスト増大
  ・政府や民間との協力による開発・実用化の迅速化
 2. 技術的リスク
  ・十分な試験と検証による安全性の確保
  ・リスク管理計画の策定と不測の事態への備え
 3. 情報の透明性とコミュニケーション
  ・定期的な情報公開によるプロセス全体の透明性確保
  ・説明会開催などによる地域社会との信頼性確保
4.技術者としての倫理とコミュニケーション
 1. 倫理的責任
  ・地域社会と環境に対する責任の強い意識
  ・公益を最大化するための最善の解決策の模索
 2. 情報の透明性
  ・公正かつ科学的根拠に基づく正確な情報提供
  ・関係者との透明性のあるコミュニケーションの確保
 3. ステークホルダーとの協力
  ・政府、地域住民、専門家など多様な関係者との協力体制
  ・共通目標の達成に向けた建設的な連携の推進


📅R06年度

R06_I-1「過去問題」

 2022年12月にカナダ・モントリオールで開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)は、2010年に採択された愛知目標の後継となる、2030年までの世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、各国はそれを踏まえ生物多様性国家戦略を策定・改定することが求められた。我が国では、これに先立ち生物多様性国家戦略の見直しの検討が進められ、令和5(2013)年3月31日に「生物多様性国家戦略2023-2030」が閣議決定された。
 この中で、2030年のネイチャーポジティブの実現に向けて定められた5つの基本戦略の中に、次の3つが示されている
 ① 生態系の健全性の回復
 ② 自然を活用した社会課題の解決
 ③ ネイチャーポジティブ経済の実現
 これらの3つの基本戦略について、以下の問いに答えよ。
(1)上記3つの基本戦略から1つを選び、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題の中で、最も重要と考える課題をその理由とともに記し、課題に対する複数の解決策について専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策を示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。


R06_I-1 <解答骨子例:基本戦略①>

1.基本戦略の実現に向けた課題
 〇設定する基本戦略:①生態系の健全性の回復
  ・基本戦略の位置づけと重要性
  ・生物多様性保全との関連性
 〇観点1:生態系の連続性と分断
  ・開発による移動経路の分断
  ・生物生息地の孤立化と影響
 〇観点2:外来種の影響
  ・在来生態系への侵食
  ・管理コストと効率的対策の必要性
 〇観点3:気候変動の影響
  ・生物生息域の変化と季節のずれ
  ・生態系回復力の低下
2.最重要課題およびその解決策
 ▼最重要課題及びその選定理由
  ・生態系分断の優先度
  ・生物多様性への影響度
 ▽解決策1:生態回廊の整備
  ・科学的調査と移動経路特定
  ・水系を軸とした連続性確保
 ▽解決策2:影響評価と代償措置
  ・生物多様性影響の定量評価
  ・オフセット制度の効果的活用
 ▽解決策3:地域協働型再生事業
  ・絶滅危惧種を考慮した計画立案
  ・市民参加型保全活動の推進
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
 ◇リスク及び対策1:外来種拡散の抑制
  ・拡散経路の事前把握
  ・移動抑制構造の設計
 ◇リスク及び対策2:固有生態系保全
  ・代替不可能生態系の特定
  ・保全区域の適切な設定
 ◇リスク及び対策3:生態系変化への対応
  ・環境影響予測の実施
  ・段階的再生と適応管理
4.業務遂行に必要な要件・留意点
 ☆技術者としての倫理の観点
  ・社会的責任と公共利益の優先
  ・科学的根拠に基づく判断
 ☆社会の持続可能性の観点
  ・多様な利害関係者との合意形成
  ・環境教育と次世代への啓発


R06_I-1 <解答骨子例:基本戦略②>

1.基本戦略の実現に向けた課題
 〇設定する基本戦略
  ・基本戦略
 〇観点1:技術的整合性
  ・モニタリング技術の限界
  ・地域知の融合不足
 〇観点2:経済的整合性
  ・河川自然再生事業の評価
  ・環境教育プログラムの収益モデル
 〇観点3:制度的整合性
  ・文化的サービスの数値化
  ・環境アセスメント制度の偏重
2.最重要課題およびその解決策
 ▼最重要課題及びその選定理由
  ・生物多様性保全計画の指標設計不適正
 ▽解決策1:適応型評価システム
  ・生態系モニタリング体制
  ・ISO14090準拠の評価プロセス
 ▽解決策2:地域価値評価手法
  ・地域版SDGs測定ツール
  ・自然資本評価ツール
 ▽解決策3:簡易アセスメント
  ・小規模事業向け環境アセスメント簡素化手順
  ・協働モニタリング制度
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
 ◇リスク及び対策1:評価精度の低下
  ・簡易アセスメント導入
  ・客観的評価プロセス
 ◇リスク及び対策2:地域格差の拡大
  ・地域特性重視の指標
  ・地域間格差是正
 ◇リスク及び対策3:複合課題への対応
  ・気候変動対策と生物多様性保全のトレードオフ
  ・統合的政策決定プロセス
4.業務遂行に必要な要件・留意点
 ☆技術者としての倫理の観点
  ・データ取得・分析・解釈方法
  ・ステークホルダー意見の尊重
 ☆社会の持続可能性の観点
  ・生態系サービス貨幣評価
  ・将来世代への責任


