兵庫県広報がフォローした「神戸の夜景」アカウントの投稿内容を検証
この記事は、政経プラスチャンネルのYouTube動画の内容をもとに、ブログ掲載用に読みやすく再構成したものです。固有名詞・数字・日付については可能な範囲で確認していますが、最終的な正確性については元動画および一次資料もあわせてご確認ください。
兵庫県の公式広報アカウントからフォローされていたとして注目された、Xの「神戸の夜景」というアカウント。
このアカウントは、兵庫県広報との関係を否定し、「自分はただの県民であり、フォローされた経緯には関与していない」という趣旨の説明を公表しています。
一方で、なぜ兵庫県の公式アカウントが特定の個人アカウントをフォローしていたのか、その理由や運用上の経緯は明らかになっていません。
今回の動画では、「神戸の夜景」アカウントが公表した説明文を確認するとともに、その過去の投稿やリポストをたどり、どのような発信を行っていたのかを見ていきます。
「兵庫県広報とは一切無関係」と説明
こんにちは、カネさんです。
今回は、「神戸の夜景」というXアカウントについて取り上げます。
このアカウントは、兵庫県の公式広報アカウントからフォローされていたことで注目されました。その後、本人は、寄せられた意見に対する説明を投稿しています。
動画内で確認した説明では、個人アカウントのフォローについて、おおむね次のような趣旨が記されていました。
「兵庫県広報のアカウントによる個人アカウントのフォローに関する指摘について、私と兵庫県広報は一切無関係であり、フォローの経緯や意図について私個人は関与していない」
また、フォローの背景については、兵庫県広報側の運用方針に基づくものであり、詳細は広報担当部署へ問い合わせてほしい、という趣旨の説明もありました。
要するに、「自分が兵庫県に働きかけてフォローしてもらったわけではなく、県側が判断してフォローした」という立場です。
ただ、そうであるならば、なぜ兵庫県の公式広報アカウントがこの個人アカウントをフォローしていたのかという疑問は残ります。
本人が経緯を知らないのであれば、県側が運用上の理由を説明する必要があるのではないでしょうか。
AIで鮮明化した画像についても説明
このアカウントは、公開した画像についても説明していました。
動画内で紹介した文章によると、その画像は、視認性を向上させるため、元画像のぼかしをAI技術で鮮明化した加工画像だったとされています。
本人は、情報の正確性を損なわず、より明確に情報を伝える目的で加工した、という趣旨を述べていました。
一方で、加工した事実と目的を事前に明記しなかったため、誤解を招く結果になったとして謝罪し、今後は画像加工の有無や理由を明確に記載すると説明しています。
AIによる画像の鮮明化は、元の画像に存在しない細部を生成してしまう可能性があります。
そのため、加工画像を事実関係の根拠として示すのであれば、加工したことを最初から明示する必要があると私は考えます。
本人も、事前の説明が不足していた点については認めています。
説明文の形式に感じた違和感
本人が出した説明文は、全体として非常に整った形式になっていました。
「今回の指摘を真摯に受け止める」「情報発信のプロセスを見直す」「より一層分かりやすく誠実な対応を心がける」といった、組織の広報文書でよく使われるような表現が並んでいました。
もちろん、文章が整っていること自体が問題なのではありません。
ただ、個人アカウントの説明としては、非常に広報文書的な印象を受けました。
私は動画内で、まるで広報を担当している人が作成したような、型にはまった文章だと感じたことを述べています。
これはあくまで文章を読んだ私の印象であり、この文章を誰が作成したのかを示す証拠があるわけではありません。
関係を否定した後も強い反論を投稿
「神戸の夜景」アカウントは、兵庫県広報との関係を否定した後、批判的な意見に対して強い調子の投稿も行っていました。
動画内では、県庁周辺で行われた抗議活動などについて、「工作活動に自分を巻き込まないでほしい」という趣旨の投稿が紹介されています。
私はこれを見て、関係を否定する説明を出した直後に、かなり感情的な反論をしているように感じました。
本当に兵庫県広報とは無関係なのであれば、県に対して、
「自分と兵庫県広報は一切関係がないと説明してほしい」
「なぜ自分のアカウントをフォローしていたのか、県から説明してほしい」
と求めてもよいのではないでしょうか。
兵庫県の公式アカウントにフォローされていたことで、本人が疑いを向けられているのであれば、県側の説明によって疑問を解消することが、本人にとっても必要なはずです。
