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プロンプトの「いい感じで」が伝わらない理由|要件定義で具体的指示に変える

こんにちは、生成AIで高品質な記事を書くプロンプトを研究している ぽけご です。


AIに文章を作ってもらっている方なら、

「『いい感じで書いて』と指示したのに、返ってきた文章がなんか違う…」
「何度やり直しても、自分がイメージしていた仕上がりにならない…」

こんなモヤモヤを感じたことがあるのではないでしょうか。


実はこの問題、AIの性能のせいではありません。

「いい感じで」「わかりやすく」のような形容詞は、人によって解釈が異なる曖昧な言葉です。

AIはその曖昧さをAIなりに解釈して補うので、あなたのイメージとズレた出力が返ってきてしまいます。


つまり、感覚的な言葉を具体的な条件に分解して伝えれば、この問題は解決可能です。

エンジニアの世界では「要件定義」と呼ばれている考え方ですが、専門知識は必要ありません。


本記事では、AIへの指示がうまく伝わらないと感じている方に向けて、

  • 「いい感じで」がAIに伝わらない構造的な理由

  • 形容詞を具体的指示に変える「プロンプトの要件定義」の手順

  • 送信前に曖昧表現をゼロにするセルフチェックの方法

上記について、AIへの指示出しの研究と実践を重ねてきた筆者の知見をもとにお話ししています。


感覚で伝えていた言葉を条件に置き換えるだけで、AIの出力は安定しますよ。

ぜひ参考にしてみてください。




プロンプトの「いい感じで」をAIはどう受け取っているのか

「いい感じで書いてください」

AIにこのような指示を送ったことはありませんか?


他にもいろいろ書いたし、それらを読み取っていい感じに仕上げてほしいという思いはわかります。

でも実際には、AIがそこから受け取っている意味は、あなたが込めた意味とはかなり違っているかもしれません。


ここでは、その構造的なズレの正体を見ていきましょう。


「いい感じ」の意味はAIとあなたで一致していない

「いい感じで書いて」と指示すると、AIは何かしらの文章を出力してくれます。

でも、返ってきた文章を読んで「うーん、なんか違うんだよな…」と感じた経験はないでしょうか。


その原因はとてもシンプル。

「いい感じ」には、人の数だけ正解があるからです。


あなたにとっての「いい感じ」は「親しみやすいカジュアルなトーン」かもしれません。

一方で、別の人は「論理的で説得力のある文体」を想像しているでしょう。


AIはこの曖昧さの中から、「どれが一番いい感じ」なのか明確に定義することができません。

なので、最も「それっぽい」と思われる文章を生成します。

つまり、AIが返す「いい感じ」は、あなた個人の「いい感じ」ではなく、さまざまな「いい感じ」を平均したような出力になっているのです。


期待と違う文章が返ってくるのは、実はAIの問題ではなく、この「意味の不一致」が原因かもしれません。


出力がブレるのは「何がいいのか」を具体的に書いていないから

もう一つ、多くの人が悩むのが「毎回出力が変わる」という現象です。


同じプロンプトで何度か生成しても、毎回少しずつ異なる文章が返ってくる。

こんな経験はありませんか?


