CBCラジオ神宮中継開始とつば九郎「報道」で生じたもう一つのトラブル
注意
一部項目でニュースや各情報をもとにした想像もしくは「小説箇所」がございます。それをもとにWikipedia等のサイトに「資料」として載せることはおやめくださいませ(念のため)。
-1.はじめに/そう言えば、一年ほど前ってあの騒動が……。
先日の報道で「CBCラジオがヤクルト主催試合中継開始(47年ぶり)」というニュースに驚いた私ですが。去年の2月に何が起こったのかご存知でしょうか?
「フジテレビの某(元)タレントと元アナとの騒動」
確かに長期にわたって騒動となっていたのは知ってはいますが、野球に関しては。
「つば九郎」
をあげる人が多いと思います。
実は「フライング」やらかして批判を受けた局がありますが、その局がラジオも経営していて、しかもキャラとも関係が深い「ライバル局が」批判したことでちょっとした騒動になったのは少し話題にはなりましたが、一見するとそれでおしまい。ラジオの事情を知らない人にすればそのように見えますが、実は根深い問題を「呼び起こしてしまった」と私は感じるのです。
0.
(小説方式です/想像と推測の箇所が多分に含まれています。ご了承ください。た◆みっ◇では……ぉ)
最初は何気ない「キャラ愛として」のTV局としての行き急いだような早まった報道だったのかも知れない。
その点はプロ野球ファンからの批判は受けなければならない。
しかし、放送となると話は別だ。
そう、とあるラジオ局のアナウンサーの怒りの声が逆に相手側の幹部の怒りを買ってしまった。
「何が『はぁーうちが許せない』だ?お前らこそNRNの基幹局の地位を利用しながら神宮独占?しかも最近はずっと『オフィシャルスポンサー』だと、どんだけ怠慢なんだお前らの局は。こちらはラジオキー局が『撤退』してから早数年。スポンサーすらおぼつかない状況なのに。こちらこそ許せないって言いたいは」
知ったラジオ局のアナは顔面蒼白。放送分は削除されたものの相手側の幹部の怒りは止まらない。
「とりあえず報道に関しては担当アナはとりあえず謝っておけ。しかし、本質的にはそういう問題ではない」
「向こうのテレビキー局は今タレントと元アナのトラブルで取集がつかないようだな。関連項目で飛び火しなければいいのだが」
「向こうがその気なら独禁法で訴えてもいい」
そう言ったか思ったか知らないが、話は急展開。とある新聞社を仲介役として互いの系列キー局を含め相談。
「来年からの神宮独占は無しで」
子会社のTV局は不満を漏らす
「いや、お前らのキー局も地上波ハマスタ権利抱えてるだろ。それと取引な」
実際にはそのような形で治まったものの、実際のハマスタのブースの取り合いは深刻レベル。
「まぁ、うちらのラジオ局ですら最近数年はあそこ全て『オフチューブ』だしなぁ」
1.つば九郎報道事件とは
2025年2月19日。CBCテレビ夕方の番組「チャント!」にて「訃報 つば九郎担当者死去」というテロップが流れたことがきっかけで起こった事件。番組に関しては特に触れることはなかったが野球趣味者のSNS界隈でちょっとした騒動となる。
またフライング気味でヤクルト球団公式発表でなかった点(ヤクルト公式は午後9時発表)もCBCは批判される。
(当時衣笠ヤクルト球団オーナーの死去もあって球団は落ち着いてからの発表を考慮していた)
翌日2月20日早朝
東海ラジオ fast touch月曜~木曜日担当の村上アナウンサーがこの報道に激怒
最初はため息、その後「CBCという会社は何を考えているんだ 。 テロップを上げるだけで記事を読む訳でもなく(云々)」と憤り。
同日の同日、CBCテレビ チャントにて
若狭敬一アナが 「社員スタッフのご逝去に 心よりお悔やみ申し上げます」と謝罪。おそらくテロップだけではなく原稿もひょっとすると用意していたのかも知れないが、何らかのミスで読めなかったのか?もしくはヤクルト公式が発表すると踏んだけどそうではなかったといった読み違いが発生したのか?この点に関してはCBCテレビ側のミスだと断じざるを得ない。
2月下旬(25日?)東海ラジオの村上アナウンサー冒頭で公共の電波で感情的にCBCを誹謗中傷したと謝罪。今週は謹慎お休みとコメント
ここまでの流れだと「TV局とラジオ局の」報道のやり取りや行き違いに関するトラブルのように見えるのは確かである。確かにやり取りからするとCBCテレビの杜撰さは否めない。
しかし、村上アナの「怒り」と当アナとつば九郎の「中の人」のやり取りの「話題」は「違う意味で」トラブルを引き起こしてしまう形になったのではないかと推測される。
そう、CBCはTVだけではなく「ラジオ」も経営しているからだ(今は持株会社で互いに分社化)
2.NRNとは?/フジと東海の関係性
テレビ局には数多くの地方局とキー局および準キー局がありそれを一つのネットワークで結んでいる。
特にニュース番組のネットワークは有名であろう
TBS系の「JNN」、日テレの「NNN」など。
じつはラジオにもネットワークがあって、例えばTOKYO FM系の「JFN」やTBSラジオ系の「JRN」が有名だろう。CBCラジオは現在も「JRN」の加盟社だ。
では、東海ラジオはどのネットワークを結んでいる会社なのだろうか?