11万件を超える投稿・リポスト
動画収録時点で、「神戸の夜景」アカウントには約11万3,000件の投稿が表示されていました。
数字については動画内で画面を確認した時点の表示に基づくもので、その後変動している可能性があります。
非常に投稿数が多く、特にリポストの割合が高いように見えました。
そこで動画では、過去の投稿やリポストを順番に確認し、兵庫県政や斎藤元彦知事をめぐって、どのような内容を発信していたのかを見ていきました。
斎藤知事を支持する県議らへの応援投稿
過去の投稿には、斎藤元彦知事を支持する立場の県議や発信者を応援する内容が多数見られました。
動画では、特定の県議を「正義のヒーロー」と評価する趣旨の投稿や、一般質問で強く追及してほしいと応援する趣旨の投稿を紹介しています。
一方、斎藤知事に批判的な県議や政治家、報道関係者に対しては、非常に厳しい表現を含む投稿やリポストが見られました。
ここで注意が必要なのは、「神戸の夜景」アカウント本人が直接書いた投稿と、別のアカウントによる投稿をリポストしたものが混在していることです。
リポストは必ずしも全文への賛同を意味するとは限りません。
ただし、同じ方向性の強い表現を継続的にリポストしている場合、そのアカウントがどのような情報を拡散しているのかを判断する材料にはなります。
「ただの県民」とする本人の説明
一方で、「神戸の夜景」アカウントは、自身の立場について、イベントの主催者などではなく「ただの県民」であるという趣旨の説明もしていました。
動画内で紹介した投稿では、イベントの雰囲気がよく、参加者が楽しそうにしていたため、感謝の気持ちを込めてコメントしているだけだと説明しています。
また、地元・兵庫のイベントを一緒に盛り上げていこう、という趣旨の呼びかけもありました。
本人は一貫して、組織の関係者ではなく、一人の県民として発信しているという立場を示しています。
ただ、投稿内容を見ると、県政に関する発信量が非常に多く、特定の政治的立場を強く支持する内容も目立ちます。
もちろん、一般の県民が政治について大量に発信することは自由です。
問題は、そうした個人アカウントを、兵庫県の公式広報アカウントがなぜフォローしていたのかという点です。
県議や抗議活動参加者への強い表現
動画では、「神戸の夜景」アカウントが、斎藤知事に批判的な県議や抗議活動の参加者について言及した投稿も紹介しました。
その中には、県庁周辺での抗議活動をめぐり、参加者を危険な集団であるかのように表現する内容や、県外から動員された人々であると主張する投稿がありました。
ただし、その参加者がどこから来たのか、組織的な動員があったのかについて、動画内では客観的な裏付けまでは確認していません。
そのため、これらはあくまで当該アカウントや、リポストされた投稿内で述べられていた主張です。
事実として確定したものではありません。
投稿の中では、特定の政治家や発信者について、「共産党」「立憲民主党」「労働組合」などと結びつけて語るものもありました。
また、抗議活動の参加者を「県外の人間」「動員された人々」とする趣旨の表現もありました。
私は動画内で、根拠が十分に示されないまま、特定の集団として一括りにするのは適切なのかと疑問を示しています。
菅野完氏らに関する投稿
動画では、著述家・活動家の菅野完氏に関する投稿やリポストも確認しました。
その中には、菅野氏や抗議活動の参加者を非常に強い言葉で表現するものがありました。
文字起こしには、一部の固有名詞やハッシュタグに認識誤りが見られるため、原文を正確に再現することは避けます。
ただ、動画内の画面上では、人物や集団を「犯罪者」「テロ組織」「暴徒」といった趣旨で表現する投稿が紹介されていました。
これらの表現が投稿者本人によるものか、別のアカウントによる投稿のリポストなのかについては、個々に区別する必要があります。
また、誰かを犯罪者と表現する場合には、刑事裁判や捜査状況など、客観的な根拠が必要です。
SNS上の投稿だけをもとに事実認定することはできません。
容姿や年齢に関する中傷的な投稿も
政治的な主張だけでなく、斎藤知事に批判的な人物の容姿、年齢、生活状況などに言及する投稿やリポストも見られました。
動画では、高齢者に対して、政治活動をするよりもデイサービスへ行ったほうがよい、という趣旨の投稿も紹介しています。
政治的な意見への反論ではなく、年齢や生活状況を持ち出す表現は、建設的な議論とは言えません。
また、特定の人物を「醜い」「気持ち悪い」と表現する投稿もありました。
私は動画内で、こうした言葉は政策や事実関係への批判ではなく、個人に対する罵倒に近いのではないかと指摘しています。
