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ハヤブサはタカやワシよりもオウムに近い!?収斂進化の解説。

大陸をへだてて生息する生物や他の面で大きく異なる生物の間にも、類似点が見られる理由の 1つに、収斂進化がある。

収斂 しゅうれん と読む。用語的には、数学で1つの数値に限りなく近づくことを言う「収束」と同じ。

リーマンの再配列定理:条件収束する級数は、足し算の順番を変えることで、任意の値に収束させたり発散させることができる。

近縁ではない生物が、同じ問題に対する解決策として、類似した特徴や行動を進化させる時に起こる。このプロセスにより、体の形・色のパターン・能力が一致することがある。

言うならば、他人の空似だ。

たとえ遠い関係にあっても2つの生物の見た目や行動が非常によく似ているということは、それらの類似点は共通の祖先から受け継いだものではなく独立して進化したものだ、ということを意味している。

この現象は、哺乳類や無脊椎動物から植物や微生物にいたるまで、幅広く観察されるものである。


種は、環境に応じて、選択圧と呼ばれる課題に直面する。選択圧には、遭遇する捕食者・入手可能な食物・極端な暑さ寒さなどの条件が含まれる。

DNAは生命の構成要素であるため、収斂進化は DNAレベルからはじまる。個体のDNAの変異により、環境に適応する特性が生まれる。これらの個体は有益な特性をもたない個体よりも生き残る確率が高く、その特性を子孫に受け継ぐ傾向がある。時間の経過とともに、種の全ての個体がその特性や特徴をもつように変化(進化)していく。

これにより、種はその生息地でより成功できるようになる。これは自然淘汰の作用だ。

(けれども、それだけではないーー的な話は前回で詳しく書いたため、今回はふれない)


収斂進化の例では、種は問題に対して同じ解決策を進化させるが。そこに到達するまでに異なる遺伝的経路をたどったり。収斂は分子レベルで発生し、同じ遺伝的変化がさまざまな種で発生したりする。

見た目が似ているのだからきっと近い関係にあるのだろうーーと推測されていた頃があったのは、無理もない。疑問をもったりするとっかかりがない。

遠い関係にある種が、同じ環境圧力に対して、類似の適応を進化させてきたこと。これが考察されるようになってからも、確証はなかった。DNAの発見により、この理論が確認されたのだ。

たとえば。ハヤブサ・タカ・ワシは猛禽類として非常によく似ているが、実は、非常に遠い関係にあることがわかった。ハヤブサは、タカやワシよりもオウムに近いのだ。

DNAという証拠なしに、そんなことわかるわけがない。

獲物をとらえるためにその体を進化させた鳥の仲間。 よく見える目・鋭い爪とクチバシ・丈夫な脚をもつ。 タカの仲間とフクロウの仲間にさらにわけられ、前者は昼に行動・後者は夜に行動する。

こういうのも。私たちは生物を能力で分類しているんだよな・結果で分類しているんだよな、と改めて思う。それが悪いという意味ではなく。


分岐進化は収斂進化の反対だ。

分岐進化とは、2つの種が共通の祖先をもち、互いに異なる1つ以上の特徴を進化させた時に発生する。これは、2つの種が異なる環境に身をおいたことで、進化に影響を与える異なる条件に直面し発生する可能性がある。

現代のゾウと絶滅したケナガマンモスは、共通の祖先から進化したが異なる環境を経験した。寒い気候にさらされたマンモスは、厚い毛皮を生やすことで適応した。ゾウは体から熱を逃がすために、薄い毛皮(と大きな耳)を維持した。環境に適応するにつれて、進化がわかれていったということ。

先ほど貼った過去回より。

種は、何百万年へだてても、類似した特徴や属性を発達させてきた。

何度も現れる特徴には、泳ぐのに適した流線型の体型や飛ぶ能力などがある。

イルカと絶滅した海生爬虫類の魚竜は、その代表例だ。両者は非常に似た体型に進化したが。魚竜はイルカが出現する何億年も前から生息していた。まぁ、海はずっとあるからな。