東京には「AM系」の会社としてTBSラジオの他に文化放送とニッポン放送がある
(今は「AM系」の各社もワイドFM局との併用になっているが)。
※ちなみに日テレ系の「ラジオ日本」は横浜の会社なので除外
この2局をキーステイションとして全国と結びついているネットワークがある。
それが全国ラジオネットワーク(ぜんこくラジオネットワーク、英: National Radio Network/略NRN)だ。
1965年5月2日、一足先にTVネットワークとしてJNNの発足に成功したラジオ東京(のちのTBS)がラジオ版ネットワークとして発足させたのがJRN(ジャパン・ラジオ・ネットワーク)である。
一方、その動きを察した文化放送とニッポン放送は、当時フジテレビを共同で立ち上げた間柄ということもあり、TBSのネットワーク構想に対抗するネットワーク構築を模索。TBSがJRN発足した翌日1965年5月3日にNRNを発足させることとなった。
東海ラジオは当時まだ三重県の地方局「ラジオ三重/近畿東海放送」と岐阜県の地方局「岐阜放送(現在の『ぎふチャン』とは別会社)/ラジオ東海」の二社とで合併して誕生してからわずか数年しか経っていなかった状態だった。
CBCはTVのみならずラジオでもTBSとのネットワークに参加。一方、合併前2社で「東海テレビ」を設立し、同TV局がフジテレビとネットワークを組んだことで東海ラジオもフジテレビとゆかりの深い文化放送とニッポン放送の構築したネットワークNRNに参加。こうして現在までこの状態が続くのであった。
ちなみに東海ラジオは中日新聞が一定の株式を有する子会社。東海テレビは東海ラジオが半数近く株式を持っているので中日新聞からしたら孫会社にあたるが中日新聞自体も東海テレビの株式を5%ほど持っている。
3.JRNとNRNとの放送権の関わりとトラブル
ことは1977年。1974年にTBS株を売却してラジオ局と関わりを失った読売新聞社は新たにラジオ局を持とうと画策。その際に「読売新聞ニュース」を餌に当時人気だった読売ジャイアンツ主催試合の中継権を与えるといった手法で各ラジオ局に提案を行った。
しかし、新聞社とゆかりの深かった地方局が多いことからネットワークキー局のTBS・文化放送・ニッポン放送は拒否。しかし1978年当時のラジオ関東(現:ラジオ日本)はその提案を承諾。
キー局3社はネットを結んでいる地方局が有する他球団の優先契約を武器にラジオ関東に圧力をかけるも、まもなくNRN加盟局だったラジオ関西はジャイアンツ中継を受ける形でNRNから離脱。
しかし、地方エリアからの読売戦聴取ができないことへの不満や在京局の営業不振も生じることに。
1979年読売新聞社は再度交渉に及びTBSはそれに受諾。それに対抗する形でニッポン放送はフジテレビと紐づけられていたヤクルト主催試合の独占権を行使に。さらにTBSとも関係が深かった横浜大洋ホエールズ主催試合の独占権を獲得することで対抗。TBSラジオおよびラジオ関東には認めない方針をとった。
(横浜の件はのちに「CBCラジオオフチューブ問題につながっていくのだが」)
1993年、佐川急便疑惑に関してTBS側と読売側の関係が悪化したことでTBSラジオは読売新聞ニュースの停止を行う。対抗処置として読売新聞社はラジオに関して巨人主催試合をオープンにすることで対抗。こうしてNRN系列局でも読売戦の放送が可能となった。
そのような流れもあってか、1994年にはニッポン放送は軟化。ヤクルトもしくは横浜球団が主催試合で対読売戦の独占権を保持しつつも同時に読売戦裏の広島・阪神球団(もしくはヤクルトと横浜の試合)が神宮/ハマスタで試合が行われた場合TBSは放送可能と行った取り決めがなされた。ただ神宮の中日戦は東海ラジオの「意向」でCBCでは放送されず、代わりにCBCはニッポン放送からハマスタの横浜戦のネット受けを行う形となった。ただ、2002年の横浜球団のTBSオーナー化に伴いこれらは全て終了し、以降ニッポン放送/NRN陣営の神宮「独占」の状態は続くこととなった。