R06_I-1 <解答骨子例:基本戦略③>

1.基本戦略の実現に向けた課題
 〇設定する基本戦略
  ・ネイチャーポジティブ経済の実現
 〇観点1:産業構造転換
  ・従来型産業モデルから生物多様性配慮型への移行不足
  ・生物由来資源の過剰消費と持続可能性阻害
 〇観点2:地域連携基盤
  ・環境アセスメント制度と企業CSR活動の連携不足
  ・生態系サービス市場形成の制度的障壁
 〇観点3:評価手法の標準化
  ・生態系サービスの経済価値評価手法の未確立
  ・生物多様性影響測定技術の体系化遅延
2.最重要課題およびその解決策
 ▼最重要課題及びその選定理由
  ・定量的評価手法確立の必要性
  ・環境影響評価制度における定量指標の欠如
 ▽解決策1:環境DNA分析網構築
  ・自動採水装置の主要水系配置
  ・生物多様性オフセット制度との連携
 ▽解決策2:衛星モニタリング統合
  ・高分解能画像とAI異常検知システム構築
  ・炭素クレジット算定と経済価値可視化
 ▽解決策3:生態系サービス市場化
  ・里山保全活動のトークン化とESG投資連動
  ・ブロックチェーン技術による生物多様性影響の可視化
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
 ◇リスク及び対策1:データ精度問題
  ・環境DNA分析における検出誤差リスク
  ・ISO適合ラボによる品質保証体制構築
 ◇リスク及び対策2:地域間格差拡大
  ・リモートセンシング解析技術の地域格差
  ・環境教育プログラムによる専門家育成
 ◇リスク及び対策3:システム脆弱性
  ・ブロックチェーン基盤の暗号解読リスク
  ・量子耐性のある暗号方式の導入
4.業務遂行に必要な要件・留意点
 ☆技術者としての倫理の観点
  ・科学的客観性と透明性確保の責務
  ・地域コミュニティの伝統的知見尊重
 ☆社会の持続可能性の観点
  ・世代間衡平性を考慮した自然資本評価
  ・気候変動適応策との統合的推進


R06_I-2「過去問題」

 地域が主役となる、地域の魅力と質を向上させる地方創生に資する地域脱炭素の実現を目指し、特に2030年までに集中して行う取組・施策を中心に、工程と具体策を示す「地域脱炭素ロードマップ」(令和3(2021)年6月9日国・地方脱炭素実現会議決定)が策定され、また、「地球温暖化対策計画」(同年10月22日)が閣議決定された。このロ-ドマップでは、脱炭素先行地域で、2025年度までに脱炭素に向かう地域特性等に応じた先行的な取組実施の道筋をつけ、2030年度までに実行することとしている。脱炭素先行地域づくりを推進する環境技術者として、以下の問いに答えよ。
(1)脱炭素先行地域の概要を説明し、さらに技術者としての立場で想定する具体的な事業を明記したうえで、脱炭素先行地域として考慮すべき3つの課題を抽出して、その課題の内容を示せ。なお、抽出する課題が局所的にならないように注意すること。
(2)抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その理由を説明したうえで、その課題に対する複数の解決策について専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(3)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。


R06_I-2 <解答骨子例>

1.脱炭素先行地域の概要、具体的事業及び課題抽出
 〇脱炭素先行地域の概要
  ・カーボンニュートラル達成のためのモデル地域
  ・全国展開可能な国家戦略プラン
 〇具体的な事業
  ・農業用水路活用ハイブリッド発電
  ・マイクログリッドとEV充電インフラ整備
 〇課題1:エネルギー需給の時空間的不均衡
  ・季節変動による供給不安定性
  ・蓄電容量の制約と系統安定化
 〇課題2:多様なステークホルダーの利害調整
  ・土地利用権益の複雑化と景観変化への抵抗
  ・受益者負担の不均衡問題
 〇課題3:生態系サービスへの累積的影響
  ・生態系分断と河川連続性阻害
  ・微気候変化による植物群落への影響
2.最重要課題およびその解決策
 ▼最重要課題及びその選定理由
  ・生物多様性条約との整合性必要性
  ・不可逆的な生態系破壊リスク
 ▽解決策1:生態ネットワーク保全
  ・GISとコリドー解析による回廊確保
  ・重要緑地ノードの保全区域設定
 ▽解決策2:鳥類衝突防止技術
  ・3D飛翔経路予測モデルの構築
  ・レーダー連動型発電制御システム
 ▽解決策3:土壌生態系モニタリング
  ・メタバーコーディングによる微生物評価
  ・環境耐性閾値の管理体制構築
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
 ◇リスク及び対策1:最適化による効率低下
  ・太陽光パネル設置面積の制限問題
  ・動的ゾーニングと評価モデル連動
 ◇リスク及び対策2:予測モデルの限界
  ・気候変動による渡り鳥飛来パターン変化
  ・IPCCシナリオ組込み型適応学習
 ◇リスク及び対策3:モニタリング精度低下
  ・集中豪雨によるDNA分解の問題
  ・耐環境性サンプラーと補正プロトコル
4.業務遂行に必要な要件
 ☆技術者としての倫理の観点
  ・予測結果の透明性と情報開示
  ・予防原則に基づく生態系保全
 ☆社会の持続可能性の観点
  ・エネルギーと生態系保全のバランス
  ・世代間公平性の担保方策


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