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Part 2 JALとANAカードの選び方

クレジットカードは単なる決済手段ではなく、航空会社との相性や旅行スタイルを反映した「パーソナル戦略ツール」として活用できます。特にANAカード・JALカードは、マイル獲得・保険・優待・上級会員制度への近道といった多面的な機能を備えており、その選び方一つで、日々の支払いが未来の旅行に繋がるかどうかが変わります。

JALカードとANAカードは、それぞれ複数のランクが用意されており、ランクが上がるにつれて年会費は高くなるものの、マイル獲得効率、付帯保険、空港サービス、その他優待が格段に充実します。自身の利用頻度や重視するサービスに応じて最適なランクを選ぶことが重要です。


1. カードランクの体系とメリットの違い

JALカードのランク別詳細

JALカードは、普通カードから始まり、CLUB-A、CLUB-Aゴールド、プラチナ、そして最上位のプラチナ Proへとランクが上がります。

JALカードとANAカードの比較

普通カード
JALカードの入門編として位置づけられ、本会員年会費2,200円(初年度無料)と手頃なコストでJALカードの基本機能を体験できます 。ショッピング200円につき1マイル(還元率0.5%)が貯まり、入会時や毎年初回搭乗時には1,000マイルのボーナスが付与されます 。海外・国内旅行傷害保険は最高1,000万円まで補償され、機内販売や空港店舗での割引など、基本的な特典も利用可能です 。

CLUB-Aカード
普通カードよりもフライトマイル獲得を重視する方向けのカードで、本会員年会費は11,000円です 。入会時5,000マイル、毎年初回搭乗時2,000マイルのボーナスが付与され、搭乗ごとのボーナスはフライトマイルの25%プラスと優遇されます 。ショッピングマイル・プレミアム(年会費4,950円)に加入することで、ショッピングマイル還元率を1.0%に引き上げることができ、海外・国内旅行傷害保険は最高5,000万円まで補償されます 。国際線ビジネスクラス・チェックインカウンターの利用も可能となり、JGC(JALグローバルクラブ)会員資格取得を目指す方にとって重要なステップとなります 。  

CLUB-Aゴールドカード
マイル還元率と付帯サービスがさらに充実したカードです。本会員年会費は17,600円から(提携ブランドにより異なる) 。ショッピングマイル・プレミアムに自動入会(年会費無料)となるため、常に1.0%のマイル還元率でショッピングマイルが貯まります 。なお、アメリカン・エキスプレス提携ゴールドカードのみ、通常の還元に加えて100円につき1マイルの「アドオンマイル」が付与され、合計3%のマイルを獲得できます。入会時・毎年初回搭乗ボーナスはCLUB-Aカードと同等ですが、海外・国内旅行傷害保険は最高5,000万円〜1億円と補償額が引き上げられ、家族特約も付帯します。提携カード会社の空港ラウンジが利用可能となり、旅行時の快適性が向上します 。

プラチナ
JALカードの最上位クラスの一つで、本会員年会費は34,100円です 。ショッピングマイル・プレミアムに自動入会に加え、JALグループ航空券購入などでアドオンマイル(100円につき2マイル追加)が貯まります 。海外・国内旅行傷害保険は最高1億円と充実し、世界1,300カ所以上の空港ラウンジが利用できるプライオリティ・パスが無料付帯します 。24時間365日対応のプラチナ・コンシェルジュサービスや、ホテル・レストラン優待など、旅行や出張が多い方に向けた充実したサービスが提供されます 。  

プラチナ Pro
2025年4月16日から発行開始されたJCBブランドのJALカード最高位のカードで、本会員年会費は77,000円です 。プラチナカードの特典に加え、入会・継続ボーナス8,000マイル(年間)、年間利用ボーナス最大20,000マイル(年間500万円以上利用で)など、さらなるマイル獲得優遇があります 。サクララウンジeクーポン(年1回)や、オークラ ニッコー ホテルズOne Harmonyプログラムの最上位ステータス「エクスクルーシィヴ」招待(2025年秋頃開始予定)、AQUASENSE Hotel & Resortなど提携ホテルでの優待、JALPAK Hawaii割引など、最上級のサービスが提供されます 。  

ANAカードのランク別詳細

ANAカードも同様に、一般カードから始まり、ワイドカード、ゴールドカード、そして最上位のプレミアムカードへとランクが上がります。

一般カード
ANAカードの入門編として、本会員年会費2,200円(初年度無料)で利用できます 。ショッピング200円につき1マイル(還元率0.5%)が貯まり、入会時や毎年の継続時に1,000マイルのボーナスが付与されます 。搭乗ごとのボーナスはフライトマイルの10%プラスです 。海外・国内旅行傷害保険は最高1,000万円まで補償され、ANA機内販売や空港店舗での割引など、基本的なANA関連特典も利用可能です 。

