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ZINE 「自然は動詞でできている。」

最初は、自然の写真を撮っていました。

美しい花、特徴的な形の葉、季節を感じる風景を、何も考えずに思うがままに撮っていました。

ところが、ある時から少し違う見方をするようになりました。

植物は、ただ「そこにある」のではなく、常に何かをしているのだと感じるようになりました。

葉は光を受ける。
枝は伸びる。
根は支える。
つるは寄り添う。

自然の中には、たくさんの動きが存在していました。
そこで私は、
植物を名詞ではなく、試しに「動詞」として見ることにしてみました。

最初は「植物から人生を学ぶ」という方向で考えていました。
しかし撮影を進める中で気づいたことがあります。

それは、
自然は、人間のためのたとえではない」という事でした。

植物は、光や風、雨などの環境との関係の中で、静かに形を変えながら生きています。

光があれば伸びる。
風が吹けば揺れる。
雨が降れば受ける。

その姿を丁寧に見ることで、結果として私たち自身の姿も見えてくるのではないかと思いました。

このZINEで大切にしたのは、「自然を細かく説明しないこと」です。

例えば「支える」という言葉を書く時、
人間関係を先に考えるのではなく、
まず根が土をつかみ、幹を支えている姿を見ます。

そこから、自分も一人で存在しているのではないという気づきが生まれるのだと感じました。

意味を細かく決めるのではなく、写真を見る人自身が感じられる余白を残しました。

このZINEに収録した「動詞」は、
・受け取る。
・受け止める。
・写す。
・置く。
・絡む。
・支える。
・登る。
・伸ばす。
・開く。
・迎える。
の、10個の「動詞」です。

これらの動詞の共通にある意味は、「環境との関係の中で、
その場所に合った形をつくっていく
」ということです。

ただ、このZINEは、自然について説明する本ではありません。

自然の中にある小さな動きを、
もう一度見つけるための本だと思っています。

光を受ける葉。
風に揺れる枝。
根に支えられる幹。

そこには、生命が世界と関わりながら形をつくっていく姿があります。
私たちもまた、関係の中で少しずつ形を変えながら生きています。

そんな気づきを、写真と言葉で残してみました


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