這い寄る混沌:参
少し グロッキーな状態で、失礼します
走燐です。
ここ暫く、心身の調子が崩れ気味で
緊箍児 (孫悟空の頭の輪っか) が騒ついて、鬱陶しい事この上ないですが
こういう時は、一呼吸置いた後に
新しい “何か” が見える前兆だったりします。
フィードバックの力は偉大ですね。
みなさんも、伸び悩んだ時には
一旦 寝るのが良いですよ、最強の対策です。
( ※ 効果には 個人差があります )
図らずも、このシリーズを執筆するのに丁度良い
「 混沌に満ちた精神状態 (笑) 」になったようなので
勢い、始めてみたいと思います。
↓前回。
思索の登竜門『自我』
物心ついた人間が、外に向かった疑問を己の内に向けた時、必ずぶち当たる壁の一つが
「 “自分” とは、一体何だろう?」
鉄板ですね。
過去 多くの 宗教家、哲学者、近年では医学者まで
非常に多くの人達が、まるで一つの儀式のように
「 自己を認識する “自己” 」
について、彼らなりの考察を展開しています。
知性ある生き物の存在証明ともいえる
極めて大きな命題ではありますが
ここは 私らしく、順番に、考えて行きたいと思います。
未知の世界に飛び出す時
その足掛かりになるものは
《 準備してきたもの 》と
《 先を見据える目 》の二つです。
私は、
「 私の思う 『 神 』の存在を、詳らかにしたい 」
【 参考:私の思う『神』について
前回の記事 ↑ (「這い寄る混沌:弐」) と
最初期の方の記事 ↓ に書いてありますよ 】
本考察で決着するとは、思っていませんが
そこを目的とした方向に着地するように
思考の領域ををスケールしていきます。
同シリーズの過去2篇から
❴『這い寄る混沌:壱』より、
「事象の輪郭を捉えて、紐付けする力 (言語化)」
「結論の収束手前で考察を留め置く (余白の確保)」❵
❴『這い寄る混沌:弐』より、
「認知のフリースペース (『信じる』気持ち)」
「構造体の性質を持つ概念 (『愛』等)」❵
❴ ❵ の成果物も
もしかしたら使えるかもしれないので
( この認識は重要 ) 意識の端に留めつつ
『自我』について、構造的に 読み解いて行きたいと思います。
必要に迫られる
「人間以外の生物は、『自我』を持つのか?」
こちらの動画↓の中に、面白い試みが紹介されていました。
( 3:03 〜 4:50 )
( 後半部分は診断テストとかに振られていたので
全部見る必要はないかもです )
「鏡像自己認知テスト」
動物の前に鏡を置く事で、その後の反応を見て
それが “自分を写している” と認識出来るかを測る。
動画によると
ゴリラ 〇〔 備考 : 脳容量 500ml 〕
チンパンジー 〇〔 備考 : 脳容量 400ml 〕
ニホンザル ✕〔 備考 : 脳容量 100ml 〕
※ 参考 : 人類 〇〔 備考 : 脳容量 1400ml 〕
『自我』の存在は、脳の容量と深い関係があるようです。
脳内の情報処理は、本来 肉体からの要求 (本能) や
外界からの刺激 (標的, 脅威 等) と一対一対応で収まっていた状態から
処理能力が高まる事で、より複雑な状況を処理する必要に迫られ
< 一旦 情報をプールしておく場所 > が、脳内に増設され始めます。
「 CPU & メモリー のセットで稼働していた所に
HDD が出現し始めた 」
みたいな感じですかね。
( 他の多くの生物にもある特徴ですが、人間は特に顕著です )
人類が、このような進化の方向性を持った背景には
似た体格の他の生物に比べて
フィジカルが弱すぎたのが、原因の一つと考えられます。
人類は、約300万年前から 既に石器を利用していたようなので
↓参考記事
加工物を利用する事で
「 “考える力” を強化する事が、生存可能性の向上に繋がる」
と、遺伝子に刻みこまれたのかもしれません。
他の多くの生物は、自然界を生き抜く為に
環境にアジャストする形で身体機能を進化させ
結果、強靭な肉体を身に纏っていくのですが
ある段階で “考える力” にリソースをベットしてしまった人類には
そこを鍛える以外に、生き残る手段が残されていなかったのだろうと推測出来ます。
必要に迫られ続けると、能力は進化していきます。
人類の知能が向上し続けているのは
安定的な状態に身を置けた時代など無く
現在においても、環境に振り回されている為か
それとも、ホモ・サピエンスの強すぎる攻撃性が
身内の中にも敵を創り出し
“闘争の自家発電” 状態を続けているからなのか
まさかの、ダブル役満の可能性もありますね w
『魂』の天秤
「 “自分” とは、何か?」を知りたいならば
あり得ない条件で、“自分” を定義してみるとよいでしょう。
私が面白いと思った条件は、これです。
〘 “自分” の大きさが、『世界』を上回る場合 〙
あなたの存在規模が、世界の全てを包み込んでしまえる程に大きかったならば
そこに、『死』という概念は存在しない。
『死』とは、世界の中で あなたの存在が途切れる事を指すからです。
こうも取れます。
「存在の大小によって『死』の有無が左右されるならば、“自分” とは、世界の内で完結する存在ではなく、ある種の『視点』のようなものではないか?」
ある意味で『魂』肯定派のような台詞ですが
私は、心情としては否定派です。
死んだ切り、意識も一緒に消滅した方が
どう考えても 幸せでしょう?