Carcinization(カニ化)。カニに似ていない形態の甲殻類がカニに似た形態に変化するという、収斂進化の一例だ。

これはB級ホラー作品のあらすじではない。十脚類の甲殻類の内、少なくとも5つの異なるグループが、カニの体型を進化させ。独自の水中環境に適応してきた。


さて、ここからは、収斂進化の具体例を紹介する。

泳ぐ姿:サメ・イルカ・魚竜

驚くべきスピードで海中を疾走する能力をもつ魚竜は、イルカに似ている。サメなどの魚類・イルカを含むクジラ目・魚竜は、全て、海洋環境で繁栄するために同じ流線型の形状に収束した。

ちなみに。人間の皮膚の状態がよくないことをサメ肌と呼んだりするが。サメの皮膚はすごいんだぞ。

観たことないけど。浅野さんはステキな俳優さんだ。

カメラ型の目:哺乳類・タコ・イカ

カメラの目 = カメラと似た方法で画像を処理する複雑な目。開口部から光が入り。レンズが網膜(光検出細胞の層)に焦点をあわせる。視力向上のためにカメラの目を進化させた生物は、人間だけではない。他の哺乳類のみならずイカやタコなどの頭足動物も、これをもつ。

もう少しイカやタコの話をしよう。

人間の目の死角は、網膜上で視神経が接続する部分にある。この領域には光を検出する細胞がないからだ。人間や他の脊椎動物とは異なり、頭足動物のカメラの目には死角がない。

タコは目がいいだけではない。
こちらの記事からお借りした。

地球のおもろいメンバーはみんなすばらしいが。タコは本当にすごいクラスメイトだ。


対向親指:霊長類・オポッサム・コアラ・ジャイアントパンダ・カメレオン

対向する親指は物をつかむのにとても便利だ。対向する足指をもつ動物もいる。だが、対向する親指をもつ動物は比較的少数である。

コアラには対向する指が6本ある(各足に1本ずつ・各手に 2本ずつ)。カメレオンの足指は2本と3本が反対方向に並んでいる。ジャイアントパンダには、太い親指の他に5本の指があるように見える。

パンダの指の話を掘り下げる。

パンダの「親指」は手首の骨から進化した。人間の親指には関節があり、多くの骨でできているが。パンダの親指は、手の側面からつき出ている1つの骨だ。パンダの親指は人間の手首の骨と相同であり、人間の親指はパンダの人差し指と相同。

(本当は、人差し指が中指でなんちゃらのシーンが貼りたかったのだけれど)


飛ぶ力:鳥・コウモリ・ガなど

多くの生物は空中を移動する能力を発達させた。捕食者からよりうまく逃れるために、この特性を進化させた可能性があり。おそらく最初は、跳ねたり・跳んだり・滑空したりしていて、そこから飛行を発達させたと推測される。

こういう見方もあるけれどね。

再度、前回の内容より。

羽毛はダブルに使える便利アイテムということなのだろう。まだまだわからないことがたくさんあり、オラわくわくすっぞ!

ハチドリとハチドリガは、飛行しながら花の蜜をすする。両者は、非常によく似た方法でホバリングする能力を進化させた。

つまり。ハチドリは、超遠くの飲食店へもおとずれ・常に立ち食いで・すさまじい量の食事を日々し続けているという、変わったクラスメイトなのだ。

鳥とコウモリは羽ばたいて飛ぶという能力に収束したが、その翼を比べてみると、飛ぶための進化の過程は非常に異なっていることがわかる。

やや余談的になるが、おもしろい話を貼っておく。

こちらからお借りした。

ムササビとフクロモモンガは、木から木へと移動する手段として滑空にたどり着いた。滑空を可能にするために、それぞれが独自に、手足に付着した大きな皮膚のひだを進化させた。

カエル・トカゲ・ヘビ・イカ・魚の特定の種も滑空できる。


吸血口器:ノミやカ

ノミもカも血を好むようになった。昆虫や甲殻類を含む生物群である節足動物は、口器を20回以上も進化させ、血を吸って生きてきた。

昆虫がなぜこのような能力を発達させたかについては、さまざまな説がある。昆虫が動物と密接な環境で暮らしていたため(巣を共有するなど)、偶然その血を好むようになったのかもしれない。