他者の投稿を大量にリポスト
「神戸の夜景」アカウントには、自ら文章を書く投稿だけでなく、他のアカウントによる投稿を大量にリポストする傾向が見られました。
動画では、斎藤知事を擁護する立場から、批判者や抗議活動の参加者を攻撃する複数の投稿を確認しています。
その中には、
抗議活動の参加者を県外からの動員とする主張
特定政党や労働組合と結びつける主張
参加者を犯罪者や暴徒であるかのように扱う表現
特定の個人を嘲笑する表現
などが含まれていました。
リポストであっても、その情報を自分のフォロワーへ拡散する行為であることに変わりはありません。
公式な行政アカウントが、こうした投稿を大量にリポストする個人アカウントをフォローしていたのであれば、県のSNS運用基準との整合性は確認されるべきです。
斎藤元彦知事への強い支持
アカウントの投稿をたどると、斎藤元彦知事を非常に強く支持していることが分かります。
知事の写真や動画を頻繁に投稿・リポストし、外見や雰囲気を称賛する内容も多く見られました。
動画内では、斎藤知事を「月のような存在」と表現する趣旨の投稿や、知事を支える人々によって輝いていると称賛する内容も紹介しています。
また、斎藤知事の容姿を批判する投稿に対して反論する投稿や、支持者が作成したポスターを紹介する投稿もありました。
政治家を支持し、応援すること自体には何の問題もありません。
ただ、その一方で、批判的な県議、記者、活動家、市民などに対して、強い言葉を使う投稿やリポストが大量に存在していたことも事実です。
大量のハッシュタグを使った投稿
動画の終盤では、テレビ局などの名称を大量にハッシュタグとして付けた投稿も紹介しました。
同じ趣旨の投稿に複数の報道機関名を付け、広範囲に届けようとしているように見えるものです。
私は動画内で、こうした投稿について、ハッシュタグを大量に付けたスパム的な発信に見えると述べています。
ただし、これがXの規約上のスパムに該当するかどうかを、動画内で公式に確認したわけではありません。
あくまで、画面を見た際の私の印象です。
問題の中心は、県公式アカウントの運用
今回、私が最も疑問に感じているのは、「神戸の夜景」という個人アカウントが、どのような政治的意見を持っているかだけではありません。
個人が斎藤知事を支持することも、県政について投稿することも自由です。
問題は、兵庫県の公式広報アカウントが、なぜこの個人アカウントをフォローしていたのかということです。
本人は、県広報とは一切関係がなく、フォローされた経緯にも関与していないと説明しています。
そうであるならば、説明すべき主体は兵庫県側になります。
少なくとも、次の点は明らかにされる必要があるのではないでしょうか。
兵庫県広報は、どのような基準で個人アカウントをフォローしていたのか
担当者が独自に判断したのか、組織として判断したのか
同様の基準でフォローされた個人アカウントはほかにもあるのか
投稿内容を確認したうえでフォローしていたのか
県の政治的中立性や広報運用基準と整合していたのか
今回の動画では、アカウントの過去投稿を一部確認しただけでも、特定の政治的立場を強く支持し、その反対側にいる人物や集団へ厳しい言葉を向ける投稿が多数見つかりました。
それだけに、県公式アカウントとの関係について、県側から具体的な説明が必要だと私は考えます。
重要ポイント
「神戸の夜景」アカウントは、兵庫県広報とは一切無関係であり、フォローの経緯にも関与していないと説明している。
公開した画像について、AIで鮮明化した加工画像だったと認め、加工の事実を事前に示さなかったことを謝罪している。
過去の投稿やリポストには、斎藤元彦知事を強く支持する一方、批判的な県議、記者、活動家、市民へ強い表現を向ける内容が見られた。
第三者による投稿のリポストも多く、本人の直接発言とリポストされた意見は区別して考える必要がある。
最大の論点は、兵庫県の公式広報アカウントが、なぜこの個人アカウントをフォローしていたのかという運用上の経緯である。
▼あわせて読む
・兵庫県広報がフォローした個人アカウント 神戸の夜景(かまやみひ) 11万件超の投稿内容を確認
https://note.com/poliplus/n/nd629ff8ba028
・神戸の夜景(かまやみひ)アカウント調査
https://note.com/poliplus/n/n8e6beb33b6ba
▼このテーマのまとめ
・兵庫県問題まとめ(総合入口)
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