( 個人の意見なので、異論は認めます )
【 補足: “自己” の唯一性
『魂』が存在し、かつ 死んだら移動すると仮定しても、“そのままの自分” でいられる保証は皆無と言って良いだろう。
人格は、刺激応答の蓄積によって常に変化し
時間平面毎の同一性が確立されない。
たとえ、死後に意識の連続性があったとしても
肉体から送られて来る信号 (クオリア) が再生される事は無い為
死後の魂は、死後の環境とマッチした規格によって 圧縮された現世の記録が再生されるような
血の通わない “情報” として読み取られるはずだ。
つまり、今 生きている我々の感覚は
唯一無二、なのである 】
この世界において、出力される情報は
物理法則によって生み出された構造のポテンシャルに依存していて
仮に、精神や魂とも言えるものが 肉体を超越して
移し替え可能であったとしても
その処理能力は、肉体に備わるネットワークの複雑さを越える事はありません。
観測する事は出来ても、実際に動くのは
物理構造を持つ肉体の方なのですから
私達 (自意識) は、今
「 マルチシナリオで進行している映画を、ひたすら見せられ続けている状態 」
なのかもしれません。
『魂』が存在するのか、しないのか については
現状「どちらも成立する」としか言えない。
情報 "量" 弱者である、3次元世界に生きる者の辛いところですね。
闘争可能圏
まだ擦りますよ。
〘 “自分” の大きさが、『世界』を上回る場合 〙
果たして、「『闘争』は、発生するのか?」
私の考える『闘争』とは
① 限られたリソースを奪い合う為に、相争う行為
② 『多様性』を確保する為の、構造を撹拌する仕組み ( 人類種全体としての自己保存機能 )
に分かれます。
①は、資源を奪い取る為の他者が居なければ成立しませんし
②は、『時間』がなければ成立しません。
『時間』が不可逆に進むのは
構成要素の中に “時間軸” が含まれていない
3次元世界を観測している生命体に適用された
仕様なのかも知れません。
“自分” が、『世界』を取り込む程に大きく
その状態で仮に、“他者” の存在を観測する為には
“他者” は、『世界』と重なっている状態でなければならない筈ですよね。
ところが、『世界』と重なる という事は
自動的に、それを包みこんでいる “自分” とも重なる事を意味します。
存在が重なると、自他の間に共通する部分が生まれ
両者は スタンドアローンな存在ではなくなります。
他者を攻撃することは
間接的な自傷行為となってしまうので
この状態において
『闘争』は、発生し得ないのです。
まとめると
『闘争』とは、自他が完全に分かたれた状態でなければ発生せず
3次元世界を観測している状況においては、その自由が保証されている
という事になります。
ここまでスケールを広げると
私が常々申し上げている
「人類は、情報処理能力が低すぎる」
という主張が、ある種の信憑性を持って来たのではないでしょうか?
あなたが『神』か
最初の疑問に戻ります。
「 “自分” とは、一体何だろう?」
脳の処理能力を高めていった人類は
個としての生存と自己保存を追求する “本能” と
集団内部の序列や関係に重きを置く領域や
過去の記憶を元に対策を考える領域 等が
それぞれ喧嘩して、混乱しがちになります。
< 一旦 情報をプールしておく場所 > が
そのまま、脳内の1セクションを占めるまでに
成長していたからです。
自然界の、特にフィジカルの弱い人類にとって
注意力の低下は、一瞬でも 死に直結します。
では、どうするのか?