何にせよ。血液は栄養分が豊富であるため、それは賢い適応だ。カなどの一部の種ではメスだけが血を吸う。高タンパク質源は健康な子孫を産むのに役立つのだろう。


トゲ:ハリネズミ・ハリモグラ・テンレック類

いくつかの生物は、捕食者を撃退するために防御用のトゲを進化させた。

ハリモグラ・ヤマアラシ・ハリネズミは、それぞれが異なるグループに属する「ハリ仲間」である。ハリモグラはカモノハシと同じく卵を産む原始的な哺乳類。ヤマアラシはネズミと同じげっ歯目。ハリネズミは(その名に反して)ネズミではなくモグラの仲間で食虫目。

この3種には共通のハリをもつ先祖がいたのではなく、ハリをもたない生きものがそれぞれ進化した結果、ハリをもつようになったということ。身を守る目的で。

テンレック類がハリネズミと共通の祖先をもつようになったのは、約1億6000万年前で。にわかに信じがたいかもしれないが。テンレック類はゾウに近かった。

テンレックの仲間はマダガスカル島を中心に生息しており、ハリネズミに似ているハリテンレック・カワウソに似ているミズテンレック・モグラに似ているコメテンレックなどがいる。(これらは全てアフリカ大陸から渡ってきた1種のテンレックに由来し、島の中でさまざまな環境に適した多様なテンレックが進化したと考えられている)

テンレック類がDNAを解析してみたらゾウやツチブタに近かったこと・ハリテンレックとハリネズミは特に見た目が似ていることから、収斂進化のお手本のような存在だと言える。

1億年前の大陸。恐竜が絶滅した後に著しく多様な進化をとげた北方獣類・アフリカ獣類・南米獣類は、3つの大きなグループ。

エコーロケーション:クジラやコウモリ

ソナーの生物学的形態であるエコーロケーションを使用して、移動や狩りやコミュニケーションを行っている生き物がいる。これにはクジラやコウモリが含まれる。

聴覚関連遺伝子の同じ変異は、深海や夜間など光が少ない状況で獲物を見つけるのに役立つ。

マッコウクジラを含む深く潜るさまざまなハクジラ類も、特定の内耳骨の形状に収束した。ハクジラが潜る極度の深度は強い選択圧をもたらす。その深度で聴力を最大化するには、耳骨が特別な形状になっている必要がある。

ハクジラ類のこの進化は、獲物に対して優位に立つことにつながった。その深さに多数生息していたオウムガイ類にとっては、悲惨な結果をもたらすものだった。クジラ類はオウムガイ類をほぼ絶滅させたのだから。

コウモリは口や鼻から高周波の音波を発し、その反響を聞くことでエコーロケーションを行う。人間の髪の毛ほどの幅の物体も検出できるのだが。ガラス張りのビルのように平滑面でおおわれた垂直な建造物だと、探知できないことがあるようだ。

これ系の動画は夜間のものばかりだ。夜行性のコウモリは、昼行性のコウモリと比べて視力が弱い。エコーロケーションが効かないと厳しいのだろう。

前に貼ったバイオミミクリーの過去回より。

全コウモリがエコーロケーションを行えるわけではない。約3割はこの能力をもたない。


食肉植物:ハエトリグサやウツボカズラ

多数の植物種が獲物を捕食する能力を獲得しているのは、おそらく、土壌に不足している窒素とリンを補足するためだと思われる。

昆虫から小型哺乳類や爬虫類まで、さまざまな粘着性のトリックを使って、不運な動物を誘い出してはとらえる。それぞれの消化液は非常によく似ている。

写真の撮り方によっては、本気に怖く見える。

:( ;´꒳`;):ヒィィ

雨の多い山頂やミネラルが溶け出した砂岩といった、厳しい環境や栄養分が乏しい土壌で生き残るため、肉食という戦略に打って出た。互いに関係のない種の植物において、何度も独自に進化してきたのを見ると。収斂進化のよい例であるだけでなく、それが効果的な戦略であることがうかがえる。