これは、AIが指示の中に存在する「空白」を、毎回異なる形で埋めているから起きています。

「いい感じで」という指示には、「何がいいのか」の条件が書かれていません。

AIはその空白を自分なりの推測で補おうとするのですが、推測のパターンは一つではないため、結果が毎回ブレてしまうのです。


この構造は、人間相手に仕事をする時でもまったく同じですよね。


例えば、私がメディア運営で外注ライターさんに原稿作成を依頼するとき。

「わかりやすい言葉で書いてください」とだけ伝えると、ライターさんごとにまったく違う原稿が上がってくるでしょう。

というか、「もっと具体的に指示してくださいよ!」と怒られるはずです…😅


でも指示するときに、

「一般の会社員が初見で理解できる語彙で」
「1文は40字以内で」

こういった条件を具体的に伝えれば、提出される原稿の品質が安定してきます。


つまり、AIに対する指示文(プロンプト)でも、人への依頼と同じように条件を具体的に書けば出力は安定するのです。

プロンプトの品質は、条件を具体的に書けているかどうかで決まります。


形容詞を具体的指示に変える「プロンプトの要件定義」

筆者自身も、形容詞を具体的な条件に分解して渡すように意識しだすと、出力が明らかに安定し始めました。


この「感覚的な言葉を条件に分解する」考え方は、ITエンジニア業界では「要件定義」と呼ばれています。

ただし、本格的なシステム開発の要件定義をやるわけではありません。

そのエッセンスを、プロンプト作成に応用するだけです。


ここでは、2つのステップに分けて手順を見ていきましょう。


形容詞を見つけて「それって具体的に何?」と自分に問いかける

変換の第一歩は、自分のプロンプトの中にある形容詞を意識的に見つけることです。

「そんなの当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、実はここが一番の盲点になっています。


なぜなら、形容詞は無意識のうちにプロンプトに入り込むからです。

「いい感じで」
「わかりやすく」
「自然な感じで」

こういった言葉は、日頃の仕事現場や日常会話では問題なく通じますよね。

なので、プロンプトでも無意識に使ってしまいがちなのです。


指示を書き終えたら、一度読み返してみましょう。

そしてその中に、「いい感じ」「わかりやすい」「自然な」のような形容詞が含まれていないか探してみてください。


形容詞を見つけたら、その言葉に対して「それって、具体的にどういうこと?」と自分に問いかけます。

この「自問」が、次のステップで条件を整理するための出発点です。


「目的・材料・制約・形式」の4要素で条件を整理する

「それって具体的にどういうこと?」と問いかけても、答えがすぐに出てこないことがあります。

そんな時に役立つのが、筆者が以下の記事で紹介している「目的・材料・制約・形式」の4要素です。


参考記事:


たとえば「あたたかみのある文章で」という形容詞を分解してみましょう。

  • 目的: 読者が安心して読み進められる文章にしたい

  • 材料: 筆者の体験談を2つ含める

  • 制約: 専門用語は使わない、漢字よりひらがなを多めに

  • 形式: ですます調、読者への問いかけを段落ごとに1つ入れる

このように整理すると、「あたたかみ」という感覚的な言葉が、AIが処理できる具体的な条件に変わります。


ポイントは、4要素を全部埋める必要はないということです。

1〜2要素を埋めるだけでも、形容詞だけの指示とは出力の安定度がまったく変わってきますよ。


プロンプトの曖昧表現をゼロにする送信前チェック

プロンプト送信前のセルフチェックとして、「形容詞ゼロ確認」を習慣にしましょう。

プロンプトの中に形容詞が残っていたら、それは「まだ具体化できる余地がある」というサインです。


ここでは、すぐに使える置き換え例とコツをお伝えします。


つい使いがちな形容詞と具体的指示への置き換え例

プロンプトでよく使われる形容詞には、定番の置き換えパターンがあります。


いくつか例を挙げてみましょう。

  • わかりやすく」→「中学生が読んでも理解できる語彙を使って」

  • シンプルに」→「1段落2文以内、箇条書きで3項目に整理して」

  • 自然な感じで」→「ですます調で、接続詞を省略せず、1文40字以内で」

  • 丁寧に」→「根拠を1つ以上添えて、断定を避けて『〜と考えられます』の表現で」


共通するコツは、「その形容詞がOKな状態を、第三者が見ても判断できる条件にする」ことです。


「わかりやすい」かどうかは人によって判断が分かれますが、「中学生が理解できる語彙」なら誰が見てもどの程度のわかりやすさなのか判断できますよね。

この「確認できるかどうか」が、形容詞と具体的指示の境界線になります。


まずは自分がよく使う形容詞を一つ選んで、置き換えてみるところから始めてみてください。


数値にしにくい要素を「観測できる条件」に置き換えるコツ

「あたたかみ」
「プロっぽさ」
「エモい感じ」

こうした形容詞は、数値にしにくいと感じる方も多いでしょう。


でも実は、無理に数値にする必要はありません。

大切なのは「観測できる条件」に変換すること。

先ほど「あたたかみ」を4要素で分解したのと同じ考え方です。


「その形容詞を満たしている文章」を具体的にイメージして、「何が違うのか」を言語化する

これが変換の基本になります。


たとえば「プロっぽい文章」をイメージしてみてください。

「データや数字が入っている」
「曖昧な表現がない」
「結論を先に述べている」

こんな特徴が思い浮かびませんか。

これがそのまま、プロンプトの条件になります。


「プロっぽく書いて」と指示するのではなく、

データを最低1つ引用して、結論を各段落の冒頭に置いて、『〜と思います』のような曖昧表現は使わないで

このように書けば、プロっぽさの中身がAIにも判断できるようになるのです。


完璧な条件を書く必要はありません。

形容詞を一つ消して、代わりに一つの条件を書き加えるだけでも、AIの出力は変わります。


「感覚で伝える」から「条件で伝える」への一歩

ぜひ次のプロンプトで試してみてください。


まとめ:プロンプトの品質は「条件で伝える力」で決まる

今回は、プロンプトの曖昧さに悩んでいる方に向けて、

  • 形容詞がAIに伝わらないメカニズムとその構造的な原因

  • プロンプトの要件定義——形容詞を具体的指示に変換する手順

  • 送信前に使える置き換え例と「観測できる条件」への変換のコツ

上記について、AAIへの指示出しの研究と実践を重ねてきた筆者の知見を交えながらお話してきました。


この記事でお伝えしたかったのは、「何となく」で書いた形容詞を、誰が読んでも同じ意味になる条件に書き直すということです。


プロンプトに限らず、人への依頼でも報告書でも、曖昧な表現を具体的な条件に置き換えるだけで、相手の解釈のブレは減ります。

筆者がライターさんへの指示出しで実感したのと同じ変化が、あなたのプロンプトでも起きるはずです。


今日のプロンプトから、形容詞を探して条件に書き換えることを意識してみてくださいね!


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