ワイドカード
ANA便の利用頻度が高い方向けのカードで、本会員年会費は7,975円です 。入会・継続ボーナスは2,000マイル、搭乗ごとのボーナスはフライトマイルの25%プラスと優遇されます 。マイル移行手数料6,600円を支払うことで、ショッピングマイル還元率を1.0%に引き上げることが可能です 。海外・国内旅行傷害保険は最高2,000万円~5,000万円まで補償され、ANAカード割引運賃「ビジネスきっぷ」の利用も可能です 。SFC(スーパーフライヤーズカード)の資格取得を目指す場合の最低条件となるカードです 。  

ゴールドカード
マイル獲得効率と旅行時の快適性を重視する方向けのカードで、本会員年会費は15,400円から(提携ブランドにより異なる) 。ショッピングマイル移行手数料が無料となり、常に1.0%のマイル還元率でポイントをマイルに移行できます 。入会・継続ボーナスは2,000マイル、搭乗ごとのボーナスはフライトマイルの25%プラスです 。国内主要空港のカードラウンジが無料で利用でき、国際線ビジネスクラスチェックインカウンターの利用も可能です 。海外・国内旅行傷害保険は最高5,000万円~1億円と手厚く、航空機遅延補償も付帯します(VISAおよびMastercardは国内限定、JCBは国内・海外の両方に対応)。

プレミアムカード
ANAカードの最上位クラスで、本会員年会費は77,000円から175,000円と高額です 。入会・継続ボーナスは10,000マイル、搭乗ごとのボーナスはフライトマイルの50%プラスと、圧倒的なマイル獲得優遇を誇ります 。ANAラウンジ(国内線)の利用に加え、世界1,400カ所以上の空港ラウンジが利用できるプライオリティ・パスが無料付帯します 。最高1億円の海外・国内旅行傷害保険、24時間365日対応のコンシェルジュサービス、ホテル・レストラン優待、手荷物無料宅配サービスなど、最上級の旅行サービスと手厚い補償が提供されます 。

2. 国際ブランド選択のポイント

ANAカード・JALカードはカード会社や提携デザインのほか、Visa/Mastercard/JCB/Amex/Dinersなど複数の国際ブランドが選べます。ブランドごとに特長が異なるため、利用シーンや必要な特典によって使い分けるのがポイントです。

Visa/Mastercard

Visa/Mastercardは、世界中で加盟店カバー率が高いグローバルスタンダードなブランドです。海外出張や旅行時の決済安心感が抜群で、国際線機内販売やホテル利用でも広く利用できます。ANA・JAL両方で展開されており、特定ブランドによる大きな差は生じにくいのが特徴です。ただし、同じANAカードでもVisa/Masterの場合、「マイル移行手数料」はワイドカード以上で年間6,600円かかる場合があるため注意が必要です 。  

JCB

JCBは、国内サービスや付帯保険で強みを持つブランドです。JCBゴールド以上のカードでは国内主要空港ラウンジが年6回無料で利用できます。さらに、ANA JCBワイドゴールドカードでは国内・ハワイの空港ラウンジが無料、加えて世界1,400カ所以上のラウンジが利用できるラウンジ・キーサービスも付帯し(利用ごとにUS$35が必要)、海外旅行でも快適な空港環境を得られます 。補償面ではANA JCBワイドゴールドで海外旅行保険最高1億円、国内最高5,000万円と充実しています 。

アメックス(American Express)

アメックス(American Express)は、充実した旅行傷害保険やショッピング保険、高いポイント還元など、手厚いプロテクションが魅力です。Amex独自の優待プログラムやホテル・レストランとの提携も豊富で、上質なサービスを求める方に人気があります。たとえば、ANAアメックスの普通カードとゴールドカードでは、ANAグループでの利用時にそれぞれ100円=2.5マイル、100円=3マイルと、高いマイル還元率を誇ります。効率的にマイルを貯めたい方にとっては魅力的な選択肢です。さらに、ANAアメックス・ゴールドカードには、プライオリティ・パス(海外空港のVIPラウンジを年2回まで無料で利用可能)が付帯し、旅行をより快適にサポートします。JAL Club-A ゴールドアメックスでも、JALグループでの利用時に100円=1マイルの「アドオンマイル」が加算され、合計で3%相当のマイルが貯まります。また、アメックスでは、JAL・ANAどちらの普通カードでも国内空港ラウンジを同伴者1名とともに無料で利用できる特典があり、家族旅行や出張でも便利です。  

