日本でも取り入れてほしい信号機、標識の仕様4選
標識や信号機を支えるテクノロジーは常に進化し、世界中の国や地域によって改良が加えられている。この記事では、筆者が海外に渡航したり海外事情を調べた際に「これはいい!日本でも取り入れるべき」と考えたものトップ4を取り上げる。読者の皆様は賛同していただけるだろうか!?
信号機変化の秒数カウントダウン
まず一つ目は、信号機変化までの時間の秒数カウントダウン表示である。ベトナム、台湾、韓国、インド、ドバイなどをはじめとしたアジア、ヨーロッパ、そしてアメリカの一部の都市で導入が進んでいる。
方式は国と地域により多少の違いがあり、車両用の赤信号タイマー・青信号タイマー、歩行者用の赤信号タイマー・青信号タイマーのいずれか、または複数の組み合わせが採用されている。
数字が表示できるLED灯器を使って残り秒数を表示するものである。

カウントダウン用の灯器が設置され、赤、青、それぞれの点灯時に残り秒数を表示する。
この方式は主要道路で広く導入されている。

赤色が点灯している際に黄色の灯器にカウントダウンが表示される。
この方式は主要道路で広く導入されている。

青色が点灯している際に残り時間を知らせる方式と、
赤色が点灯している際に待ち時間を知らせる方式がある。
これらの方式は主要道路で広く導入されている。
日本でこれに相当する仕組みは、歩行者向けの「バリアフリー対応型信号機」に分類される「経過時間表示機能付き歩行者灯器」である。ただし、日本で今広く推進されている方式は、赤信号・青信号それぞれで目盛りがだんだん減っていく方式である。
ずっと見ていると残り秒数はなんとなく予想はできるのであるが、一目盛り減る際の秒数がサイクルの長さにより異なり数字で明確に表示されていないため歩行者には分かりにくい。交通弱者が自分が横断歩道を渡り切れるかどうかを推測するにもコツをつかむ必要がある。
また、車両向けにも導入することでドライバーの予測可能性を高めることで、危険度の高い場所での交通の安全性を高める、ドライバーの不安を軽減して心理的快適性を上げる、といったメリットがある。
特に危険度が高い都市部の大きな交差点や変則的な現示方式の交差点で導入すると効果が高いだろう。
諸外国で導入が進んでいる秒数カウントダウン方式を、日本でも車両用と歩行者用に導入してほしいものだ。
信号と連携する埋込型信号灯
ふたつ目は、本体の信号機と連動する埋込型信号灯だ。これには、横断歩道の地面や付近のボラード (車止め)等に埋め込まれたLEDラインや、車両用信号機のアーム等に埋め込まれたLEDラインなどが挙げられる。いずれも、信号機本体の可視性を向上させ見落としを防ぐものだ。
歩行者用信号機については、歩きスマホ等で信号機本体を見ないで横断歩道に入ろうとする歩行者も増えているため、地面やそれに近いところに補助的な信号があると目に入りやすくなる。スペインや韓国などで採用されている。
こちらはスペインのもの。

歩行者用信号機本体の色と連動してボラード(車止め)の先端部分のLEDの色が変わる。
赤信号の時は赤く点灯。

スペインのビルバオにある、歩行者用信号と連動して光る車止め #道路標識マニア pic.twitter.com/bOsIlRIQAD
— 道路標識マニア (@roadsignmania) September 19, 2023
そしてこちらは韓国のもの。
床のLEDで信号を表示してくれる韓国の数少ない珍しい信号機です。 なかなかきれいだと思う。 pic.twitter.com/oYAUwkIXcp
— turtle713 (@turtle7131) September 12, 2024
車両用信号機のアーム部分へのLED埋め込みも韓国で実証実験を行っており、大きな効果が出ているようである。
これは信号革命レベル|国土交通新聞(韓国語)https://t.co/aEnVdGWIQj
— せき のりかず (@kotonoha_s) October 16, 2025
韓国で近年増えている「横断歩道の足元信号灯ライン」に近いけど、車線向けに信号灯を吊るすバーそのものを信号色で光らせてみたところ(韓国南部で実証実験)信号違反67%減、停止線違反78%減、市民苦情40%減で「効果大」と…… pic.twitter.com/4nHJ7dQYGq
歩行者用のLED埋込型信号灯は、2025年6月に大阪府守口市の大枝公園前の横断歩道に日本初の設置が行われたと報道があった。だが、実際に調べてみると、信号機のない横断歩道で、黄色いLEDが横断歩道脇に埋め込まれていて点灯又は点滅、道路内の横断歩道に沿って埋込型信号灯が点滅、横断歩道脇のボラードに照明が埋め込まれている、というものであった。
これはこれで立派な安全対策ではあるが、期待していたものとは異なるものだった。信号機のある交差点での信号機の色と連動した埋込型信号灯の導入も進めてもらいたいものだ。
薄型LED内照式標識
3つ目は薄型LEDの内照式標識である。日本でも内照式標識のLED化は進んでいるが、従来の蛍光灯型から本体の厚みがあまり薄くなっておらず、設置には引き続き頑丈な標識柱とアームが必要となっている。
台湾で採用されている薄型LEDの内照式標識は、厚さが推定1~2cmと薄く、大幅な軽量化も実現されており、設置場所の自由度や設置コスト等にも跳ね返ってくる。台北市内の多くの大型標識が薄型LED内照式となっていた。
日本では、内照式大型標識はコスト削減のため減らされる傾向があるが、この薄さを取り入れて、必要な場所には内照式を継続して設置してほしいものである。

規制標識の1.5倍大型内照式標識。横から見ると厚みは約1~2cmとかなり薄いことが分かる。


簡易的1灯黄色点滅式信号機
4つ目は簡易的な1灯黄色点滅式信号機である。1灯点滅式信号機は、日本では最近減少傾向にあり、撤去されて太陽光蓄電式の止まれ標識等で置き換えが進んでいる。
台湾でも、従来のフルスペック型1灯点滅式信号機の交差点はあるが、以下の写真のような黄色点滅式信号灯を簡易的に設置しているケースが見受けられた。この場合は100万円近くすることもある交通信号制御機も不要で設置コストもかなり抑えられる。黄色点滅式信号が必要な注意すべき交差点には設置しても良いかもしれない。

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