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ショパンコンクール ひとくちメモ 第2ステージ編

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10月9日から12日にかけてショパンコンクールの第2ステージが開幕します。

ここでは指定されている課題曲について、「ひとくちメモ」と称しまして簡単な紹介をしていきます。

第2ステージは以下の課題曲が設定されています。

・24の前奏曲 op.28から以下の3つのグループのうち、いずれか6曲

 第7~12番、第13~18番、第19~24番

・以下のポロネーズから1曲(op.26は2曲)

 アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 op.22

 ポロネーズ 嬰ヘ短調 op.44

 ポロネーズ 変イ長調 op.53

 ポロネーズ op.26-1,2

・そのほかの任意のショパン作品(複数可、24の前奏曲全曲も可)

1 前奏曲集Op28

この前奏曲集は24個全ての調を用いて書かれた作品集です。後世の作曲家であるスクリャービンやショスタコーヴィチも全ての調を用いて同様の前奏曲集を作曲しています。

この曲集はハ長調で始まり、2曲目はその平行調。3曲目は1曲目の5度上の調(属調)。4曲目はその平行調・・・といった並びで書かれています。

その中から何曲か選んで紹介します。

1 Op28-4

シンプルな伴奏の上に物憂げなメロディが寂しく響く小品。前奏曲集の中では技術的なレベルは優しめだが、やはりメロディをどのように歌わせるかが演奏の鍵。シンプルな作品ほどその演奏者の力量がわかってしまう。

2 Op28-7

日本においては太田胃散のCMで使用されたことで有名。1分に満たない小さな曲だが、内声の処理が雑だと一気に濁って響く曲。

3 Op28-14

両手で同じ音型を延々と弾き続ける変わったもの。ピアノソナタ第2番のフィナーレもこの前奏曲と同じ書法を取っている。

4 Op28-15

通称雨だれ。この曲単独でも演奏されるほど人気のある作品。演奏時間も約5分と前奏曲集最長。優しい変ニ長調のメロディと劇的な嬰ハ短調の中間部の対比が美しい作品。

5 Op28-16

この前奏曲集の中では特に技巧的な作品。右手は終止16分音符で左手は音域の広い伴奏。演奏効果は絶大で聞き映えのする曲。

6 Op28-20

コラール風の小品。ブゾーニやラフマニノフがこのテーマを用いて変奏曲を書いている。

7 Op28-24

前奏曲の締めくくりとなる劇的な小品。左手による音域の広いアルペジオのもと情熱的なメロディがのる。終盤の3度による強烈な半音階での下行は聞き所。最後は低音で主音を3回響かせて終結する。

滝廉太郎の遺作『うらみ』はこの曲の曲想を想起させる。

2 ポロネーズ

1 アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズOp22

もともとはポロネーズ部分が先に作曲され、後にアンダンテ・スピアナートの部分が追加されまとめて一つの曲として出版されたもの。ポロネーズ部分は管弦楽とピアノのための編成だったが、今日ではピアノソロで演奏されることがほとんど。この作品も協奏曲や他の管弦楽付きの作品と同じくオーケストレーションが弱いという指摘がある。
ポロネーズの中でも技巧的な作品で、演奏時間も長いために難曲として知られる。

2 ポロネーズ第1番Op26-1

ポロネーズ単独の作品としては初めて出版されたもの。それ以前にもポロネーズは作曲されているが全て公に出ることはなく遺作として出版されたので、番号順ではこのOp26-1が第1番となる。
嬰ハ短調のメランコリックな部分と変ニ長調の穏やかな部分からなる抒情的なポロネーズ。

3 ポロネーズ第2番Op26-2

構成は第1番と同様なつくりで、陰鬱な変ホ短調の主題と歯切れのよいロ長調の中間部からなる。流れるような第1番と比べると第2番はスタッカートが目立ち、全体的にリズミカルな曲想を持っている。

4 ポロネーズ第5番Op44

ポロネーズの中では最大規模の作品。明確なポロネーズリズムに乗って進む嬰ヘ短調の部分と、ポロネーズでありながらイ長調で始まるマズルカの中間部が特徴的。ショパンの故郷の舞曲であるポロネーズとマズルカを高い芸術性によってひとつにまとめ上げており、重厚な仕上がりになっている。

5 ポロネーズ第6番Op53

ご存じ英雄ポロネーズ。腕の見せ所と言わんばかりに速いテンポで演奏されることも少なくないが、ショパン自身はこの曲が速く演奏されることに嘆いていたとされている。このことはハレ管弦楽団の創立者、チャールズ・ハレに愚痴をこぼしていたというエピソードも残っている。特に中間部の左手のオクターヴは「自分すごいでしょ」と言っているかのようなテンポの速い演奏も聞くが、ショパン自身がこの演奏を聞いたらどうなるだろうか・・・
傾向としては中間部でテンポを上げている演奏が多く見られる。あくまで傾向だが。

ポロネーズはOp26を選ぶ奏者はほとんどいないと思うので、もし選んだ人がいれば聞いてみたいところです。

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