ダイナースクラブ

ダイナースクラブは、上位カード(プラチナ、プレミアム)でコンシェルジュサービスや一流レストラン優待、空港ビジネスラウンジ利用などが提供され、富裕層向けの優雅な旅・グルメ体験をサポートします 。ANA・JALどちらも提携カードは少数ですが、グローバルグレードは高く、ステータス性を重視するなら候補となります 。2025年4月からは、ANAダイナースカードで海外空港ラウンジが年間回数制限なく無料となり、海外航空便遅延費用保険も追加付帯されるなど、サービスが強化されています 。  

ブランド選びの際は、「国内利用が中心か海外利用が多いか」「同伴者を含む保険が必要か」「航空券決済時のマイル還元率」「ポイント移行時の手数料」など、複数の視点から比較・検討することが大切です。最終的には、「どの場面で、どのくらい利用するか」を具体的にシミュレーションし、自分のライフスタイルに最も適した組み合わせを選びましょう。

3. JAL特約店とANAカードマイルプラスの比較

航空系クレジットカードの大きな魅力の一つは、提携店での利用によるマイル還元率の優遇です。JALカードには「JAL特約店」、ANAカードには「ANAカードマイルプラス」という制度があり、これらを活用することで日々の生活費から効率的にマイルを貯めることができます。

JAL特約店:直接マイルが2倍以上貯まるシンプルさ

JALカードの最大の強みは、決済と同時にマイルが直接付与されるシンプルさにあります。JAL特約店での利用では、通常の200円=1マイル(ショッピングマイル・プレミアム加入の場合は100円=1マイル)に加え、さらに100円につき1マイルが追加で積算されます。これにより、ショッピングマイル・プレミアム加入者は最大で100円=2マイル(還元率2.0%)という高還元率を実現できます。ポイント交換の手間がなく、マイルが直接貯まるため、「マイルが貯まっている」実感を強く得やすいのが特徴です。

主なJAL特約店(カテゴリー別)

  • JALグループ関連: 日本航空(JAL便の航空券購入など)、JAL Mall、JALふるさと納税、JAL Wellness & Travel、JALパック、JALUX

  • 車・交通宿泊: トヨタレンタリース、タイムズカーレンタル、オリックスレンタカー、東京MKタクシー、相互タクシーなど

  • 旅行・宿泊: プリンスホテル、ルートインホテルズ、西鉄ホテルなど

  • コンビニエンスストア・スーパー・百貨店: ファミリーマート、イオン、ミニストップ、大丸・松坂屋など

  • 家電量販店: エディオン、nojima

  • ドラッグストア: マツモトキヨシ、ココカラファイン、ウエルシアなど

  • 飲食店: スターバックスコーヒー(オンラインチャージ・支払い)、その他のレストラン

JALカード特約店での利用は、単にマイルが2倍になるだけでなく、JAL Life Status プログラムにおけるLife Status ポイントの積算にも効率的に貢献します 。Life Status ポイントはJALカードのショッピングマイル2,000マイルごとに5ポイントが自動的に積算されるため、特約店でマイルを2倍貯めることは、結果としてLSPの獲得速度も2倍に加速させることになります。

ANAカードマイルプラス:通常ポイントに加えてマイルも貯まる

ANAカードマイルプラスは、ANAカードを特定の提携店舗で利用すると、クレジットカード会社のポイント(例:Vポイント、Oki Dokiポイントなど)とは別に、100円または200円につき1マイルがマイル口座に自動的に積算されるサービスです。ANAカードの種類によっては、マイル移行手数料を支払うことでクレジットカード会社のポイントもマイルに移行できるため、実質的に高還元率を狙えます。

主なANAカードマイルプラス加盟店(カテゴリー別)

  • ANAグループ関連: ANA国内線・国際線航空券、ANA FESTA、ANA DUTY FREE SHOP、ANA STORE/ANAショッピング A-style、ANAトラベラーズ、ANAホテル(ANAインターコンチネンタルホテル、ANAクラウンプラザホテルなど)

  • ガソリンスタンド: apollostation

  • コンビニエンスストア: セブン-イレブン

  • 百貨店・ショッピングモール: 大丸・松坂屋、高島屋、阪急百貨店、阪神百貨店、スターバックス

  • ホテル:西鉄ホテル、オークラ ホテルズ & リゾーツ、東急ホテルズなど

  • 家電量販店: ベスト電器、ヤマダデンキ

  • ドラッグストア: マツモトキヨシ、ココカラファイン

どちらの制度も日常生活に密着した店舗を多く含んでおり、自身の利用頻度が高い店舗が含まれるかどうかで、どちらの航空系カードがマイルを貯めやすいかが変わってきます。JALカードはシンプルにマイルを貯めたい方、ANAカードはポイントとマイルの柔軟な使い分けをしたい方に向いています。