『獣王星』を思い出す。樹先生の作品は『OZ』も秀逸。いつかの過去回で少しとりあげた記憶。ネットには酷評もあるようだが。私を含む凡人が到底思いつく内容ではない。後者は1988年の作品だぞ。
ムーサの物語内での役割はアバター(2009年)の「祈りがエイワに届いた」を彷彿とさせる。これが描かれたのは1993年~2003年だ。
主人公はこのベラ・ソナーに知恵と身体能力を駆使して勝利する。そのことをきっかけに地位と信頼を築き出す。この架空の星では植物が食物連鎖の頂点であることがおもしろく表現されている。

余談。物語に論理的に?物申しちゃうタイプっているよな。たいがいが、大したことない知識をひけらかしたい一般人だ。


手足のないはいずり:ヘビやアシナシイモリ

科学者たちが当初、アシナシイモリはヘビ科の仲間であると考えていたことが、学名の Gymnophiona(裸のヘビ的な意味)からうかがえる。

脊椎動物のいくつかのグループは、四肢を完全に失うように進化した。

この全体的な体の形は、爬虫類・両生類・魚類の中で何度も進化してきたもので。熱帯の地球に生息する神秘的な両生類のグループである、アシナシイモリも含まれる。

動画をお借りする。楽しく解説してくださっていてステキだ。

アシナシイモリが、細長い体をもち・手足がない理由の1つは、生活様式によるものだと推測されている。巣穴を移動する際、手足は利点というよりむしろ障害になる場合があると。

化石の証拠は、ヘビが同様の穴掘り行動をするトカゲから進化したことを示唆している。


凍結防止:北極と南極の魚

不凍タンパク質のおかげで、北極のタラや南極のノトテニア科魚類は過酷な環境でも生き延びることができる。地球の両極に生息するこれらの魚は、非常に遠い関係にあるにもかかわらず。氷水の中で血液や組織が凍結するのを防ぐという、よく似たタンパク質を独自に生成した。


砂漠での生存戦略:サボテンとユーフォルビア

サボテンに似たユーフォルビアという植物を知っているだろうか。

ビザール・プランツ(珍奇な植物)の中でも多くの種をもつユーフォルビア属には、塊根タイプや多肉タイプなど、さまざまな種類が存在する。世界各地に分布したことで進化したそれらの姿は、多様性に富んでいる。

砂漠地帯の極端な状況で、生物種は猛暑を生き延びるための賢い方法を発達させる。水分を保持することが最大のカギだ。

サボテンとユーフォルビアは同じ解決策にたどり着いた。水をたっぷり含んだ大きな肉質の茎・深い根・葉のかわりにトゲ。これらの特徴は、わずかな水にアクセスし、その損失を制限するのに役立つ。

ちなみに。アフリカでサボテンのように見えるものは全て、ユーフォルビアなのだそう。


注射針:ハチやイラクサ

いくつかの生物は人間よりもずっと前に、注射針を開発した。種によって、この特徴は非常に異なる方法で進化した。

茎葉にある刺毛に触れると痛みを感じることから名づけられたイラクサ(刺草の意)/イタイタグサは、毛状突起と呼ばれる毛のような構造が中空で尖ったものから針を発達させた。

スズメバチ・ミツバチ・その他の刺す昆虫は卵を産むのに役立つ構造から。イモガイは歯の1つから。アカ​​エイは背骨の延長として。それぞれ別々に針を発達させた。

イモガイとネットで検索すると、死亡事故・致死率などのキーワードが並ぶはず。

おまけ

『アバター』シリーズに出てくる生物たちをガッツリ解説した記事に、グレース博士はこの生物が一番お気に入りという文章があった。パンドラの生物はみんなステキだが、たしかに、この子は特別にかわいい。

回転しながらの飛行は捕食者への威嚇だと。1mか、案外大きかったんだな。人間よりもずっと背の高いナヴィとの比較で小さく見えていたのかも。


全体のために必ずやらなけばいけないことをやる・全体のために絶対にやってはいけないことをやらない、これだけ守ったら。人間は何でも好きに選択してよい。

地球の他のメンバーも、別に、種の保存のため!!になんて生きてないからな。いいんだよ。

私は戦争には反対だが。個人が自ら死を選ぶことには反対ではない。こんなバトルさえ、いいんじゃあないのと思っている。

私は、みんなが好き好きに輝いた先によい未来があると信じているよ。テキトーによさげなことなど言っていない。このオピニオン1つを述べるのに、数千字で解説した。