前回の記事で
「人はなぜ神を信じるのか?」に対する
私なりの解釈の一つとして
「他者の存在をある程度許容した状態で問題解決を図るとき、当事者グループより上位の存在を想定した方が都合が良いから」
を挙げましたね。
これと同じ事が、脳内でも起こります。
それぞれのセクションから上がって来た情報群を
様々な感覚として受け取り
それによって、行動の指針を決定してもらう為に
一段階上の権限を持つ領域を創り上げたのです。
それが、自意識
あなたの、ベースとなる部分です。
ただ、注意が必要なのは
「上位権限を持つ領域に行動を決めて貰っている」と誤認さえ出来れば、肉体は問題なく稼働していられる という点です。
少し前の科学知見で
「人間が 体を動かそうと思う前から、脳は指令を出している」
等と、良く言われていましたね。
↓参考記事。
肉体にとって合理的な選択が
自意識よりも先に決められていたとしても
あなたが「自分で決めた」と思うことで
意思決定の主導権が肉体 (本能) にある事実に
気付く事すら出来ずに、追認し続けるのです。
それなら、科学者達が言うように
『自由意志』なんて、本当は存在しないのか?
全ては肉体によって決められていて
“自分” の存在は、錯覚に過ぎないのか?
私は、こう感じています
「 それだけじゃ、ないような気がする 」
この違和感を解きほぐす為に
もう少し踏み込んで、考えてみましょうか。
生き易さの焦点
自意識が、上記の前提で組まれているなら
その役割は
「 刺激受容 (感じること) 」
「 選択 (アクティブな意思決定) 」
の2つです。
国で例えると、大臣のようなものですね。
官僚 (無意識) が論点整理した案件を
大臣 (自意識) の元に並べて
それを元に、決裁して行くイメージ。
ところで、皆さんは 頭の良さ (処理能力) は
何の為に存在すると思いますか?
私は、こう思います。
「 ものごとの、関係性を制御する為 」
生き物の頭脳は、基本的に
問題を解決する為に存在しています。
その能力を増大させなければならない要因があるとすれば、それは
「問題となるものの関係性が複雑となった場合」
ですよね。
パラメータの桁が増えると
計算に必要なマシンパワーも増大するのは自明の理です。
現在、世界には様々な関係性が存在していますが
人間の場合、それぞれが持つ処理能力の階層
( 実態はグラデーション状だが、分かり易さ重視で )
に応じて、己に最適な関係性に自然と焦点を合わせていく傾向があります。
焦点を合わせた関係性に対して
自身の処理能力が 有意に上回っている場合
余剰部分は 本能の拘束が緩くなり
自由意志に近い思考が可能となります。
( 無意識から出る選択肢を増やせる感じ )
逆に、焦点を合わせた関係性に
処理能力が届いていない or 適正値に近い場合
自身の選択が 本能に拘束されている事実に
気付ける機会は、かなり制限されてしまいます。
先程挙げた例で言うなら
「 専門性を持たない大臣 (自意識) は、官僚 (無意識) の提示した案件に対して、禄に目を通さずに そのまま決裁してしまう 」
といった所でしょうか。
人類の持つ 生物としての能力については
器質的な障害がない限り
潜在能力としては、大きな開きは無いと
私は 考えています。
でも、これは ハード面の話です。
再掲ですが、こちらの記事↓によると
人の脳は、一つの対象に対して
7種類の情報を紐付けされると、記憶容量が最大になるようです。
つまり、人類の能力は
最大稼働する2歩手前くらいで、安定している。
生存に必要十分な能力の水準に
任意に焦点を当てて 進化をしているという事です。
世界を理解するのに十分な (潜在) 能力を
人類は持っている。
ハード面でここを越えていこうとするなら
人類ではない生き物になるしかない。
なので、人間同士の処理能力の違いは
ほぼほぼ、ソフト面の違いとなります。
情報の蛇口
ここで重要となるのは、やはり
界隈ではお馴染みの、あの概念でしょう。
無意識が上げてくる整理済みの情報は
自意識が処理するのに最適な量が提供されます。
先人達が、生きていく上で 必要に迫られて獲得していった情報の蓄積や
彼らが選択した「必要十分な情報量」の加減 等が
遺伝子に刻まれて
それが交配によって組み替えられ
次代に定着した配列パターンによって
無意識が提供する、情報を流す蛇口の開き具合が
決められているのです。
これが、いわゆる
「潜在抑制機能」と呼ばれるものであると
今の私は、解釈しています。
↓参考記事。
( 浅学故、このような理解となります。
詳しい方、補足・指摘 等 頂けると助かります )
「潜在抑制機能」が正常に働いている場合
官僚 (無意識) は意欲的に働き
