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HBCがNRN系列なのに神宮に「乗り込『ま』なかった」理由〜本当に「乗り込『め』なかったのか」?〜

最近Xのラジオ中継界隈で話題になっている「なぜ神宮CBCは中継できてHBCは中継できないんだ」問題。
実は私も今まで北海道放送(HBC)ラジオはJRN系統のプロ野球中継を行なっていたため、通説通り神宮ヤクルト戦は「中継できない」と思っていた。
しかし、過去にSTVラジオが「中継しなかった」2006年など「一部の」年度ではHBCラジオが神宮ヤクルト戦を「中継した」実績がある。
条件的にはJRN単独加盟のCBCより良い

 wikipedia 「HBCファイターズナイター」の項より

なら、何故HBCラジオはSTV同様に神宮ヤクルト戦を「行『わ』ないのか」。通説通り本当に「行『え』ないのか」。HBCとSTVの設立の歴史も軽く触れた上で考察したいと思う。


HBCとSTV〜もともと新聞社母体の違う2局〜

名古屋の人にとってみればCBCと東海が元は同じ新聞社母体から誕生した放送局であることは知られている。今では読売系の持株会社の傘下となった中京テレビも元は読売新聞とは関係のない会社であった。

しかし、HBCとSTVは元は地元系の新聞会社が元ではあるものの、ともにライバル会社とされた北海道新聞(道新)と今はなき北海タイムスの二社が「各々」設立した放送局だったのだ。

Wikipedia 「北海道文化放送」の項より
Wikipedia 「北海タイムス」の項より
Wikipedia 「札幌テレビ放送」の項より

北海タイムスが破綻後も読売系列に加わったSTVだったが、STVが読売系列下に加わる際にフジテレビ関連の放送が北海道文化放送に「移行」された。北海道文化放送は新聞母体的にはHBC同様北海道新聞だったため、「ライバル紙系統」の局に「移行」されることとなった。

Wikipedia 「札幌テレビ放送」の項より
Wikipedia 「札幌テレビ放送」の項より
Wikipedia 「札幌テレビ放送」の項より

STVは1992年は設立者「萩原吉太郎」名義の株式保有が一定数あったものの、次第に日テレ/読売系列の株保有が目立つようになっている。

Wikipedia 「北海道放送」の項より
Wikipedia 「北海道放送」の項より

一方HBCは設立に助力した北海道新聞が一定の距離を置く一方、金融系の株式保有が目立つ。またTBS系列局も後年一定保有するもののSTVのような露骨ではない

このように「元々が違う」両局がラジオ部門でとあるネットワークに加盟している。
それが「NRN(全国ラジオネットワーク)」である。

ともにNRN加盟社。しかし……。

実は「ネットワーク」開始同日に「ともに」加盟した両社。しかし、クロスネットかシングルネットかの「違い」が後に大きな問題の影響を受けることとなる。

ここでも触れているが、読売新聞社の「策謀」によりTBSラジオは条件を受諾。が故にニッポン放送などNRN加盟局がTBSおよびJRN系列局にヤクルト・大洋(当時)に放送権を「渡さない」「制裁」を行なっている。

しかし、北海道の場合NRN加盟社は2社。どうなったのかといえば野球ではJRNを選んだHBCはヤクルト等の主催試合を「放送できない」ことに。

他方本来はNRNの「シングルネット」である『はず』のSTVであるが

Wikipedia 「STVファイターズLIVE」の項より

ファイターズ北海道本拠地前までは巨人戦を主に中継しており、当時NRNに「放送権」が無かった巨人主催試合でもRFラジオ日本からの「ネット受け」を行なって「対処」した時があった。

クロスネットといえば……。

そういえば、特定地域のAM系ラジオ局がJRN/NRNのクロスネット局とNRNのシングルネット局の2局(以上)ある場所が他にもある。それは近畿広域圏を有するエリア。ここはNRNのシングルネット局のOBCだけではなくJRN/NRNのクロスネット局のMBSとABCが存在する(発足当時はラジオ関西もNRNを加盟していたし京都にある京都放送(旧近畿放送)も発足当時からNRN単独加盟社)。

ただ、こちらの場合変遷は複雑なので割愛するが、MBSやABCが曜日別でJRNラインとNRNラインを切り替えている。一時期OBCもNRNラインを用いたナイターを土日中心で放送していたが、「一リーグ制騒動」の発端となった近鉄球団の消滅とともにプロ野球中継から縮小・撤退している(OBCは主に近鉄球団のナイターを平日中心に放送していた)。

