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【東大RWD】受講してわかった、隠れた魅力

運動×栄養×データで健康を科学し、医療をアップデートする理学療法士のジローです。

上の写真は、どこだかご存じでしょうか?
ここは、東京大学の「鉄門」です。

赤門は有名ですが、東京大学の医学部(理Ⅲ?)は「鉄門」なんだそうです。

私は2024年から、東京大学の「医療リアルワールドデータ(RWD)活用人材育成プログラム」に選抜され、医療ビッグデータの利活用について実践的に学んでいます。


昨年の実践課題演習の発表会で、東大を訪れた時に「鉄門」を撮影しました。

今は2年生で、講義科目のほとんどが終了しています。
残すは最後の「実践課題演習Ⅱ」
成果発表に向けて、ティーチングアシスタントの先生方のサポートを受けながら、研究計画の立案からデータ解析まで取り組んでいます。

このプログラムでは、電子カルテなどの診療情報から得られる”医療リアルワールドデータ(RWD)”を活用し、適切な加工・解析技術を習得します。偏りや欠損を含む医療現場のデータを、どうすれば価値ある情報に変えられるのか―まさにその実践力を養う内容です。

私自身、公衆衛生学の修士号は持っています。
公衆衛生学とは、個人の健康を良い方向にするために集団を評価することが重要なのですが、、

「実際に手を動かして大規模データを扱う経験」は足りていませんでした。だからこそ、このプログラムは今の自分にぴったりでした。

最大の特徴は、実際の10万件以上の医療データを用いた演習があること。複数の研究機関の専門家とチームを組み、データのクレンジングや解析、マネジメントを一貫して学びます。また、匿名加工の手法も実践します。


🔹実際に受講してわかった、隠れた魅力とは?

これだけでも十分に魅力的な内容ですが、実際に受講してみてはじめてわかった“隠れた魅力”もいくつかあります。ここからは、私が特に感動したポイントを紹介していきます。

✒️筆者紹介
理学療法士/修士(リハビリテーション学・公衆衛生学)

 回復期リハビリ病院では病棟主任・教育主任を歴任。脳卒中後の機能回復と栄養管理の臨床・研究に携わる。

 リハビリテーション医学の科学的根拠を追求すべく、大学院にてリハビリテーション学の修士号を取得。さらに、臨床研究・疫学・統計解析の実力を体系的に習得するため、公衆衛生学修士(MPH)を取得し、医療データの分析にも軸足を置く。

 現在は、 医療リアルワールドデータ活用人材プロジェクト 東京大学履修コースで、医療の現場から得られる大規模データを用いた実証研究に取り組む。

 臨床と疫学をつなぐ視点から、介入効果の可視化と医療政策への応用を目指している。臨床現場を離れ、医療研究開発センターのプロジェクトマネージャーとして新たな挑戦を始める。



✅ 巨大データに触れられる“非日常体験”

夏休み前の実習では、受講生チームで2000万人分の匿名加工医療データを使った解析に挑戦しました。普段、病院で働く中でこのような規模のデータに触れる機会はまずありません。

こういうのはデータサイエンティストと呼ばれる人が華麗にデータ処理をすれば良いのだろうと思います。

しかし、数や数式に目が行き過ぎると実際の患者さんの状況とかけ離れた状況が考えられたり、 それが実際の患者さんに適応できるかや、本当の意味でも困りごとに対処できているかについては、 実際の現場感覚をもつ医療従事者が解析に関わることで、現実に即したインサイトが得られる――その価値を強く感じました。

本来は、どこかの大学院に入学してしっかりやって身につける内容かもしれませんが、 RWDに特化して、内容を切り出し、比較的安価に提供していただけているのには、とてもありがたく思っています。



✅ 地方在住でも参加可能なハイブリッド設計

講義は東京大学本郷キャンパスの鉄門臨床講堂で行われますが、地方在住者もオンラインで参加できます。

私は岡山在住ですが、統計解析についてもVPNを使って自宅から大学の演習用サーバーにアクセスし、実習を進めることができます。地方の方もたくさん居ます。



✅ 統計ツールも幅広く学べる

このコースではRがメインで使われますが、PythonやSQLの講義もあります。私自身、Rは未経験でしたが、1年かけて基礎から実務レベルまで段階的にスキルを高めることができました。


🔹さらに感じた、このプログラムのメリット4選


① 倫理・個人情報保護などの周辺知識も網羅

最新の倫理審査や個人情報保護の内容にも触れることができ、大学院卒業後に少し時が経っている私には非常にありがたい内容でした。


② 多職種とのコラボで学びが深まる

医師(診療科も多様)、企業のデータ専門職、診療情報管理士などとチームを組んで実践する機会がありました。

どの人にも得意分野・不得意分野があるのが、また興味深く、それぞれの強みを生かしながら議論するプロセスがとても刺激的です。

自分の病院の人や、知り合いの人以外と何かのチームを作って活動するという機会はあまりあるものではありません。

多職種で話し合いをしているうちに、個々では見えなかった結果を導き出せた事はとてもかけがえない学びになります


③ マンツーマンで専門的な指導が受けられる

実践課題研修では、自分の研究テーマに合った専門家が指導を担当してくれます。週1ペースで相談にのっていただき、研究の立案から段階的に解析を進めています(独学は不可能に近い)。

コードを作っては消しの繰り返しですが、的確な指導を得ながら少しずつ形になりつつあります。


④ 修了後も心強いコミュニティがある

過去の修了生を含む「MEDRWD_Community」に加入できます。もちろん皆が一定の水準をクリアした人ばかりです。今後の研究活動でも支えになるネットワークが形成されます。


🔹応募を検討している方へ|願書提出のポイント

応募の際は、事前にある程度の知識が必要だと感じました。

全く経験なしから、いきなりは内容的にかなりキツいと思います。
何か、知識を補完できる活動は早めにしておくと良いと思います。

私自身はR未経験ながらも、大学院で観察研究や他の統計ソフトは扱っていたので助かりました。完全未経験だと少しハードルが高いかもしれません。

基礎知識をつけるか、できれば何か小さいデータでもまとめて学会発表したみたいな経験を提示できると良いと思います。

補完として私が活用したのが、mJOHNSNOWというオンラインコミュニティです。Rや疫学の講義が充実しており、経験豊富な仲間が多数在籍しており、質問もしやすく、非常に心強い環境です。




🔹小論文は時間をかけて準備を

願書は例年、年始〜1月末が受付期間で、「これまでの経験と今後のキャリアに照らして、この事業で何を学びたいか?一般論ではなく、自身のこれまでの職務経験を通じて得た課題や今後のキャリアパスと関連させ(800字以内)」という小論文の提出が求められます。

年が経つにつれて、倍率が高くなってきているので、願書を出しても普通に落ちます。

すぐ思いつかないかもしれませんし、小論文対策が合否の肝のようにも感じているので、秋頃から構想を練って、小論文を作り込んで置くのが大切なのではないかと思っています。


🔍「医療×データ」で、自分の可能性を広げよう

このプログラムは、単なるスキル習得にとどまらず、医療データを扱う専門性をキャリアとして高めたい人にとって、大きな一歩になると感じています。

講義・演習・チームでの実習、そして個別指導まで含まれる充実したカリキュラムの中で、「実務に活かせる力」が着実に身につきます。

私自身、この経験を通じて、今後どのようにデータと関わりながら医療に貢献していくか、次のステージがより具体的に見えてきました。

キャリアの選択肢を広げたい方、専門性に磨きをかけたい方に、心からおすすめできるプログラムです。

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