大臣 (自意識) が注意を向けるべき重要な情報のみを上げてくれるので
余計な事に 注意を払わなくて済みます。
これが上手く働かない場合
官僚 (無意識) は 雑多な情報を右から左にポイポイ投げて寄越すので
玉石混交 かつ 膨大な情報に晒され
いつも、整理に頭を悩ます事になるのです。
以上を踏まえると、「潜在抑制機能」によって
無意識から流れ来る情報量は決められている。
それと、自意識が持つ 情報を捌く力との兼ね合いで
自身が目を向けるべき最適な関係性は
自ずと定まって来る、という事ですね。
[ 個 ]に焦点を絞ると
人間の持つ、いずれかの本能に興味関心が集中しますし ( 保身、庇護欲、食欲、性欲 など )
[ 社会 ]の何処かに焦点を絞ると
帰属意識や向上心等が強くなり、自身が所属している団体全体の利益を意識して行動するようになるでしょう。
でも、稀に
「潜在抑制機能」の働きが弱い人々の中に
膨大な情報を捌き切れてしまう人達が存在します。
彼らの中には、自身が処理する情報量に見合った
“本質” に寄り添い、『調和』によって形作られた
[世界]に焦点を合わせる為に、自分自身をも書き換えてしまう人達も
どうやら、居るようなのです。
( 居ることは理解るが
自分がまだ『そこ』に至ってないのも分かるので、痛し痒し OTL )
✶ ✷ ✸ ✹
この領域を 想像し始めると
まだ粗いのが 自分でも分かるので
今回の考察は、ここまでですね。
最後に
唐突に あるアニメのワンシーンが脳裏に浮かんで来たので、紹介したいと思います。
ミユ:
「 あなたが その石の真の力を引き出すには
どうしても越えなければならない壁があります 」
「 行きなさい アリカ
漆黒の金剛石の ハルモニウムに打ち勝つ希望を
蒼き星の力を手にする為に 」
決戦の地に赴く 主人公ペアを見送りながらの独白になります。
↓ 劇中BGM。
( 引用のシーンは1:15辺りから始まる感じ )
※ 備考。(↓) 前期, 後期 OP曲。
動画ありOPは、古すぎて公式では上げてないし
20周年記念動画は公開されているけれど
ネタバレな上、下手な編集で見るに堪えないから
(『ガンダムW』30周年動画とは えらい違いだ… )
楽曲のみ紹介します。
前半と後半で雰囲気がガラリと変わるのも
この作品の魅力の一つ。
特に、後期OPの格好良さといったら!
( 後半の吸引力は アニメ『STEINS ; GATE』に並ぶ程の強さなので、時間に余裕を持って 中盤を迎えるのが重要なポイントです )
前期OP - 栗林みな実『 Dream☆Wing 』
後期OP - 栗林みな実『 Crystal Energy 』
【 用語解説:舞-乙HiME (マイオトメ)
・乙-HiME (オトメ)
乙式高次物質化能力(者)
核兵器ばりの火力を持ったプリキュアもどき
・GEM (ジェム)
2個1対の、指輪やイヤリングに装着する宝石タイプの変身アイテム
マスターが認証(宝石にキス)する事で変身できる
オトメが死ぬと、マスターも死ぬ
・漆黒の金剛石
本作ラスボスが持つ石の銘
オトメは、就職すると石の銘で呼ばれる事が通例
・ハルモニウム
世界を滅ぼせるオルガン
何やかやあってラスボスが使用できる状態
過去文明の迷惑な遺物
・蒼天の青玉
主人公が身に付ける事になった石の銘
上の引用で「その石」「蒼き星の力」と
それっぽい呼び方されてるやつ
・ミユ
人工物の癖に愛が激重なのが特徴のスーパーカッコイイアンドロイド
主人公を含む特定の人達に対して、定期的にストーキングしている
・アリカ
史上最強の母親と、呪われた血筋を持つ父親とが結ばれたことで生まれた、劣化遺伝子(非道すぎる‥)
本作主人公
性格は、前向きで 天真爛漫 】
※ 本作 (舞-乙HiME) には、スターシステムが採用されています。
前作 (舞-HiME/マイヒメ) のキャラが形を変えて登場するので
前作を視聴してからご覧になられた方が、より楽しめると思われます。
観る気のある方は、2作合わせて4クールだけど
面白いから頑張って!
あとがき
最後、アニメネタかいッ!!
( 失礼しました 🙇 )
「自分にも まだ越えるべき壁がある」と思った時に
まず浮かぶのが、あのシーンだったので…
色々と、材料を並べてみましたが
「 “自分” とは、何なのか?」という問いの
最後のピースを嵌めるのは
もちろん、あなた自身です。
今回の 私の考察が
少しでも、あなたの問いに対する刺激となれたなら
長文記事を執筆した甲斐があるというものですが
如何だったでしょうか?
あと、舞-乙HiME は超面白いので、お勧めです。
丁度シリーズ20周年ですし!
今回は、ここまで
読んで下さり、ありがとうございます。
