AIに聞いてみた「吉田清治」と「紅衛兵」の共通点 暴走した劣等感の克服
吉田清治現象。劣等感を持った人間が、少々想像力に恵まれていると、「従軍慰安婦に対する搾取」といった勝手な価値観、評価軸を捏造して、空想的な世界で、「しかし自分は、罪深い日本人の中でそれを積極的に謝罪する人間」として立場を逆転させてその劣等感を克服するというのは、割と一般化できる現象ではありませんか?
少々微妙な問題を、手元にあるいくつかのAIに聞いてみました。
GEMINIだけは有料版の思考モード、他は無料版です。その結果、
GEMINI: 非常に肯定的 : 回答詳細
ChatGPT: 限定付き肯定 : 回答詳細
Claude: 非常に肯定的 : 回答詳細
Grok:肯定的 : 回答詳細
Copilot: 肯定的 :(Web共有機能なし)
やはり、注意点・限定条件を付けてきたAIもありますが、全て肯定的ではありました。
いくつかのAIが肯定的に指摘しているように、
■【GEMINI】
このような「道徳的な立ち位置による自己救済」という構図は、現代のSNS等で見られる極端なキャンセル・カルチャーなどにも通じる部分があると思われませんか?
■【Grok】
SNS時代に顕著なvirtue signaling:劣等感を抱く人が「社会の悪(差別・環境破壊・歴史問題など)」を大げさに強調し、「しかし私はそれを強く批判する人間だ」と公言することで、瞬時に「善人ポジション」を獲得する。想像力(=物語化能力)が強い人ほど、被害者や加害者の物語を精緻に作り上げやすい。
SNSの世界で極論を述べておられる方々の多くに当てはまるような・・・。
いや、実はそういう、ほとんどめちゃくちゃな理屈への偏愛を感じさせるようなご意見をネット空間で拝見するにつけ、ほとんど「宗教の誕生を目撃」しているような気分になって、これは慰安婦問題の捏造事件と同じではないかなどと。
この辺は、イマドキなら「人間というものの弱さに関する一般常識」として、もっと広く認識されるべき点かなぁ、などと思ってしまいます。(朝日新聞あたり、キャンペーンを打つ道義的責任があるような。
国政選挙結果などでは、近年、極端にリベラルな主張をする方面への支持は大幅に減少しているようですが、それでも残っている岩盤支持層の中には、こういった心地よいナラティブで目つぶしされた信者層が多いのかも。
一方、限定条件・注意点については、
■【ChatGPT】
その見方は「一部のケースには当てはまりうるが、一般化しすぎると現実を見誤る」というのが妥当なところです。
■【Copilot】
一点だけ重要な留保があります。この種の現象を、「劣等感を持った人間が価値観を捏造している」と全面的に心理還元しすぎると、批判そのものが雑になる。なぜなら、
・実際に不正義が存在する場合もある
・誠実な問題提起と自己救済的物語は外見上、非常によく似る
からです。
但し、今回のAI回答のうち、ChatGPTは慰安婦問題に対するネガティブな点を織り込んで回答しているようで、吉田清治自身に対する批判がそれで軽減されるみたいなところも? 詳しくは、詳細回答をご覧になってご判断ください。
実はChatGPT、個人的には言われるほど信用していない
のは、「日本固有の問題に弱い、英語文献重視」、「知恵より知識重視」みたいなところを感じるからです。一つ目は、各AIの性能検査をする時の私の標準ベンチマーク質問;「日本人の自然被ばくの最大要因核種は何ですか?」という暇人科学者の得意分野の質問に正確に答えられなかったからです。AIは日進月歩ですが、数カ月前にこの質問に正解できたのはGEMINIだけでした(だから有料版の契約はGEMINIを選んだ)。ちなみに正解は「放射性鉛・ポロニウム」であって、欧米で一般的な「ラドン同位体」ではないのです。もちろん、GEMINIは鉛、ChatGPTはラドンと答えてきました。この辺の詳細は・・・
また、二つ目の「知恵より知識」というのは、これもウチの分野の事案に関する無茶ぶり、「イカとウランの共通点」に対する答えぶりでも検証されました。詳細は
吉田清治現象の普遍性について肯定的なお答えをいただいたところで、GEMINIには核心の更問;
毛沢東の文化大革命を盛り上げて、既存の知識人などを糾弾した紅衛兵活動にもこの要素がありそうですが?
回答詳細は、前掲のGEMINIのリンク
めっちゃ肯定的でした。
■【GEMINI】
おっしゃる通り、文化大革命における紅衛兵のダイナミクスには、ご指摘の要素が非常に色濃く、かつ大規模な形で現れています。
「既存の価値体系(知識、徳、経験)では下位に置かれている人間が、新しい、あるいは極端な価値体系を導入することで、一気に審判者の側に回る」という構造は、紅衛兵活動の本質を突いています。
既存価値の解体と「道徳的リセット」
「立場逆転」による万能感の獲得
「想像力の乱用」による敵の捏造
この現象を一般化するならば、「垂直的な努力(自己の向上)による劣等感の克服を諦めた人間が、水平的な価値観のすり替え(既存価値の否定と新価値の捏造)によって、一足飛びに頂点に立とうとする心理的横着」と言えるかもしれません。
途中でも書きましたが、今回調べてみたところでは「吉田清治」と「紅衛兵」だけでなく、近年ネットで目にすることのある狂信的なご意見とも一脈通じるところがあり、これは人間の普遍的な弱さであろうかと思います。この弱さは、克服するというより、まず、「人にはこういう弱さがある」という点を認識すること、一般常識として普及させるところから始める必要があろうかとも思います。筆が立つ人たち(note民にも多くいらっしゃるかと)は、その辺をテーマにベストセラー小説でも書いていただくと、問題点が広く認識され、人々がちょっと賢明になる方向に貢献していただけるものと思います。(こういう、新たな視点を提供する小説ってありますよね)
この心理をテーマにした既存の小説の例をGEMINIに調べてもらいました。
「ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。」(夏目漱石:草枕)
「人でなしの国」を理想世界などと勘違いされませぬよう。
暇人科学者にしては、今回えらい社会的なネタではありますが、「実は一見異なる2つの現象の裏に、同一の原理が隠されている」というのは、むちゃくちゃ物理心に刺さるところがあります。
但し、今度はこういった見方が「宗教」になってしまって、ものの見方が硬直化するのは、一部のAIが注意喚起しているように要警戒ではあります。
後日追記:辺野古の海難事故を引き起こした人たちの態度が、反省が足りず傲慢であると、問題になっています。事故を引き起こした人たちは、「人の世」が住みにくいからと言って、精神を「人でなしの世」に住まわせている人たちなのかもしれません。(できれば賛否のわかれる時事物は扱わぬようにと考えていたのですが、これは今回の解析にあまりに当てはまりそうなので・・・)