※横浜がDeNA化した際にTBSとニッポン放送から株式承継された「フジメディアホールディングス」はともにDeNAへ株を売却しているので現在は株式的に関係はないが、ともに放映権は確保している。
つまり、神宮(ヤクルト主催試合)の「独占」状態は本来はキー局TBSの「やらかし」から始まっていて、地方局(TVでは準キー局ではあるが)のCBCにとってみればとばっちりも甚だしい問題であった。ちなみにTBSラジオは2018年にナイターを含む全ての野球放送の撤退を行なっている(ただし裏送りはつい数年前まで行われていた)。
※一度横浜DeNAvs中日戦が神宮で行われた際はヤクルトの主催ではなかったのでCBCラジオは放送可能だった。
そういうこともあってCBCとつば九郎の関係は「ドアラとともに知られる球団マスコット」というドアラと紐づけられた球団愛や地元愛だけではない「何とも言えない愛憎」を感じている関係者もいることについても留意しなければならない。
すなわちCBCラジオの神宮中継はこれらの残された問題解決の極地であり「悲願」でもあったわけである。
4.比較的自由なパ・リーグ/制約の多いセ・リーグ
このようにセ・リーグ球団は「放映権や中継権」をもとに複雑な利権が動いているが、他方つい20年ばかり前は「不人気」であったパ・リーグは、ダイエー球団の福岡移転や日ハムの北海道移転、プロ野球再編騒動から発した楽天球団「新設」などもあってリーグ全体の「地方意識化」が進んでいる。また、セ・リーグに比べて「放映権や中継権」が少ないことからネット配信なども先んじて行なっている。
ラジオネットワークも同じだ。HBC(北海道放送)は本来JRN/NRNのクロスネット局だが、プロ野球中継はNRNのみ加盟のSTVラジオの関係もあり、長らくヤクルト戦の中継はJRNのものに準じていた。しかし、パ・リーグの場合はさほど影響はない。さらにSTVラジオの編成によっては神宮のヤクルト交流戦も自社で中継することも可能。TBSラジオのプロ野球中継撤退後も平日西武戦に熱を入れている文化放送とも関係を築いている。その傾向は福岡のJRNシングル加盟局RKB毎日放送でも同様の動きがある。
しかし、CBCラジオが主に放送するプロ野球球団である中日ドラゴンズはセ・リーグ。パ・リーグ以前から地方意識化は進んではいたものの、特に読売球団の「利権化」が当時強く、それゆえに他局も「利権化」に走り複雑な「放映権や中継権」を帯びる結果になったのではなかろうか。
東海ラジオは2019年から「ドラゴンズオフィシャルスポンサー」契約を結んでいる。このような動きもある種の「利権」と映る人も少なからずいるのかも知れない。
5.まとめ
確かに「つば九郎」に関するCBCテレビのフライング気味の放送姿勢には文献からしてかなり疑問に感じた。
その点は反論できないと思うし同意ではあるしCBCテレビは猛省すべきだと思う。
ただ、それは東海ラジオの翌日の放送でも同様だったのではないだろうか?
「ノリや怒りに任せて放送するにはとばっちりがあまりに大きい」
自身がネットワークに依存した権利である「独占」の奢りを忘れたが故の結末だったように思う。
昨今のSNSでの企業情報流出ではないが、似たようなものを感じた。
無論今回のCBCラジオ神宮ヤクルト主催試合中継可能の件はフジテレビやニッポン放送、文化放送との交渉の結果という側面も大きいが、系列局との立場の尊重も考えると一筋縄にはいかなかったのも確かではある。
CBCラジオは良くも悪くも今年何とか神宮中継という「悲願」は達成された。
しかし現在新たな問題が浮上している。
それが「人手不足と『オフチューブ問題』」
では、もし語れたらどこかの機会で。
