【 ① 超解説👍 ‼︎ 】 アタック・ステージの重要性 ▶︎ SONICWARE LIVEN Evokə
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日本の電子楽器メーカーSONICWARE(ソニックウェア)がLIVENシリーズ第9弾としてリリースし、筆者が制作した公式プリセットパターンも収録されているグルーヴボックス
『 Evokə 』(イヴォーク)

今回は、この機材に搭載された音作りの核となる
Acoustronic Flux Oscillator
(アコーストロニック・フラックス・オシレーター)
について、『 超解説 』していきます。
アコースティック楽器の
音響特性をもつ 34 種類の音色
と、ハーモニックモジュレーションが可能なサイン波などのWAVE、さらに
「バックタイドモジュレーション」
といったユニークな要素
を組み合わせることで生まれる、Evokə 独自の 音作りの仕組み を理解することで、
自身がイメージする音を作ることができ、
楽曲のクオリティを高めることができる
はずです。
ぜひ実機を手元に置きながら、じっくりと読み進めてください。そして、Evokəがもつ音作りの可能性を一緒に紐解いていきましょう。
※ 本記事は、メーカー公式の情報をもとに、筆者自身による実機検証と理解に基づいて執筆しています。あくまでユーザー視点での解釈である点を、あらかじめご了承ください。
Evokǝ(以下、EV表記)
▼ Evokəの記事についてまとめています。
▼ その他のEvokeの超解説シリーズ
【 目次 】
・Acoustronic Flux Oscillator
・各ノブとパラメーターの解説
・INST と wave
▶︎ 注意点:INST と wave の連動
・wave 波形
・ハーモニックテーブル
▶︎ 倍音の変化を波形で確認
・アタック・カーブ
・アタック・ステージの読み込み速度
▶︎ 波形での確認
・なぜアタックが重要なのか?
① アタックの重要性
② 音作りとアタックの役割
③ 音の混ざりを自然にするためのポイント
・重要ポイントまとめ
・実践:ピアノ・テクスチャーパッドの作り方
▶︎ 設定値
※失敗談
【 Acoustronic Flux Oscillator 】

Acoustronic Flux Oscillator(アコーストロニック・フラックス・オシレーター)とは…
公式マニュアル(P.43)の解説をもとに要約すると、次のような特徴があります。
・ 34種類のインストゥルメントと、wave の組み合わせによる独自のシンセエンジン。
・各インストゥルメントは、アコースティック楽器の音響特性を再現。それらはトランジェントの変化、バックタイドモジュレーションを調整可能。
(トランジェント・・・音の立ち上がり部分で発生する変化)
・wave は、ハーモニックモジュレーション(倍音変化)をもつ
・インストゥルメントの音響変化と、wave の組み合わせで多彩でユニークな音作りが可能。

【 各ノブとパラメーターの解説 】
・INST・・・ピアノ、バイオリンなどアコースティック楽器音を選択(全34種類)
・BLEND・・・INST(アコースティック楽器音)とwave(サイン波など)の音量バランスを調整(0:アコースティックのみ/127:waveのみ)
・BACKTIDE・・・INSTのバックタイドモジュレーションの範囲を調整
・SPEED・・・INSTのバックタイドモジュレーションの速度を調整
・attack・・・INST(アコースティック楽器音)のアタックステージの読み込みカーブ(音の立ち上がりの変化)を調整(範囲:-63〜+63)
※アタックステージはINSTによって読み込み速度が異なる
+方向:上向きのカーブ(最初は速く、徐々にゆっくり)
− 方向:下向きのカーブ(最初はゆっくり、徐々に速く)
・wave・・・EV独自のサイン波、三角波、矩形波(スクエア)、ノイズなどの全22種類のオシレーター。128のハーモニックテーブルを持つ(※WN.LP、 WN.HP は除く)。
・harmonic・・・wave の倍音変化を調整。SYNC:バックタイドと同期
※WN.LP、 WN.HP の場合:フィルターのカットオフを調整
・pitch・・・wave のピッチを±2オクターブの範囲で調整。
※WN.LP、 WN.HP の場合:フィルターのレゾナンスを調整
【 INST と wave 】
Acoustronic Flux Oscillatorの核となるのは、以下の2つのオシレーターです。
・INST:ピアノやバイオリンなど、アコースティック楽器の音響特性を再現した34個のインストゥルメント
・wave:EV独自のサイン波、三角波、矩形波(くけいは)、ノイズなど、計22種類の波形
EVでの音作りの基本は、INST と wave のそれぞれの音量を BLENDノブ で調整しながら重ねていくことです。
■ BLENDノブの役割
値:0・・・INSTの音だけが鳴る
値:127・・・waveの音だけが鳴る
また、注意するポイントとして、2つのオシレーター(INST /wave)には それぞれ
対応するノブが異なる
という点があります。以下の画像では、
黄色:INST
青色:wave
を示しています。
※BLENDのノブはINSTとwaveの音量バランスを調整

