【海外研修アドベンチャー5】トマトを食べざるを得ない オーストリアの食事編 社会人3年目、ひとりオーストリア記 第5話
じゃがいもだらけの国、オーストリア
こんにちは、情報翻訳家の須川元介です。
10数年前、
オーストリアへ研修に行った話を
記事にしています。
シリーズものですが
単体でも楽しめるように工夫しています。
気になったら、ぜひ読んでみてください。
前回の記事はこちら
はじめから読みたい方はこちら
あらすじ
10数年前、社会人3年目だった私は
ラッキーなことにオーストリアへ3か月間
研修にいけることになりました。パンの修行です。
今日は、オーストリアでの
食事事情についてのお話です。
オーストリアの食事事情
オーストリアの料理は、
美味しいです。
名物のカツレツや、
湖で獲れる魚料理。
パンも美味しいです。
ビールは水より安く、
種類も豊富。
レモネードとビールを合わせた
ラドラーという飲み物も人気です。

飲みやすくて外食では、
ラドラーばかり頼んでいました。
滞在中の食事に、
不満はありませんでした。

ただ、栄養面において、
偏りがあります。
はじめの滞在先では、
外食か自炊だったのですが、
私のメイン食事は
ピザ、パスタ、ハンバーガー、バゲット。
炭水化物オールスター。
野菜を摂ろうと一度スーパーで、
買いましたが、
ドレッシングのクセがすごく、
葉野菜も、えぐ味が強烈で、
一度で諦めてしまいました。
それならば
外食で栄養をとるしかない。
そう思ったのですが、
オーストリア、
じゃがいもへの信頼感が
半端ないです。
ありとあらゆる調理法で
姿形を変えて、
出てきます。
蒸す
潰す
焼く
煮る
揚げる
しかも、量も多い。
これだけ出したから、
野菜はOK、と
力技で、
納得させられている感があります。
葉っぱなどの野菜は
なかなか出てこない。
なぜなんでしょう。
たまたまだったのかな。
私が過ごしている期間は、
じゃがいも祭りでした。

ただ、忘れてはいけません。
姿は変わっても、
中身はじゃがいも。
本来もつ栄養素を
越えることはありません。
私は、気がつきました。
「このままじゃがいもだけしか食べなかったら、
〇ぬんじゃないか」
実際のところは分かりません。
ただ、そんな不安がありました。
でも、
実は、他に1つだけ
栄養取れそうな食材が、
いつもお皿に添えてありました。
トマトです。
赤い悪魔とよばれています。(私に)
主張の強い赤さで、
ずっとこちらをみつめていました。
私は、トマトが苦手です。
昔は、
トマトに触れていた食べ物と、
さらにその周りの食べ物すらも
食べられないぐらいでした。

レストランで、
食事を終え、
「ダンケシェーン!」
と挨拶して
帰るときも
「トマトは苦手なの?」
と聞かれて、
申し訳なさを感じていました。
原因は匂いや、
プチプチの食感など
色々あるんですが、
好きになるのに理由はいらない。
と同じように、
嫌いにも理由はないのかもしれません。
もしかすると、
前世は、トマト祭りで
窒息したのかもしれません。
真相は闇です。
トマトって両極端な食べ物だなと
いつも思ってます。
好きな人はとことん好きだし、
苦手な人はがっつり苦手。
ケチャップは大丈夫?
ってよく聞かれますが、大丈夫です。
ピザも好きです。
固体のトマトは外してましたけどね。
トマトが苦手なのに、
こんなに真剣に向き合っている人いますか?
いたら紹介してください。
私もあなたの味方です。
ただ栄養面の不安に負け、
勇気を出して
食べてみることにしました。
私の小さなアドベンチャーです。
はじめはピザ。
ピザは大好きです。
好きなもので囲んでしまえば、
食べられるんじゃないか。
のっているトマトも薄く、
小さめなので
初心者向きです。
いつもは頼まない、
トマトが載っているピザを
頼んでみました。
そして……
……緊張の一瞬を越えて。
いけました。
ピザの味。ピザの味。
と脳内で繰り返すことで
乗りきりました。
次はハンバーガー。
ハンバーガーに
入っているトマト、
肉とトマトのバランスで
食べることができそう。
こんなに大きいトマトを食べるのは
もちろん、人生初です。
勇気を持って
かぶりつきました。
うう……
トマト感強し……
ケチャップの延長では
誤魔化しきれない
確かな存在感がありました。
これを食べれば栄養になる
という強い想いと、
肉とのバランスで
どうにか抗います。
そう思って噛んでいくうちに、
食べきることができました。
さて、次はお皿に添えられた
付け合わせのトマト。
6つ切りくらいの大きさです。
でかい。
ここまで来ると、
誤魔化しは、ききません。
周りの肉や、
姿を変えたじゃがいもと一緒に
真っ向勝負です。
……ギリギリいけました。
ちょっと涙目にはなりました。
輪切り、角切りでギリ。
ミニトマトは無理でした。
あの皮を自分の歯で
噛みちぎる勇気がありません。

そんなこんなで、
この研修を通じて、
トマトが食べられるようになりました。
自分史に残る出来事です。
研修で一番の成長かもしれません。
トマトの甲斐もあってか、
この研修中に大きな病気はしませんでした。

「トマトが赤くなると医者が青くなる」
というヨーロッパのことわざもあります。
トマトの栄養を信じているから、
じゃがいもにあれだけ
全力なのかもしれません。
トマトってすごい。
ただ、好きになってはいません。
好きになるには、
理由がいるのかもしれません。
私の小さなアドベンチャーでした。
次回、「世界一美しい湖畔の町の話」
珍しく平和な旅行のお話。
絶景成分多めです。
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更新は2週間後の予定です。
ぜひ、また読んでくださいね。
この物語はノンフィクションですが、一部、人物名・地名・団体名などを改変しています。
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