また、神宮球場のヤクルト主催試合で対阪神戦に関してはABC・MBSともに「乗り込み」もしくはMBSの場合ニッポン放送との「協力」の上中継している。土日の場合は年度によってはOBCがNRN担当だった頃もあるので、QR(NRN)ーOBC/ABC/(LFー)MBSの3局が神宮中継を放送していた時もあった。

とはいえ「過去に放送されたじゃないか?なぜ」

しかしながら、たとえ関わりのないNRNのナイター部門でもTBSラジオのプロ野球撤退後ではHBCも「NRN担当ではないNRNキー局」と局間でネットを組むことがある。
また、当初の画像からもわかるようにSTVラジオの中継しない日時に限ればHBCラジオも加盟社として「神宮実況中継」を行なったことがある。

ならなぜHBCラジオは神宮の中継を「行『わ』ない」のだろうか?本当に「行『え』ない」のだろうか?
「行『え』ない」場合と「行『わ』ない」場合の二つの点から考察したいと思う。

プロ野球中継で回線使用を行った実績がないので「行『え』ない」という説

この場合他のJRN単独加盟社(CBCやRKB)も同様「行『え』ない」はずである。しかしCBCラジオは今年2026年に神宮球場の放送権を「獲得」している。おそらく関係各社との根回しや説得の功もあるだろうけど、そうなると話は矛盾してくる。

加盟社故に「行え『る』」が実際中継を行った結果費用対効果が芳しくないため特段無理せず「行『わ』なかった」説

実際に2006年/2011年/2013年にヤクルト主催試合を中継したことがあったが、この時はSTVラジオが「中継しなかった」ために「棚ぼた」によって獲得したもの。

ところがこれ以降ヤクルト主催試合を中継したことがない。

なぜSTVと「並行」して神宮およびヤクルト主催試合を「中継」しないのか?という最大の疑問の答えになると思うが、そもそもSTVとHBCは「母体」が違うため交渉のしようがない点。

過去にニッポン放送側が「軟化」した時に横浜主催試合の中日戦をCBCに裏送りした時期があった。その際は中日新聞との仲介があったためとも言われており、他方ヤクルト主催試合に関しては中継を行えなかった。

無論これはCBCと東海が元は同じ「母体」である中日新聞社との関係が深く、さらにニッポン放送や文化放送とも関わりのある産経新聞社中日新聞社との関係があるが故のことだろうと思う。

さらに中日ドラゴンズとヤクルトスワローズはともにセ・リーグペナントレースにも影響を与えるため何がなんでも「失った」「放送権」を「回復」したいという意味ではCBCはガムシャラだ。

一方、北海道日本ハムファイターズは「パ・リーグ」。ヤクルトとの対戦も交流戦の1年に2〜3試合程度。しかも交互主催入れ替えとなるとペナントレースを争っているわけでもない球団主催のために相手方の局との交渉やそれがなくとも(条件的に中継OKでも)キー局との間での条件的に割高かもしれないブース使用料・往復の航空代・開いた穴を埋めるための人員確保・仮にフリーアナウンサーを確保したとしてもその人に払う契約料を用意する必要がある。

しかも最近はHBCラジオもCBCラジオと同様「オフチューブ中継」を行うことが多い。

さらにいうとHBCラジオは平日月〜木に関しては深夜の自社番組を放送していない(QRおよびTBSからのネット受け)。この辺りもCBCとの「体力差」を感じさせてしまう。

(余談ではあるが、STVラジオも同様で平日月〜金に関しては深夜の自社番組を放送せずにニッポン放送のANN系統の番組で繋いでいる)

そう考えるとSTVラジオの「神宮独占」「結果」ではあるとはいえある種の「必然」であって、ガチで「神宮独占」の壁に阻まれているRKBから比べてもHBCの場合は「行『え』な」かったというより「行『わ』な」かったと言った方が適切なのかもしれない。

余談1

先日のDeNA vs 楽天(ハマスタ主催試合)。本拠地仙台の放送局東北放送(TBC)は楽天戦を中継せず他局の試合をネット。しかもニッポン放送も「待機」扱い。地方ラジオ局でNRNがらみの薄い状態のハマスタは鬼門なのか?

余談2

先日(というか2ヶ月ほど前だけど)RKBラジオ・KBCラジオ・LOVE FMがラジオ事業の「融合」について共同検討が開始されたとのニュース。
多分当初は製作部門云々のところから始めそうだと思うけど、いずれは局の統廃合や放送権のところにも絡むのか?気になるところ。

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