『未来を想い描いて(仮)』#4
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残り2つの竪穴にも、スライムが1匹ずつ閉じ込められている。
そのひとつの竪穴に近づいて、中を覗いた。相変わらず、3mぐらいの高さまで、ぴょんぴょん跳ねているだけだった。
なんか可愛い。でも、さっきも倒した。
いまさら手を止める理由にはならなかった。
ついに、考えていた“スライム牧場(slime farm)”を本格的につくりはじめた。
まずは、1mぶんの土を埋め戻すことを繰り返して、スライムを倍増させていく。
1匹→2匹→4匹→8匹→16匹→32匹→……と。
先ほどの竪穴でスライムを12匹倒し、LV:2に上がったけど、最大MPは3のままだった。
まさか、このまま、ずっと最大MPが3だったら、《穴掘り》しかできないの???
そんな不安がよぎった。
確認のためにも、どんどんレベルを上げないと……。
MP回復まで15.00[s]だったのが、少し減って13.95[s]になっていた。ちょっとだけ朗報だった。
このペースで時間が短くなっていけば、MPの連続使用も夢じゃない?
胸の奥が、ほんの少し軽くなった。
でも、《穴掘り》だけじゃ……。
その軽さは、すぐに土の中へ沈んでいった。
MPの回復を待ちながら、《穴掘り》を繰り返した。5回続けたので、30匹を超えているはずだった。
ふと、もう5回続けた場合を頭の中で計算して、やめた。
1000匹以上のスライムが、直径1m深さ10mの竪穴に収まり切るはずがなかった。
次に、1mほど間隔を開けて、もう一つの竪穴をつくり、2つの竪穴の底を横穴でつないだ。
左側の竪穴では、1mぶんの土を埋め戻してスライムを増やす。
右側の竪穴では、10mぶんの土を埋め戻して、横穴を通って移動してきたスライムたちを倒す。
左で増やして、右で倒す。
仕組みとしては単純だった。
ただ、左右の竪穴で1回ずつ土を埋め戻すと、それだけで30秒近くかかる。
それを何度も繰り返していった。
ほどなく、獲得経験値の合計が170を超えたあたりで、LV:9まで上がった。
最大MPは、ようやく4に増えた。
でも、まだ《穴掘り》と《気配察知》しか使えない。
増えた。
たしかに増えた。
でも、劇的に何かが変わったわけではなかった。
それでも、MP回復時間は、9秒を切っていた。
最大MPは、なかなか増えない。
でも、MP回復は速くなる。
だったら、私の強さは、一発の大きさじゃなくて、何度も使えることにあるのかもしれない。

※ featuring シンフォニム「繰り返しが超える」
「制約、反復、突破」
※ このオリジナル創作小説をイメージしてSunoにつくってもらった曲です。
それぞれのことばが、
迷いながら創るあなたの、小さな創作のヒントでありますように。
#創作のヒント
#思考のヒント
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Photo: Unsplash
(c) s.f.出版
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