どのノブが INST と wave の
どちらに対応しているかを覚えておく
と、音作りをよりスムーズに行うことができます。
⚠️注意点⚠️
▶︎ INST と wave の連動
EVのデフォルト設定では、INSTを変更すると、waveとLFO1のパラメーターも自動的に連動して変化する「EASYモード」になっています。
つまり、
INST を切り替えると
wave も勝手に変わってしまいます。
これを 「NORMモード」 に変更することで、waveが連動せず、INSTの音色だけを変更できるようになります。
設定方法:

① func + SYSTEM を押して「INST」を選択
② VALUEノブ を回して「NORM」を選択
※NORM モードに設定している場合でも、attack と Attack Rate はイン
ストゥルメント毎に切り替わります。
慣れてきたら、ぜひこの設定を試してみてください。より自由で思い通りの音作りがしやすくなると思います。
【 wave 波形 】
wave には、EV独自のサイン波、三角波、矩形波(くけいは)、ノイズなど
計22種類のオシレーターが搭載
されています。また、それぞれのオシレーターは、
128種類のハーモニックテーブル
を持っています。
(※ただし、21. White Noise Low-pass と 22. White Noise High-pass は除く)

そこで KORG NTS-2 を使って、EVに搭載されている
waveの波形を視覚的に確認
しました。ぜひ音作りの参考にしてみてください。
※C3の音で測定



pitch(=フィルターレゾナンス) 0で測定
【 ハーモニックテーブル 】
WN.LP と WN.HP を除く 全20種類の waveオシレーター には、それぞれ 128種類のハーモニックテーブル が用意されています。
「ハーモニック(Harmonic)」とは、つまり 倍音 のこと。
倍音とは・・・
例えば、ピアノの低音の「ド」の音を鳴らした場合、実際には「ド」だけでなく、「ソ」やオクターブ上の「ド」なども微かに鳴っている。基音以外に含まれる音成分のこと。
HARMONIC テーブルとは・・・
・元の波形から倍音成分が変化した波形
・完全に別の波形ではなく、鳴り方が異なるようなイメージ
ハーモニックテーブルを変化させるということは、音程そのものは変わらないまま、鳴り方(音色の質感)が変化するということです。
▶︎ 倍音の変化を波形で確認
例として、wave に ST.EN(String Ensemble) を選択し、harmonic 値を 0 から 127(SYNC)まで動かしたときの波形の変化 を以下の図に示します。

※波形の確認には KORG NTS-2 を使用
※wave音のみ、Attack = 0、C3の音で実測

基音そのものは変わりませんが、
倍音構成の変化によって波形が変化
している ことが確認できます。
このようにハーモニックテーブル(倍音構成)を変えることで、
音が重なったときに
揺らぎや厚みが生まれ、
全体としてより豊かな響き
を作り出すことができます。
【 アタック ・ カーブ 】
ここからは Acoustronic Flux Oscillatorの
attack について解説
していきます。

たとえば、一般的にピアノの音量が時間とともにどのように変化するか(音量エンベロープ)は、以下のようなイメージになります。

この「アタック」(上図:赤い線)については、EVで下図のように細かく調整が可能です。
アタック・・・(INSTで選択した)音の立ち上がりの速度

INST(アコースティック楽器音)のアタックステージの読み込みカーブ(音の立ち上がりの変化)を調整します。
調整範囲:ー63〜+63
つまり、
音の立ち上がり部分を
どのような 「 響き 」 にするかを調整
+方向:上向きのカーブ(最初は速く、徐々にゆっくりした響き)
− 方向:下向きのカーブ(最初はゆっくり、徐々に速くなる響き)
実際に音を録音し、波形でアタックステージを確認したのが以下の画像です。
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