日本成長戦略会議 労働市場改革分科会 とりまとめ案
裁量労働制の見直し(対象拡大)など議論する日本成長戦略会議の労働市場改革分科会で「とりまとめ案」が示されました。
第4回 労働市場改革分科会の開催
裁量労働制の見直し(対象拡大)などを議論している日本成長戦略会議の労働市場改革分科会(第4回)が本日(2026年5月27日)午前8時から開催。
議題は「日本成長戦略会議 労働市場改革分科会 とりまとめ(取りまとめ)(案)」について。
労働市場改革分科会とりまとめ案
日本成長戦略会議・労働市場改革分科会とりまとめ案には「以下の課題の解決に向けた取組を進めていくことが重要であるとの意見が示された」と書かれていますが、以下の課題の一つが「柔軟で多様な働き方の実現に向けた労働時間法制等」になります。
裁量労働制
そして「裁量労働制は、柔軟で自律的な働き方を可能にする、ワーク・ライフ・バランスに資する面もある等の観点から、適正に運用されれば労使双方にとってよい制度であるとして、制度の濫用防止策とセットで拡充の議論を進めるべき、実際の裁量の程度や業務量によって長時間労働となる確率等に影響があり、まずは2024年度改正後の状況把握が必要、適正に運用されるためにどうあるべきか労働政策審議会で慎重に議論を深めるべきとの意見があった」と記載されています。
また「他方で、長時間労働になりやすく、裁量や適切な処遇が必ずしも確保されていない実態がある中で、制度拡充を行うべきではなく、2024年度改正を踏まえた厳格な導入手続や定期的なモニタリングなどの適正運用を徹底すべき、柔軟で多様な働き方はフ レックスタイム制度など現行制度の活用によっても可能であるとの意見があった」とも記載されています。
さらに、とりまとめ案には「本分科会(労働市場改革分科会)の議論では、いずれも簡単に結論が得られるものではないが、日本成長戦略会議で取り上げた趣旨も踏まえ、労働参加率や労働生産性向上の必要性に鑑み、 労働者の健康維持やワーク・ライフ・バランスを前提とするとの認識を共有しつつ、 柔軟で多様な働き方を含む労働時間法制等に係る政策対応については、夏以降の労働政策審議会において、議論を行う必要がある」とあります。
つながらない権利
なお、とりまとめ案には「連続勤務規制や勤務間インターバル制度の法的位置付け、『つながらない権利』の在り方、副業・兼業に当たっての健康確保、テレワークの活用促進などについて、現場の実態や労使双方の立場を十分に 踏まえて、検討を進める必要がある」とあり、勤務間インターバル制度や「つながらない権利」についても「検討を進める必要がある」と記載しています。
日本成長戦略会議 労働市場改革分科会 とりまとめ(案)(PDF)
追記:労働市場改革分科会とりまとめ案の報道
TBS NEWS DIGは「政府はきょう(2026年5月27日)、日本成長戦略会議の労働市場改革分科会を開き、取りまとめ案を示して大筋で了承されました。高市総理が見直しの検討を指示した裁量労働制については、『夏以降、議論を行う必要がある』としています」と報道しました。
またTBS NEWS DIGは「裁量労働制の対象の見直しには、労働者の健康確保や長時間労働防止などを前提にする必要があるとしていて、次の仕事までに一定の休息を設ける『勤務間インターバル』の法的位置づけや、業務時間外に仕事の連絡をしない『つながらない権利』なども検討を進める必要があるとしています」と報道しています。
TBS NEWS DIGは「業務時間外に仕事の連絡をしない『つながらない権利』」としていますが、つながらない権利は業務時間外に仕事の連絡をしない権利ではありません。つながらない権利は「業務時間外の連絡ルール」と言い換えてもよいと思います。
なお、労働市場改革分科会とりまとめ案は今後、高市内閣が「夏にまとめる成長戦略に反映される方針」です。
追記:労働市場改革分科会 とりまとめ 公表
日本成長戦略会議 労働市場改革分科会 とりまとめ(取りまとめ)全23ページを厚生労働省が昨日(2026年6月2日)公表しました。
目 次
はじめに
1 処遇向上に向けたリ・スキリング支援や労働生産性の向上
(1)戦略的なリ・スキリングの推進等
(2)社会インフラ関連分野の労働生産性の向上、担い手の確保
2 労働者の希望に応じた円滑な労働移動の促進
3 多様な人材の労働参加の推進
(1)柔軟で多様な働き方の実現に向けた労働時間法制等
(2)更なる労働参加の促進やスキルと能力を十分に発揮できる環境の整備
4 中小企業をはじめとした、企業の人材マネジメントへの支援
日本成長戦略会議 労働市場改革分科会 とりまとめ(取りまとめ)(PDF)
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