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【風まかせ文芸部】青のグラデーション|エッセイ
タイトル:青のグラデーション
青のグラデーションが好きだ。
真夏の空の青。
夕暮れ前の少し白を混ぜたような青。
雨上がりの青。
夜へ向かう途中の青。
同じ青なのに、一つとして同じ色はない。
私は時々、人の気持ちも似ていると思う。
嬉しいか悲しいか。
好きか嫌いか。
世の中は二つに分けたがるけれど、本当はそんなに単純ではない。
少し嬉しい。
少し寂しい。
安心しているけれど不安もある。
前を向いているけれど迷いもある。
そんな気持ちが重なり合っている。
まるで空の色のように。
昔の私は、答えを探そうとしていた。
白か黒か。
正しいか間違いか。
理由を見つけたくて考え続けていた。
もちろん今でも考える。
たぶん私は、そういう性格なのだと思う。
けれど最近は、それも悪くないと思えるようになった。
空だって一色では美しくない。
朝から昼へ。
昼から夕方へ。
夕方から夜へ。
少しずつ色を変えていくから見飽きない。
人の心も同じなのかもしれない。
迷う日があってもいい。
立ち止まる日があってもいい。
答えが出ないまま眠る夜があってもいい。
その時間もまた、自分という色を作っているのだと思う。
今日の空も青かった。
昨日とは少し違う青。
明日とも違う青。
だから私は空を見上げる。
そこに完璧な答えはない。
けれど、今の自分を受け入れてくれるような優しいグラデーションがある気がするからだ。
了

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