4. JAL・ANAそれぞれのポイント連携の違い:マイルを多角的に貯める

クレジットカードの利用以外にも、日常的に貯まるポイントを航空マイルに交換することで、マイル獲得の機会を大幅に広げることができます。JALとANAでは、それぞれ提携しているポイントプログラムや交換レートが異なります。

JALマイルへのポイント連携

JALマイルに交換可能な主要な共通ポイントは以下の通りです。

  • Pontaポイント: 2ポイント → 1マイル。PontaポイントはローソンやGEO、ホットペッパーグルメなど日常利用の機会が多い店舗で貯めやすいのが特徴です。例年7月頃には、PontaポイントからJALマイルへの交換レートが20%アップするキャンペーンが実施されることがあります。

  • dポイント:1,000ポイント → 500マイル。ドコモユーザーであれば携帯料金の支払いやd払い利用で大量に貯められるポイントです。コンビニエンスストアや飲食店など、dポイント加盟店は非常に多岐にわたります。例年2月頃には、JALマイルへの交換レートが10%アップするキャンペーンが開催されることがあります。

ANAマイルへのポイント連携

ANAマイルに交換可能なポイントは、JALマイルに比べて種類が非常に豊富で、多様なルートからマイルを獲得できる柔軟性が魅力です。

  • 楽天ポイント:2ポイント → 1マイル。楽天市場での買い物、楽天カードの利用、楽天ペイなど、楽天経済圏で幅広く貯まるポイントです。楽天ポイントからのマイル交換は、ANAマイルを効率的に貯める上で非常に重要なルートの一つです。

  • Vポイント(旧Tポイント・Vポイント):500ポイント → 250マイル。2024年4月22日にTSUTAYAを展開するグループのTポイントと三井住友カードグループのVポイントが統合され、より利便性が高まりました。

  • Gポイント / PeX:30ポイント → 10マイル(Gポイント)、1000ポイント → 30マイル(PeX)。ポイントサイトのポイント交換サイトとして利用され、様々なポイントサイトで貯めたポイントをGポイントやPeXに集約し、そこからANAマイルに交換することで、効率的なマイル獲得が可能です。

  • その他多数:nanacoポイント(500ポイントごとに250マイル)、PiTaPa(500ショップdeポイントごとに20マイル)、マツキヨココカラポイント(5ポイントごとに1マイル)、ドットマネー(300マネーごとに85マイル)など、数多くの提携ポイントからANAマイルへの交換ルートが存在します。

JALはdポイントやPontaポイントといった特定の共通ポイントとの連携が中心で、ANAはより広範なポイントプログラムと提携し、多角的なマイル獲得ルートを提供しています。自身の日常的な消費行動や利用しているポイントプログラムに合わせて、より効率的にマイルを貯められる航空会社を選択することが重要です。

5. 学生カードの特典

学生や若年層向けの低年会費・無料カードも見逃せません。

ANA学生カード(JCB/VISA/Master)

在学中年会費無料で利用でき、毎年1,000マイルのプレゼントが付帯します 。ショッピング200円につき1マイル(一般カードと同等)が貯まり、生活費の支払いでマイルを効率的に貯められます 。ANA JCBカード<学生用>では、1ポイント→10マイルでの移行手数料も無料であり、25歳以下で利用できる「スマートU25」利用時もマイル数が2倍で100%獲得可能、フライト時には10%のボーナスマイルも付与されます 。

JALカード navi

18~30歳の学生専用カードで、在学中年会費無料という大きなメリットがあります 。ショッピングマイルは100円=1マイル(特約店で2倍)と通常のJALカードより優遇されています 。カード継続時に2,000マイル、搭乗ボーナスマイルは普通カード同様+10%が付与されます 。さらに、マイルの有効期限が在学中無期限になるという学生ならではの大きなメリットがあり 、国内線特典航空券マイル半減など、学生限定の減額マイルキャンペーンも実施されます 。  

学生カードは在学中の特典が充実しており、親御さんに生活費の一部をカード払いにしてもらうことで、効率よくポイントを貯めることも可能です。学生のうちからカードの使い方やマイルの仕組みに慣れておけば、卒業後にはスムーズにゴールドカードなど上位カードへ移行しやすくなります。

また、早いうちから適切にクレジットカードを利用することで、良好なクレジットヒストリーが築かれ、将来的な審査にも有利に働きます。こうした積み重ねが、将来的なSFCやJGCの取得にもつながる土台となるでしょう。

なお、私が過去20年間に使用してきたクレジットカードや、現在のカード構成については、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

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