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『未来を想い描いて(仮)』#4

◀︎『未来を想い描いて(仮)』#3

残り2つの竪穴にも、スライムが1匹ずつ閉じ込められている。

そのひとつの竪穴に近づいて、中を覗いた。相変わらず、3mぐらいの高さまで、ぴょんぴょん跳ねているだけだった。

なんか可愛い。でも、さっきも倒した。
いまさら手を止める理由にはならなかった。

ついに、考えていた“スライム牧場(slime farm)”を本格的につくりはじめた。

まずは、1mぶんの土を埋め戻すことを繰り返して、スライムを倍増させていく。

1匹→2匹→4匹→8匹→16匹→32匹→……と。

先ほどの竪穴でスライムを12匹倒し、LV:2に上がったけど、最大MPは3のままだった。

まさか、このまま、ずっと最大MPが3だったら、《穴掘り》しかできないの???

そんな不安がよぎった。

確認のためにも、どんどんレベルを上げないと……。

MP回復まで15.00[s]だったのが、少し減って13.95[s]になっていた。ちょっとだけ朗報だった。

このペースで時間が短くなっていけば、MPの連続使用も夢じゃない?
胸の奥が、ほんの少し軽くなった。
でも、《穴掘り》だけじゃ……。
その軽さは、すぐに土の中へ沈んでいった。

MPの回復を待ちながら、《穴掘り》を繰り返した。5回続けたので、30匹を超えているはずだった。

ふと、もう5回続けた場合を頭の中で計算して、やめた。

1000匹以上のスライムが、直径1m深さ10mの竪穴に収まり切るはずがなかった。

次に、1mほど間隔を開けて、もう一つの竪穴をつくり、2つの竪穴の底を横穴でつないだ。

左側の竪穴では、1mぶんの土を埋め戻してスライムを増やす。

右側の竪穴では、10mぶんの土を埋め戻して、横穴を通って移動してきたスライムたちを倒す。

左で増やして、右で倒す。

仕組みとしては単純だった。

ただ、左右の竪穴で1回ずつ土を埋め戻すと、それだけで30秒近くかかる。

それを何度も繰り返していった。

ほどなく、獲得経験値の合計が170を超えたあたりで、LV:9まで上がった。

最大MPは、ようやく4に増えた。

でも、まだ《穴掘り》と《気配察知》しか使えない。

増えた。

たしかに増えた。

でも、劇的に何かが変わったわけではなかった。

それでも、MP回復時間は、9秒を切っていた。

最大MPは、なかなか増えない。

でも、MP回復は速くなる。

だったら、私の強さは、一発の大きさじゃなくて、何度も使えることにあるのかもしれない。

『未来を想い描いて(仮)』#5▶︎

※ featuring  シンフォニム「繰り返しが超える」
「制約、反復、突破」

※ このオリジナル創作小説をイメージしてSunoにつくってもらった曲です。




 

それぞれのことばが、
迷いながら創るあなたの、小さな創作のヒントでありますように。
#創作のヒント
#思考のヒント


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Photo: Unsplash
(c) s.f.出版

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