大人の好奇心は「内側」へ向かう
今日は、リタイア後に見つけた好奇心は、自分の内側に向かうってことについて書いてみます。これが、本当に豊かな生き方とWell-beingってことなのかなって思いはじめたので。
「これなら語れる会」という面白いネーミングのイベントに参加しました。私も登壇させていただき、私なりのこれなら語れるを話してきました。
主催していただいているファリシテーターのたきびさんから、趣旨説明にこんなスライドが提示されました。
大変興味深い研究結果です。
好奇心は中年期にかけて上昇し、その後緩やかに低下する。
子どもの好奇心は外側へランダムに放たれるが、大人の好奇心は自分自身の内側へと向かう
一般的には、子どもや若者の方が好奇心が強くて、年齢とともに、好奇心は減っていくものかと思っていました。
と、思ってはいましたが、今年、60歳という人生の節目を迎えた私にとって、この言葉は驚くほどすんなりと、そして深く腹落ちしました。
それは、私の好奇心は、還暦になるまで、どんどん増えてきているからです。
ただ、好奇心の種類は変わってきています。
それは質の変化であり、子どもの好奇心は外側に向かうけど、大人の好奇心は自分自身の内側に向かうってことだったんですね。
好奇心の向かう方向
振り返ってみれば会社員として、がむしゃらに働いていた現役時代、私の好奇心は完全に外側へと向かっていました。
変化の激しい業界の中で、複数の部署で、求められる役割に応じるように必死でスキルを磨き、資格を取得してきました。
当時は、新しい知識を吸収すること、市場の動向を掴むこと、そして組織の中で成果を出すことこそが、好奇心の原動力だったのかもしれません。
それは未知の世界を知りたいという単純な好奇心です。
好きなことを好きなだけやり続ける子どものような好奇心の延長線上にあったのかもしれません。
しかし、2022年に早期リタイアして会社員という属性や肩書を置いてからは、心境に大きな変化がありました。
社会的な評価や他者との比較、あるいは、もっと上を目指さなければならないという外的なプレッシャーから解放されました。
すると、私の好奇心は文字通り、ぐるりと方向を変えて、自分自身の内側へと向かい始めたのです。
自分は一体、何に心地よさを感じるのか ?
これからの人生で、本当に大切にしたいものは何なのか?
こんなことを常に考えようになりました。外の世界の流行や刺激を追いかけるのではなく、内省に時間をかけるようになりました。
自分の内面にある本当の自分の声に耳を傾けること。それこそが、大人の好奇心の第一歩なんですよ。
「足るを知る」という境地
大人の好奇心が内側に向かうと、生き方はぐっとシンプルになります。
自分の幸せを考えた時、「幸せになるじゃなくて、幸せでいる」って悟りを得ました。
若い頃は持っていないものを数え、それを手に入れるために外へ外へとエネルギーを割いていました。
しかし、今の自分を支えているのは、すでにここにある豊かさに気づく力です。
たとえば、猫たちが気持ちよさそうに丸まっている姿を眺める時間。
のんびりと散歩しながら、季節の移ろいを感じる瞬間。
そうした何気ない日常の中に、無限の探求の余地があることに気づかされます。
「足るを知る」とは、決して現状に妥協して守りに入るということではないと思うんです。
むしろ、外的な欲望を削ぎ落とした結果、自分の内側にある本質的な関心事に対して、より純度の高い好奇心を注げるようになるということだと解釈しています。
社会生活から脱して働かないセカンドライフを過ごしている自分を、正当化しているような気もしますけどね、、、
還暦から始める新しい趣味
外側に向かう好奇心は他者の目に見えやすい行動です。
内側に向かう好奇心は自分と向き合うものです。だから、他人の目を気にしなくなる分、自分が本当にやってみたかったことに純粋に行動することができます。
外側でも、内側でも、好奇心とは行動的に挑戦することです。
さて、私に私にとっての、内側に向いた好奇心の最たるものが音楽と学びです。
お気に入りのスターダスト☆レビューやサザンオールスターズの曲を、手作りのコード譜をめくりながら弾き語る時間は、自分にどっぷり浸かり、内面を表現する大切なリトリートとなっています。
さらに、この歳になった今、新米ドラマーとして、電子ドラムのスティックを握っています。
これが実に面白いのです。若い頃のように、誰よりも上手くなってバンドを組もうといった外的な目的はありません。
ただ純粋に、自分の手足が思い通りに動かないもどかしさを楽しみ、少しずつリズムが刻めるようになっていくプロセスを楽しんでいるだけです。
これが、大人の習い事の醍醐味だと感じています。
note執筆
年齢とともに好奇心が低下していくのは、一見するとネガティブに思えるかもしれません。
しかし、それは外側へのアンテナが役割を終え、内省への転換がしたってことなのかもしれませんね。
現役会社員の時に、外側好奇心と内側好奇心のバランスが、取れていれば良かったのだけど、多忙すぎて、内側に向ける余裕がなかったのでしょう。
私はこれからも、このnoteという場所を通じて、自分自身の内側へ向かう好奇心の軌跡を、言葉にして紡いでいきたいと思っています。
これまでに800本以上の記事を書いてきましたが、書くという行為自体もまた、自分の内面を表現する最高の手段です。
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